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(短編集)

ララピポ



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【この小説が収録されている参考書籍】
ララピポ
ララピポ (幻冬舎文庫)

ララピポの評価: 3.71/5点 レビュー 126件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.71pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全81件 61~80 4/5ページ
No.21:
(4pt)

こっそり読みましょう

家族の前ではカバーをはずしたまま放置しない事。それでなくても立場の弱いお父さんは、更に軽蔑されてしまいます。
「負け組み」の6人の話が連作になっていて、しかも徹底したエロ小説になっています。
この手の話が苦手な人にはあえてお勧めしませんが、エロを洒落として受け止められる人にはお勧めです。
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No.20:
(4pt)

負け組点描集

世の底辺の人々の話。
いわゆる多視点小説の手法で、同じ出来事を関係したさまざまの視点からつづる。
本来なら「藪の中」として、1つの出来事が視点によってまったく違って見えるというのが多視点小説の肝なのであるが、この小説では、あえて1つの出来事が同じように見えるさまをつづっている。
つまり、負け組の視点として1つの出来事が同じように見える。
ここに出てくる人物はみなどうしようもない社会の底辺の人々。
この人たちの言動を読まされる読者は、自分と同じと見て共感するか、自分はここまでではないと安堵するか。
この本を読んだからといって得られるものは何もないし、読まなくても何のさしつかえもない。
それでもこの本は面白かった。単なる暇つぶしとしては夢中になって読んだ。うまく作者の術中に落ちたと思ったが、読んで損をしたとは思わなかった。
お勧め。
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No.19:
(4pt)

いや〜ん、お下劣。

「サウスバウンド」、「最悪」と読み本書「ララピポ」で奥田英朗は三冊目。“いや〜ん、お下劣。”とのキャッチコピーは正に的を射ていて非常に卑猥。相変わらず文章は軽やかでさくさくとページを捲れる。全体的に楽しめた。奥田英朗はこういうコメディ系の方があってる気がするなあ。「イン・ザ・プール」や「空中ブランコ」は未読ながらも、なんとなくこんな感じのテンポなのかなあと勝手に思っている。
少々戴けなかったのは、NO!と言えないカラオケBOX定員のお話。あそこまでNOといえずに良くここまで生きてきたものだなあと思う。「最悪」を読んだ折にも感じたのだけど、何故もう少し合理的にモノを考えられないのだろうか。いくら事態が逼迫したからと言ってもあれは酷い。精神が弛緩してしまっているのでは無いかと思う。ストーリーから先に出来て、人物を当てはめているのかな、と感じた。
その代わり最終章では笑わせて貰いました。コメディとしては物語の結び方も上出来の部類に入ると思います。まだまだ成長できる作家さんだと思うので、期待も込めて☆4つにしときます。
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No.18:
(4pt)

こんなふうにしても世の中生きていける!?

 この本は読む人にとっては結構勇気付けられたりするのではないか。
 世の中には「強く生きろ」「前向きに頑張れ」という類のカッコいい、誰かを鼓舞するような文句がある。多くの人にとってそれらは励ましの言葉となり、時に実力以上の力を引き出してくれたり、目を見張るほどの成長を促したりする。しかし一方で実際問題として、そう言われてもどうしてもその通りにできない人もいる。そういう人たちには先のような言葉はただの重石にしかならない。
 この本はそんな人たちに「ほら、こんなふうにしてもこの世界は幸せに生きていけるんだよ」と言っている。とも読めるので、ぜひそういう人は読んで損はない。そうでない人でも、内容は確かにずっとエロ話、バカ話かもしれないが、それなりにおもしろいのでやはり読んで損はない。話のネタにもなる。
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No.17:
(4pt)

タイトルの意味は!?

