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此の世の果ての殺人
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此の世の果ての殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.72pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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ミステリーの新機軸として、通常の世界ではなくファンタジー要素を組み合わせる作品があるが、ほとんどの場合はそれによってある種の閉鎖空間や密室状況を作り出すことに狙いを定めている。 が、この作品は逆にオープンな場所でロードムービー的に展開させるという、非常に珍しい方向性を提示してきた。これによりミステリー要素は若干薄くなったが、ストーリー展開という点では非常に面白い流れを生み出すことができており、最後まで飽きることなく読み進めることができた。キャラクター造形もメインキャラだけでなく、サブキャラも魅力的な肉付けがされていることが多く、そういう意味ではもし映像化しても十分楽しめそうな印象だった。 | ||||
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いわゆる日本版ラスアスと言ったところだろうか。若い先生なのに罪と罰の問題に取り組んでる様子がうかがえる。いや、若さゆえに人間の本質(の一部)に迫ろうという姿勢が真剣であり若々しくもある。ミステリーと言う形態をとっているが我々がどの様に生きていくかの模索の書でもある。是非、若い人には手にとってほしい。 | ||||
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光マジでいいやつ | ||||
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尖りすぎた設定ゆえに胡散臭く感じてしまう人がいるかもしれませんが、あらすじを読んで少しでも興味が湧いたのであれば、文章も読みやすいのでサクッと読めるのでお勧めです。 | ||||
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あと2ヶ月で人類が滅ぶのになんで殺人?と思ったがその動機も面白いものだった。 主人公の推理、バディを組んでる先生の推理、読み進めていくうちに嫌な予感が頭をよぎりどうなってしまうんだろうと気になって読む手が止まらなかった。 魅力的な登場人物が多くて、特に光は暗い話を明るくしてくれる まさに「光」という感じがして読んでて飽きなかった。 会社のトイレで光が退場するところを読んでしばらく動けなくなってしまうくらい光は魅力的なキャラクターだった。 光が話してて特に好きな言葉が、 俺たちが奈々子を悲しませないためにはどうしたらいい と言っていたこと。光なりの優しさが出ておりとてもよかった。 犯人に関しても序盤でしっかり登場する頼りになりそうな人というのが「やられた」感が合ってよかった。 私があまり推理小説を読まないのもあってか時系列がわからなくなりそうだったので これからは軽くメモをしながら読みたい | ||||
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新人らしい初々しいサスペンスというのが読後の感想。文章は癖がなくラノベ感覚で読める。ちょいネタバレっぽくなるが、主人公の主体描写で進行しているのに、あえて描写していない部分があり、そういった部分を読み返えさなきゃって思う感じも、ちゃんとしたサスペンスなんだなと思いました。 地元福岡市圏内の地域描写が多く、ご当地めぐりサスペンスドラマっぽい部分があり、福岡ロケ地で映画化して欲しいなと思いました(グロいけど) | ||||
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世界の終わりの日に何をやるだろう? いろんな人間の物語が交差していて、非常にややこしい。 ただ、人間とは社会とはそのようなものだと納得がいく一冊です。 | ||||
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地球が隕石の衝突でもう少しで滅亡してしまうことが分かっている、そしてその隕石が日本に落ちてくるという状況で、なぜか主人公の女性は自動車学校に通い続け、そしてそこで殺人がおきる。 このあり得ない状況のなかで、主人公と自動車学校の教諭の2人が捜査をしていくというストーリー。 この設定も面白いが、話のテンポも良く、非常に読みやすい。 主人公が自動車学校に通った理由や、ラストの着地も良かった。 | ||||
