悪魔が来りて笛を吹く

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評判

悪魔が来りて笛を吹くの評価:

4.38/5点 レビュー 80件。 B ランク

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平均点4.38pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全156件 81〜100 5/8ページ
No.76
(5pt)

時代の混沌をうつす傑作ミステリ

『獄門島』や『本陣殺人事件』などと比べると、オリジナリティの高いトリックや、見立て殺人などの派手派手しい趣向はないものの、やはり横溝正史の代表作の一つといっていい完成度を有している。退廃した血族の複雑な人間関係を軸とした堅牢なプロットに、怪しげな占術、徘徊する死者の影、嫋々たる黄金のフルートの音色に、ゲーテの著書や風神雷神像など、華麗で怪奇な装飾をちりばめ、それらが巧みな伏線やトリックとなって結末に収斂してゆく精緻な構築美は、まさに圧巻である。

また、没落してゆく貴族たちの驕慢にただれた欲望を母体とし、“悪魔”として生きることを運命づけられて生まれ落ちたかのような犯人像が、哀切きわまりなく胸に刺さる。滅びゆくものと到来してくるものが、混沌の波頭をうねらせる戦後の混乱期、時代の変動が、その紊乱の中からしたたらせた濁った血の一しずくのようなこの犯人像に、荒廃した時代の闇がうつし見られるようで、戦後文学の一つとしても鑑賞しうる作品になっていると思う。
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.75
(5pt)

時代の混沌をうつす傑作ミステリ

『獄門島』や『本陣殺人事件』などと比べると、オリジナリティの高いトリックや、見立て殺人などの派手派手しい趣向はないものの、やはり横溝正史の代表作の一つといっていい完成度を有している。退廃した血族の複雑な人間関係を軸とした堅牢なプロットに、怪しげな占術、徘徊する死者の影、嫋々たる黄金のフルートの音色に、ゲーテの著書や風神雷神像など、華麗で怪奇な装飾をちりばめ、それらが巧みな伏線やトリックとなって結末に収斂してゆく精緻な構築美は、まさに圧巻である。

また、没落してゆく貴族たちの驕慢にただれた欲望を母体とし、“悪魔”として生きることを運命づけられて生まれ落ちたかのような犯人像が、哀切きわまりなく胸に刺さる。滅びゆくものと到来してくるものが、混沌の波頭をうねらせる戦後の混乱期、時代の変動が、その紊乱の中からしたたらせた濁った血の一しずくのようなこの犯人像に、荒廃した時代の闇がうつし見られるようで、戦後文学の一つとしても鑑賞しうる作品になっていると思う。
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
B000J984QO
No.74
(5pt)

時代の混沌をうつす傑作ミステリ

『獄門島』や『本陣殺人事件』などと比べると、オリジナリティの高いトリックや、見立て殺人などの派手派手しい趣向はないものの、やはり横溝正史の代表作の一つといっていい完成度を有している。退廃した血族の複雑な人間関係を軸とした堅牢なプロットに、怪しげな占術、徘徊する死者の影、嫋々たる黄金のフルートの音色に、ゲーテの著書や風神雷神像など、華麗で怪奇な装飾をちりばめ、それらが巧みな伏線やトリックとなって結末に収斂してゆく精緻な構築美は、まさに圧巻である。

また、没落してゆく貴族たちの驕慢にただれた欲望を母体とし、“悪魔”として生きることを運命づけられて生まれ落ちたかのような犯人像が、哀切きわまりなく胸に刺さる。滅びゆくものと到来してくるものが、混沌の波頭をうねらせる戦後の混乱期、時代の変動が、その紊乱の中からしたたらせた濁った血の一しずくのようなこの犯人像に、荒廃した時代の闇がうつし見られるようで、戦後文学の一つとしても鑑賞しうる作品になっていると思う。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.73
(4pt)

