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(短編集)
文福茶釜
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文福茶釜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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息子に送ったら喜んでいました | ||||
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京都の芸大彫刻科を卒業し、高校の美術教師を10年間勤めていた著者だから当然とは言えぬほどに 詳細な専門知識を基に、骨とう品をめぐる犯罪を描いた短編集である。いつも思うが、黒川は書きたい テーマを掘り下げるにあたり徹底した取材と書籍による調査を行っているはずだ。でなければ、そういった 分野でここまでの作品は書けまい。この短編集も5編の作品からなるが、どれも見事な出来栄えだ。 深い専門知識を分かりやすく説明しながら、何とか金を稼ごうとする悪党たちを実に上手く描いている。 そして、これも黒川作品に共通するが、大阪弁によるリスム感のある会話と筋運び。黒川は自分のことを 博打好きなちゃらんぽらんなおっさんというような大阪人特有の自虐的表現を使うが、作品に向かう 姿勢はどの作家に比しても真摯である。そこが、私が黒川を大好きな作家と思う大きな理由だ。 | ||||
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疫病神シリーズ以外も気になって購入しましたが、テンポが良くすいすい読めました。 骨董や美術商という一癖ありそうな登場人物たちの騙し騙され、という話ですがドロドロした感じはなく、タイトルの印象通り、まるで落語を聴いたようなカラッとした読後感。 ワルを美化はしないけれど、完全に否定もしない黒川さんの小説は 読み手に義憤のようなものを押し付けないし、陳腐な感動も押し付けない。 ただ面白く楽しく読まてくれるけれど、最後に「人間ってこういう弱さがあるよなぁ」とほんの少し愛おしい感じがします。 | ||||
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人の欲と騙し合い、駆け引きがたまらなく面白い 売り手と買い手どちらが上か | ||||
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絵画、骨董、茶道具など古美術の本物とニセモノをめぐる、画商やら鑑定家やら美術雑誌記者やらの騙し合いの短編が計5編。もっぱら京都と大阪を舞台にした、作者ならではの達者な描写、軽快な会話もあって、読後感は悪くはなかった(感動はしなかったけど ⇒ 作者も感動させようとは思っていないだろうし)。 一応主役級の在阪の美術雑誌副編集長(佐保)をはじめ、ほとんど全く善人、好人物が出てこないという割り切り、それでいて極悪非道の悪人がいるようでいないのは、題材がどれも詐欺事案ばかりになっているからか。つまり、捜査一課が扱う強行犯、四課が扱う暴力団がヒトを殺めたり、傷害を負わせたり、といった場面が出てこない。要は、その古美術や骨董が本物かニセモノか、あるいはニセモノをどう本物らしく仕立てるか、という虚々実々のババ抜きゲームの組み立ての面白さが5編全部に横溢している。どれもこれもがどことなく似ているように見えるのは、やむなしというか、ご愛敬かもしれない。 | ||||
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とても面白い本なので、友人にプレゼントしたところ。 とても喜んで頂けました。 おすすめです。 | ||||
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黒川博行さんの本は非常に面白くてスカッとする。読みながら大爆笑することも多々あります。この2~3か月で20冊読破!黒川さんの大ファンになりました。新作お願いいたしまーす。 | ||||
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読んでいて飽きが来ない面白い短編集です。黒川博行の小説は短編の方が面白いかもしれない。 | ||||
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漫画の原画や、彫刻、陶磁器、茶釜、掛け軸等の贋作詐欺に関する連作5話です。 あとがきによれば、著者は、美大を出て高校の美術教師を十年務めたそうで、畑違いの素人が資料の記事を羅列したような文章とは異なり、含蓄のある描写を読んだ後には、ずいぶん勉強したような満足感がありました。 5話の複数に重複して登場する人物もあり、長編が好きな人も楽しめる小説だと思います。 | ||||
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人間の嫌な部分をこれでもかという位に巧く描いている傑作作品。 古美術の世界でのプロ同士の騙し合いは、まさに素人では舌を巻いてしまう世界であるのがよく分かる。 ぜひ続編を読みたくなる作品であった。 | ||||