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●読み始めてすぐ異常なシチュエーションに驚いた。これってホラーSF小説だったのかと、思わず 帯の宣伝文句を確認した。なんと人類滅亡テーマのSFを土台にしたミステリーだった。最近江戸川 乱歩賞作品もすそ野が広がっている様子。他の候補作品にもSF風味の作品があった。 主人公とその相棒の組み合わせも良く、物語の展開もテンポよく進み、SF的背景もうまく活用し た筋立てだった。また皆無に等しい情報が一つずつ判明して行く様や、理論構築のテクニックは23 歳の新人作家とは思えないほどの力量だった。 主人公たちがどうあがいてみても、あと2か月足らずで日本は滅亡する(2023.03.07)。著者は どんなラストを描くことで、読者を納得させるつもりなんだろうか?そんな疑問を抱きながらペー ジをめくり続けていました。 | ||||
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後少しで小惑星衝突というぶっ飛び異常状況下で、ミステリーとして殺人事件の捜査に突っ走る。 路上教習中の小春と元刑事の塩対応教官イサガワの冷めた日常会話が楽しい。 諦めしかない中、諦めきれない魅力的な登場人物たち、福岡のローカル性の強みや、ソリオとデリカの違いとかディテールが細やかで楽しい。 | ||||
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普段新しい作品を読まないので、受賞作品スルーしがちでしたが、テレビで流れた乱歩賞受賞時?の作者さんが言ってた「女性同士の連帯を描きたかった」て言葉でナヌ?!?!と思ってすぐ買いました。 実際読んでみてすご~く温かい気持ちになりました…。 まずフィクションあるあるの女言葉(~よ、そうね、~だわ)が無い。 実際リアルでそんな言葉使わねえだろ~と思いつつもでも表現技法としてある程度仕方ないのか?とずっとモヤモヤしてたけどこの作品にはそれがない。 そして作中で先生が女刑事、女弁護士って言うのやめろって言ってくれてる!!ありがとう!!これもずっと女流〇〇とかその職業を男のものと仮定して女が特異存在であるみたいな表現やめろ~!とずっとなってたので…!! あとは普段男キャラが持ってくようなカッコイイ役(今回で言うなら拷問に耐えて秘密守るやつ)を女性がやってくれてる!! あと女性が死ぬ時性犯罪じゃなくて良かったって言ってくれてるのめちゃくちゃ嬉しかった…!!ほんと助かる…読み手に優しい… 他にも自分と一つ違いの歳の方が書かれてるので頷きたくなるセリフが沢山ありました…感性が若者に刺さり過ぎる… 誰もが実は持ち合わせてる暴走気味で過剰な正義感をイサガワ先生が担ってくれて…気持ちを言語化してくれて…死(私)刑の是非に言及して…それぞれのキャラクターの観念を大事にしてる作品でした。 なんと言うか死生観とかハルちゃんが抱えてたみたいなある種の破滅願望みたいなのが肯定的に描かれてるのが滅茶苦茶良かった…うれしい…あと終わった世界の中でも人の善性の存在を信じてそこを伸ばしまくって描いてくれたのが最高… 個人差もあるでしょうが人の本質は環境が変わっても変わらないと思ってるので… リアルに描いてくれてありがとうという気持ち… 正直大どんでん返し頭捻りミステリ!って感じではないのですが、終わった世界の日常感を肌で感じられる良い文章でした。読み易い。テンポも良い。登場人物の距離感も、距離の詰め方もリアルで良!!! 相棒的な野郎二人のアツいタッグ物も面白いし好きですが、どうして女版が無いんだろうとずーっとず~っと思ってきたので、本当に出会えてよかった…荒木あかね先生…描いてくれてありがとう… 作者はまだまだ女性が活躍する小説書いていきたいと仰っていたので、次作も絶対買います!!!みんな読んで!!!! | ||||
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江戸川乱歩賞の受賞作品ということで手に取ってみた。 久しくこのジャンルの小説は読まなかったが、女性二人組を中心に物語が進んでいくのは斬新だった。 そして、地球が終わる2ヶ月前の世紀末の中、言われれば誰もがなぜ?と思うようなことがきっかけで捜査が始まるのも面白かった。 おお!続きが気になるー!とバァァと読んでいくというよりは自分のペースで読んでいけ、ちょっと時間あいてもなんとなく話を思い出せるものだから、読みやすかった。 読み終わったあとも、なんとなくすっきりした気持ちで終えたのも良かった。 ライトノベルばかり読んでいるけども、こうした作品もやっぱり読まないといかないな、と思った。 | ||||
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ナレーションの青木瑠璃子さんの声がとても聞きやすく、綺麗な日本語でした。 調べたら声優をされている方で、登場人物とナレーションの演じ分け、普段、読書が苦手な自分でも物語に聞き入ることができました。 | ||||
