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木曜組曲
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木曜組曲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全41件 21~40 2/3ページ
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4年前に死んだ大物作家を偲び1年に1度集まる5人の女性たち。 ところが、今年はなぜか4年前を思い起こさせる小さな事件が次々と起こる。4年前の死は本当に自殺だったのか? 食事を囲んで、テーブル越しにお互いを探り合い、挑発と告発と告白が続き…… 10年ほど前の作品ですが、舞台脚本のように主客がどんどんと変わりスポットライトのあたる登場人物が大見得を切って話し出す。わかりやすくて興味深い小説です。映画化もされたようですが、確かにこれは映画にしやすい題材だと思います。 登場人物の好みがあわなかったので☆一つ落としましたが、この辺は好みの問題ということで。 | ||||
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故人の死を偲ぶはずの集まりが、いつの間にか故人の死の真相を暴く集まりへと変貌してしまうという小説。 短めの小説で、テンポよく展開していくため、さっさっと読める。 びっしりと張り巡らされた伏線が解きほぐされて繋がっていくところがこの作品の魅力。恩田陸のミステリには変化球的作品が多いのだが、これに関してはその雰囲気はほぼ無い。 あと注目すべきは、各々が「文筆に携わる女性」である5人の言動だと思う。無論恩田陸本人が「文筆に携わる女性」なのだから、恐らく作者の本音も登場人物の言動の中に潜んでいると思われる。そのあたりを楽しんで読むのも一興。 全体的に読みやすく仕上がっている小説で、十分面白かったのだが、その分恩田陸らしさが少なかった気がするので★4つ。 ただ、恩田陸を初めて読むという人にはこれをおすすめする。なじみやすい。 | ||||
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「大御所耽美派作家の不可解な死」過程からラストの引きまで含めて「8人の女たち」のような舞台劇を観るような気持ちで楽しめます。プロットと人物が巧くかみ合った佳作。料理や会話やはいつもどおり、初期作品でもある為ストーリーが古典にがっちり填めてあります。作家の物語自体が試行錯誤したり、漂泊の旅人になるまえ作品。そういった意味で安心して読めます。映画化もされました。 | ||||
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この作品に限らないのですが、恩田陸の作品には「きょとん」としている人が多すぎる・・・ ドアを開けた時、宅配便を届けに来た人がきょとんとした顔してたことってありますかね。 | ||||
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複線だらけで全体的にちょっとごちゃごちゃした感じだったが、それを全部つなぎ合わせながら読むのは楽しかったし、それぞれの人物の人間性があちこちにちりばめられているのも見ていて飽きなかった。 ただ、私としては恩田陸のほかの作品にあるような象徴的・抽象的な部分が少ないのと、最後の落ちが見えてしまった(最近同じ作者の作品を読んでばかりいたので…)のが残念。 | ||||
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今はなき小説家にゆかりのある人々が年に一度彼女をしのび彼女の家に集まる。彼らのうち4人は血縁で1人は担当作家。例年何事もなく過ぎた命日だったが今年は。 彼女の死の真相は、彼女のおもった自分の後継者とは、そしてだれが真実をいいだれがうそをついているのか? とにかくえっ?えっ?どうなってるの?と疑問符が出始めるととまらない。先が気になってしょうがない。 心に迫るような怖さと淡々とした不気味さ、その両方が楽しめる作品でありながら、きちんとオチがつくので安心できます。 恩田作品これから読み始めるかたには、まずこれをお勧めしたいと思います。 | ||||
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今まで読んだ恩田作品の中で、一番すっきり解決したと思うお話しでした。耽美派小説の巨匠、重松時子に縁の深かった、ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子達が、時子の薬物死を巡って繰り広げられる、女5人の会話の妙は、女性作家だから書けたと思う。でも、登場人物が全員女のだと、ほんとよくしゃべって、食べますね。 | ||||
