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(短編集)
ララピポ
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ララピポの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.71pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全81件 21~40 2/5ページ
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たぶん、この小説は書いちゃいけない大衆心理を、なんの悪ぶれも罪悪感もなく書かれているから、おもしろいんだと思う。最初、かる〜い気持ちで読んだら、あられもない事や変態チックな事ばかり書いてあって、びっくりしたが、なんだかお前にもそんなところがあるんだろ?と、見透かされているような気がしてドキリとした(笑)おそらく、人の嫌な部分を見ても、笑って流せる人向け。 | ||||
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おもしろいです! 世の中にはいろんな人がいるんだなと思いました。たとえフィクションだとわかっていても、 「バカだなぁ・・・コイツ。」「いろんな人がいるもんだ。」としみじみと思ってしまいます。 そしてなぜだか、この奇妙な人たちから元気がもらえます。 読み始めたら、一気に読めるのもこの本の魅力だと思います。とにかく、楽しく、低俗で、暗い人生でも見方を変えれば 明るく、楽しいのだと思わせてくれる本です。 | ||||
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大衆文学中の大衆文学。 一見短編集に見えますが、全体が有機的につながっています。 それぞれの登場人物の境遇は、かなり歪んでいます。 ただ、こういう生き方も有りだとは思いますが、外聞は良くないです。 それぞれの登場人物の行動は、何となくバカバカしく、当人達も強く自覚しています。 しかし食うにはこうするしかなく、結局は、自分または他人の性欲を弄び、それを商売道具にしています。 しかし、それぞれの章の終わりの部分は、大変悲しい終わり方をします。 こんな悲劇的結末はあんまりだろう、と思ったりしますが、終盤部分を読むと、続編が記載されており、ほっとさせられます。 この作品、全体としては、なかなか良いと思います。 大衆小説雑誌にこの作品が掲載されている状況を想像すると、きっと光輝いて見えると思います。 何故なら、大衆心理がぐっと把握されており、それが、独特の建前と本音を交互に語る形で表現されます。 この作品の全容はなかなか見えてきませんが、そのエッセンスは終盤にあります。 それぞれの人々が、歪みをかかえながらも、うごめき、のたうちまわっています。 高尚な部分はかけらもありません。 これぞ!大衆文学です。 | ||||
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登場人物がとにかくバカばっかりで、内容もエッチな描写満載! 知らずに手に取った人は、最初の数ページで赤面するかもしれません。 が、それでも携帯小説ではなく、 きちんとした「小説」になっているところは さすが奥田作品という感じでしょうか。 バカだなぁ〜ヤらしいなぁ〜と思いながら、 いつの間にか最後まで読まされます。 「邪魔」「最悪」でも思いましたが、 この人は、底辺にいる人達の生活をよく描きますね。 特にこの「ララピポ」では、底辺に生きているからこそ 理性で押さえられない「欲求」を最大限に引き出してます。 大人の娯楽としてはこんな本もアリかな?と思いました。 | ||||
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短編の主人公以外の登場人物が本書に収められている他の短編の主人公になっているといった、ちょっと変わった短編集。 この世界にはたくさんの人がいるけど、どっかで繋がってるかもしれないんだよ、 突然、ちょっとしたことで、見たこともない世界の人と繋がるかもしれないんだよってことが楽しく、ちょっぴり下品に(つまりエッチな感じ)描かれている。 普通、どんな話にも「結末」があり、その終わり方がとても重要だったりする。 ただ、この本の短編には「結末」がない。いや・・・あるのだけれど、よくわからない。 よくわからないまま読み進めていくと、最後の最後にすべてがトントン拍子に片付いていく。 「あぁ、こういうことだったんだ」と鎖がすべてつながったような感覚になる。 長編小説ではできない遊び、文章のおもしろさもさることながら、そんな遊びの世界がとても面白いと思う。 | ||||
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本屋で悩んだ挙句購入。1頁読んでから先が進まず、本棚に半年以上放置していた。 理由は、表紙が映画化バージョンのもので、その意味不明なタイトルと、表紙の成宮何とかという役者が入ったデザインから、 「ああ、これは色ものなんだ」と早合点して敬遠してしまったのだ。 しかし、この度イザ読み始めたら、3時間程で読破してしまった。 小気味が良い展開に飽きず楽しめました。 この著者の作品読んだのはこれが最初ですが、肩を張らずに読める同作品には好感が持てたので、他作品もチェックしたくなりました。 | ||||
