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(短編集)
クライム・マシン
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クライム・マシンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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アメリカの作家、ジャック・リッチーの短篇集。 14作それぞれ良くできていて、短篇小説を読む喜びに溢れていて、読んでいてたのしかったです。 表題作はエドモンド・ハミルトンのある作品に似ていて、「旅は道ずれ」はP・K・ディックの作品に似た感じでしたが、関連はあるのでしょうか。知っている人がいたら教えて頂きたいです。 解説に書いてある通り、軽い感じの短篇集が年末のベストで1位になった際は少しおどろきました。1位になる作品で重厚、シリアスな作品が多かったので。 都築道夫さんが、この人を嫌いと仰っておりましたが、その理由で話を変な感じで転がすから、とどこかで読んだ記憶がありますが、その都築さんが亡くなってから、再評価されたのが、因縁を感じます。 ともあれ、読んで損のない短篇集でした。是非ご一読を。 | ||||
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ほぼほぼ全編、どんでん返しとオチのお手本のような鮮やかさ。通勤通学のお供としては最高じゃないでしょうか。 | ||||
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起承転結がしっかりしており、短編なのにミステリーとしてきちんと完結しています。伏線もトリックも秀逸です。小粋な会話も味わい深い。オチも意表をついてくるので全く飽きません。このスカッとする感覚は、星新一の短編を読んだ時以来です。文句なしの傑作です。 | ||||
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短編の名手と謳われていますが、その文句には偽りなしでした 奇抜な発想をうまく見せながら、しっかりと楽しませてくれます 終始にやにやしながら読めました | ||||
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このミステリーがすごいの宣伝文句に 誘われて何気なく手に取った一人だが、 想像以上の面白さだった。 この手の短編集は作品によって 当たり外れがあるが、 クライム・マシンの短編はどれもこれも 質がまったく落ちない。 職人技というか、いやもう、 ただただすごい。 | ||||
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びっくり箱が一杯つまったような短編(ショートショートに近い)集です。 どこでやめても差し支えないのですが、結局食事中も手放さないまま読み終わってしまいました。 まったく知らない物故作家だったのだけど、とても良質のエンターテイナーです。 アメリカの作家は、単語単位とかセンテンス単位で稿料が支払われるため、どうしても長編希望になりがちだと聞いたことがありますが、この人は無駄な言葉をそぎ落とすプロフェッショナルです。さくさくと読めますが、書くのはさぞ大変だったと思います。熟練作家にファンが多いというのも首肯できます。 それほど出版点数がなさそうで、また本作と重複もありそうですが、しばらくジャック・リッチーを追いかけてみます。 | ||||
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「エミリーがいない」を読み始めてすぐに、弁護士兼財務顧問のエイモス・エベリーという文章に違和感を抱きました。 原文で確認したら、この人の名前はAmos Eberlyでした。 人物名の表記が不正確な翻訳は評価できません。 Penn State University に Eberly College があります。 疑問に思った方は、YouTube あたりで発音を確認してみて下さい。 ネィティブは Eberlyを「エベリー」とは発音していません。 こういう固有名詞の表記に問題があると、小説の雰囲気が壊れます。 | ||||
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読み始めてすぐこの作品の持つ雰囲気が、50年ほど前に日本でも放映されていた米国製30分ものTVシリーズ「ヒッチコック劇場」を彷彿させた。案の定読後 巻末の解説を読んで、アルフレッド・ヒッチコックがこの作者をお気に入りとして、このTVシリーズの原作にしばしば使っていたことが分かった。このジャック・リッチーは 生涯短編しか書かなかったらしい。その拘りが十分理解できるほど、個々の作品の完成度は高い。無駄を一切省いた歯切れのいい文章、一行目から 読者を引き込む状況設定の巧みさ、そして何が起きるかのかとわくわくさせるストーリー展開、最後には驚愕、皮肉、諧謔、そしてユーモアあふれた結末、と 名手ならではの作品群となっている。2005年度の「このミス」海外部門で一位に選ばれているが、短編集が一位に選ばれたのは、このミス史上初めてとの こと。評論家の一人が述べた「ミステリーを楽しむってこういうことだよなあ」という感想がすべてを物語っている。どの作品もひねった結末や、ぞっとする 恐怖で終わるが、私は特に、自分の妻を殺害したと周りに思わせてトリックを仕掛ける男の物語「エミリーがいない」、虚言や弁護士の無能で4年間 刑務所に入って来た男の「復讐」とあっという結末を描いた「日当22セント」、ルーレット必勝法を持った男に自分のカジノをつぶされそうになった男の悲劇 「ルーレット必勝法」がお気に入りだ。 | ||||