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他の方は絶賛されているようですが、そこまで面白くなかったです。ちょっと内容がチープ?ここで伏線はってるな、というのがすぐ分かってしまう。恩田陸さんだったら他の本のほうが面白い。 | ||||
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限られた日数の中、女性たちは館に集い、寝食をともにしながら今は亡き女性作家について思い思いに語ります。5人の女性はそれぞれが手強く、そう簡単には手のうちは見せません。ある館という限られた空間の中で、濃密な時間が流れていきます。彼女たちは様々なことについて話します。そして話すと同時によく食べ、よく飲みます。私は小説の中での食べ物に関する表現が好きなのですが、彼女たちが食べる料理、飲む酒の描写を目にするうちに空腹を感じてしまいました。人を欺きながらも、よく食べ、よく飲む女性たち。「女」をじっくりと描いたこの本が私は大好きです。 | ||||
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耽美派小説家の重松時子の家「うぐいす館」に、時子と縁ある文筆業に携わる5人の女性が集まった。時子が謎の薬物死を遂げて四年。時子が好きだった木曜日のために。時子の謎めいた死を5人が思い出し、最後にはその謎が解けるという物語。人と人とのやりとりが形作る構成になっている。映画化された作品という予備知識がなくても、舞台劇あるいは映画を想像させるような、1つの館で3日間に起きた心理劇である。知的な女性達の自我とプライドと知性がバチバチするのである。そう、面白い。ストーリーではなく、描写で読ませる作品だと思った。 | ||||
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4年前、女性作家が薬物死。その時、館に居合わせた関係する女性5人が、同じ木曜日に、同じ館に集まる。そこに、女性作家が、他殺であったことを暗示するメッセージが。果たして、女性作家の死は、他殺だったのか、誰がどうやって殺したのか。なぜ、殺したのか・・・。集まった女性5人の会話を、中心に話が進んで行きます。次々暴かれる一人一人の秘密、一転また一転。うーん、最後まで息が抜けません。話自体も面白いですが、5人の女性が、個性豊かに描かれています。1人1人の考え方、見方が違って、その面も楽しむことができます。しかし、女性が5人も集まると、こうも「飲むわ」「食うわ」「しゃべるわ」なのか!・・・勉強になりました。 | ||||
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恩田陸作品独特の曇り空を歩いているような質感はやはりイイ。5人の女たちの心理戦を描いた良質ミステリー。恩田陸のスキルのみで書いたような作品。非常に良く練られてよくできている。心理戦の舞台になる夜と心理戦のネタを仕入れる昼が交互に出てくるように構成されていて、心理戦部はとてもテンポよくよめた。また洋館の独特の雰囲気からかもしだされる空気は、どこかホラーチックで、手紙を発見したときなどは背筋がゾクゾクした。また、登場人物がみな物書きであるため、彼女たちの文章に対する考えや思いについてのセリフの一つ一つが、恩田陸自身のセリフであるようにもとれ、恩田陸という人を知る意味でも楽しめた。恩田陸作品の中でもかなり好きなほうの部類に入るが、私の中の恩田陸ランキングは「麦の海に沈む果実」がダントツ首位を独走中であり、それと差をつけるため、4つ星という評価を取らせてもらった。 | ||||
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わがままで、辛らつで、自由奔放。強くて、しなやかで、ミステリアス。良くも悪くもしたたかな主役達は、本当に魅力的だ。普段から鋭い目で女を見ている人でないと、こうは描けない。よく食べ、よく飲み、本音で話す女達についつい感情移入して、身近な女や女優に当てはめて読んでしまう。実際映画化されているようだが、私が監督なら静子の知的さと色気はやっぱり鈴木京香、えい子の敏腕ぶりには戸田恵子、つかさには柴咲コウあたりを推したい。ちょっと若すぎるかな?読んでいると、ミステリの本筋よりも女達に目を奪われてしまうが、それはそれで楽しい。難しいこと抜きに、とにかくいい作品だと思う。「ネバーランド」の少年4人と比べながら読むとおもしろいかもしれない。 | ||||
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カリスマ女流作家の死を巡る物書きの女たち。皆がそれぞれ作家に対する屈折した思いと、他の人には秘密にしたい野望や希望を持っている。突然自殺した作家の死の真相を巡って推理を戦わせる。<P>自殺する理由も無く、周囲の人にも動機がないと思われていたが、作品に対する理想や作家への強い憧れのあまり、様々な思いが渦巻いていたことに気づいていく。5人の女たちを書き分け、太陽とその衛星のような、作家と女たちの関係を硬質に描く。恩田陸という作家はそんな人の心を描くのが巧みだと思う | ||||
