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湖底のまつり
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湖底のまつりの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全23件 1~20 1/2ページ
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簡単には騙されないぞと思いながら読み進めるにつれて、妙な違和感が付きまとって、最後の最後に答えがあるわけですが、なるほど、そういう作品なのね。 なたばれになりそうだから、あんまり言えないけど、服部まゆみ「*****」が頭に浮かびました。 | ||||
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ある女性が旅先で男性に命の危機を救ってもらったが、その男性はそのひと月前に毒殺されていたという、まさに始まりはミステリー好き向け。当初は、その女性がその謎を解明していく流れかと思いましたが、物語は意外な方向に進みました。 本の帯にあるように「予備知識を持たずに読む」ことが良さそうですが、謎解きの趣向というよりも、全体に仕掛けられた物語の構成の巧みさというものを個人的には感じました。また、当初本書が刊行されたときは斬新なアイデアだったのでは思いました。 | ||||
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結局話さないのか。浅ましい。つーかダムはそんなヤワではない。 同性愛もねちっこくてキモい。粗雑、野蛮、恥知らず、不潔で臭い。驚嘆すべき不完全な生物はバカヒス女では? 汚れ、穢れもそうか。もうねぇ…中盤は引き込まれたけど終盤に入る前にチンケなオチだと分かってしまって冷めた。 金と時間の無駄だったね | ||||
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発行された当時に読んだら吃驚したかもしれませんが、ある程度ミステリを読んでいるとまたこのオチかとがっかりせざるをえません。 かといって純粋な小説としては読むに耐えません。 復刊なんてしなければ良かったのに。 | ||||
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東京の若い女性・香島紀子は、旅行で訪れた東北地方の山奥にある千年村近くの川で、急流に飲まれそうになる。そこを埴田晃二と名乗る若者に助けられ、その夜晃二と一夜を共にする。翌日紀子は、千年村で催される「おまけさん祭」という祭を見に行くが、そこで晃二が1ヶ月前に死亡していることを知らされる、というストーリー。 本書は、4人の登場人物の視点からストーリーが展開していくが、異なるはずの人物の間で同じような状況が発生し、読者は途中から頭がこんがらがってくるだろう。「おまけさん祭」が1年に2回行われることが、その理由の一つである。また東北の自然や村の一見普通小説風の描写・文体が、かえって謎を深めている。 本書は「騙し」のミステリに慣れた読者なら、途中で真相に気が付くのではないかと思う。しかし「騙し」のミステリの中には、設定に無理があるものが少なからず存在するのに対し、本書はかなりの大仕掛けにもかかわらず、うまく決まっている。 また本書が単行本で出版されたのは1977年である。1977年というと、ミステリの分野は江戸川乱歩・横溝正史の時代からあまり隔たっておらず、綾辻行人氏ら新本格の作家がデビューする前で、まだ叙述トリックを用いたミステリが珍しい時代だった。本書は、出版当初は読者に大きな衝撃を与えたのではないか、と思う。 本格ミステリを好む読者・トリッキーなミステリを好む読者の間で、泡坂妻夫氏の評価は高い。評者のイチオシは『迷蝶の島』だが、それに次ぐのが本書と短編集『亜愛一郎の狼狽』である。 | ||||
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ダム湖の底に沈む運命の鄙びた集落を舞台に、変幻自在の幻惑の物語が綾を成す。 あるときは激しい既視感に足を止め、あるときは刑事とともに藪の中をさ迷い、またあるときは官能の奈落に墜ち、そして、押し寄せる眩暈に身を任せる。 正に「騙し絵」としか言いようがない技巧的なトリックについては、賛否が分かれそうである。自分もこの点については「否」に近い評価だが、奇妙な余韻が続く作品であった。 ダム建設をめぐる生臭い人間模様と、祭りの幻想的な雰囲気とが見せる、絶妙な対比も秀逸。 | ||||