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長さもまちまちの、全十四篇の犯罪小説。 収録作は大きく2つのタイプに分類できます。 ひとつは、あっといわせる技巧派なミステリー 想像のつかない結末というよりは、想像をさせないテクニックが見事。 もうひとつは、不条理ともとれる不思議なお話 どこに着地するのかハラハラしていたら、知らぬ間に着地していたような。 どちらのタイプも、登場人物の置かれた状況を少しずつ少しずつ読み取る緊張感、 短篇ならではの集中力を発揮させてくれるに最適な読み物となっています。 どの一篇を選んでも、ラスト一行の切れ味とセンスには感心するはずです。 | ||||
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2005年末の「このミステリーがすごい!」では第1位、 「週刊文春ミステリーベスト10」では第2位に輝く短編集。 並み居る長編を押しのけて選ばれただけあって、 真の意味での「珠玉の短編集」という印象を受けました。 収録作の1つ【エミリーがいない】は、 消失したエミリーの夫と姉を巡る物語で、 アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀短編賞を受賞しています。 こうした短編集では、受賞作が一番の出来である場合が多いと思いますが、 本作品集では、その他の作品もそれに劣らず傑作揃いです。 特に印象に残った作品としては… 【クライム・マシン】 殺し屋の前に現れたヘンリーという男。 彼は、タイム・マシンで殺害現場を目撃してきたと脅迫を始める…。 SF的設定ですが、きちんとミステリとして成立している、意外性十分な作品。 【ルーレット必勝法】 毎夜、カジノクラブに現れ、勝ち続ける男。 仕掛けられたトリックの巧妙さに唸らされます。 【殺人哲学者】 哲学的な殺人動機を持つ男を待ち受ける、意外な結末のショート・ショート。 【旅は道づれ】 こちらもショート・ショート。 飛行機内で隣り合わせた二人の女性客の会話の果てに…。 その他の収録作も良品揃いです。 【年はいくつだ】 余命4か月の男が行ったこととは…。 【日当22セント】 冤罪で刑務所に入れられていた男が、出所して関係者に会いに行くが…。 【切り裂きジャックの末裔】 有名な殺人鬼の子孫を名乗る男が、精神科を受診すると…。 【罪のない町】 絶妙な会話のショート・ショート。罪がないとは? 【記憶テスト】 殺人犯ミス・ハドソンの仮釈放が検討されるが…。 【記憶よ、さらば】 記憶喪失の男は、その過去の行動を突きつけられ、ある決断を…。 【こんな日もあるさ】 ターンバックル部長刑事の当たらない推理を描いた佳作。 【縛り首の木】 上記の部長刑事は相棒と、不思議な村に迷い込むが…。 【デヴローの怪物】 デヴロー家の伝説の怪物は、実在するのか? | ||||
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作者は数十年前に活躍した短編専門職人作家。 誰が目をつけたのか知らないが、このミスでも1位をとるなど編集者の眼力は褒められて然るべきでしょう。 ありがちな設定で小気味良く語られる短編達は一見何ら盛り上がりもないようだ。しかし、読者は気づかぬうちに作者の術中にはまりこみ、どんでん返しに感心する次第となる。 淡々としたストーリーにブラックな味わいを含むものもあれば迷探偵ターンバックル刑事のような微笑ましい事件もあり、楽しい一時を過ごす事ができた。 | ||||
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生涯に350編もの短編小説を著したアメリカ短編ミステリーの達人リッチーの日本で独自に編まれた秀作選集第1弾です。著者は短編のスペシャリストと呼ばれるだけあって、海千山千のベテランの持つ多彩な技を駆使し、必ずツボを押えて読者を満足させてくれる幾通りもの落とし所をたっぷりと披露してくれます。読者は著者の仕掛けた鮮やかな罠に嵌められて満足の内に一編を読み終え、すぐに次の作品を読みたくなって、あっという間に一冊が終わってしまうでしょう。唯、少し残念なのはミステリー・マニアには何処かで読んだパターンが見えて来て仰天とまでは行かずに小粒な印象が残る点です。全ての作品が水準作で駄作がないかわりに飛び抜けた傑作もない所が、私の著者に対する永遠の物足りなさと言えるでしょう。 『クライム・マシン』殺し屋リーヴズが犯した殺人をタイム・マシンで過去へ遡って目撃したと言って金を強請ろうとする謎の男が現われる。最初は信じなかったリーヴズも男が話す細部のあまりのリアルさに信じざるを得なくなるのだが・・・・。