「ララピポ」ってなんだろう…きっと多くの人がそう感じたと思います。
読んでいる内にタイトルのことは忘れて本の内容に惹かれていました。
と!その瞬間、終盤にふと「ララピポ」の文字が。
なるほど…そういうことだったのか…。
登場人物が全員どこかでリンクし、それぞれ視点から同じ時間軸を描いたこの作品はとにかく読みやすいです。
本当にこんなつながりがあれば面白いなと思う作品です。
けど、最近やっぱり世の中狭いなーって感じることがあるから、こんなことあるかも!?
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No.16:
(4pt)

自分の書きたいことを書きたいように書いている

作者の得意とする「社会の中で居場所を見つけることができず」かつ「その理由を自分ではなく周囲のせいにする」人たちが主人公の連作短編集。この人物造型は、作風は完全に異なるが、「邪魔」「最悪」や「イン・ザ・プール」にもよく出てくるパターンである。
この作者のすごいところは、(おそらく)読者におもねることが全くなく、自分の書きたいことを書きたいように書いているところであると思う。その結果として文章に迷いが無く切れ味のある作品になっているように思う。普通、直木賞を獲った作家は、なかなかこの類の作品は書かないと思う。
他の作品と比べて、「ホロリ」とさせられるところが無いことが少し残念。
題名「ララピポ」の意味は後半の作品中に出てくる。
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No.15:
(4pt)

いやはや

この本を読んでから、今まではPCに入ってくる迷惑メールを、機械的に削除していたが、その文面に哀愁を覚え、一拍おいて処理するようになった。何だか悲しく愛おしい。奥田英朗の行く道はさらに険しく、危ない橋を渡り、前人未踏も挑戦しようか、という姿勢すら感じられ、私もここまで来たからには、もう少しついていこうかと、かように思っているところ
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No.14:
(5pt)

単なるエッチ小節を超える

1章の脇役が2章の主役になるというように、次々に、脇役が次の章の主役になってストーリーが展開されていく。エッチな描写もあるがそこらの官能小説とは一線を画す深い小説。章を読み進むうちに人物の描きわけや人間観察の鋭さに著者の力量を感じ参ってしまう。久しぶりに文学の香りを感じた。
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No.13:
(4pt)

負け組人生

本書は、どちらかといえば負け組にカウントされる人の話が6話あります。話を読み進めるたびに、それぞれの人物が微妙に絡み合わせるところが『邪魔』や『最悪』と似ているところです。小説としては、『マドンナ』に似ているかなとおもいます。奥田さんは、やはり人物描写がうまいなとおもいます。
本書を読んでみると、元気が出てきます。なぜかというと、くだらない面白さがあるからです。6人の負け組の話がくだらないなあとおもいます。でも、くだらないから面白いともいえるわけです。人の不幸ほど面白いとも言えるわけですね。私がそこまで落ちていないから面白く読めるのかもしれません。6人の中で誰が一番まともなんでしょうかね?こういう人がいるから面白いのかもしれませんね。
ただ、心のこりなのが、本を買うとき装飾が派手すぎてカバーをつけてもらわないと恥ずかしいなあ。また、この本を読んで面白いなあとは思うが、明日の糧になるようなものはなかった。ただ、くだらなさすぎて面白いなあとは思いますがね。
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No.12:
(5pt)

ゆるぎない傑作

断言します。傑作です。
負け組キャラの生き生きした描写、文句のつけようがない。
エロの泥沼へとはまりこんでゆく女たちの描写は「最悪」に通じるものがありますね。
ダークだとか、読後感がどうとか、直木賞後に奥田ファンになった、一部の健全な読者層には受けがよろしくないようですけど。奥田英朗の実力からすれば、万人受けする作品などいくらでも書けそうだが、あえてそんな作品をあまり量産してもらいたくないと思っている私としては、もっともっと毒のある作品を多く書いてもらいたい。
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No.11:
(5pt)

