悪魔の手毬唄

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評判

悪魔の手毬唄の評価:

4.32/5点 レビュー 71件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.32pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全88件 21〜40 2/5ページ
No.68
(5pt)

昔を思い出した。

40年前に、横溝作品をむさぼるように読んだ記憶があります。
今、再び読み直して記憶がよみがえってきました。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.67
(4pt)

「見立て殺人」の理由は弱いが、本格和風ミステリが堪能出来る作品。

横溝正史の本格和風ミステリが堪能出来る作品。目玉は、手毬唄の歌詞に見立てた連続殺人だけど、登場人物多数で複雑な人間関係の中、過去の殺人との因縁も絡み、様々な要素に目眩を覚えるほど、濃厚な作品だった。

  この複雑怪奇な謎に挑む、金田一耕助は、ひょうひょうとした、いつもの味わいで、連続殺人を防げないのは、ご愛敬。今作では、クライマックスを前に、屋敷が炎上すると言う劇的な展開で、読み応え十分。醜い痣を持つ娘と母親のエピソードは、心を動かされるものがあった。  

  ストーリーは文句なしに面白いのだけど、過去の殺人の動機と、「見立て殺人」を行った理由は、少々解せなかった。時代を考えろと言われれば、それまでなんだけど。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.66
(4pt)

「見立て殺人」の理由は弱いが、本格和風ミステリが堪能出来る作品。

横溝正史の本格和風ミステリが堪能出来る作品。目玉は、手毬唄の歌詞に見立てた連続殺人だけど、登場人物多数で複雑な人間関係の中、過去の殺人との因縁も絡み、様々な要素に目眩を覚えるほど、濃厚な作品だった。

  この複雑怪奇な謎に挑む、金田一耕助は、ひょうひょうとした、いつもの味わいで、連続殺人を防げないのは、ご愛敬。今作では、クライマックスを前に、屋敷が炎上すると言う劇的な展開で、読み応え十分。醜い痣を持つ娘と母親のエピソードは、心を動かされるものがあった。  

  ストーリーは文句なしに面白いのだけど、過去の殺人の動機と、「見立て殺人」を行った理由は、少々解せなかった。時代を考えろと言われれば、それまでなんだけど。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.65
(5pt)

傑作ですね

岡山県の山村を舞台に金田一探偵が活躍します。同様な舞台設定の「八つ墓村」よりもおもしろいです。映画版(1977)のラストで金田一(石坂浩二)が磯川警部(若山富三郎)に問いかけるシーンがあり、なんか唐突だなーと不思議に思っていたのですが、原作を読んで、やっと解けました。おすすめです。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.64
(5pt)

傑作ですね

岡山県の山村を舞台に金田一探偵が活躍します。同様な舞台設定の「八つ墓村」よりもおもしろいです。映画版(1977)のラストで金田一(石坂浩二)が磯川警部(若山富三郎)に問いかけるシーンがあり、なんか唐突だなーと不思議に思っていたのですが、原作を読んで、やっと解けました。おすすめです。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.63
(5pt)

何十年たっても好きな作品です。

私が初めてこの本を読んだのはもう50年近く前、中学1年の冬休み。夢中で読破し、それから何度読んだかわかりません。
当時角川文庫で横溝作品が続々出てきて、その後何年も続き、ほぼ全部読みましたが、人気作家ゆえのちょっと俗っぽ過ぎる駄作もある。
ただ「悪魔の手毬唄」は、横溝さん初期の頃からの耽美的な香りと、良くも悪くも農村をリアルに描くことへの執着が老練な筆で見事に織り込まれ、推理、人物描写、扇情的なサービス部分も含めて、名作だとやはり思います。そもそも小説として、文章もストーリーもとても上手い。多数の登場人物がドロドロ人間ドラマを繰り広げますが、犯人も含めてどこかみんなに作者の温かい眼差しが感じられます。金田一がいつも後手後手、というのは推理長編の宿命ですよね。そうしなけりゃお話終わっちゃうもん。

ちなみに、この作品が好きすぎて、みなさんがおっしゃってる村のわかりにくい地理について、私なりに読み込んで地図を作りました。今でも黄ばんだ紙が本の裏表紙に貼ってあります。ほんとに正しいかは自信ないけど、自分にとっては大切な宝物です。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.62
(5pt)