幻想SF+クライム・ノヴェルの絶妙のコラボです。『エミリーがいない』最初の妻を不審死で亡くした男の2番目の妻エミリーが姿を消し、遺産目当ての連続殺人ではないかと疑う彼女の従姉ミリセントは巧妙な罠を仕掛けるが・・・・。高度な駆け引きを秘めた騙し合いの果ての意外な目的にニヤリとさせられます。『こんな日もあるさ』迷探偵ターンバックル部長刑事は鋭い推理で相棒のラルフ刑事を感心させるが、何故か何時も見当外れで手柄を他人にさらわれてしまう。才走り過ぎて失敗する迷走振りが可笑しいです。『カーデュラ探偵社』真夜中にしか活動しない謎の私立探偵カーデュラは有名な怪奇ヒーローのアナグラムなのですが、怪奇な味でなく本格推理で勝負します。私としては頑固一徹な職人作家が再評価される機運を巻き起こした著者の功績を讃えたいと思います。 | ||||
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随分前になるんだけど、図書館で借りてとても面白かったミステリ短篇のアンソロジーに、石川喬司が編んだ『37の短篇』(早川書房の『世界ミステリ全集 18』)いうのがありました。ハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」、ロイ・ヴィカーズの「百万に一つの偶然」、デイヴィッド・イーリイの「ヨット・クラブ」、リース・デイヴィスの「選ばれた者」、クリスチアナ・ブランドの「ジェミニイ・クリケット事件」など、本当にわくわくさせてくれるミステリ短篇がたくさん収録されていて忘れ難いのですが、その37の短篇のひとつに、ジャック・リッチーの「クライム・マシン」(丸本聡明訳)があったんだなあ。いま、森英俊・編の分厚い一冊、『世界ミステリ作家事典 本格派篇』(国書刊行会)の頁をめくっていたところが、「クライム・マシン」ジャック・リッチーの名前にぶつかり、「あっ!」となったところ。だから確かに一度は読んでいるはずなのですが、どういう話だったか、すっかり忘れていたのですね。今回、本文庫で読んでみて、「おーっ! これはひねりの利いた、なんとも洒落たミステリじゃないか」ってね、とっても楽しめましたです。 本書に収められたジャック・リッチーの十四の短篇。読んでいる間は、極上のひととき。時の経つのも忘れて読み耽っていたはずなのですが、読み終えて二、三日経った今、印象的な短篇のあらましを書いてみようとして、もういっぺん読み返さないと、それができないことに気づいて愕然とした次第。表題作「クライム・マシン」をはじめ、「エミリーがいない」「縛り首の木」「デヴローの怪物」など、すごく面白かったって記憶は確かに残っているのですが、ただそれだけ。あんまり口当たり良く、ひょいひょいと読んでいける味わいのせいかなあ。あんなに楽しめたのに、これほど見事に記憶から飛んでしまっているなんて、ほんと、不思議です。これぞ、ジャック・リッチーの記憶消去マジックの妙、なんてね(わはは) ひねりの利いたミステリ短篇ならではの妙。軽快なテンポの筆致。尾を引かない口当たりの良さ。ちょっとした空き時間、待ち合わせの時間などにおすすめの、さらっと楽しめる一冊。 | ||||
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’05年の海外翻訳ミステリー部門で、「このミステリーがすごい!」では第1位に、「週刊文春ミステリーベスト10」では第2位に輝いた短編集。 1958年から82年の間に書かれた17の短編からなる、日本で編集されたオリジナル作品集である。お金の価値基準を除いては時代的な古さはまったく感じられず、むしろ現代的なモダンさすら漂っていた。 この作家は今回はじめて知ったが、無駄な言葉や描写を徹底的にそぎ落としたシャープな文章と、アメリカンな機知(ウィット)とひねり(ツイスト)がきいた各ストーリーは読んでいてテンポもよく、短編小説として申し分なく楽しめるスタイルだと思う。 難を言えば、アメリカ人にウケるウィットと日本人のそれとが微妙に異なるため、作品によって著者の意図したオチが私にはよく分からなかったことくらい。81年MWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀短編賞を獲得した『エミリーがいない』などがそれで、恥ずかしながら私はオチの部分がよく理解できなかった。 印象に残った作品をいくつか・・・ 表題作にして最も長い作品『クライム・マシン』--着想が奇抜で、登場する「殺し屋」の心理描写が絶妙。 『歳はいくつだ』--なんともいえない哀感が漂う秀作。 最も短い作品のひとつ『殺人哲学者』--最後の一行にとどめをさされる逸品。 『カーデュラ探偵』シリーズの4編--E.D.ホックの『怪盗ニック』を彷彿とさせるアメリカンなウィットとユーモアのきいた、特異な設定の佳作。 この作家は生涯に350編にも及ぶ短編を書いたそうだが、もっともっと紹介されてしかるべき作家だろう。 | ||||
