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(短編集)
ママは何でも知っている
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ママは何でも知っているの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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ブロンクスのママシリーズ、実は長編を全て読み終えたあとに、この作品が先だったと知って手にしました。 長編はどれも出だしのパターンが似ていますが(それなりにおもしろいのですが)、こちらのほうが、作品もバラエティに富んでいて、一話一話の話のキレがよく、濃い。なんといってもブロンクスのママ、息子の警官、その妻、のキャラクターが立っている。食卓を囲み、息子の話を聞きながら人間の心理に造詣の深いママが、殺人事件の関係者の心理を捉え、鋭く事件を解決、ってのもいい。そのあいだの食卓を囲む微妙に毒のある?ウィットに富んだ会話も好き。ユダヤ人社会というのはどんなかな、って興味もわきます。出てくる料理がどれもおいしそうで、読み終えるとお腹が空きます(それも実は好きなポイント)。 こんなすてきな作品が絶版というのが信じがたいです。ミステリー好きならこの作品、読んで損はしません。 | ||||
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ママと「僕」の関係にお嫁さんという三者がいつも夕食時に出てくるが、この関係がなんとも面白い! さらにいつも問題解決にママが問う「質問三つ!」が、簡潔に出されているのに、あとではなるほど~~!と感じさせてくれます。 こんな極上の謎解きが35年も前に出てたなんて、今まで知らなくて損した気になりました。 おすすめです。 | ||||
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本書の名探偵には名前がない。ただ”ママ”とだけ呼ばれる。彼女をママと呼ぶのは、息子でニューヨーク市警殺人課刑事のデイビッド。妻のシャーリーを伴って定期的にママを訪ね、夕食の席で、自分が担当中の未解決事件についてママに話す。息子の話を聞いたママは、いくつか質問をしただけで、鮮やかに事件の真相を解く…という、典型的な安楽椅子探偵物の短編集。細かい点までカッチリと組み立てられた、精巧なジグソー・パズルのような本格推理が楽しめる。さらにすばらしいのは、ママの鋭い推理が、深い人間洞察に裏打ちされている事。ママの推理により浮き彫りにされる、人間の愚かさや哀しさが、単なる推理パズルではない、深みと暖かみを物語に与えている。文体は会話主体で、とても軽くて読みやすいのに、内容的にはとてもコクがある。さらに、ママ、デイビッド、シャーリーといったキャラクターが、生き生きと描かれている。特に興味深いのはシャーリー(好きという意味ではない)。大学出の才女なのだが、想像力に著しく欠けるため、探偵としての才能はからっきし。頭の良さにもいろんな種類があるのだな…と妙な感慨を覚えた次第である。本シリーズの他の作品は、短編ではなく長編で、しかもデイビッドがシャーリーと死別し、警察を辞めて、ニューヨークからロッキー山麓のメサ・グランデに移る…という、本書とはかなり趣の違うものになっている。あまりにも違いすぎて、食指が動かない。本書のパターンが非常に気に入ったのに、とても残念である。 | ||||
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警察に勤める息子が、解決できずに困っている難事件について母親に相談します。すると母親は、息子の話にふくまれている情報だけを手がかりに、見事な推理を組み立てて事件を解決してしまう--いわゆる「安楽椅子探偵」ものに分類されるミステリーの短編集です。探偵役をつとめる母親が、いつまでも息子を子ども扱いする典型的なジューイッシュ・マザーという設定がミソで、そのため、母と子が殺人事件を話題にしていても常にユーモアがあり、テレビのホームドラマを見ている感じで気楽に読めます。「ママが泣いた」のようにしんみりした読後感の短編もありますが、総じて軽めのタッチで書かれています。しかし、謎のほうはがっちり組み立てられていて、うるさ方のミステリー・ファンも満足するでしょう。!!ブロンクスが舞台なので、ウディ・アレンものなどニューヨーク近辺で作られた映画が好きな人だったら、かなり楽しめると思います。 | ||||
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