何十年たっても好きな作品です。

私が初めてこの本を読んだのはもう50年近く前、中学1年の冬休み。夢中で読破し、それから何度読んだかわかりません。
当時角川文庫で横溝作品が続々出てきて、その後何年も続き、ほぼ全部読みましたが、人気作家ゆえのちょっと俗っぽ過ぎる駄作もある。
ただ「悪魔の手毬唄」は、横溝さん初期の頃からの耽美的な香りと、良くも悪くも農村をリアルに描くことへの執着が老練な筆で見事に織り込まれ、推理、人物描写、扇情的なサービス部分も含めて、名作だとやはり思います。そもそも小説として、文章もストーリーもとても上手い。多数の登場人物がドロドロ人間ドラマを繰り広げますが、犯人も含めてどこかみんなに作者の温かい眼差しが感じられます。金田一がいつも後手後手、というのは推理長編の宿命ですよね。そうしなけりゃお話終わっちゃうもん。

ちなみに、この作品が好きすぎて、みなさんがおっしゃってる村のわかりにくい地理について、私なりに読み込んで地図を作りました。今でも黄ばんだ紙が本の裏表紙に貼ってあります。ほんとに正しいかは自信ないけど、自分にとっては大切な宝物です。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.61
(5pt)

涙なくして語れない

この作品に初めて接する方々のために、ネタバレの無いようにレビューしますが、とにかくこの犯罪の動機がエグ過ぎます。
原作はもちろん、東宝映画やTVドラマ映像を観る度に感情移入し、涙腺が刺激されてしまいます。
文庫本は500ページ近くありますが、あっという間に読了すること請け合いです。
オススメ。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.60
(5pt)

涙なくして語れない

この作品に初めて接する方々のために、ネタバレの無いようにレビューしますが、とにかくこの犯罪の動機がエグ過ぎます。
原作はもちろん、東宝映画やTVドラマ映像を観る度に感情移入し、涙腺が刺激されてしまいます。
文庫本は500ページ近くありますが、あっという間に読了すること請け合いです。
オススメ。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.59
(4pt)

大胆不敵なアレンジ

この作品の初出は、1976年富士見書房(現KADOKAWA)WILD COMICS版。
それが何ゆえか講談社から2001年に復刻されているようである。
原作(横溝正史)から入った人は、その違和感に戸惑うことだろう。
「リリスって何じゃ?」「手毬唄違うし?」「桝屋とか屋号は?」「これが金田一さん?」等々・・・。
コミカライズする場合に、多少の脚色というかアレンジはあると思うが、
ここまで大胆に設定を変えている例はまれではなかろうか?
違和感は相当あるものの、総合的には面白かったのでこの評価とした。
横溝正史自選集〈6〉悪魔の手毬唄 Amazon書評・レビュー: 横溝正史自選集〈6〉悪魔の手毬唄より
4882933233
No.58
(4pt)

大胆不敵なアレンジ

この作品の初出は、1976年富士見書房(現KADOKAWA)WILD COMICS版。
それが何ゆえか講談社から2001年に復刻されているようである。
原作(横溝正史)から入った人は、その違和感に戸惑うことだろう。
「リリスって何じゃ?」「手毬唄違うし?」「桝屋とか屋号は?」「これが金田一さん?」等々・・・。
コミカライズする場合に、多少の脚色というかアレンジはあると思うが、
ここまで大胆に設定を変えている例はまれではなかろうか?
違和感は相当あるものの、総合的には面白かったのでこの評価とした。
悪魔の手毬唄 (講談社漫画文庫) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (講談社漫画文庫)より
4063600378
No.57
(1pt)

商品写真と違うカバーの本が届きました

タイトルは同じですが商品写真とは違うカバーの本が届きました!最悪です
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.56
(1pt)
※削除申請(1件)

商品写真と違うカバーの本が届きました

タイトルは同じですが商品写真とは違うカバーの本が届きました!最悪です
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.55
(2pt)

オドロオドロしい舞台創りだけ凝って、肝心の推理の部分はスカスカという作者の悪癖が露呈した駄作

題名通り地方の「手鞠唄」(作者の自作)に沿って連続殺人が起きるという作品。私は鮎川哲也氏と共に戦中・戦後の日本の本格ミステリの牙城を守った作者の功績を高く評価しているものの、個々の作品は評価していない。本作も作者の欠点が詰まった駄作である。

まず、初老の男が精力付けの"どじょう"を食べるシーンから始まり、謎の老婆がある決意を固めて村に入るシーンが続くという雰囲気創りから始まる。そして、村の三美人が「手鞠唄」に沿って殺されるという展開。しかし、動機を軽視するのが作者の常とは言え、本作における動機は、「本陣殺人事件」と並んでバカバカしいという他はない。こんな動機の犯人を当てられる筈はない(雰囲気で分かるが)。また、犯人の意図が完遂しても何も残らないというお粗末さ。読者は作者が常識に従って執筆していると思っているのに、非常識な事を書いてはイカンでしょう。「手鞠唄」に沿って連続殺人が起きるという大枠を先に決めて、後から細部を当て嵌めようとした事がミエミエの作品。このため、内容がボロボロになってしまっている。