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ネタバレにならないよう気をつけながら……。まず、泡坂ミステリーの素晴らしさのひとつに卓越した情景描写があげられると思います。圧倒的語彙力(かいているこちらの語彙力がなくて申し訳ないけれど)で、舞台となる山々が瑞々しく目にうかび、音・匂い・色・温度が紙面から立ち上ります。そうやって、知らぬ間に同じ空間で過ごしているうちに、登場人物とともに戸惑い、畏れ、結末の驚きへと引きずり込まれていくのです。私は最近になってこの作品を読んだのですが、発売当時は今感じるよりももっと新しいトリックだったのではないかと思います。きっとこれに感化されたミステリーがこの20年間でいくつも生まれたのではないかと予想します。 | ||||
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巨匠・泡坂の長編ミステリー作品である。1970年代の発表。 泡坂作品は「亜愛一郎」シリーズも含めて8作目の読了になるのだが、読み終わって・・・いやーこれは面白い。 綾辻行人も解説へ書いているが、この作品は、あらすじとか解説とか口コミとか、一切見ないようにして読了すべきな気がする。それもあって内容に触れるのがかなり憚られる状況。 全体を4章に分け、章ごとに視点というか語り手が変わる。それ自体は特異な手法というわけではないと思うが、章ごとに読み進めていくにつれミステリーの読者としては何だか頭がクラクラしてくる。ものがたりの進む方向に予測が付きそうでつかない、謎がふわふわと手の中でつかみきれない、ページを繰る手が自然と早くなっていくのを止められない、そんな作品だ。 書かれた時代背景もあると思うが、本作には混みあった電車の中で読むのは気恥ずかしい(もしくは子供が読むのはちょっとどうかと思える)描写がある。泡坂作品ってこういうノリだっけ?とやや困惑しながら読み進めたわけですが、いやいやしかし。 ぜひ楽しみましょう。 | ||||
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途中までは訳がわからない混乱したイメージであったが、後半、マジシャンらしい手法で読書を惑わせていたことがわかり、いかにもというストーリーを楽しんだ。 | ||||
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ネタばれを避けるべく、あえて細かくは述べないが、設定に無理がある。気付かない訳がない。 布石・伏線の回収と言うよりも広げ過ぎた風呂敷を強引に無理やり包んだだけ。叙述トリックって言うレベルにも達していない。 性関連の描写も自己満足全開かつ時代背景が古いのが拍車を掛けていて、余計に気持ち悪い。 ただ、それ以上に気持ち悪く感じたのは刑事の癖。年頃の娘を持つ中年男性が、事ある毎に「頰を膨らます」って一体何なの?プク顏の可愛さアピール??多々行われるその素行が非常にウザい。 表紙のデザインは好き。 文章力が無い作者の場合、狭い地域内での舞台と言えど、地図が無いと位置関係がイマイチ分かりにくいのもデメリット。 | ||||
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つまらない いつ面白くなるのかと思って読み続けましたが、苦痛でしかなかった。 トリックのために、それ以外を埋めたような作品。 面白い作品というのは、過程も楽しませてくれるものだけど、どうでもいい描写ばかりで読むのに疲れました。 恥ずかしいセリフ満載の同じような情交シーンを何回も読まさせるのは勘弁して欲しい。 挙げ句の果てにこの結末。 時間の無駄でした。 カバーがきれいなので、星+1。 | ||||
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超絶技巧の書。 ミステリとしてのあこぎとも思える大胆な仕掛け、情感溢れる心理小説としての洗練、その相反しかねない要素が互いを補い、絡み合うように驚きの結末になだれ込む。初期の泡坂作品において『迷蝶の島』や『花嫁の叫び』と並ぶマスターピース。 | ||||
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カバーも本体も粗筋部分にはとにかく一切目を向けずに真っ新な状態で読み始め、読み終えました。まずは充実の読書体験。冒頭は読みづらかったのですが、一章のおどろおどろした雰囲気に背筋がゾクッとした後、104頁で藤舎緋紗江の名前を見た時にはギョッとし、200頁で犯人というか大体のプロットが判りました。謎の導出と解明、全体の雰囲気感、緋紗江のカラダが性的に開発されていく官能描写など、総合的には★4.25でしたが、作者に敬意を評しつつ繰り上げて★5.00にしました(笑)。 (緋紗江は)「急に四肢を巻きこんで、身をちぢめた。快美のために、最後の自分を捨て去ったのだろう。」(119頁) 「結婚して一と月あまり、緋紗江の肢体は柔軟さを深めていた。晃二の飽きることを知らぬ喫食のたび、緋紗江は新しい感応を示した。晃二の求めに従い、前後不覚のうちに、つぎつぎと艶美な嬌態を演じた。溶解のあと、自分に戻るとき、緋紗江は頬を赤らめ、羞恥に身をちぢめた。その情感にも陶酔が伴うらしく、初々しく可憐な艶めかしさが発散した。」(129頁) 「二人だけになると、粧子はいつも大胆になった。愛戯の技巧も熟していった。二人は互いの身体と反応を知り尽した。」(243頁) 一点だけ、本書の状況設定下では普通の会社なら、緋紗江が結婚して自宅から通勤するのは認めないような気がしました。 | ||||