見事なストーリーテラー

通常、本格推理小説はトリックを考えてからシュチュエーションを考えるが、本作は、逆であったという。そのせいか、金田一耕助の推理の冴えは感じないが、その分、作者の文章力による引き付けはすばらしい。特に、「金田一耕助西へ行く」から「淡路島山」の章は作者も自負している通り、慌てずじっくりと伏線を示し、情景や登場人物の心情まで書き表すのはさすが。今もなお、人気があるのはそれ所以だと感じる。
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.72
(4pt)

見事なストーリーテラー

通常、本格推理小説はトリックを考えてからシュチュエーションを考えるが、本作は、逆であったという。そのせいか、金田一耕助の推理の冴えは感じないが、その分、作者の文章力による引き付けはすばらしい。特に、「金田一耕助西へ行く」から「淡路島山」の章は作者も自負している通り、慌てずじっくりと伏線を示し、情景や登場人物の心情まで書き表すのはさすが。今もなお、人気があるのはそれ所以だと感じる。
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
B000J984QO
No.71
(4pt)

見事なストーリーテラー

通常、本格推理小説はトリックを考えてからシュチュエーションを考えるが、本作は、逆であったという。そのせいか、金田一耕助の推理の冴えは感じないが、その分、作者の文章力による引き付けはすばらしい。特に、「金田一耕助西へ行く」から「淡路島山」の章は作者も自負している通り、慌てずじっくりと伏線を示し、情景や登場人物の心情まで書き表すのはさすが。今もなお、人気があるのはそれ所以だと感じる。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.70
(4pt)

本格ミステリとしては?

さすがは大家横溝正史の代表作だけあて、読み応え十分の傑作。まずはいかにも陰惨な殺人事件が起こりそうな舞台設定。没落した華族の家に集まった、互いにいがみ合っている親族。気弱で軽んじられている一族の長が失踪して自殺した筈なのに、復活?して姿を現し、生前に作曲していたフルート曲「悪魔が来りて笛を吹く」が流れると共に殺人が行われ、復讐鬼として戻って来たのかと生存者を恐怖のどん底に突き落とす。その他、いかにもな横溝ワールドが隅々まで構築されていてその中に伏線も盛り沢山。おどろおどろしい独特の雰囲気に圧倒されながら、最後に伏線が回収されていくカタルシスは格別。 
 そしてクライマックスに向けて大きくストーリーが展開する部分の演出がいつになくダイナミックで凄かった。台風が直撃した日に未亡人のあき子が恐怖に耐えかねて屋敷を脱出し別荘に向かうとんでもない行動を起こし、関係者全員がタクシーでそちらへ向かう。ところがその別荘に「悪魔」が現れて笛を吹き、あき子が殺害される。金田一は関係者を集めていよいよ謎解きを披露する・・・ほとんど息もつかせぬスピーディーなたたみ込みには感服した。
 ネタバレになるが、忌まわしい近親相姦の重なりで生まれた「悪魔」が怨念で一族に復讐するストーリー。弊ブログの18禁観点からは、未亡人になって日が浅いのに、野獣のような男と再婚してしまうあき子夫人のエピソードが興味深い。やはり華族的な近親婚のせいでとんでもない娘が生まれた設定らしいが、淡泊な夫のセックスではとても満たされない獣欲の持ち主。夫が自殺する前から男と出来ていて肉体関係も持っていたビッチだが、彼女の本性を知っていた親族からは黙認されていたと言う・・・この人をヒロインにして人妻不倫ものの官能小説が出来そうだね。
 この作品、本格ミステリとしては金田一がほとんど推理していないと言う欠陥があり、必ずしもホメられた出来ではないと思う。が、単に小説としての面白さが一級品。私はそもそも面白ければ何でも良い、と言う立場なので本作を横溝正史の代表作とする考えに賛成である。死ぬまでにもう何回か読み直してみたい本に入るかな?
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.69
(4pt)

本格ミステリとしては?