「獄門島」、「犬神家の一族」でもそうだが、オドロオドロしい舞台創りだけ凝って、肝心の推理の部分はスカスカという作者の悪癖が露呈した駄作。「私はヴァン・ダインの様(「僧正」の事だろう)な見立て殺人は嫌い」と述べながら、本作を含め多くの「見立て殺人」ものを執筆している言行不一致にも呆れる。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.54
(2pt)

オドロオドロしい舞台創りだけ凝って、肝心の推理の部分はスカスカという作者の悪癖が露呈した駄作

題名通り地方の「手鞠唄」(作者の自作)に沿って連続殺人が起きるという作品。私は鮎川哲也氏と共に戦中・戦後の日本の本格ミステリの牙城を守った作者の功績を高く評価しているものの、個々の作品は評価していない。本作も作者の欠点が詰まった駄作である。

まず、初老の男が精力付けの"どじょう"を食べるシーンから始まり、謎の老婆がある決意を固めて村に入るシーンが続くという雰囲気創りから始まる。そして、村の三美人が「手鞠唄」に沿って殺されるという展開。しかし、動機を軽視するのが作者の常とは言え、本作における動機は、「本陣殺人事件」と並んでバカバカしいという他はない。こんな動機の犯人を当てられる筈はない(雰囲気で分かるが)。また、犯人の意図が完遂しても何も残らないというお粗末さ。読者は作者が常識に従って執筆していると思っているのに、非常識な事を書いてはイカンでしょう。「手鞠唄」に沿って連続殺人が起きるという大枠を先に決めて、後から細部を当て嵌めようとした事がミエミエの作品。このため、内容がボロボロになってしまっている。

「獄門島」、「犬神家の一族」でもそうだが、オドロオドロしい舞台創りだけ凝って、肝心の推理の部分はスカスカという作者の悪癖が露呈した駄作。「私はヴァン・ダインの様(「僧正」の事だろう)な見立て殺人は嫌い」と述べながら、本作を含め多くの「見立て殺人」ものを執筆している言行不一致にも呆れる。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.53
(4pt)

ゆっくりと探偵気分が味わえますが,登場人物が多いのでチョット工夫が必要かも

横溝正史先生の作品に惹かれ,角川文庫さんの「金田一耕助ファイル」を順番に読んでいます.今回で12冊目になります.

時間軸として,過去に鬼首村で起きた殺人事件が貫き,空間軸として,現在その村に住む人たちの人間模様が広がる.いつものことながら,この縦軸と横軸の交わりがお見事で!私は最後まで犯人が分かりませんでした.なので最後まで楽しめました.

ただ時間軸が短く空間軸が広いため,過去の殺人事件の際に登場した人物が数多く存命しており,そこに新たなる登場人物が乗っかってきます.一気に読破する方は問題ないと思いますが,私のように数冊の本を並行して読み,結果として一冊読み切るのに時間がかかってしまうタイプにとっては,人物相関図を作りながら読まないと,途中で誰が誰だか分からなくなってしまうと思います.

長編小説ですし,そういった手間も楽しむつもりで手にすれば,むしろゆっくりと探偵気分が味わえると思います.
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.52
(4pt)

ゆっくりと探偵気分が味わえますが,登場人物が多いのでチョット工夫が必要かも

横溝正史先生の作品に惹かれ,角川文庫さんの「金田一耕助ファイル」を順番に読んでいます.今回で12冊目になります.

時間軸として,過去に鬼首村で起きた殺人事件が貫き,空間軸として,現在その村に住む人たちの人間模様が広がる.いつものことながら,この縦軸と横軸の交わりがお見事で!私は最後まで犯人が分かりませんでした.なので最後まで楽しめました.

ただ時間軸が短く空間軸が広いため,過去の殺人事件の際に登場した人物が数多く存命しており,そこに新たなる登場人物が乗っかってきます.一気に読破する方は問題ないと思いますが,私のように数冊の本を並行して読み,結果として一冊読み切るのに時間がかかってしまうタイプにとっては,人物相関図を作りながら読まないと,途中で誰が誰だか分からなくなってしまうと思います.

