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少年たちの密室 (フラグメント)
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少年たちの密室 (フラグメント)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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壮絶な虐めを黙認し、「やりすぎるなよw」なんて言い放つ教師。被害生徒の必死の訴えにも「上から目先ですね」(正しくは目線)なんてメッセージを書く教師。 息子が女性を監禁強姦殺害しても必死に保身に走った足立区コンクリート事件の加害者少年の一人、○○の親、などなど思い出しますね。 城戸なんかはまさにコンクリ事件の主犯の男のような悪質さを感じた。 ぶっちゃけもうこの城戸って少年は誰かが殺さないと皆が不幸になるしバカ親父もできれば成敗されてほしかったわぁ。 まそれはさておき、重いテーマと密室空間、暗闇がうまく絡み合って面白いミステリーとなってます。 教師の塩澤と主人公優との心理戦?がなかなか熱い。 ただ少し後味が悪いかな。城戸たちの悪事が露呈して親父が追い詰められるとか、塩澤の自首後の学校の様子も見たかった。 | ||||
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メフィスト賞作家としては受賞こそ先を越されてしまったが、メフィスト賞作家で直木賞にノミネートされたのはこの古処氏が最初ではなかったろうか。 講談社ノベルス出版時のタイトルである「少年たちの密室」の方がなじみが深いが、氏の閉鎖空間を舞台にした第2作目。 非常にこなれた展開で、難点と言えばあまりにもきっちりまとまっていることだろうか。主題は密室殺人よりも後半にあり、重たいテーマを内包した作品。 | ||||
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講談社からノベルスとして発売された「少年たちの密室」を改題したものです。 ミステリではありますが、いじめを問題にした社会派小説としても読めます。 大地震が起こり、地下駐車場に閉じ込められた教師と生徒計七人。 完全な暗闇の中で皆に嫌われていた不良生徒が死に、それは余震による事故かそれとも他殺か?というとても重く暗い話。 やるせなさと重苦しさで息が詰まりそうでしたが、最後の名古屋の話で希望が見えて、思わず泣きました。 感動や怒り等、一冊で色々な感情が動かされた小説でした。 これを書いている11月11日現在、いじめ問題が新聞やテレビを騒がせていますが、そんな今だからこそ沢山の人に是非読んで欲しい一冊です。 | ||||
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アンノンに続いた、この作品で著者の評価は決まったのではないだろうか。 一年かけて書いた作品。著者自身も満足。 地震によって地下に閉じ込められた生徒達。そこで、起こる狂った悲劇。 中の展開という、拡がっていく狂気といい、とにかくひたすら傑作。 | ||||
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冒頭,時間軸と人物相関がややわかりづらい印象も, 最後にそのあたりが明らかになり,ここへ繋がっていたかと思わされ納得. 問題の『大地震』発生後のやり取りなどはとても読みやすい印象. 特に,登場人物の描写というかキャラ設定がわかりやすく, ときに苛立ち,ときに「いるいる」と頷いてしまいそうに. 疑心暗鬼と重い憎しみが交錯する,地下駐車場のやり取りも, これまたわかりやすく,とても読みやすい印象. 犯人と思しき人物の予想は途中でついてしまうかもしれないが, ラストでその人物との緊迫したやり取りは大きな見どころ. | ||||
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東海地震で倒壊したマンションの地下室に閉じ込められた高校生と担任教師が、事故か他殺かわからないクラスメイトの死に遭遇する。人間の心理、というより個々人の心理を巧みに描き、それがトリックや他の謎の解決に大きく繋がっていく。現在の世の中では裁かれずにのさばる悪や、保身に走り真実を有耶無耶にする不道徳に対する著者の怒りが、鋭い文体で描かれているように感じ、他の作品にも触れてみたいと思った。 | ||||
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実に良く出来ています。後半はどんでんがえしの連続で、頁を捲る手が止まりません。著者本人がなかなかの出来!と自賛するのも頷ける頭のいい人の作品です。 | ||||
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アンノンもかなり面白いが輪をかけてイイ!なかなか出会えな面白い本。他の作品、「未完成」もイケテル! | ||||
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■ 東海地震で倒壊したマンションの地下駐車場に 6 人の高校生と担任教師が閉じ込められた。だが 54 時間後に救出されたのは 5 人だけ――。真っ暗闇の中で死んだ 2 人。事故か他殺か? 学校教育の崩壊を東海地震になぞらえつつ、熱い大和男児・古処誠二氏が満を持して送る、長篇第 2 弾。■ 「男一匹古処誠二」氏の前作『UNKNOWN』に引き続き「外から見るとは醒めているのだが中身は熱い」という魔法瓶のような作品です。今回は前回のような滑稽な台詞のやりとりは一ヶ所もなく、中身はどこまでも真摯。「完成度の高い密室モノ」ならさまざまあげられますが、「完成度はもちろん、教育問題や地震都市のありかたなど、読了後の『考える糧』まで用意している密室モノ」など、そうはありません。「社会派の推理小説は好きだけれど、新本格のようなわざとらしいものはどうもね」「論理ミステリは好きだけど、社会派小説みたいにパズル的要素がまったくないのってつまらない」どちらの要望もかならず満たしてくれる一冊です。 | ||||
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「出口がない」ということの恐怖を、複数の角度で表現している。今まで味わってきた、あの場面も、あの場面も、ともすれば“密室”だったかもしれない…。そして私たちもまた、その密室を作りかねない、と著者独自の世界で訴えている。 学校・教育現場という“檻”、手足の“枷”となるルール…その中でもがく異分子たち。暗闇のなかで手探り動く者たち。瓦礫に押しつぶされそうな中で起こる殺人。震災で出来た密室は、ルールという密室から解放された世界だったのだ…。 | ||||
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「出口がない」ということの恐怖を、複数の角度で表現している。今まで味わってきた、あの場面も、あの場面も、ともすれば“密室”だったかもしれない…。そして私たちもまた、その密室を作りかねない、と著者が創り上げた灰色の世界は訴える。 学校・教育現場という“檻”、手足の“枷”となるルール…その中でもがく異分子たち。暗闇のなかで手探り動く人々。瓦礫に押しつぶされそうな中で起こる殺人。震災で出来た“密室”は、ルールという密室から解放された世界だったのだ…。 | ||||
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