少し誤解を生む部分あるが、深い考察と構成の有る秀作

 私はこの小説、社会の底辺の「負け犬」が、グロテスクな変態行為ばかり繰り返す短編小説集かと(マスコミ情報で)思っていたが、少し違った。 実際には、風俗、マスコミ関係の6人が話を引き継ぐ連作で、前の話のバイプレーヤーが主役になり、別の事件に主題は変わって行く。オムニバスであり、最後にはサンドイッチ的に第一話のラスト近くに話が戻る。 そうした趣向はそれほど新しくないが、文章力・構成力抜群の奥田さんの手に掛かると、かなり良い書籍になっていると思えた。 この人は本当に、科白に無駄がなく、それぞれに生彩や味があるリアルな言葉を、登場人物に吐かせる。その手腕がほんとうにお見事。 サウスバウンドには「昔の左翼は間違っていた。今のサヨクもおかしい。だが体制・政府側にいる奴が、一番汚い」といった主張が、ララピポでは「豊かで平和で長寿命になった現代日本は爛れている。性欲だけが肥大して人を哀れにしている」という主題が、生硬にではなく、エンターテインメントに包まれながらも高次に示されていると思った。 263ページの早百合の街をさ迷いながらの感想は、それとはまた別の角度でこの小説を照らした秀逸な言葉があり、眩しかった。 最後まで読めばこの本も抱きしめたくなる秀作。ララピポとはアロットオブピープルの意味(そう聞こえたということ)だが、まずまず適切な題名だと言えるのだろう…。
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No.10:
(5pt)

一気読みできたのは私も負け組だからか?

日頃、書店で本を購入するときにブックカバーは断わっている。いつも表紙カバーも帯も取って読んでいるからだ。今回は馳星周の「M」(文藝春秋)以来、ブックカバーをつけてもらうんだった・・・と後悔した。喫茶店のバイトの女の子に本の表を見られないようにコソコソ読む。「ララピポ」。不思議なタイトル名だ。連作短篇集なのだが、最後の話で種あかしがあるのでお楽しみに。本書はうだつが上がらない人々が登場する。微苦笑が禁じ得ないほどディフォルメされているが、果たして彼らは「負け組」なのだろうか。 セクシュアルな要素がふんだんに盛り込まれているから帯にあるように「お下劣」ではある。だが薄皮を一枚めくると他人事として笑っている場合じゃないのでは・・・胸がドキリとする。
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No.9:
(5pt)

うきゃきゃっぅ

6話中6話ともみんな主人公ヤバイです。エロいし、ぐだぐだ、ちょっと変態だったりです。
まともな人は1人もいません。
でも、きっとこういう話しあるのだろうなーと思いながら、ケケケっと笑いながら、読めました。
装丁もレトロにやらしい仕掛けですので、やられたーと思うはずです。ぜひ、手にとってみてください。
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No.8:
(5pt)

奥田英朗、ついに書く。

ああん。私の中では、この作品、心のベストテン第1位なんですううっ。と、いきなりカミングアウトしましたが、いえいえ本気です。これはスゴイ。私は奥田英朗の”人生ついてないぜ、ちぇっ”とぐちをこぼす主人公たちが大好きなのですが、この作品にもそんな人たちが、脂っこくあふれています。そして今作の驚くべき点は、その登場人物全員に救いが無く、互いに関係して一つのサークルを作り上げ、完結している処です。いわゆるセレブと言われる人種は、彼ら彼女ら自身で固まり、一般ピープルを寄せ付けませんが、その対極にいる人たちも、実は彼ら同士で繋がり合い、一般ピープルから遠い処にいるという事をこの作品は描いています。これは怖い。いわゆるそこは天国でもあり(毎日が日曜日)底無し沼でもあります。会社やめてーよ、と思っている人とか、自分だけの秘密を持っている人は要注意です。奥田英朗はよく図書館にスポーツ新聞を見にいくと、エッセイに書いていましたが、この登場人物たちは、多分に自身の投影が結構含まれているのではと推測します。その点で、とうとうここまで書いたかという感がありました。これで、直木賞は獲れませんが、私の中では奥田英朗の裏ベストだと思います。
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No.7:
(4pt)

