(短編集)
任務 松本清張未刊行短篇集
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清張の新刊を読むことができた。独特の時代感に浸ることができて、満足のいく時間を過ごせた。 | ||||
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『任務――松本清張未刊行短篇集』(松本清張著、中央公論新社)に収められている『鮎返り』は、「足立温泉に向かうバスが途中で大事故を起した。運転を誤って丈余の崖から顛落したのであった。・・・警官と、バス会社の係員とが、病院で収容された負傷者の身許を調べたが、一人だけ身許がわからない人間がいた。それは二十八、九の青年で、頭を強打して意識を失っていた。彼には荷物らしいものはなく、洋服のポケットを探ったが、身許を証明するような品は出て来なかった」と始まります。 「『そういえば、あの綺麗な女の人は知り合いではなかったのか。てっきり、この青年とアベックだと思ったが』という者が現れた。すると、それに同じ意見をもつ者が四、五人つづいて同じことを言った。『それはどんな婦人でしたか?』という警官の問いに、彼らは口を揃えて、『二十七、八の洋装の似合う美しい女の人でした。S駅でこの青年がバスの切符を二人分買っていたとき、その横に添っていました。二人は睦じそうに話ししたり、笑い合っていたので、夫婦か恋人同士に見えました。あの女の人は、どうしてここにいないのですか?』と言った。・・・その同伴者と思われる女は、早速、調査してみると、S駅に引き返した組であることがわかった。彼女の負傷はきわめて軽く、指をすりむいた程度だったことも知れた。『すると、やっぱり同伴者ではなかったのだろう。同伴者なら、それほどの重態な人間を無関心にしてひとりで帰れるわけがない。多分、青年とは汽車の中か、駅で知り合ったくらいの、行きずりの間であろう』という観測に決定した」。 「青年は二日目に昏睡から醒めた。部屋を不思議そうに見廻し、何かを考える風であったが、突然思い当たったように、ベッドから跳び起きるようにして、『奥さん、奥さん』と二度呼んだ。『誰もいないよ』と傍にいた医師が教えた。・・・『重傷者の中に、僕の伴れの人はいませんでしたか?』。『どんな人かね?』。『二十七、八の、洋装の女の人です」。『あの人は、やっぱり君の伴れだったのか?』と医師は、青年の眼をのぞき込んだ」。 「青年は、訊かれても、自分の素性をはっきり言いたがらなかった」。 推理小説っぽく始まったが、やがて、実は一捻りされた恋愛小説であることが分かってきます。松本清張は恋愛小説も、なかなか巧みですね。 | ||||
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内容の問題ではありません。 「中央公論新社」ともあろう者が、新本を 開くと、バリバリと大きな音がして、早速 「中割れ」が発生する本を販売するとは! いわゆる無線綴じですが、値切り倒して 作らせたのでしょうか。 あるいは、試作品を販売した? とりあえず、 背と本体の隙間の上下に接着剤を流し 込んだところ、バリバリ音も出なくなり、 一応改善しました。 製本担当は、「大口製本印刷」さんです。 なお、 同じ製本会社が製作した『松本清張推理 評論集1957-1988』は問題ありません。 両者の違いはページ数です。 本書は288頁、評論集は384頁。 ハードカバーで薄い本の無線綴じは、本を 開いても割れないよう、強力な糊付けが 必要なのでしょう。 | ||||
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未刊行短編小説が収録されている。 松本清張氏は、社会の矛盾や社会の底辺に生きている人々の生き方、などなどを描いています。 もちろん、動機を考えるようになります。 やっぱり、生い立ちがそうさせたかもしれないが、切れ味が鋭いのでやっぱり読んでしまいます。 以前に出版された、自伝的な『半生の記』がありましたが、 ここに収録されている『雑草の実』も、自伝的な事柄が書かれていて読み応えがあります。 やっぱり、松本清張氏の読み物は、消えることなく読まれるであろうと思いました。 | ||||
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