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(短編集)
動機
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動機の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全94件 61~80 4/5ページ
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本書には4編の短編が収録されています。短編集のタイトルとなっている『動機』は 以前の短編集『陰の季節』と同様、警察警務部(管理部門)の視点で警察組織を描いています。 各方面で絶賛された作品です。短編にしては登場人物が多く、各人丁寧に書かれて いるのですが私としては人物描写が中途半端に感じました。短編であれば思い切って 主人公に描写を絞り込んだ方が良いように思いました。短編がうまいという事で 当時は短編の依頼が多かったからでしょうか、『動機』からは作者の長編への 意欲が感じられます。 後半の『ネタ元』、『密室の人』は作者の短編のよさが存分に出ていると思います。 刑事事件をキーワードとして一方は社会部(事件)記者、もう一方は裁判官に スポットを当てています。ともに一般人にとっては、ニュースを通してしか知るこ とのない彼らが、苦悩しながら懸命に人として働き、愛し、苦しんでいる姿が フィクションを通して伝わってきました。 | ||||
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表題作の「動機」を読み終えたとき、思わずうーんと唸ってしまいました。 短編集を読みながら、この話の残りのページ数はどれくらいだろうとつい何度も数えてしまうのが私のいつもの癖なのですが、 謎が謎を呼ぶばかりで一向に結末が見えてこない複雑怪奇な展開に「おいおい、もう残り何ページもないのにどうやって解決するんだよぉ?」なんていう妙なドキドキ感に包まれていると、 最後の最後にこれでもかという怒涛の大どんでん返しで見事に落着。 ラストの僅か数ページで大逆転のエンディングに持ち込むその豪快さ(強引さと呼ぶ人も中にはいそうですが・・・)は、 ついぞお目にかかったことがないものでかなりのインパクトでした。 「逆転の夏」「ネタ元」はイマイチでしたが、最終話の「密室の人」は意表を突く結末で ふたたびどぎもをぬかれちゃいました。これからしばらくは横山ワールドにどっぷりはまってしまいそうな予感です。 | ||||
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収録されている4篇ともうーんとうなりたくなるほど秀作です。 "動機”はなんとも優しい真実の動機が隠されている。 ”逆転の夏”はハラハラするほどの悲壮感。 ”ネタ元”は少し病的なほどつっぱりすぎの女性記者の心の再生。 "密室”は地裁一判事の妻の衝撃の事実。 表題の”動機”は賞をとっただけありかなりの秀作。 でも個人的には”逆転の夏”の方がミステリー度は濃くて好き。 横山作品は外れが無いので、安心して読める。 | ||||
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4話から成る短編集。 私は、表題作でもある「動機」が一番心に残った。 警察手帳が保管庫から大量に盗まれた。 手帳を、保管庫で一括保管しようと言い出しっぺの男が主人公。 責任を回避するための保身的な感情や、 かつて同じく警察官であり、現在は呆けてしまった自分の父親への気持ちや、 親が子を思う気持ちに似た思いや、 ひとつの事件に絡んだ様様な人間模様が見事なくらいで、 最後はホロっと泣けた。 他の作品は、 「逆転の夏」では、元殺人犯が匿名の依頼者から殺人依頼を 受けて悶々とする様が描かれていたり、 「ネタ元」では、男社会で戦う女性記者の奮闘や葛藤が 描かれていたり、 「密室の人」では、法廷中に居眠りをしてしまった裁判官の お堅いまでの仕事人間ぶりと、その代償が描かれていたり、 盛りだくさんの短編集である。 でも私は、とにかく「動機」が飛びぬけて良いと思った。 | ||||
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短編4作が収録されていますが、4作品ともに「超一級」と言っていいでしょう。 それぞれ、警察官、前科者、新聞記者、裁判官を主人公とした物語になっていますが、短編であるにも関わらず十分に読み応えのある内容に仕上がっています。 なかでも「動機」と「密室の人」が秀逸です。 「動機」は、退官間近の「軍曹」の思い、「密室の人」は、貞淑そのものに見える掛買いのない妻の秘密...。 すっかり横山秀夫ファンになってしまいました。 因みに「動機」と「逆転の夏」はテレビドラマ化されていたんですね。 どんな出来だったのか是非見てみたいです。 | ||||