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初読当時は、2つの長編や亜愛一郎シリーズなどストレートの豪速球にしびれていたので、肩すかしの印象を受けた。しかし、約35年ぶりに再読してみると、キャッチャーもボールの軌道がわからないような絶妙の変化球に酔いしれた。本格ミステリなのか変格ミステリなのか、はたまた文学なのか、分類不能な魅力が満載である。作家のマジシャンぶりが炸裂する稀代の傑作であり、若い世代にはぜひご一読いただきたい。 | ||||
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泡坂妻夫氏が発表した78年当時はバカミスというジャンルは存在してないが、トリックとしては嵯峨島昭氏「踊り子殺人事件」の系譜に属するであろう。しかし、作品の出来は比べるべくもなく格段に上で、ダム廃村という社会派的な背景を通して、幻想的に描かれる村の祭りの習わしが、実は前半に提示される不可能興味と結びつく構成の妙はさすがと言わざるを得ず、それに流麗な文章が全編を彩り、作品の質を一層高めている。現代推理文壇において、これだけの文章が書ける(または読ませる)のは氏以外では(文章スタイルは異なるものの)藤原伊織氏ぐらいであろうが、惜しむらくは両氏とも新作を拝見できないという事実は非常に残念でならない。 | ||||
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泡坂氏の長編3作目。 前2作のようなトリックを駆使した本格志向ではないため、あまり人気のない作品だが、大胆な叙述トリックを小説全体の構成に仕掛けた叙述トリックの初期の試みとして評価できる作品である。 やはり氏の作品としては11枚のとらんぷのようなトリック満載の本格志向の作品の方が面白いのだが、こういう一見ミステリーとは思えない展開の中に仕掛けた一発ネタの異色作として必読である。 | ||||
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中古品ということでしたが、予想外に状態が良く、正直驚きました。早速、別の本を注文しました。 | ||||
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泡坂妻夫の作品は、トリッキーで好きなのですが、 これはちょっと期待外れでした。 絶版だったので、掘り出し物か?と思ったのですが。 | ||||
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なるほど凝った仕掛けが施されてはいるが、肝心要のトリック(?)が酷い。 ○○した●●が××と気付かないなんて、そんな馬鹿な話があるか。 『赤毛のレドメイン家』に輪をかけて酷いネタである。 作者が泡坂妻夫で、文章に情緒が感じられるから普通のミステリーとして扱われているようだが、 冷静に考えればバカミス以外の何物でもないと思う。 新人作家がこんなネタで書いたら書評子から袋叩きにされそうである。 星2つ程度の作品と思うが、個人的に笑わせてもらったので星3つ。 | ||||
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著者の長編作品の中では、比較的評価の低い作品である。でも、私は好きだ。この幻想的な雰囲気と、いったい何が起こっているのかという不可思議。本格ミステリであり、心理ミステリであり、恋愛ミステリであり、そして幻想ミステリである。 ストーリーには触れない。予備知識なしで読んで欲しい。アマチュア・マジシャンであった著者の、文章によるマジックに酔ってほしい。初期泡坂の傑作であり、「幻影城」というマニアックな雑誌の読者に贈られた、これ以上ないプレゼントであった。リアルタイムで読んだ当時、著者の長編はまだ「11枚のとらんぷ」と「乱れからくり」だけだったから、本当にサプライズだった。 できれば、著者の後年の作品を読む前に、読んで欲しい。後味が良いとは、けっして言えない。ガチガチの本格マニアには、これが本格ミステリかと怒られそうではある。しかし、私の中では間違いなく本作は本格ミステリであり、その衝撃度は大であった。 | ||||
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