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記憶の果て THE END OF MEMORY



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記憶の果て THE END OF MEMORYの評価: 3.75/5点 レビュー 20件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(4pt)

メフィスト賞受賞のデビュー作

浦賀 和宏氏が19歳でメフィスト賞を受賞してデビューした作品。
その後も続く安藤シリーズの1作目という位置づけになっている。
20年近く前にAIの可能性を見据えて書かれた異色の青春もので、ミステリー要素もSF要素も含む浦賀氏独特の世界観がすでに確立している。
後のシリーズと比べるとかなりアブノーマルな趣向は抑え目である。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.13:
(5pt)

神経パルスなど忘れてしまえ!

カミュ『異邦人』を微かに思わせる書き出しで始まる作品。サティ「ジムノペディ」、ジョン・ケージ「四分三十三秒」、ジョージ・ウィンストン「Longing/Love」、YMO「ライディーン」、ブライアン・イーノ、映画『ブレードランナー』のサウンドトラック、スタンリー・キューブリック『2001年宇宙の旅』などのガジェットを散りばめつつ、父の自殺を発端として、「コンピュータは意識を持てるか?」という問題に主人公の出生の秘密が絡んだ物語が展開していく。

何より評価できるのは、「意識」というプロブレマティークをたとえば茂木健一郎(笑)や養老孟司(笑)といった脳科学者たちや、あるいは瀬名秀明(笑)といったSF作家たちのように、単純に一元論へと――すなわち神経パルスの電気信号へと――還元するのではない点だ。神経パルスと自我意識との間に横たわる深淵が、本書では少なくとも意識されているし、だからこそ「独我論」という問題も当然のように取り上げられる。そうした内容は意識に関する哲学の入門編として読むことも可能なほどに明確かつすっきりと整理されている。

その上で明かされる最終的な秘密は、たとえるならば法月綸太郎のとある代表作を裏側から写し取ったものだ、という言い方ができるだろう。実に哲学的な、その意味で野心的な推理作品。ただ、それをわざと書かないからこそ「いったい朝倉に何があったのか?」が気になるのである。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.12:
(4pt)

楽しめました

自殺した父親が遺した、人と自然な文字会話ができる、意識を持っているかもしれないパソコンをめぐり、主人公とその友人および父親の友人が、人間の意識や認識について考察し、議論している頁が小説のかなりの部分を占めています。新鮮味はありませんが首肯できる内容で、主人公と同じ年代の頃考えた事ごとが思い出されました。
普通の大学入学前の主人公の日常がストーリーのベースで、そこには陳腐なまでのリアリティがあるのですが、パソコンは現実離れして浮いていて、物語に独特な雰囲気を感じました。
しかし、最後の数ページの意味するところがわかりませんでした。先に読み終えた妻と話し合いましたが、不明のままです。
浦賀さんの作品はこれが初めてなので、あと幾つか読んで考えてみようと思います。
記憶の果て(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:記憶の果て(上) (講談社文庫)より
4062777789
No.11:
(4pt)

読んでいる間はきつかった

自殺した父の書斎にあったコンピューターを起動すると
裕子と名乗る人格が現れる…その正体は?
ミステリーを軸にしながら、主人公直樹の青春小説でもあります。

若いころの自分見ているような、
こじらせてしまった感じが生々しくて、
たびたび目を背けたくなりました。

かなり長編のシリーズになったようですので、
今後の刊行を楽しみにしたいと思います。
記憶の果て(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:記憶の果て(上) (講談社文庫)より
4062777789
No.10:
(5pt)

帯の紹介文が、良いですね。
森博嗣、浦賀和宏らと出会えた学生時代が幸せでした。
懐かしいなどとは言うまい(という言葉が、すでに年寄り臭い)。
文庫で再浦賀もいいが、次のノベルスを、早く頼む。
記憶の果て(上) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:記憶の果て(上) (講談社文庫)より
4062777789
No.9:
(4pt)

驚くべきデビュー作

驚くべき浦賀和宏のデビュー作。この作品を19歳で書いたというのだから恐れ入る。冒頭から父親の自殺という衝撃の事件、父親が残したパソコンの中に住む裕子という謎の女性。SF的な作品かと思いきや、サスペンスのようなミステリーのような展開が続く。少しづつ明らかになる驚愕の真実、読み進むうちにこの世界が現実か幻想なのか解らなくなってしまうようだ。

後に描かれた『眠りの牢獄』『彼女の血が溶けてゆく』『こわれもの』も面白いが、この作品はデビュー作とは思えないほど、非常に面白い。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.8:
(5pt)

面白い。

続々と続く続編には正直少しうんざりするが、この最初の作品は代わっていて、コンピューターへのあこがれをくすぐるものもあり、面白く読めた。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.7:
(5pt)