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著者の作品を私は『クライマーズハイ』や『半落ち』から読み始め、「ハズレのない作家」と思い、本作も読んでみたのだが、前述の長編のような細かな描写や複雑に入り組んだ構成がが食い足りず、また先にTVでドラマ化された作品を見たわけではないのだが、なぜか新鮮味が感じられなかった。 但し、短時間で横山作品をダイジェスト的に楽しみたい読者には、お薦めできる作品ではある。 | ||||
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始めて読んだ横山秀夫さんの作品。 4つの短編のどれをとっても、人と人との絡み合いや人間の心の内が克明に描かれていて、単純にミステリーとは言い切れない。 特に「逆転の夏」の思いもよらない結末に、こんな終わり方もあったのか・・・と唖然とする。 これからも、どんどん読んでいきたい作家になりました。 | ||||
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第53回 日本推理作家協会賞 2001年度版このミス10 2位。 2000年文春ミステリーベスト10 3位 作品のプロット、登場人物の心理描写・造型人物の心理描写ともに卓越した短編集である。作者の作品は全部読んでいるが、短編集の中では(今のところ)この作品がベストだと思う。 特に警察組織という縦社会の中での主人公の葛藤がよく書かれていると思う。 お薦め出来る作品である。 | ||||
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収録作は次の通り。「動機」、「逆転の夏」、「ネタ元」、「密室の人」。 タイトル作は最も従来の横山氏の作風に近い警察署もの。警察手帳の紛失を巡って、警察内部間の対立を描きながらも、人間の心の"揺らぎ"に動機を求める構想が秀抜。「逆転の夏」は元服役囚が見知らぬ男から殺人を頼まれることに端を発する異色劇。加害者・被害者の問題を改めて浮き彫りにする。「ネタ元」は特ダネを狙う女性記者を主人公にして、新聞社間の競争の激しさ、それに巻き込まれる人間模様を描く。作者の経歴を活かしたものであろう。「密室の人」は個人的に一番気に入っている作品。公判中、居眠りをした判事を主人公として、生真面目に生き過ぎて周囲との人間関係がうまく図れない主人公の「密室性」と、茶室に閉じこもり、かつ過去の因縁から夫にも心を開かない妻の「密室性」が交錯して、深い情感を読者に与える。 本作では上記のように1作毎に主人公や設定を変えながら、皆良い出来栄えとなっている。その意味で作者の作風を広げた作品集と言えるだろう。「動機」と「逆転の夏」はTV化されたようだが、残念ながら私は観ていない。どのように映像化されたのだろうか。 | ||||
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表題の「動機」っていうのが、横山作品の中でもかなりのオキニイリです。 主人公がギリギリのところに追い詰められるのは、わかっていても ドキドキしちゃうのが横山先生の作品。 そして、意外なラスト(ただ意外というのではなく、理由がナットクがいくというのがすごい!) 警察小説にハマリ気味なあなたや、最近泣いていないあなたにオススメ♪ | ||||
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今までは長編ばかり読んでいましたが今回初めて短編集を読んでみました。動機手帳が無くなるって警察官にとってはそんなに大変な事なのかと思いつつ読み終えたあとはちょっぴり切なくなりました。逆転の夏刑務所を出所した人の後ろめたい気持ちとか社会で生きていく事の大変さがにじみ出てました。ネタ元新聞記者の話ですが記事を書くのってそんなに大変なのね。。。って改めて実感。密室の人裁判官の話。切ない・・・ | ||||