さすがは大家横溝正史の代表作だけあて、読み応え十分の傑作。まずはいかにも陰惨な殺人事件が起こりそうな舞台設定。没落した華族の家に集まった、互いにいがみ合っている親族。気弱で軽んじられている一族の長が失踪して自殺した筈なのに、復活?して姿を現し、生前に作曲していたフルート曲「悪魔が来りて笛を吹く」が流れると共に殺人が行われ、復讐鬼として戻って来たのかと生存者を恐怖のどん底に突き落とす。その他、いかにもな横溝ワールドが隅々まで構築されていてその中に伏線も盛り沢山。おどろおどろしい独特の雰囲気に圧倒されながら、最後に伏線が回収されていくカタルシスは格別。 
 そしてクライマックスに向けて大きくストーリーが展開する部分の演出がいつになくダイナミックで凄かった。台風が直撃した日に未亡人のあき子が恐怖に耐えかねて屋敷を脱出し別荘に向かうとんでもない行動を起こし、関係者全員がタクシーでそちらへ向かう。ところがその別荘に「悪魔」が現れて笛を吹き、あき子が殺害される。金田一は関係者を集めていよいよ謎解きを披露する・・・ほとんど息もつかせぬスピーディーなたたみ込みには感服した。
 ネタバレになるが、忌まわしい近親相姦の重なりで生まれた「悪魔」が怨念で一族に復讐するストーリー。弊ブログの18禁観点からは、未亡人になって日が浅いのに、野獣のような男と再婚してしまうあき子夫人のエピソードが興味深い。やはり華族的な近親婚のせいでとんでもない娘が生まれた設定らしいが、淡泊な夫のセックスではとても満たされない獣欲の持ち主。夫が自殺する前から男と出来ていて肉体関係も持っていたビッチだが、彼女の本性を知っていた親族からは黙認されていたと言う・・・この人をヒロインにして人妻不倫ものの官能小説が出来そうだね。
 この作品、本格ミステリとしては金田一がほとんど推理していないと言う欠陥があり、必ずしもホメられた出来ではないと思う。が、単に小説としての面白さが一級品。私はそもそも面白ければ何でも良い、と言う立場なので本作を横溝正史の代表作とする考えに賛成である。死ぬまでにもう何回か読み直してみたい本に入るかな?
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
B000J984QO
No.68
(4pt)

本格ミステリとしては?

さすがは大家横溝正史の代表作だけあて、読み応え十分の傑作。まずはいかにも陰惨な殺人事件が起こりそうな舞台設定。没落した華族の家に集まった、互いにいがみ合っている親族。気弱で軽んじられている一族の長が失踪して自殺した筈なのに、復活?して姿を現し、生前に作曲していたフルート曲「悪魔が来りて笛を吹く」が流れると共に殺人が行われ、復讐鬼として戻って来たのかと生存者を恐怖のどん底に突き落とす。その他、いかにもな横溝ワールドが隅々まで構築されていてその中に伏線も盛り沢山。おどろおどろしい独特の雰囲気に圧倒されながら、最後に伏線が回収されていくカタルシスは格別。 
 そしてクライマックスに向けて大きくストーリーが展開する部分の演出がいつになくダイナミックで凄かった。台風が直撃した日に未亡人のあき子が恐怖に耐えかねて屋敷を脱出し別荘に向かうとんでもない行動を起こし、関係者全員がタクシーでそちらへ向かう。ところがその別荘に「悪魔」が現れて笛を吹き、あき子が殺害される。金田一は関係者を集めていよいよ謎解きを披露する・・・ほとんど息もつかせぬスピーディーなたたみ込みには感服した。
 ネタバレになるが、忌まわしい近親相姦の重なりで生まれた「悪魔」が怨念で一族に復讐するストーリー。弊ブログの18禁観点からは、未亡人になって日が浅いのに、野獣のような男と再婚してしまうあき子夫人のエピソードが興味深い。やはり華族的な近親婚のせいでとんでもない娘が生まれた設定らしいが、淡泊な夫のセックスではとても満たされない獣欲の持ち主。夫が自殺する前から男と出来ていて肉体関係も持っていたビッチだが、彼女の本性を知っていた親族からは黙認されていたと言う・・・この人をヒロインにして人妻不倫ものの官能小説が出来そうだね。
 この作品、本格ミステリとしては金田一がほとんど推理していないと言う欠陥があり、必ずしもホメられた出来ではないと思う。が、単に小説としての面白さが一級品。私はそもそも面白ければ何でも良い、と言う立場なので本作を横溝正史の代表作とする考えに賛成である。死ぬまでにもう何回か読み直してみたい本に入るかな?
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.67
(5pt)