暗い天邪鬼

青春小説としてはあまりにも暗く、推理小説としては王道を完全に無視した、天邪鬼な面を覗かせる。当時19歳の作者がタブーを全開に出して描いた小説。

「新しい小説を求める者に、多くの示唆を与えてくれる」京極夏彦が推薦文にそう書いた。

次作以降の作品を読んでも、そういう傾向は消えない。奇才だと思う。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.6:
(4pt)

発想がおもしろかった

亡くなった安藤裕子の脳をパソコンの中で生きさせるという発想がおもしろかった。また、真実に近づいていくにつれてまさかと思われる展開もおもしろかった。ただ、直樹の友達の金田と飯島とのやり取りが無駄に長かった。金田や飯島の性格を強調するためとはいえ、しつこすぎて読んでいてうんざりしてしまった。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.5:
(4pt)

気が滅入ったぜ・・・!('-,_ω-`)プッ

非常に面白かったです。読後しばらく余韻から離れられませんでした。('-,_ω-`)プッ
荒筋としては自殺した父親の書斎で主人公が一つのPCを見つけるんですけど、そのPCの中にはまるで意思を持ったかのように返答してくる安藤裕子というプログラムが入っているのです。本当に、人間のような返答をしてくる彼女は一体何者なのか?単なるプログラムなのか?それとも人間に限りなく近い何かなのか?
彼女の謎を解明するために仲間を連れて行動するんです。
講談社ノベルズだし、ミステリだと思って読み進めていったんですけど違いました。これはジュブナイル小説ですね。
作者はこれを19歳で書き上げたらしいです。天才ですね・・!
その作者の等身大の姿をした青年が主人公です。高校を卒業し、あとは大学入学を待つだけの退屈な日常を淡々と描いています。
文章は良く言えば丁寧なんですけど、悪く言えば地味で退屈に感じることもありました。
だけどその地味で淡々とした文体だからこそ、後半の怒涛の展開が読者の内側に静かに入り込んでくるのではないかと感じました。('-,_ω-`)プッ
物語的にはこんなにページ数多くするほどのものではないと思うんですよ。ただ主人公の心のあり方が延々と綴られているのでこんなにも分厚くなったんです。
とにかく読む者の内へ内へと入り込んでくる文章なので、気が滅入ってしまうかもしれませんが、それでも面白いことは確かです。ぜひお勧めしたいところなんですが、問題はこの本、すでに絶版済みなのです。(^Д^)ギャハ!
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.4:
(5pt)

面白すぎる。

 作者は当時19歳。未熟な部分はあるが、この小説はジュヴナイルとしては間違いなく傑作だと思う。主人公の厭世観。そして、小説の端々に流れる音楽的センス。 話の主題は自分探しのようなものだが、話の重厚さは天才的。友達との友情と非友情。恋愛と疑似恋愛。あまりに魅せてくれる場所が多い。 そして、この作品は中へ閉じる方へ向かっていく。そこがあまりにぞくぞくする。 天才だと思う。もっと幅広く読まれてほしいと、本当に願う。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.3:
(4pt)

あなたはだれ?

推理小説ですが,この1冊で金田一くんのように謎は全部解けたにはなりません。一番のなぞの「きみはだれ?」に納得のいく結論がでるだけです。小説は主人公の徹底的な心情の吐露の中で進みます。(息子が無愛想でなにを考えているのかわからないというお母さんはご一読の価値ありです。無口にぼそっとしている間にこんなことを考えているのかもしれません。)そのモノローグたるや,赤頭巾ちゃん気をつけての薫ちゃんに負けていない連射速度です。青春小説というと突き進む絶え間ないモノローグ→事件→成長が定番の構成ですが,その意味でいうならば青春小説の王道です。ただ事件がちょっとあまりにもめちゃくちゃ重たいものだっただけの。意外なところで急に展開して,たたみかけるかと思えば穏やかに流れて,捉えどころなく進む物語に本を途中で置くことができませんでした。寝不足です。
記憶の果て (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社文庫)より
4062732289
No.2:
(4pt)

おもろいよ

SFと推理小説を乗っけた青春小説だと思う。主人公の成長と現実が悲しく、そして美しい。終わり方が私的には完璧だった。同主人公でシリーズ化されているが、これだけでよいような気がする。進みたい方向がわからなくなってしまったからだ。ただこの作品は、(処女作?)相当おもしろい。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060
No.1:
(4pt)

不思議な不思議なミステリィ

大変不思議な後味のミステリィです。 SFっぽくもあるミステリィ。 自分の脳に残る記憶が、最後には… 読んで損をしないSFです。
記憶の果て (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:記憶の果て (講談社ノベルス)より
4061820060

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