これは、奥田流艶笑官能小説だ。

 とびきり奇妙なタイトルの、奥田英朗の最新作は、読む者を困惑させる“奥田流艶笑官能小説”だ。装丁からして、かの有名な永井荷風の猥褻本を想起させる、淫靡なムードが漂う中、フリーライターやら、AV女優やら、キャバクラ嬢スカウトマンやら、官能小説家やらの、“エゴ”と“エロ”にまみれた刹那的な日常が、相変わらずの奥田タッチで、面白くも、儚く読ませる。主人公たちが抱く“悪意”と“衝動”の洞察は、筒井康隆の世界に通ずるものだ。これ程、登場人物に共感出来ない物語も久しぶりだが、ラストは、シニカルな結末であると同時に、これも「人生」なのだと、筆者は言いたげだ。
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No.6:
(5pt)

どんどん沈んで行くのだが

読みすすめば読みすすむほど暗くなっていくのですが、最後になるとなんだかフワッとしてきます。負け組だろうがなんだろうが、生きていくのだ、うるさいバーロー、なんて感じです。電車の中とかで読むと、隣の人の視線を気にしてしまう本です、気をつけて(笑)
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No.5:
(4pt)

日本の実像

大笑いしながら読んだ。これはあきらかに作者が企んだギャグである。そして笑った。しかし、これが、今の日本のある種の現実である。だから途中から笑えなくなった。自分のすぐとなりにこんな人達はいる。俺は芥川賞という純文学と直木賞という大衆文学のカテゴリーを認めない。そんなものをどこでボーダー分けするのか、選者の気が知れない。これはあきらかに文学だ。しかも今も渋谷あたりで起きている事象だろう。これを笑い飛ばすだけの読み物と判断した奴は、アホだ。
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No.4:
(4pt)

やられたぁ!

奥田英朗さんの本は3冊目です。伊良部先生ものからのステップアップでしたが、最初、相当抵抗感ありました。Amazonで買わずに普通の書店で手にしていたら、かなりの確率で「買わなかったかも?」な立派な装丁のご本です(笑)1章はあまりのグロさに相当読みにくく、昼真っから、こんな変体描写モノを読んでていいものかと、周囲を見回したりしてました。話がチェーンして構成に、そのうちグロささにも馴れだし、3章、4章..とサクサクと読みすすめました。読み終えてすぐ、読者の反応を楽しむ著者の顔が浮かびました。はは~ん、これはやられたな(笑)
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No.3:
(5pt)

面白かった!

一気に読んじゃった。「真夜中のマーチ」、「マドンナ」と同じようなドタバタっぷりは面白いし、相変わらず、各キャラが光ってる!ほぼ同一の時間軸の中で各ストーリーが連動していて、各キャラの思惑が交差しつつ、なおかつ予想できない展開の連続で一気に読み終えました。僕はインザプールとか空中ブランコとほぼ同じ感覚で笑えました。っていうか奥田さんの作品はほぼ全部読んだけど、ブラックユーモアに溢れてるでしょ。「読者の期待を常に裏切りたい」みたいなことを、朝日新聞の夕刊のインタビューで答えてたけど、まさにそんな一冊。予想を裏切られました!ただ、今回の「グロさ」に抵抗のある人もいるかも知れないけど。読んでさらにファンになりました。
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No.2:
(4pt)

帯がなければ星5つなのに・・・

人には絶対見せない深層心理を描いた作品だと思います。読み終わると、ぼんやりした悲しさと、暗さと、人間の心の闇の部分がじんわりときいてきます。ただ帯とのズレが大きすぎる。帯に「爆笑小説ここにあります」などと、笑いと下品さを前面に押し出してましたけれど、それを期待して買った人はがっかりするんじゃないかな。出版社の人がなぜあんな帯をつけたのか不思議。
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