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百舌の叫ぶ夜
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百舌の叫ぶ夜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全116件 101~116 6/6ページ
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週刊文春1986年 国内2位 過激派”黒い牙”の幹部 筧が爆殺され、まきぞえをくって公安 倉木警部の妻が死亡する。筧の暗殺を狙っていた新谷は、現場から立ち去るものの、爆殺犯と間違えられ、騒動を怖れる依頼人 豊明興業から命を狙われることになる。死亡したかに見えた新谷だったが、記憶喪失の状態で生還していたのだった ・・・ 何の予備知識もなく手にとってみたのだが、文句なく面白かった。キャラクターの造形がすばらしく、ストーリーの緊張感ある展開にぴったりあっている。特に倉木警部の冷徹さの中に見せる感情表現が良い。あっと驚く怒涛の結末。ミステリ好きには必読の書といってもいいだろう。公安警察シリーズというらしいんだが、本書を読了後、早速、残りの作品をAmazonに注文してしまったよ。 本書は、時制が前後するんで、とまどってしまうのだが、お終いまで、なかなか慣れなかったなぁ。 | ||||
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複雑に絡み合う謎と登場人物。 公安倉木と殺し屋百舌。通常、事件は刑事側が解明していくことになるが、百舌が記憶喪失となっているため、 追う者、追われる者の両者の立場から事件と謎は解明されていく。 そのためどの章を読んでも中弛みせず、読者をぐいぐい引き付ける。 強靭な精神力を持つ倉木、冷酷で残忍な百舌という、 目的達成のためには何を仕出かすか分からないハードボイルドキャラの次の行動に期待してしまう。 読んでる最中は楽しんで読めたのだが、振り返ってみると強引に感じる設定がいくつかあった。 ということで、星4つ! | ||||
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新宿で爆弾爆発事件が発生、直後、殺しを請け負う新谷は組織より用済みにされ、殺されかけたところを一命を取りとめるが、重度の記憶喪失になってしまう。一方、新宿の爆弾爆発事件で妻を失った警視庁公安課の倉木警部は、独自に捜査を始めるが…。 いろいろな柵を背負った登場人物たちが複雑に絡み合い、ストーリーは進んでいく。巧みな展開で一気に読ませるが3年半をかけて完成させたというだけあって、壮大な長編に仕上がっている。かなり衝撃的なラストがまっている。 | ||||
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時系列や登場人物が輻輳し、非常に読みにくい。最初のうちは 何がなんだか判らない。終盤に向かい徐々に集束して行くのだ が、途中何度もプロローグを読み直した。 最大の謎は兄の記憶喪失と同時に姿を消した新谷の妹の行方 だろう。中盤で明らかになるのだが、現実感に欠けるという気が する。それは新谷兄妹の描写が不足しているからではないか。 ラストも、大掛かりな国家的陰謀でもあるのかと思っていたが、 私怨といっても良い極めて個人的な動機であり、スケールが小 さく期待はずれであった。無理やり政治家を出してこじつけたよ うにも思える。 この作品はハードボイルドというより、プロットに重きを置いたミス テリーといった方が良い。ハードボイルドとしては小細工を弄し すぎているようで痛快さに欠ける。 | ||||
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Wikipediaによると、ハードボイルド(hardboiled)とは、感傷や恐怖などの感情に流されない、冷酷非情な、(精神的・肉体的に)強靭な、妥協しない、などの人間の性格を表す言葉となる。文芸用語としては、反道徳的・暴力的な内容を、批判を加えず、客観的で簡潔な描写で記述する手法・文体をいい、アーネスト・ヘミングウェイの作風などを指す。また、ミステリの分野のうち、従来の思索型の探偵に対して、行動的でハードボイルドな性格の探偵を登場させ、そういった探偵役の行動を描くことを主眼とした作風を表す用語として定着した。 この書はハードボイルドでいいのだろう。というより出てくる奴、出てくる奴皆ばかやろうなぐらいハードボイルドだ。 主人公は言うまでもない。百舌も然り、大杉も然り、明星も、都城もそうだろう。クールだ。 その個性が、著者の緻密なシナリオの中で自在に動き回る。著者の本を読むのはこれが始めてである。シナリオがしっかりしており、かつ、どんでん返しの連続、読むもののちょっこっと先を常に行く。あまり突飛だとついていけないのだが著者はそのさじ加減を知悉しているのだろう。そのためストーリーに委ねられながら、驚き、気付きが続く。 読んだ後自分が何かハードボイルドになった気がする。何か物事をクールで見ているような。それが優れたハードボイルドだと思う。 | ||||
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すごい!ハードボイルドとはこの事!筆者のあとがきも良かったです。そんなに時間かかったなら、もう一度読んでみようかと思います。最初からぐんぐん話しにのめりこんでしまいますよ! | ||||
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逢坂さんの作品は初めて読みましたが、とても面白かったです。 登場人物のキャラクターも個性的でしたし、ストーリーは現実的では ないかも知れませんが、最後まで一気に読んでしまう魅力があります。 しかし、とにかく驚いたのは、本文が小さい章に分けられていて、 それは公安側と百舌側の視点が入れ替わるということ以外の効果を もたらしていて読むと混乱をするのですが、最後までたどり着くと、 『うおーーーそういうことだったのかーーーー!!!』 と、感嘆させられます。一読した後に、その法則に則って読み直すと、 ストーリー自体はこんなにあっさりしたものだったのかと思うくらい です。それくらい、その効果は絶大でした。 | ||||