とても綺麗な状態でした。

とても綺麗な状態でした。
また機会があればよろしくお願いします。
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.66
(5pt)

とても綺麗な状態でした。

とても綺麗な状態でした。
また機会があればよろしくお願いします。
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
B000J984QO
No.65
(5pt)

とても綺麗な状態でした。

とても綺麗な状態でした。
また機会があればよろしくお願いします。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.64
(4pt)

椿子爵を殺したのは「悪魔」と警察

第一章 悪魔が来りて笛を吹く
第二章 椿子爵の遺言
第三章 椿子爵謎の旅行
第四章 砂占い
第五章 火炎太鼓
第六章 笛鳴りぬ
第七章 血と砂
第八章 風神雷神
第九章 黄金のフルート
第十章 タイプライター
第十一章 肌の紋章
第十二章 YとZ
第十三章 金田一耕助西へ行く
第十四章 須磨明石
第十五章 玉虫伯爵の別荘
第十六章 悪魔ここに誕生す
第十七章 妙海尼
第十八章 不倫問答
第十九章 淡路島山
第二十章 刺客
第二十一章 風神出現
第二十二章 指輪
第二十三章 指
第二十四章 a=x,b=x ∴a=b
第二十五章 アクセントの問題
第二十六章 秌子は何に驚いたか
第二十七章 密室の再現
第二十八章 火炎太鼓の出現
第二十九章 悪魔の記録
第三十章 悪魔笛を吹きて終わる

民間の私立探偵である金田一にとっては警察を協力を必要とする場面に遭遇することは明白であり、そんな彼の頼もしいパートナーとしての役割を果たす人物の1人、東京警視庁捜査一課・第五調べ室所属の警部である等々力大志。当時としてはマシで有能かもしれない。しかし、問題が無かったわけではない。難解な事件の捜査で金田一の推理と洞察力を必要とし、協力し合って解決する関係にあった。そんな等々力の問題点が露出したのが本作の中で椿英輔子爵を犯人だと決めつけた「天銀堂事件」だった。

等々力は正義感が強い人物だが、早とちりや目先のことに囚われやすく見当違いの推理を披露する。なにしろ、現実世界の府中の三億円事件のような犯人扱いして逮捕し、無実が証明されて釈放されても報道被害は続いて事件発生より40年後、自殺に追いやられたタクシー運転手のように、警察もマスコミも最低な時代だった。暴行で自白を強要する平塚八兵衛が極秘情報をわざわざ記者を自宅に呼び寄せて漏洩を行い、取調室という閉ざされた空間で拷問を繰り広げた。1969年12月12日、アリバイが証明されて釈放されるが、警察に容疑者として逮捕された上に、新聞各社が犯人扱いで学歴・職歴・性格・家庭環境まで事細かく暴露。このため、本人は職を失い一家は離散。自殺に至る。警察は違法な別件逮捕を行い、人権侵害を犯しながら謝罪しなかった。

当時、総体的に警察が密告を奨励しているような体質で、数え切れない「天銀堂事件」の犯人だという密告状の送り主が誰だろうが、どういうつもりで密告しようが問題ではないと考え、真偽を調べようともせずに密告状を元に容疑者を拘束するも逮捕・送検に至らず、椿英輔子爵に酷似した宝石店「天銀堂」の店員毒殺・宝石強奪の凶悪犯が飯尾豊三郎(いいお とよさぶろう)だと金田一の指摘で判明するも復讐のために利用した「呪われた血の悪魔」河村治雄に用済みで殺害され、逮捕できなかった。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.63
(4pt)

