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化人幻戯
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【この小説が収録されている参考書籍】
化人幻戯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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昭和二十九年十一月「別冊宝石」より連載開始とある。乱歩氏によれば、化人幻戲とは、化人 女主人公の妖怪性を表し、幻戲はその犯罪トリックの魔術性を意味したものだと言っている。 没落貴族であるものの、戦後は一転事業展開に成功した大河原義明侯爵には、元大名華族 令嬢の若き妻由美子がいた。その元侯爵家に商売上の出入りをしていた父親の関係から、 秘書役として勤めはじめた庄司武彦という青年。彼は大の探偵小説マニヤで、同好の趣味を 介して大河原元侯爵とは意気投合していた。武彦青年には別に明智小五郎と面識があった。 大河原邸に出入りする人物では、他に姫田吾郎と村越均という少壮青年社員がいた。事件は この五人の関係者間で起こる。犯人自身が双眼鏡で自分の犯行を見ている。同じラジオ放送 を四十五分たってから、別の場所で聞く。二つともまったく不可能なことだ。(文中、明智談) 展開されるトリックは断崖殺人と密室殺人だが、美貌の妻由美子が密かにつけている日記が ある日武彦青年によって詳らかになる。そこには探偵マニヤの武彦や明智を唸らせるような容 疑者の特定がなされていた。しかし上手の手からは水が漏れるの例えで、明智の職業目線は 由美子の日記の背後に見え隠れする不可解な心理的高揚感に二重の仕掛けがあると着目する。 | ||||
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戦後に書かれた明智ものの長編。 ある種の犯罪心理を描こうと試みた作品。まあ、悪くはないと思う。トリックもふんだんに盛り込まれているし、ミス・ディレクションも成功している。動機という点でも魅力がある。 しかし、こういう犯罪心理は、乱歩が書いても面白くないように思う。人物の厚みがないため、説得力に欠けるというか。 戦後まもなくは、こういう作品でないと売れなかったのだろうか。 | ||||
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戦後に書かれた明智ものの長編。 ある種の犯罪心理を描こうと試みた作品。 まあ、悪くはないと思う。 トリックもふんだんに盛り込まれているし、ミス・ディレクションも成功している。 動機という点でも魅力がある。 しかし、こういう犯罪心理は、乱歩が書いても面白くないように思う。 人物の厚みがないため、説得力に欠けるというか。 戦後まもなくは、こういう作品でないと売れなかったのだろうか。 | ||||
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乱歩ファンにはやはりそれぞれに愛着のある作品があると思います。本書はその中でも乱歩の長編小説が3編に短編が2編収められています。読み応えのある1冊。個人的には乱歩作品の中でもこのタイトルにもなっている化人幻戯は長編小説としてかなりまともな作品のひとつだと思っています。 | ||||
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