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(短編集)

失踪



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【この小説が収録されている参考書籍】
失踪―松本清張初文庫化作品集〈1〉 (双葉文庫)

失踪の評価: 3.86/5点 レビュー 7件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.86pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全7件 1~7 1/1ページ
No.7:
(5pt)

丁寧な梱包、包装、迅速な発送

丁寧な梱包、包装そして迅速な発送手配に感心しました。こんなに綺麗ならこれからも注文しようと思いました。
失踪―松本清張初文庫化作品集〈1〉 (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:失踪―松本清張初文庫化作品集〈1〉 (双葉文庫)より
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No.6:
(4pt)

黄金バット

4作の短編集である。「草」「失踪」「2冊の同じ本」「詩と電話」。「草」は、「私」の正体を読者にも隠しながら犯人を追い詰めていく、という騙された気分にさせられる1作。 「失踪」は、状況証拠と自白だけで人を裁く難しさを書いた作品。「2冊の同じ本」は、その題のとおり、寄贈された本にある書き込みが気になっていたので、出入りの古本屋からもう1冊同じ本を手にしたことから、主人公の推理と追求がはじまっていき・・・「詩と電話」は、いつも出し抜かれていた記者のカラクリを見破り、ついにそれを出し抜くことに成功はしたが・・・
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No.5:
(5pt)

レア作品集

このシリーズ3冊は雑誌掲載のあと
一度くらいは単行本に収録されたにしても
作者が気に入らなかったり、地味だったりでお蔵入となり
清張氏の目の黒いうちには出せなかったものを拾い集めたものです。
と言ってもけなしているのではなく、
レアな作品を容易に読めるようにしてくれた、そのこと自体に高い価値があります。

例えば、自分は、
「夏の夜の殺人事件」「脱獄」単行本にさえならなかった2作が読みたくて
古い掲載雑誌を探し求めましたが、全話をそろえるには至りませんでした。
個人が試みてもかなわぬことも出版社には容易にできるのですから
次はこの2作を世に出してほしい 期待しています。
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No.4:
(3pt)

鮮やか! 大どんでん返し

ひょっとすると、松本清張は気分屋なのかもしれない。
ノリにノって書いた小説とそうでない小説があるように思えてならない。

この「失踪」には、4編収められているが、面白いのは1つ。やや面白いのが1つ。
急いで書いたのが2つ。という内容だ。

面白いのは、失踪ではなく、草という小説だ。
推理小説にはどんでん返しがどれほど鮮やかであるかで、面白いか面白くないかが決まる。
トリックの巧妙さ、登場人物の機微、探偵役の魅力、これらが束になってかかっても、どんでん返しの鮮やかさにはかなわない。

そのお手本のような見事などんでん返し!
しかも、最後の1行で犯人がわからなくなってしまう!
松本清張のそこの深さを感じさせる一品だ。
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No.3:
(5pt)

さすが松本清張の短編小説

さすがに松本清張の短編社会派推理小説です。
掲載されている作品の全てが種類が異なっていて、どれも読み応えがあって面白い。
「草」は読者に語り掛けてきて江戸川乱歩のようで面白いし、最後のどんでん返しはなかなかです。
ただ「失踪」だけは、実際の事件を元にしているとしても小説としてはなんらかの結論みたいなものも欲しいとは思うが、松本清張だけにこういう作品もありなのかなとも思う。
あとの「二冊の本」と「詩と電話」については、さすがです。
他の人のコメントが辛口過ぎるのでは?
たぶん松本清張作品としての評価だと思われますが、他の著者も含めた評価として全体では星5つはあるはずです。
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No.2:
(3pt)

埋もれていた佳作たちを発掘

これまで文庫化されなかった作品というのが信じられないぐらい、高い水準にはある。

ただ、個人的な好き嫌いでいくと、それほどのめり込めなかったので、トータルで☆☆☆という感じ。

病院の入院患者の視点で、院内で起こる奇妙な事件をつづった1作目の「草」は、読者を引き込む仕掛けがしてあって、予想してなかっただけに驚いた。

表題作の「失踪」は、実際にあった事件から着想したというだけあって、実録ルポ風に展開する。それだけに、盛り上がりに欠ける部分はある。また、冤罪がテーマで、最後まで真相が読者に提示されないため、なんともいえない重い読後感が残る。状況証拠や、誘導尋問による自白のみに頼った裁判で有罪になった人の中には、きっと冤罪の人もいるのだろう。

3作目の「二冊の同じ本」。なぜか亡くなった人が所蔵していた二冊の同じ本を別々のルートで発見し、その謎を追うという話。別のレビュアーの方は気に入られたようですが、僕の肌には合いませんでした。別に二冊同じ本を持ってる人が別々の部分に書き込みをしていたって、僕なら大して気にはならないな、としか思えなかったので。

最後の「詩と電話」は、なぜか独りでスクープを連発し、地元記者クラブの主みたいになっている記者に、新たに赴任した記者が闘いを挑む。スクープの裏には意外な秘密があった。しかもそのスクープの秘密を知った主人公もまた・・・という話。

これが一番面白いです。最後もさわやかに終わり、気持ちがいい。
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No.1:
(2pt)

松本清張の注目の初文庫化作品群

本書は『草』という昭和35年「週刊朝日」連載の中編と昭和31年から昭和46年の間に同誌と「オール小説」に掲載された3つの短編からなっている。

『草』は沼田一郎なる肝臓病で入院している患者の、入院先の病院で起こる事件を綴った手記の体裁をとっていて、終盤に一転、読者のほとんどが騙されるであろう、驚くべき結末が待っているという趣向の作品だ。この中編は、本文中、結末・謎解き部分の直前に「今までの話に私はその手がかりをいろいろ出しておいたつもりです。(中略)それぞれに小さなデータを出して全部話しました。考えてみてください」と“読者への挑戦”のようなセリフや「アンフェア」などという言葉が飛び出したりして、「社会派推理」の旗手の手によるものにしては「本格謎解き」の要素の強い作品となっている。

私は著者の作品はみんな非現実的な虚構や荒唐無稽な物理的トリックを廃した、いわゆる「本格パズラー」とは対極に位置する、日常的社会性の強いものだと思っていたのでこれは意外だった。(『草』に関しても虚構や物理的トリックは無く、テーマは、病院というある意味非日常的なシチュエーションを選びながらもあくまで社会性が強いが)

併録されている3篇の短編は誌面の制約もあるのだろうが、小説というより、新聞の社会面に載るような犯罪事件の、その記録を綴った実録を読んでいるような、少し潤いにかけた殺伐としたものを感じた。ただ最後の1編『詩と電話』は、昭和31年発表の著者初期の作品で、「謎解き」と「抒情」の融合に、著者がチャレンジした佳作だと思った。

私は著者の短編集を続けて2つ読んでみて、長編はともかく、こと短編においては「社会派推理」も「本格パズラー」も根底の「謎解き」という点で通底するところがあるものだと思った。
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