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各登場人物の個性が面白く、読んでて飽きない。 「誰と誰がどんな風に繋がっていくのか?」と考えだしたら読むのを止められない。 「映画化されたら面白そう」と思っていたらされたので、やはりこう思った人が多いんだな〜と納得。 | ||||
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笑った瞬間、涙がとまらない なぜか明日の太陽をみたくない気分だ | ||||
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文章は無類に上手い! 一見脈絡もないような話が、徐々に関連性を帯びてきて、最後に「ララピポ」の意味が明かされ、それがテーマとも言えるような運びはまったく見事としか言いようがない。 もし難点を挙げるとすれば…… 個人的意見だが、惚れ惚れする様なキャラが登場しないことだろうか。 誰もかれも、本質的には憎めないキャラなのだが、あまり友達になりたくない人間ばかりである。 | ||||
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エロいから面白いのではなく、面白いからエロさが爽快に表現された作品です。ララピポはオムニバス形式で関係者が順に主人公になっていきます。そして人間の裏側をエロスで表現していて非常に笑っちゃいます。みんなどこかに問題を抱え、壊れる寸前ってのがまた後を引きますね。読んでるとドキドキな場面がたくさん有るので楽しく過ごせること間違いなしです。ただ電車内で読んでると回りの眼が気になります...後ろから覗かれない様に気を付けましょう。 | ||||
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Drイラブのシリーズとか「最悪」、「邪魔」の評価に比べるとシモネタを柱に据えてるだけあって好みが分かれているようですが、底辺を這い蹲る人間を何の美化もせずに丹念に、ちょっと物悲しく、かつコミカルに描いた作品としてかなりのレベルにあると思います。 雑誌のインタビューで著者が「僕が死んで数十年かした後も残るのはこの作品だと思う」と言っていましたが、正にそういう味わいのある内容ですね。 しっかし、セックスシーンがこれだけ色気のない作品も珍しいのでは(笑) | ||||
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性に溺れる登場人物たちの物語が、 次々と連鎖し、交差しあうのが、 実におもしろいです。 登場人物の視点が変わると、 それぞれの思惑が違って、 それもまたおもしろい。 それぞれがコンプレックスや悩みを抱えながら、 目先の快楽に溺れ人生をダメにしていく・・・。 でもそれを他人事とは片づけがたい、 日常の延長線上にある物語がある意味恐い。 性的なものだけに極端に傾斜しているとはいえ、 今の日本の社会の一面を映し出した鏡ともいえる作品。 | ||||
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さすがです。 なんというか、 底辺の文学、と言えばよいのでしょうか? 連作短編集。 それぞれが、 社会の端っ子で生きている。 そして、そのことを自覚している人たち。 引きこもりのフリーライター、 キャバクラのスカウトマン、 ゴミ屋敷の主婦、 嫌と言えないカラオケボックスのバイト、 官能小説家、 テープリライターの女。 他者との距離感をうまくつかむことができず、 自らの世界で、物事を丸く収めようとしてしまう。 そのやり方もまた、 独りよがりであり、 孤独の要因も、自身にあったりする・・・。 そして、 何よりも共通なのが、 あきらめている、ということ。 生きる力が湧いてこない、 なんとも、苦笑してしまう小説。 だいたいみんな、 いよいよの瞬間に、 「ま、いっか、 そんなに大した人生じゃないし、 これから楽しいことが待っているわけじゃないしな」 と、思っちゃう。 肩肘張らず、 楽しめるし、 何より、 “この人たちよりは、まし” と思えてしまい、なぜか励まされる。 人間とは、不思議な生き物ですね。 奥田英朗らしい、 緻密な布石や仕掛けが、 最後まで飽きさせません。 そして、 なんとも愛すべき、適当な人々。 タイトルもまた、適当な意味だったり・・・。 おススメです。 | ||||
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でも、すっごくおもしろい。 迷いがない。キレ、抜群。 書いてて、楽しかったんだろうな〜、きっと、筆者も。 こういう題材は、下手するとどうしようもない作品に仕上がると思うけれど、 さすが、奥田英朗。職人芸的巧さ。 悲痛な時代、こういうの読んで笑い飛ばそうぜ。 でも、読んだ後、この登場人物達を心底バカに出来る人ってどのくらいいるんだろう・・・ってくらい、人間の、隠し持つ、下品さを思いっきり表層に浮き立たせている。 だから、逆に笑ってすまされないところも持っている作品。 浅くて、深い。 | ||||