椿子爵を殺したのは「悪魔」と警察

第一章 悪魔が来りて笛を吹く
第二章 椿子爵の遺言
第三章 椿子爵謎の旅行
第四章 砂占い
第五章 火炎太鼓
第六章 笛鳴りぬ
第七章 血と砂
第八章 風神雷神
第九章 黄金のフルート
第十章 タイプライター
第十一章 肌の紋章
第十二章 YとZ
第十三章 金田一耕助西へ行く
第十四章 須磨明石
第十五章 玉虫伯爵の別荘
第十六章 悪魔ここに誕生す
第十七章 妙海尼
第十八章 不倫問答
第十九章 淡路島山
第二十章 刺客
第二十一章 風神出現
第二十二章 指輪
第二十三章 指
第二十四章 a=x,b=x ∴a=b
第二十五章 アクセントの問題
第二十六章 秌子は何に驚いたか
第二十七章 密室の再現
第二十八章 火炎太鼓の出現
第二十九章 悪魔の記録
第三十章 悪魔笛を吹きて終わる

民間の私立探偵である金田一にとっては警察を協力を必要とする場面に遭遇することは明白であり、そんな彼の頼もしいパートナーとしての役割を果たす人物の1人、東京警視庁捜査一課・第五調べ室所属の警部である等々力大志。当時としてはマシで有能かもしれない。しかし、問題が無かったわけではない。難解な事件の捜査で金田一の推理と洞察力を必要とし、協力し合って解決する関係にあった。そんな等々力の問題点が露出したのが本作の中で椿英輔子爵を犯人だと決めつけた「天銀堂事件」だった。

等々力は正義感が強い人物だが、早とちりや目先のことに囚われやすく見当違いの推理を披露する。なにしろ、現実世界の府中の三億円事件のような犯人扱いして逮捕し、無実が証明されて釈放されても報道被害は続いて事件発生より40年後、自殺に追いやられたタクシー運転手のように、警察もマスコミも最低な時代だった。暴行で自白を強要する平塚八兵衛が極秘情報をわざわざ記者を自宅に呼び寄せて漏洩を行い、取調室という閉ざされた空間で拷問を繰り広げた。1969年12月12日、アリバイが証明されて釈放されるが、警察に容疑者として逮捕された上に、新聞各社が犯人扱いで学歴・職歴・性格・家庭環境まで事細かく暴露。このため、本人は職を失い一家は離散。自殺に至る。警察は違法な別件逮捕を行い、人権侵害を犯しながら謝罪しなかった。

当時、総体的に警察が密告を奨励しているような体質で、数え切れない「天銀堂事件」の犯人だという密告状の送り主が誰だろうが、どういうつもりで密告しようが問題ではないと考え、真偽を調べようともせずに密告状を元に容疑者を拘束するも逮捕・送検に至らず、椿英輔子爵に酷似した宝石店「天銀堂」の店員毒殺・宝石強奪の凶悪犯が飯尾豊三郎(いいお とよさぶろう)だと金田一の指摘で判明するも復讐のために利用した「呪われた血の悪魔」河村治雄に用済みで殺害され、逮捕できなかった。
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.62
(4pt)

椿子爵を殺したのは「悪魔」と警察

第一章 悪魔が来りて笛を吹く
第二章 椿子爵の遺言
第三章 椿子爵謎の旅行
第四章 砂占い
第五章 火炎太鼓
第六章 笛鳴りぬ
第七章 血と砂
第八章 風神雷神
第九章 黄金のフルート
第十章 タイプライター
第十一章 肌の紋章
第十二章 YとZ
第十三章 金田一耕助西へ行く
第十四章 須磨明石
第十五章 玉虫伯爵の別荘
第十六章 悪魔ここに誕生す
第十七章 妙海尼
第十八章 不倫問答
第十九章 淡路島山
第二十章 刺客
第二十一章 風神出現
第二十二章 指輪
第二十三章 指
第二十四章 a=x,b=x ∴a=b
第二十五章 アクセントの問題
第二十六章 秌子は何に驚いたか
第二十七章 密室の再現
第二十八章 火炎太鼓の出現
第二十九章 悪魔の記録
第三十章 悪魔笛を吹きて終わる

