(短編集)
美術ミステリ: 松本清張ジャンル別作品集3
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美術ミステリという括りはジャンルの区別というより、画家や画商、美術コレクターなどを主人公とした小説群を集めたものでしょうか。 収録作は「真贋の森」「青のある断層」「美の虚像」は定番で、外せないものですが、最後の作品だけは、もう少し別なチョイスができたんじゃないかと思うものです。(ただこちらも、清張さんのこの頃の心境?マイブーム?が現れていて、興味深いものはあります。美術からは離れますが) ともあれ、この双葉文庫版「松本清張ジャンル別作品集」、それぞれの集の作品選択や並びが面白く、まだまだいろんなジャンルやテーマがありますので、6冊で終わることなく、もっと続けてほしいのですが………。 | ||||
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満足しています | ||||
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真贋の森 / 「別冊文藝春秋」昭和33(1958)年6月・「中央公論社」昭和34年 収録 清張は何故「自身も読者(一部かもしれないが)も望む」溜飲の下がる結末を落とさなかったのか? 映画「私家版」と似た構造の復讐劇だが結末は違った。 清張のルサンチマンを幾分共有するつもりの私は、その粘着性にはとても及ばない・・・もしかして清張自身もあまりにも ”やりすぎ” と感じた故の落としまえだったのかもしれない。 にしても、なんとか触法ギリギリでも天誅を肩代わりできなかったのかと「切れの悪さ」が少しは悔やまれる。 にしても、個人的な美術に対する教養を越えたであろう「取材」の強大さ、人物の内面・表情描写の精緻はどれほどの抱えたルサンチマンが突き動かしたのか・・・。 青のある断崖 / 「オール讀物」昭和30(1955)年11月・「カッパノベルズ」昭和38年12月 収録 ここでも清張の手は緩んでいた。性格の悪い私にしては物足りない。話しの構造は「真贋・・・」に通底し、美術業界のエゴと闇の力を抉った作品だ。ここには ”翻弄” された事すら気ず付かない「迂闊な」絵描きの卵と、それを手段にする「狡猾な」画商が登場する。 私としては、どちらかが甚だしく痛い目を見て欲しかったと願う。または、その「迂闊」と「狡猾」を自戒しないまでも自覚する姿が見たかった。 そして、そうした闇の蔭で「迂闊」と「狡猾」の甘い汁を掠めた絵描きもである。 これらの点で「やや物足りない」結末を見た。清張の人柄故であろう。 | ||||
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