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(短編集)
失踪
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失踪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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ひょっとすると、松本清張は気分屋なのかもしれない。 ノリにノって書いた小説とそうでない小説があるように思えてならない。 この「失踪」には、4編収められているが、面白いのは1つ。やや面白いのが1つ。 急いで書いたのが2つ。という内容だ。 面白いのは、失踪ではなく、草という小説だ。 推理小説にはどんでん返しがどれほど鮮やかであるかで、面白いか面白くないかが決まる。 トリックの巧妙さ、登場人物の機微、探偵役の魅力、これらが束になってかかっても、どんでん返しの鮮やかさにはかなわない。 そのお手本のような見事などんでん返し! しかも、最後の1行で犯人がわからなくなってしまう! 松本清張のそこの深さを感じさせる一品だ。 | ||||
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これまで文庫化されなかった作品というのが信じられないぐらい、高い水準にはある。 ただ、個人的な好き嫌いでいくと、それほどのめり込めなかったので、トータルで☆☆☆という感じ。 病院の入院患者の視点で、院内で起こる奇妙な事件をつづった1作目の「草」は、読者を引き込む仕掛けがしてあって、予想してなかっただけに驚いた。 表題作の「失踪」は、実際にあった事件から着想したというだけあって、実録ルポ風に展開する。それだけに、盛り上がりに欠ける部分はある。また、冤罪がテーマで、最後まで真相が読者に提示されないため、なんともいえない重い読後感が残る。状況証拠や、誘導尋問による自白のみに頼った裁判で有罪になった人の中には、きっと冤罪の人もいるのだろう。 3作目の「二冊の同じ本」。なぜか亡くなった人が所蔵していた二冊の同じ本を別々のルートで発見し、その謎を追うという話。別のレビュアーの方は気に入られたようですが、僕の肌には合いませんでした。別に二冊同じ本を持ってる人が別々の部分に書き込みをしていたって、僕なら大して気にはならないな、としか思えなかったので。 最後の「詩と電話」は、なぜか独りでスクープを連発し、地元記者クラブの主みたいになっている記者に、新たに赴任した記者が闘いを挑む。スクープの裏には意外な秘密があった。しかもそのスクープの秘密を知った主人公もまた・・・という話。 これが一番面白いです。最後もさわやかに終わり、気持ちがいい。 | ||||
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