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さくらのまち
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さくらのまちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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三秋縋の作品では「三日間の幸福」がマイベストだった。他の作品も好きだけど、結末はよく似ていた気がする。しかし、今作は違った。主人公はどんなかたちであれ、幸福な結末を迎えてはいない。ただ解放されただけ。この点がこれまでの作品とは違った気がする。謎が明かされる過程は面白く、何度も読みたくなる魅惑を秘めていた。けれども、最後には言われようのない喪失感を感じる。この物語を思い返す時、初めてこの物語の核に触れられた気がした。読んでいるその瞬間が全てで、読み終えた後には、悲しみともとれる感情を抱く。まるで咲いている瞬間だけ美しいさくはのように。 | ||||
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どんなに仲のいい親友も、恋人も100%完全に理解し合うことはできない。どんなに仲が良く、一生を約束しあった仲であっても、何かちょっとしたきっかけで次の日には仲を違えることだってある。この人となら将来を考えられる。こいつとなら一生こうやってバカをやってられる。そんな風に楽観的に未来を想像するほどに、その人との将来を鮮明に意識すればするほどに、振られたりしてその将来が実行不可能になった時の心のダメージは大きい。だからこそ自分を守るためにこの人は本当に運命の人なのか、唯一無二の親友なのか、サクラなのではないかと自問自答し、勝手にジャッジしてしまう。でも本当に向き合うべきは、自分の中にある理想のその人ではなくて、目の前の生身の親友、恋人なのではないか。議論をぶつけるべきは自分の頭の中にあるその人の気になった言葉や行動ではなくて、目の前のその人とではないか。 インターネットの発達によって、簡単に人と出会えるようになったし、人とコミュニケーションをとれるようになった。親友、恋人の代わりはいくらでもいる。これ以上仲が壊れるのが怖いから、一歩踏み込む前に自分から関係を切ろうとするのは簡単だ。ただ、今いる親友や恋人をもう一度信頼して一歩踏み込む。話し合うことが大切なのではないか。その先に本当の関係があるのではないか。物語のオガミには話し合う二人はもう存在しないが、今この作品を読んだ私/あなたはまだ間に合う。人は絶対に理解り合えない、だからこそ理解り合わないといけない。そんなメッセージを三秋縋から受け取ったように感じた。 [最後に] 三秋縋の代表作と聞かれれば私は「三日間の幸福」と答えていた。文庫も電子書籍版も何度も買って、写経ではないが、0からテキストエディタに書き起こすくらいには熱狂的に三秋縋の、おいては三日間の幸福のファンだと言える。しかし本作「さくらのまち」はその三日間の幸福と同等かそれ以上にこれから大切にしていきたい作品であると言える。 高校生の孤独な時、三日間の幸福に救われた。10年以上の時が経っても、三秋縋の作品の面白さには流石としか言いようがないし、10年経っても三秋縋の作品を面白いと思える自分を誇りに思う。そして最後に一番重要なことは、私は本作のサクラではないということだ。 | ||||
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三秋縋さんをちょっと知って好きみたいな気持ちで手を出してはいけません。 ハッピーエンドってこうですけど?違いますか?という強い意志を感じます。ファンもここまでしてとは言ってないくらいの、えぐさ&美しさ。それでも世界は思うよりずっと優しいのです。そういうことだと思います。 | ||||
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久しぶりの新刊。 読み始めから、そうそう、この気持ち。 ラストの畳みかけはやはり圧倒的で、しばらくこの世界から抜け出せませんでした。 ただ、一つ心残りなのは、私の惹かれた人が少しぞんざいに扱われてしまったことですかね。。。 今までのシリーズより、各キャラクターに対して少し魅力が欠けたように感じた部分は正直ありました。 逆に、今までより途中(序盤、中盤)の一言や一文が、よりパワーを持つようになったとも思っています。 最後に、これは毎度思っているのですが、三秋縋さんのバックグラウンドについて非常に気になります。 いつかどこかで、詳しいインタビューされることを心待ちにしています。 | ||||
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正直言って一回読んだら十分だろうと思っていたけど 綺麗な思い出に浸る為に何度でも読むだろうな | ||||
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二人の親友がいたという過去だけを抱きしめて生きていけるのか?という問いが浮かんでしまったけど、人間は思い出で生きていけると信じたい。信じたい。 | ||||
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よくもこんな気分にしてくれたな | ||||
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三秋縋作品には暗闇に差し込む光が常に描かれていて、その光があまりにも美しいので、毎度それを楽しみにしています。 以下直接的なネタバレは無いつもりですが、前情報も少ない作品ですので注意です。 澄香の死を起点に、過去の答え合わせをしていくシンプルなストーリーですが、読後に残るこの気持ちは驚くほど複雑です。 本作の世界は、まともではない人を救うための制度が施工されており、それ故に周りの人を深く信じること、受け入れることができず、真偽はどうであれ結果的に確かにそこにあったものも見逃してしまう残酷な世界です。 私たちが生きる世界も根本は同じかと思いますが。 「あのとき、こうしていれば」「あのとき、思いを伝えていれば」今の自分はもう少し違う場所に立てていたんじゃないか、幸せになれていたんじゃないかと誰しもが考えたことがあるはずです。 その後悔は大抵、自分自身がこれ以上傷つくことを恐れて一歩踏み出さなかった代償なのだと思います。 未来の自分がそれと同等かそれ以上の痛みを味わうのは仕方ないことなのかもしれません。 少なからず自分自身にも当てはまるからこそ、この複雑な感情を抱いてるのだと思います。 澄香という名前にひっぱられていることは疑いようもないのですがこの物語を読んでいる間、頭の中でメレンゲの「すみか」という曲が離れませんでした。 読了後、私にとってはこの曲がこの物語の光なのだと分かりました。 人は些細なことで救われます。 それを見逃してしまうか、キャッチできるかは自分次第です。 | ||||
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三秋さんは作品を通して手遅れになった幸せを書いていると思ってます。 ネタバレになるので詳細は書きませんが、今回の作品もそうですね。 手遅れになって、手が届かなくなって。それで初めて幸せがわかる。 | ||||
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さらっと読めて、心に残る。 買って損のない名作だと思う。 私はサクラではありません。 | ||||
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一気に読ませてもらいました。この読み終えたあとの余韻こそがこの人の世界観のなせる技なのかもしれないです。決して幸せには終わらないけれどこれはこれでいいというか、バッドエンドのようなトゥルーエンドのようなそんな不思議な感覚を今味わってます。もう少し余韻に浸らせてもらいます。 | ||||
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三秋縋さんの作品は情景描写が本当に心地よく言葉選びが好きで全て読ませていただいてますが、今回の作品は初めて1日で読み終えてしまいました。また時間をかけて読み直したいと思います。 傷付くくらいなら初めから期待をしないという選択は楽に思えるけど、本当にそれができる人はいるのだろうか。そうやって閉じこもれば閉じこもるほど亀裂が生じた時に入る光が眩しくなるものです。 | ||||
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