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本書は日本画や骨董をめぐる5つの短編から成る。 贋作を故意に客に売れば詐欺になるが、業者の間の売買では贋作を買った人間が逆に馬鹿にされるという、大変な世界が舞台なのだ。 どの短編でも贋作の制作や売買をめぐって業者の間の壮絶な化かし合いが繰り広げられる。 紙に書かれた墨絵を薄く剥いで2枚にする相剥本の存在など、美術関連の蘊蓄も深い。 芸大出身で、高校で絵画を教えた経験がある著者だからこそ書けた興味深い作品群だ。 | ||||
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楽しく読みました。骨董ディーラーの世界を垣間見るチャンスです。こんなことが行われているとは思いませんが、スリリング! | ||||
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詐欺師というなんとも、魅力的な興味あるドラマを又文筆力抜群の黒川博行が、描くとここまで、おもしろくなる。 | ||||
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芸大卒業後、美術教師をしていたという著者の作品だけあって、作品中の古美術品に関する専門知識や偽物作りの描写等は非常にリアルで、大変興味深く読めました。美術品等の知識が無くても全く問題なく楽しめます。美術品でひと儲けを画策し、騙し騙され、転んでもタダでは起きない登場人物たちも、とても魅力的。面白すぎてあっという間に読み終えてしまった後、もっと読みたい!と思った本は久しぶりです。おすすめ! | ||||
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アマゾン中古で単行本、本日現在196円 文庫本より安くてお得です。 水墨画、茶釜、茶碗、茶筅、彫刻、漫画、古美術や骨董品の贋作作りと、騙し合い(笑 まあ、骨董品とかに大枚払う人がいるから、騙すのですが。 知らないことも多くて、非常にためになるというか、おもしろかったです。 商売人同士が騙しあうのは、当たり前で、 騙されたほうが馬鹿にされるので、騙されても我慢して泣き寝入り。 で、また違う商売人を何とか騙すということで。 しかし、美術目録って信用できないっていうのが、よーくわかりました。 中古の値段なら、後学のために是非読んでみてください。 | ||||
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まさにこのタイトルがふさわしいほどの化かしあいです。 古美術の世界で起るリアルな駆け引きに騙しあいという内容ですが、ちょっと古美術などに関心がある方には面白いと思いますし、なによりこの小説は不快に感じることがありませんでした。 水墨画、茶釜、茶碗、茶筅、彫刻、漫画、古美術や骨董品の贋作作りがいかにして行われているのか、またその贋作が必要となるいきさつも多様であり、そして商品が回っていく事が良く分かります。結局は人間の欲のなせる業なのでしょうが…。 ただ僕が唯一後悔したのは、先に「蒼煌」を読んでしまったということです。 この「文福茶釜」が短編集であり色々な駆け引きの物語であるので、これを読んだ上でさらに昇華させた「蒼煌」読んだ方がいっそう楽しめたと読み終えた後に感じてしまいました。 まだ読まれてない方には「文福茶釜」を読まれた上で、さらに美術界の熾烈な権力争いが繰り広げられる「蒼煌」をお勧めします。 | ||||
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「何々鑑定団」関連の本などで贋作の話がでてきますが,本書はそのような,古美術の贋作とそれを巡る人間のお話です。なんといっても短編集であることで成功しています。それぞれの話がドキドキハラハラなので,長編ではとてもこの緊張感が持ちません。また,騙し騙される話ですが,諸悪の権化のような悪人は登場しません。登場人物たちは読者にオーバーラップしそうな人々で,それがこの本を荒唐無稽な話ではなく,リアリティの感じられる芯のしっかりした小説にしています。もちろん著者の豊富な経験と知識もストーリーに過不足のない肉付けをしてくれています。なお,「解説」は本書のネタ晴らしそのものです。お気を付けください。 | ||||
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黒川氏の「大博打」をなにかのきっかけで読み、非常に面白かった。秀逸なのは、どなた様もお亡くなりにならない点である。これはこの上なく評価できる。この「文福茶釜」なる題名の作品(短編集)も、著者は著者のそういう持ち味を存分に発揮している。どうしたら、こういう話を考え出せるのだろうか。柔軟な脳味噌の持ち主であるに違いない。騙されたと思わぬうちに、ぜひ皆さん、読んで下さい。どうして、まあ、こんな話をいっぱい書けるかね、とお考えになること間違いなし。膨大な数の推理小説が世に溢れる中、毎作もれずにどれも被害者がまず死んでくれないとお話しが始まらないような作品は、お話しにならない。最後に、黒川氏のこれら作品が面白い方には、(少々生臭さはあるものの)本所!次!郎著『銀行芝居』をこの場を借りてお薦めします。 | ||||
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