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恩田陸らしく、建物の描写がいかにも何か起りそうと思わせてわくわくする。4人の女性がお喋りしてひたすら食べて物語が進行するが、女性ならそこに加わってみたいと思うはず。ただし、4人の女性特有の妬み・陰湿さ・開けっぴろげの明るさが交錯し合う会話に負けずに対抗できればだが。 次々意外な事実が曝露されるが、ラストにびっくりできるか、やっぱりねと思うかで全体の感想が違ってくるはず。楽しみながら、読み進められる1冊。 | ||||
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主要な登場人物である4人の書籍に関わる仕事に就いた女性が、贅沢な食事を囲みながら、無責任にお喋りをするだけの話。そのお喋りが、4人を結び付ける1人の偉大な女流作家(故人)の死にまつわる謎に及ぶにつれて、場が緊張感を増したり、4人の女性達の微妙な人間関係(作家という職にある人たちの才能や、それにまつわる嫉妬などについて)が静かながらも、もう絶妙で、何とも言えぬ魅力があります。ただの他愛もないお喋りのはずなのに、最後の最後で謎の死の真相(らしきもの)が浮かび上がってきたときの何とも言えぬ感触ときたら! そして、そこで終わらせずにもう一幕二幕あるサービス精神ときたら!そして作中で語られる存在しない本たちの魅力ときたら! 読めない自分にのたうちまわ㡊??感覚は『三月は深き紅の淵に』に共通しています。三月とは違って、この作中作品は、作品化されることはないんだろうなぁ・・余談ながら映画も、食事のシーンが中心になってただ会話するだけのものだったとは言え、緊張感と統一感のある素敵な仕上がりで必見です。 | ||||
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恩田陸ほど「書く」ということにこだわっている作家もいないんじゃないかなあ、とこの小説を読んで改めて思いました。文字どおり「書く」ということなんですけど、自分を表現するため、とかそういう手段としての「書く」ではなくて、物語を「書く」っていうことなんですよね。 舞台は重松時子の住んでいた『うぐいす館』。ここですべての物語が展開していきます。時子は自殺か他殺か、という謎解きを中心に話が進んで、てっきり、殺人のトリックなんかを誰かが暴いて「犯人はあなたよ!」ということで落ちが付くのかと思いきや。。。そんな簡単な話ではありません、嬉しいことに。4年もの間隠されていた事実や、それぞれの思いが出るわ出るわ、で全然結末が見えてこないおもしろさ。 それぞれの登場人!物の個性の描き方、人間の心の複雑さをサラッと書いてしまう恩田陸はすごいと思います。 | ||||
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狐と狸の化かし合い人間編といった感じでしょうか。4年前に亡くなった小説家の大家、重松時子は誰が殺したか。次から次へと謎が発覚し、落ち着いてチャンチャン終わりと思ったらまたびっくり、と思った矢先に再び・・・誰が一番勝ったかは読んでみればわかります。こういうのを本当の謎解きと言うのでしょう。血の流れないミステリーっていいですよね。 | ||||
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作中、集まった女たちが「モノ書く女のエゴイズム」に対して、実に客観的かつ冷静に分析し、自身の考えていることを語る。 モノ書く女たちの集まりだから、さぞアツクなるかと思いきや、全然そんなことにはならず、皆クールにそれぞれの考えを述べる。 メールでフレーミングしている作家なんぞ(いるのだ。これが困ったコトに)には、到底到達できない場所で、彼女たちは「書くこと」の意味、そして意義を述べる。大人だね、恩田陸。私は、この作品のなかで、その場面が一番好きだ。 | ||||
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ある一人の作家を慕って(偲んで)つどう 女達の バトル??です。登場人物は 今はなき「耽美小説家 重松時子」ほか、5人なのに、ねっとりと濃厚で濃密な 最後まで目が離せないストーリー展開には ただただ脱帽。。「次どうなるの?」「えっ?なになに??」とぐいぐいと引き込まれます。静かだけれど、動きのある、、、そんな物語です。最後に、「で、いったい誰が??」っていうどんでん返しが待ってますよ。 | ||||
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