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殺し屋、爆弾テロ、記憶喪失、公安、極右団体、・・・のキョウダイ、復讐、と、詰めこみすぎとも思える要素が、抜群の構成力で、ビシッと1000ピースパズルのように決まってます。 完成した絵が見えた時の満足度は、折り紙つき。ラストで、「冒頭のあれはこれだったのか!」とうなってください。 展開も次々と話が転がり飽きさせないので、一気に読めます。止められなくなるので、寝しなには読まないほうが。 ただ、ある意味荒唐無稽なので、現実的な警察小説などが好きな方はしらける部分もあるかもしれません。 | ||||
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「百舌」は殺し屋の名前。冒頭で「百舌」の兄が能登半島で殺されるシーンが描かれる。一方、東京で殺し屋「百舌」が係わる事件が描かれる。 しかし、読み進めて行くうちに「百舌」に関する描写に対する違和感が読者を襲う。東京の事件よりも、「百舌」の兄の虐殺に係わる真相と「百舌」自身の正体が興味の焦点となる。明かされる真相は、「シャーロック・ホームズの生還」を思わせる苦しい場面もあるが、語りのテクニックが充分活かされ、読者に心地良い驚きを与えてくれる。 日本ミステリの「騙しの名作」と言うと必ず挙げられる程の騙りの名作。 | ||||
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国産ハードボイルドの白眉にして、「本格ミステリ」のガイドブックにも紹介される懐の深さを誇る、極上のエンタテイメント。 「公安シリーズ」の第1作でもあります。 新宿で起こった爆弾事件を皮切りに、その犠牲者となった女性の夫である公安刑事・倉木、同じく公安の刑事・明星美希、新宿中央署の刑事・大杉、そして「百舌」らが絡み合い、息もつかせぬストーリーを展開してくれます。 さっき死んだ筈の人物がさらっと再登場したりしますが、これは各章が時系列順に並べられていない所為でして、何気なく読み流してると少々混乱してしまうかも知れません。 但し、それが強烈なグルーヴとミステリを生み、抜群の描写力と相まって読者をぐいぐいと引っ張ってくれる筈。 で。 物語のひとつの核になる謎は、後半に差し掛かったあたりで氷解するんですが、そこから更に怒涛の終盤戦へとギアチェンジしつつ突入。 途中で本を閉じるのが困難な、日本を代表するハードボイルド・ストーリーテラー、入魂の逸品。 是非。 | ||||
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国内外を問わずサスペンスとして最高峰。 | ||||
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という気持ちにさせられました。最初はなんとなく、女性向きではないかな?なんて思ったりもしたけど、女の私も楽しく読むことができました。 | ||||
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サスペンス、ミステリー物としてはズバ抜けた緊張感です。 | ||||
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『修羅の終わり』『烙印』など、貫井徳郎のハードボイルドの作品群に近い印象でしたが、これは単に私がそういう作品を読んだことしかないからでしょう。殺し屋“百舌”と、白昼で主婦を巻き込んで起きた爆弾爆発事件。刑事たちと右翼のメンバー、事件の被害者など、様々な角度から一人称形式で描かれるハードボイルド・サスペンスです。さすがは逢坂剛だけあって、各章ごとに目まぐるしく人称が変わるのにも関わらず、抜群に読みやすく、しかもストーリー、謎ともに面白い!小さな謎が積み重なり、最後には思いも掛けない大きな謎が現れるという、このジャンルの王道を行く構成です。○○○○など、ラストで明かしてもいいようなネタまで中盤で明かすなど、数々の謎が序盤から少しずつ明かされるので、最初からラストまで全く中だるみしないのが凄いです。ハードボイルドやサスペンス好きだけでなく、ミステリマニアにも充分楽しめる傑作です。 | ||||
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新宿の雑踏の中、爆発事件が起こる。被害者はバックを所持していた極左メンバーの筧と、偶然居合わせた公安部倉木警部の妻珠枝。筧を狙っていたテロリスト百舌だが、事件後記憶を失い、雇い主からも追われることになる。自らの記憶を追う百舌、そして、事件の真相を追う倉木・大杉・明星美希、それぞれが交錯し、やがて警察組織の暗部に踏み込むことになる。この後、「幻の翼」「砕かれた鍵」「よみがえる百舌」「のすりの巣」と5作に及ぶ「百舌シリーズ」の第一弾。数多くの代表作をもつ作者だが、私にとってこの作品に初めてであったときの衝撃は忘れることができない。15年以上たったいまでも、決して色あせることのない、迫真のサスペンスである。本作品は1986年、週刊文春のベスト10で2位にランキングされたほか、同じく文春の「二十世紀傑作ミステリーベスト10」で11位にランキングされた。 | ||||
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倉木vs百舌シリーズ?最初の物語です。 この一冊を偶然書店で見つけたのが始まり。最終冊?の‘よみがえる百舌’まで一週間、一気に読破してしまいました。さまざまな事件を通して多くの人物がうごめく様はハードボイルドの一言では片付けられない奥の深さです。春の夜、寝不足覚悟で挑戦してください。 | ||||
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