長編小説ですし,そういった手間も楽しむつもりで手にすれば,むしろゆっくりと探偵気分が味わえると思います.
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.51
(5pt)

身の毛のよだつリアリティー

「悪魔」「手毬唄」の二語をとるとオカルトチックな民族物語に見えるが、内実は重厚に計算し尽くされた本格推理小説である。

 本作の見所は大きくわけて三つ。
 第一に、きわめてリアルな心情描写。
 実の旦那に浮気をされて身篭った娘たちが別品と評判になる中、肝心の自分の娘は赤痣によって敬遠されている。その事実に自尊心を傷つけられた「亀の湯」のおかみ、リカ。彼女はこの復讐として次々と若い女たちを手にかけていく。
 一見すると、三人もの娘を殺害したシリアルキラーそのものだが、その裏には村全体を巻きこんだ壮絶なドラマが隠されている。この作品はその内実を少しずつ明かしながら進んでいくのだが、これがとにかく「うまい」のだ。だから、飽きずにぐいぐい読み進めることができる。

 第二に、多くの人物が見事に織りなすドロドロな人間関係。
 横溝正史さんの作品を読むのはこれが初めてなのだが、本作を手にとって第一に感じたことは「登場人物多すぎだろう!」ということだ。相関図でも作らないと頭がパンクしそうになる。
 それでも、この作品の持つおどろおどろしい面白さには敵わない。綿密に練られたストーリーと複雑な人間関係は、紐解いていくだけでも面白く、終わりごろには人物の相関もすらすら読み解けるようになっている。他でもない、横溝さんの技量がなせる技だ。

 そして第三に、小気味いい台詞回し。
 鬼首村という村落を題材としているため、台詞のほとんどにかなりの訛りがある。普通の場合、訛りはたんなる阻害物でしかないのだが、この作品ではむしろいいスパイスになっていて、村落の疎外感とか尋常ならざる雰囲気とかを華麗に演出している。なにより独特で面白い。

 もう一度読み返してみたいと思える、とても情熱的な作品だった。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48
No.50
(5pt)

身の毛のよだつリアリティー

「悪魔」「手毬唄」の二語をとるとオカルトチックな民族物語に見えるが、内実は重厚に計算し尽くされた本格推理小説である。

 本作の見所は大きくわけて三つ。
 第一に、きわめてリアルな心情描写。
 実の旦那に浮気をされて身篭った娘たちが別品と評判になる中、肝心の自分の娘は赤痣によって敬遠されている。その事実に自尊心を傷つけられた「亀の湯」のおかみ、リカ。彼女はこの復讐として次々と若い女たちを手にかけていく。
 一見すると、三人もの娘を殺害したシリアルキラーそのものだが、その裏には村全体を巻きこんだ壮絶なドラマが隠されている。この作品はその内実を少しずつ明かしながら進んでいくのだが、これがとにかく「うまい」のだ。だから、飽きずにぐいぐい読み進めることができる。

 第二に、多くの人物が見事に織りなすドロドロな人間関係。
 横溝正史さんの作品を読むのはこれが初めてなのだが、本作を手にとって第一に感じたことは「登場人物多すぎだろう!」ということだ。相関図でも作らないと頭がパンクしそうになる。
 それでも、この作品の持つおどろおどろしい面白さには敵わない。綿密に練られたストーリーと複雑な人間関係は、紐解いていくだけでも面白く、終わりごろには人物の相関もすらすら読み解けるようになっている。他でもない、横溝さんの技量がなせる技だ。

 そして第三に、小気味いい台詞回し。
 鬼首村という村落を題材としているため、台詞のほとんどにかなりの訛りがある。普通の場合、訛りはたんなる阻害物でしかないのだが、この作品ではむしろいいスパイスになっていて、村落の疎外感とか尋常ならざる雰囲気とかを華麗に演出している。なにより独特で面白い。

 もう一度読み返してみたいと思える、とても情熱的な作品だった。
悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
4041304024
No.49
(4pt)

個人的には横溝作品ダントツNo.1です

「手毬唄」という予告状(=犯罪計画書)があるにもかかわらず、犯人逮捕どころかその犯罪さえ未然に防げない「名探偵」の無能ぶり炸裂なのは、横溝文学においてこの作品に限ったことではないが、あまりにリアリティーがないと感じるのも私だけではないだろう。(「警部」が無能で、探偵が有能とという構図なら、探偵小説の定番として許容範囲だが)
 ただ数多くある横溝作品の中でも、トリックや背景などの設定は最高によく描けているし、なにより醜い痣を持つ「里子」が、実に美しく描かれているのには感服する。心が天使的だという意味だけでなく、痣込みで 世にも美しい容姿なんだろうなと、読者σ(^_^)に確信させてしまう筆力には、ただただ感服。
 実はさほど横溝ファンではない私だが、この作品だけは 中学時代に読んで以来、古本屋に流れることなくずうっと本棚最前列に存在している。
悪魔の手毬唄 (1977年) Amazon書評・レビュー: 悪魔の手毬唄 (1977年)より
B000J8UQ48