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いわゆる「イケてない」6人の日常を描いた物語。カバーの紹介文には「群像長篇」とあるが、章ごとに視点が変わり6人が一巡する連作作品集の趣。一話目、対人恐怖症のフリーライターの話を読んだときは「伊良部の出てこない『イン・ザ・プール』か?」という感触だったが、二話目からぐいぐい読んでしまった。彼らの人生が重なり合うとき、停滞していた日常が動き始め、ことごとくカタストロフへと向かっていく・・・と見えて、ラストには妙な明るさと救済感が漂う実に奥田英朗らしい作品だ。ライトな『最悪』という印象、と書いたら叱られるだろうか。性的な方面に偏っているし、けっこうグロテスクで身も蓋もないので万人にお勧めとは言い難いけれど(確かに「ゲゲッ」となる箇所は少なからずある)。 ところでこうした章ごとに視点の変わる物語の愉しみは、A男視点で語られた物語をB子視点の物語で読むと、まったく違う真実が見えてきたりすること。そのギャップに思わず失笑したり、種明かし的愉しみがあったり・・・本作も面白かった。 6人のどうしようもない日常、やるせない内面描写はなかなかに容赦ない。そのくせ登場人物への愛が感じられて、悪くない読後感を醸すあたり、まさに奥田イズムであると思う。「愛」とか「イズム」とか恥ずかしいけど。 | ||||
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ここ10年ほどに読んだ小説の中で一番面白かったです。 しかし、読んで怒り出す人がいるのも分かります。 ここ10年ほどで読んだ小説に、あまり面白いものがなかった人には、是非おすすめです!! | ||||
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今はそう人が多くない場所に住んでいるんだけれども、都会はほんとうに多くの人が住んでるものだとしみじみ思い知ったことがある。知り合う人が人に言えない職業についていたりはザラ。田舎育ちを思い知ったけれども、本人達はなぜか明るい。まっとうな生き方の裏にはまっとうでない生き方が当然ある。生きてる限り悪意や欺きには当然あうけれど、その反対にも当然出会える。だから生きていること自体がいいじゃないか、と、いうのがこの本を読んだ感想でした。 いまだに東京駅に降り立ったときは"ららぴぽ"と唱えて落ち着くようにしている。 たぶん作者は人が好きなんだと思う。 お気に入りが、映画にもなってひそかに嬉しい。 | ||||
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05年09月の単行本を文庫化した作品で,6編からなる連作短編集です. 短い期間,狭い範囲で起きたいくつかのできごとを,いくつかの視点で描いており, 編の移り変わりとともに,少しずつ時間と場所,視点をずらしながら進んでいきます. 彼らの抱えるさまざまな事情は,さすがに同じ境遇までは考えづらいのですが, その心境にはうなずけるものも多く,一歩間違えば『明日は我が身』とも思えて, 全体的には軽妙で読みやすいものの,人間の醜さなどは笑うに笑えないところです. また,それぞれの編は曖昧に,そしてなんともあと味の悪いおわり方をするのですが, それらは別の編でフォローされ,わずかながらも救われた様子がわかるのが印象的です. ただ,作品の性質上,複数の編(視点)で同じ場面が展開されることになるため, それらが収束していく終盤につれ,既視感が出てきてしまうのは少し気になります. また,醜悪と言いますか,『遠慮のない』性的描写が全編を通じて描かれているため, 『そちら方面』とは違うのですが,かなり読み手を選ぶ作品だと思います.(特に女性) なお,不思議なひびきのするこのタイトル,作中でその意味がチラリと出るのですが, 確かに作品を表すピッタリの言葉とも思える反面,少しばかり強引に感じるところも…. | ||||
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6話の、登場人物がリンクした連作短編集。テーマは東京のお手軽セックス風俗。お下劣ネタを、ギャグタッチで活写する。 盗聴、盗撮、援助交際、素人投稿、エロ小説、アダルトビデオ…日本では日常化した一般事象である。だが、おかしいよ。これらの事象はひめやかに、声を潜めて語られるべきことのはずだ。それが、妙に大手を振って白昼堂々と話題になり、行われる。こうして小説ネタにされると、ニッポンが狂ってるってことがよくわかる。 セックスは古来、文学の重要なテーマであった。だが今や、こうして精神性がはがれ落ちて、抜け殻のように滑稽な動物的行為となりはてている。苦笑しながらはっとそんなことに気づかされる。セックスをテーマにしながら、官能のかけらもない。純文学に対して非常に挑戦的なユーモア小説となっている。 | ||||
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初出は2005年9月。そして2009年正月第2弾作品として映画化が決まっている。テープリタイター玉木小百合は森三中の村上知子がやるらしい。ちなみに『ララピポ』というのは外人が『a lot of people』を早口で言われてそう聞こえたことからきている。 奥田氏の筆が冴えまくっているが、小説の手法としてもかなり面白い。最初の話の登場人物が、次の話の主役になり各話が見事に連関している。なかなか無い手法だ。もう一つ、各話の副題に全部ロックの有名曲のタイトルを付けているのだが、話の中身にかぶっていて洒落ている。 奥田氏の筆も鋭いが素材の面子の現実度が高すぎて読んでて情けなくなってくる。だめだろ今の日本人と思う。毎日生きていくのに必死なのは分かるけどどうにかならないものか、とか思う。映像化して興行的にヒットしたらますますやりきれない作品である。あー。 | ||||
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