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一括管理をしていた警察手帳が紛失する。犯人は、内部のものか? そして、それは何の為に? そんな表題作『動機』など4作を収録した短篇集。警察官、殺人の前科を持つ者、女性新聞記者、裁判官とそれぞれ立場が異なるのだが、それぞれに苦悩が描かれる。そして、その主人公達を悩まさせる最大のポイントが犯人の「動機」である。緻密に張り巡らされた伏線によって描かれる「犯行(?)」の詳細もさることながら、その裏にある「動機」にハッとさせられる。短篇集ではあるのだが、重厚な作品である。面白かった。 | ||||
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横山秀夫を読むたびに、うならされます。 警察官、新聞記者、裁判官などを主人公にした中編集ですが、どの作品をとっても、長編と同じぐらいの中身の濃さ、味わい、そして読者を引きつけるストーリーにうならされます。 どうしてこれほどリアルに人間の内面を書き上げることができるのでしょうか? 誰にでもある人生の機微が、作品中に上手く醸し出されていて、読む者を作品の中に引きずり込むほどの力作ばかりでした。 | ||||
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4つの短編の中、やはり「動機」が一番よかった。心理的に追い詰められていく貝瀬の心理描写が素晴らしい。そのあせり、動揺が読む側にも伝わってくる。ラストまでの持って行き方も見事。とてもいい作品に出会えたという感じがした。他の3編もよかった。登場人物の描写がすぐれていると思う。迫力ある文章、ちょっと意外性のあるラスト。読み手に満足感を与える作品だった。 | ||||
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時間つぶしに軽い推理物でもと思い読み始め、警察ネタかとなめていたが実におもしろい。どんどん引き込まれて一気に読み終えてしまった。 | ||||
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アマゾンのレビューで横山 秀夫氏の評価が非常に高かったので同氏の作品をはじめて読んでみました。表題の「動機」をはじめ4篇が掲載された短編ですが、文庫本を4冊読んだような満足感がありました。内容は、警察官、前科者、新聞記者、裁判官(4篇の主人公)を題材にしたサスペンスで、短編なのに内容が濃く、すばらしい作品ばかりでした。特に、同氏の描く人間感(人間は職業や性別などそれぞれの立場によって表面だけはどうにでも繕えるが、そこに潜む深層心理というものは、皆大して変わものではなく、また、隠せないものであって何かの拍子ですぐに地を出すものである。といった)に何ともいえない魅力を感じました。 | ||||
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殺人!誘拐!というショッキングな題材では全く無い。警察手帳の紛失という地味な事件だ。登場人物も、通常の花形である捜査刑事ではなく、管理部門の調査官。しかしそこには警察内部の泥々とした人間関係が凝縮されている。部署間の確執、上司と部下、同僚……。人物それぞれが家庭を背負い、自分の野心や思いを背負い、切ない。表題作もそれ以外も、あっと驚くオチが読み応え最高。ミステリー小説の醍醐味である。 | ||||
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特に藤沢周平の作品が好きな方にお薦め致します。ミステリーと言ったって、謎解きだけが全てじゃない。もちろん、読んでいる人に先を教えたくなるような、どんでん返しあり。この作家の本領は、人間像にて発揮されます。「ああ、つらかったんだよな」「しょうがないよ」と言いたくなる犯罪モノ、好きな人多いと思いますよ | ||||
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はじめて横山秀夫さんの本を読みましたが、タイトルの「動機」は非常に面白かったです。この本はこの「動機」が全てですね。 | ||||
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「陰の季節」に続いて読んだ本。トータル的にコクのある本は、警察内部ものに終始した「陰の季節」の方だと思う。 「動機」は、警察内部だけでなく、周辺の新聞記者や、裁判官を主人公にした短編もこの作品には含まれている。これはこれでおもしろいが、本のタイトルともなっている”動機”は短編として絶品と思うので、警察内部ものに徹して欲しい気がする。 | ||||
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