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玉嶺よふたたび
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【この小説が収録されている参考書籍】
玉嶺よふたたびの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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陳舜臣氏のこの手の小説は普通、推理小説に分類されていますが歴史ロマン小説として一級の作品であると思う。 勝気な性格のヒロインも魅力的。 最後に謎解き、驚きが待っているので二重に得した気分。 | ||||
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訪中視察団の入江教授は、玉嶺への訪問に心ひかれていた。そこは、25年前、抗日ゲリラ活動が活発であった戦時中に、磨崖仏の研究のため、訪れた地であった。入江の脳裡に当時の出来事がよみがえる。 ・・・ 玉嶺の磨崖仏にまつわる六世紀の故事=一人の女性をめぐる殺人事件と、25年前の入江が起こした殺人事件の顛末。ふたたび訪れた玉嶺で、この二つの事件の類似性が明らかになる という筋立てになっている。 うまく組み立てられたパズルのような作品。うーん。まさにロマンチック。ストーリー展開が巧みだし、文章も無駄がなくて、読みやすい。本書で、磨崖仏というものを初めて知ったのわけで、知的好奇心を刺激される作品でもある。 作者の著作は、初めて読んだのだが、あらゆる賞を総ナメにしてるだけのことはあると納得した次第。歴史小説の大家と思っていたのだが、推理小説家でもあったのだなぁ。もうひとつの第23回日本推理作家協会賞作『孔雀の道』、江戸川乱歩賞受賞作『枯草の根』も読んでみたくなった。 | ||||
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大家の作品であることを勘案しての評価である。日本推理作家協会賞受賞作だが、当時はこの程度だったのか、と思う。 戦時中のシナを舞台として、日本人学者とシナ人女性との恋、抗日軍とそのスパイ、摩崖仏をめぐる伝説などをからみあわせたものだが、現代の推理小説読者ならすぐに先が見えてしまうだろう。 こんなものか、という感じである。 | ||||
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二葉文庫の「日本推理作家協会賞受賞作全集」の23巻。 その巻数のとおり、昭和45年の第23回日本推理作家協会賞の受賞作である。 ちなみに、『玉嶺よふたたび』と『孔雀の道』の2作で受賞したのだが、『孔雀の道』も本シリーズに収められている。 『玉嶺よふたたび』は、さまざまな版のある作品だ。本書は毎日新聞社版を底本として使っているらしい。 著者お得意の、日本侵攻下の中国を舞台としたミステリである。ミステリとしては、やや不満も残るのだが、幕切れの謎解きにはアッといわされる。小説としての味わい、淡いロマンスの絶妙の結末と、楽しく読ませてもらった。 小説としての魅力に満ちた一冊だ。 | ||||
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陳舜臣が若い頃には推理作家であったことなど、世間は殆ど忘れ去っているのではないでしょうか。ただ、本作を読むと、推理小説であると同時に中国を舞台にした歴史ロマンという色彩の強い作品であり、この頃から既に彼は後の歴史・時代小説家の顔を持っていたということなのでしょう。 そしてまた、本作には中国人の血を引きながら日本で生まれ育った自身のルーツ探求のような要素も入っています。二人の男が一人の女を争って殺し合いをするという民話が中国にも日本にもあるそうで、その民話になぞらえたかのように起きた殺人事件が描かれています。犯人が明かされているタイプの小説なので別に驚きはないだろうと読み進めていると、最後にはきちんと驚きが用意されています。 | ||||
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