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(短編集)

フィリップ・マーロウの教える生き方



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フィリップ・マーロウの教える生き方の評価: 3.53/5点 レビュー 17件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.53pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(3pt)

名言・名句のセレクトがビミョー

レイモンド・チャンドラーの小説から、名言・名句をテーマ別に集めて編んだ「引用句集」である。

マーティン・アッシャーという米国の編集者が編者で、翻訳はチャンドラーの全長編を訳し終えた村上春樹。

《ささやかな、そしてきわめて趣味的な書物》と、訳者あとがきで村上春樹は書いている。

私にはあまり面白くなかった。

マーティン・アッシャーによる名言・名句のセレクトが、私とはかなり違っていて、「これのどこが名句?」「なぜアレが入っていないのだ」というのがけっこうあった。

あと、私はチャンドラーの訳なら村上春樹より清水俊二さんのほうが好きだ。好みの問題でしかないけど……。

1988年に早川から出た『レイモンド・チャンドラー読本』 (これはすごくよくできた本)にも、「チャンドラー名言集」という章があった。

もちろん分量は 『フィリップ・マーロウの教える生き方』のほうが多いが、こちらのほうが名言のセレクトに納得感があった。
フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704686
No.4:
(3pt)

原著と村上訳・清水訳を比較するとっかかりとしては最適

内容としては面白いものではありません。。
チャンドラーの小説を読んでない人にはさっぱり分からないでしょう。
逆に読み込んでいるいる人には「なんで?」て違和感ありまくりです。
例えばいちばん最初に出てくる「人間の知性の精緻きわまる浪費」ってのはチェスのことを言ってるんだけど、誰に分かる?

ただしこの本が発刊できたのは村上さんの丁寧な翻訳があったからこそで、その偉業を讃える記念碑的な本として持つ価値はあると思います。
清水さんの訳は大好きなんですがけっこう省略が多くて、本書の文でいくと「コンマが多く混ざるしゃべり方」とか「ブラスナックルをはめなくてはならないほどの可愛さ」とかいった文は訳されてないので、この本の発行は無理でした。
原著と村上訳・清水訳を比較してみたいと思ってる方は多いと思いますが、本書の文章をそのとっかかりとするのは良いと思いました。
フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704686
No.3:
(3pt)

作りがイマイチ

前後の文章か補足がないとよく分からないものが多いのと、
翻訳が肌に合わない。
フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704686
No.2:
(3pt)

もう少し厚い本かと思ったら、薄っぺらでした

そんなに悪くは無いけど、もう一度読む気にはならないですね、薄くて簡単だけど、、なんというのかな、ねちっこさが足りないんです
日本版として原文をつけてくれたら良いのにと思いました
アマゾンでも洋書は数が少ないのかバカらしく高いです
フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704686
No.1:
(3pt)

ちょっと異論あり

村上春樹氏のチャンドラーものの翻訳では、村上氏の「あとがき」こそ山場だと思っているひとも多いのではないかと密かに推察します。それにしても編者のアッシャーと村上氏が個人的に親交があり、この日本語訳版が出版されるについては村上氏が一役も二役も買っていたというのは面白いですね。

 ハードボイルド小説とは何か、というのはそのスタイルから定義されることが多いようです。まず主人公の第一人称で語られること、その独特の捻りと皮肉がきいた文体、基本的に事実の積み重ねだけで語り手である主人公の感想は語られないことなどがまず挙げられるでしょうか。
 さて、本書はチャンドラーの名調子のいくつかをピックアップしたもので、こうしたスパイスのきいた乾いた文体がフィリップ・マーローものをフィリップ・マーローものたらしめている重要な構成要素であることを示して余すところがありません。ただ、異論があるのは、これは重要な構成要素、スパイスではあるけれどもチャンドラーの人生観や世界観を語ったものではないということです。ですから "Philip Marlow's Guide to Life" という題名はあまり適当ではないと思います。ちなみにわたしはハードボイルドをスタイルのみから定義することには反対で、その構成にこそ注目すべきだと考えるものです。そこでは作者の人生観や世界観は、読み終わったとき言外に語られている、という性格のものなのではないかと思うのです。

 村上氏は「あとがき」の中で、一連の引用が『高い窓』と『プレイバック』からは全くなされていないことを指摘し、それではと自分が両作品からいくつかのフレーズをピックアップしているのですが、このあたり、いつもの村上氏らしくないという印象を持ちました。なぜアッシャーが両作品から引用しなかったのかを考えてみることが重要で、実は村上氏にはある程度の回答が出ているのですが、敢えて旧友に調子を合わせているような感じがして、違和感があったのです。この辺、みなさんはどう思われるでしょうか。とにかくいつもながら村上氏の翻訳文の見事さには感心させられるのですが、何となく割り切れない感じが残った一冊でした。
フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:フィリップ・マーロウの教える生き方 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704686

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