民間の私立探偵である金田一にとっては警察を協力を必要とする場面に遭遇することは明白であり、そんな彼の頼もしいパートナーとしての役割を果たす人物の1人、東京警視庁捜査一課・第五調べ室所属の警部である等々力大志。当時としてはマシで有能かもしれない。しかし、問題が無かったわけではない。難解な事件の捜査で金田一の推理と洞察力を必要とし、協力し合って解決する関係にあった。そんな等々力の問題点が露出したのが本作の中で椿英輔子爵を犯人だと決めつけた「天銀堂事件」だった。

等々力は正義感が強い人物だが、早とちりや目先のことに囚われやすく見当違いの推理を披露する。なにしろ、現実世界の府中の三億円事件のような犯人扱いして逮捕し、無実が証明されて釈放されても報道被害は続いて事件発生より40年後、自殺に追いやられたタクシー運転手のように、警察もマスコミも最低な時代だった。暴行で自白を強要する平塚八兵衛が極秘情報をわざわざ記者を自宅に呼び寄せて漏洩を行い、取調室という閉ざされた空間で拷問を繰り広げた。1969年12月12日、アリバイが証明されて釈放されるが、警察に容疑者として逮捕された上に、新聞各社が犯人扱いで学歴・職歴・性格・家庭環境まで事細かく暴露。このため、本人は職を失い一家は離散。自殺に至る。警察は違法な別件逮捕を行い、人権侵害を犯しながら謝罪しなかった。

当時、総体的に警察が密告を奨励しているような体質で、数え切れない「天銀堂事件」の犯人だという密告状の送り主が誰だろうが、どういうつもりで密告しようが問題ではないと考え、真偽を調べようともせずに密告状を元に容疑者を拘束するも逮捕・送検に至らず、椿英輔子爵に酷似した宝石店「天銀堂」の店員毒殺・宝石強奪の凶悪犯が飯尾豊三郎(いいお とよさぶろう)だと金田一の指摘で判明するも復讐のために利用した「呪われた血の悪魔」河村治雄に用済みで殺害され、逮捕できなかった。
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
B000J984QO
No.61
(5pt)

発想がすごい

笛を吹く、悪魔とは誰? 曲に秘められた悪魔の正体!
複雑な作品構造でその一つ一つの発想がすごいと思います。

  

 
 
 
 

椿英輔さんが自殺しない場合のストーリーも有りじゃないかと。どういった展開になるのでしょうかね
 
 
 
 
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.60
(5pt)

発想がすごい

笛を吹く、悪魔とは誰? 曲に秘められた悪魔の正体!
複雑な作品構造でその一つ一つの発想がすごいと思います。

  

 
 
 
 

椿英輔さんが自殺しない場合のストーリーも有りじゃないかと。どういった展開になるのでしょうかね
 
 
 
 
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
B000J984QO
No.59
(5pt)

発想がすごい

笛を吹く、悪魔とは誰? 曲に秘められた悪魔の正体!
複雑な作品構造でその一つ一つの発想がすごいと思います。

(ネタばれになっちゃいます)
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ただし椿英輔さんが自殺しない場合のストーリーも有り何じゃないかと。自分でイロイロ考えてワクワクしてしまいました。
悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔が来りて笛を吹く (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304040
No.58
(5pt)

個人的には一番好き

横溝小説を幾つか読みましたが、個人的にはこの巻が一番好きです。
金田一探偵は、事件が起きた後に解答を出す形態が多く、本編もそれに類するのですが、
それでも事件予防の努力をしたり、遠征したり冒険活劇的な要素もあり、非常に楽しめました。
新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年) Amazon書評・レビュー: 新版横溝正史全集〈12〉悪魔が来りて笛を吹く (1975年)より
B000J976J0
No.57
(5pt)

個人的には一番好き

横溝小説を幾つか読みましたが、個人的にはこの巻が一番好きです。
金田一探偵は、事件が起きた後に解答を出す形態が多く、本編もそれに類するのですが、
それでも事件予防の努力をしたり、遠征したり冒険活劇的な要素もあり、非常に楽しめました。
横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年) Amazon書評・レビュー: 横溝正史全集〈第7〉悪魔が来りて笛を吹く (1970年)より
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