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◆「クライム・マシン」 殺し屋のもとに、タイム・マシンを発明したという男が訪れた。 その男は、タイム・マシンを使って、殺し屋が 殺人をした現場を見てきたというのだが……。 当初、男の話をまったく信じていなかった殺し屋が、次第に 気持ちを揺り動かされていく心理的プロセスの描写がリアル。 本作には広義の密室トリックが用いられてますが、解法が スマートで、変に奇を衒っていないところが、好みですね。 ◆「エミリーがいない」 わたしに、妻のエミリーから電話が掛かってきたり、手紙が送られてくる。 おかしい。彼女はそんなことができるはずがないのだ。なぜなら……。 一人称の語り/騙りが冴えわたる一篇。 心理的なかけ引きの部分もいいのですが、タイトルに対する回答が実に秀逸。 ◆「ルーレット必勝法」 毎晩カジノに通い、帰る際には、いつもパトカーを呼ぶという男がいた。 彼は必勝法を知っているといい、事実、勝ち続けているようなのだが……。 殺し屋の絡め方に技あり。皮肉が効いた結末もおしゃれです。 ◆「旅は道づれ」 飛行機で隣の席に乗り合わせたミセス・ボーマンとミセス・ラリー。 どちらの夫も鉄道で働いているらしい二人が、 かみ合わない会話を続けていくうちに……。 対話の果てに浮かび上がる、意外な真相と驚愕の結末に瞠目させられます。 | ||||
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『カーデュラ探偵』シリーズ←かわいそうな吸血鬼(笑 それが楽しみで買いましたが、それ以外の短編も、みーんなおもしろかったです。 どんでん返しが、「わっはっはっ」じゃなく、「にやり」って笑えます。 本当に短編の名手ですね。 難点は・・・本の定価が高い(笑 新刊で買うのは根性が要りますよ。 | ||||
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正直、表題作の「クライム・マシン」はどうということがないのである。ところが、腰を抜かしたのは「エミリーがいない」であった。他の作品も見事だった気がするが、「エミリー」の印象があまりに強く、それだけが強く記憶に刻みつけられている。 読んでから、もう二年近くたつのだが...。未読の方は、ぜひ! | ||||
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ジャック・リッチーとの出会いは、小鷹信光編の「詐欺師ミステリー傑作選」。「詐欺師…」の前半は、軽妙洒脱で痛快で、ひねりの効いた話がそろっていて、とにかくおもしろかったが、リッチーの『転職への道』は、着想のスマートさで特に印象に残っている。そのリッチーの短編コレクションである本書が発行されたと知り、小躍りして喜んだ。だが高価なハードカバーなので、図書館に入るまで待とう…と思っているうちに忘れてしまい、今になってやっと読んだ次第。文庫か新書なら即買っただろうに。(以上の文章は、A・H・Z・カーの短編集「誰でもない男の裁判」の書評の前半とほぼ同じだが、実際に同じような事情なので、ご容赦いただきたい。) 期待に違わず、とてもおもしろかった。読みやすい軽快な文体、気の利いた着想、スマートな切れ味と、手放しに楽しめる。後味が悪い話が全くないのも、作者のセンスの良さを感じさせる。まさに小粋と言うにふさわしい。ジャック・リッチーは最も好きな短編作家の1人になった、と言っても過言ではない。 だが残念な事に、後半は迷刑事ターンバックルと、超人探偵カーデュラを主人公にしたシリーズ短編が6編も続く。おもしろくない事はないが、ユニークさが際立ちすぎて、切れ味はイマイチ。非シリーズ物に比べると、どうしても見劣りすると感じてしまう。ターンバックル物を1編、カーデュラ物を1〜2編に減らして、その分非シリーズ物を増やしてくれたら、まちがいなくもっと高い得点を付けただろう。 | ||||
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表題作の「クライムマシン」でいきなりガツンと衝撃を受けた。意外な展開と巧妙なトリックで、しばし余韻に浸ることができた。 この短編集は捻りの効いたミステリーもあれば、ストレートなブラックユーモアもある。そうかと思えば、どこかネジが足りないターンバックル刑事の迷探偵ものや、幻想的なカーデュラ探偵シリーズなども収められいて、実にみごとな配球のコンビネーション。読む側を存分に楽しませてくれるアンソロジーである。 私は、先にこの続刊である「10ドルだって大金だ」を読んだ。どちらも期待通りの傑作だが、こちらの方がピリッと辛辣で、ブラックなスパイスが効いているかもしれない。 | ||||
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「このミステリーがすごい!」2006年海外編第1位でなければ、出会うことも なかったであろう、ジャック・リッチーの「クライム・マシン」。只々感心する ばかりの内容でした。 これだけミステリーを読みふけっていながら、なぜ知らなかったんだと、信じら れない気持ちです。これだけの高品質の短編集はちょっとやそっとじゃお目にか かれない、驚きに満ち満ちた作品集です。 徹底的に無駄をはぶいた文章、それでいてサプライズ十分の結末。まだまだ先が 読みたいと思わせる完成度の高さ。待っても構わないので第二弾出ませんかね。 | ||||
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