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Audibleで聴きました。 登場人物が少なく、ストーリーの展開もシンプルでわかりやすい。 先生のキャラは好き嫌いがかなり分かれそう。 どんでん返しなどは特にないが、主人公2人のやり取り、その2人をとりまく人間関係などがおもしろい。 この2人はここで退場させるのは切なすぎる。 なんとか次回作につなげて、続編を聴いてみたい。 | ||||
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設定を知って気になって読み始めた。序盤の静かな雰囲気、中盤から終盤にかけての展開で最後にまた静かな雰囲気に戻っていく感じがたまらなかった。ミステリというより終末世界の中での人々の生き方、考え方に触れる感覚がよかった。まだ余韻が抜けない… 後で江戸川乱歩賞の受賞の言葉を読んで泣きそうになった | ||||
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普段小説を読まない私でも一瞬で読めるくらい面白い作品でした! | ||||
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小惑星が地球に衝突することが確実となった世界。しかも衝突予測地点は日本。 失われた未来を悲観して自ら命を絶つ者も数多く、警察をはじめとする公的機関も崩壊に等しい街で、何故か一人の生徒に対する自動車教習が行われている。 担当する教官もまた一人だけ。教習を終えても運転免許を取得できる可能性はない。 そんな「此の世の果て」で発生した複数の殺人事件に二人は関わりをもつことになる。否、運命的に関わっていくというべきか。 物語の舞台や登場人物についての設定に目新しさは感じなかったが、奇をてらうことのない筆致に好感を抱き、最後まで読み通した。 「…刑罰というのは法と社会のために与えられるものなんですよね。社会は死んじゃいましたから、もうどうしようもありません。…」 この台詞の主の心情は幾分掘り下げて欲しかったという思いもあるが、これは書き手から読み手に委ねられた大切な「余白」なのかもしれない。 第68回江戸川乱歩賞に輝く佳作は、満場一致の評価に相応しい読み応えの作品だった。 | ||||
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第68回江戸川乱歩賞受賞作。 約2か月後に小惑星の衝突により地球が滅びる世界が舞台の特殊設定のミステリー。設定は有りがちでも、元刑事の自動車教習所教官とその教え子というコンビは斬新でした。 事件の構成上からは犯人捜しではなく、ハウダニットにミステリーとしての魅力があると感じました。 ただ、折角作り込んだこの世界の状況下での犯行動機としては、物足りなさとやや腑に落ちなさがあったかなと個人的には思いました。 | ||||
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小惑星の衝突で地球滅亡が避けられない日本を舞台にしたミステリー。 巻末の綾辻氏の指摘通り、『地球最後の刑事』など終末世界を舞台にしたミステリーはすでに珍しくないものの、車校の教官と生徒という二人をメインに、『少女終末旅行』にも似た「終末ロードムービー」とでも言うべき雰囲気で、教習車のトランクに放置された遺体の謎を調べていくところがユニーク。筆致も安定していて、とても読みやすくgood。肝心の解決に関しては正直特筆すべき点はないものの、とにかくその雰囲気だけで読ませる一作だった。 | ||||
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2022年江戸川乱歩賞受賞ということで購入。 底冷えする灰色の世界観の中で読後残ったのは、 ぽわっとした温かさ、明るさ。 そんな優しさががとても印象的な作品でした。 『文字通りの末世が設定として敷かれている中で殺人事件が起きてしまうなんて、なんて残酷なストーリーになるんだろう』と不安げにページをめくっていきました。 終末世界らしい絶望的な人間の諸行(自分も含めた命の軽視)は確かに堪えるものがありましたが、心に残るのはそれとは逆の、心が明るく温かくなるシーンばかりでした。 また、飛躍した設定ではあるものの、作者の意図を伝えるために面白く効果的に練られていると感じました。 世界観と殺人事件が上手にその温かさを引き出すよい素材になっていますし、折に触れて出てくる星空の情景が希望や人が人を想う純粋な気持ちのメタファーになっていると感じました。キーワードでもある「自動車教習」もどこかユーモラスさがあって読者が序盤で絶望的状況に参ってしまわないように、いい味を出してるとおもいます。 総じて、文明の光が消えた世界から見る星空のように澄み渡る読後感のある小説でした。 | ||||
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