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(短編集)
フィリップ・マーロウの教える生き方
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フィリップ・マーロウの教える生き方の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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レイモンド・チャンドラーの小説から、名言・名句をテーマ別に集めて編んだ「引用句集」である。 マーティン・アッシャーという米国の編集者が編者で、翻訳はチャンドラーの全長編を訳し終えた村上春樹。 《ささやかな、そしてきわめて趣味的な書物》と、訳者あとがきで村上春樹は書いている。 私にはあまり面白くなかった。 マーティン・アッシャーによる名言・名句のセレクトが、私とはかなり違っていて、「これのどこが名句?」「なぜアレが入っていないのだ」というのがけっこうあった。 あと、私はチャンドラーの訳なら村上春樹より清水俊二さんのほうが好きだ。好みの問題でしかないけど……。 1988年に早川から出た『レイモンド・チャンドラー読本』 (これはすごくよくできた本)にも、「チャンドラー名言集」という章があった。 もちろん分量は 『フィリップ・マーロウの教える生き方』のほうが多いが、こちらのほうが名言のセレクトに納得感があった。 | ||||
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内容としては面白いものではありません。。 チャンドラーの小説を読んでない人にはさっぱり分からないでしょう。 逆に読み込んでいるいる人には「なんで?」て違和感ありまくりです。 例えばいちばん最初に出てくる「人間の知性の精緻きわまる浪費」ってのはチェスのことを言ってるんだけど、誰に分かる? ただしこの本が発刊できたのは村上さんの丁寧な翻訳があったからこそで、その偉業を讃える記念碑的な本として持つ価値はあると思います。 清水さんの訳は大好きなんですがけっこう省略が多くて、本書の文でいくと「コンマが多く混ざるしゃべり方」とか「ブラスナックルをはめなくてはならないほどの可愛さ」とかいった文は訳されてないので、この本の発行は無理でした。 原著と村上訳・清水訳を比較してみたいと思ってる方は多いと思いますが、本書の文章をそのとっかかりとするのは良いと思いました。 | ||||
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「フィリップ・マーロウの名言集」という建て付けに惹かれて購入。原作のレイモンド・チャンドラーと村上春樹の名前が前面に出ているが、チャンドラーの原作から名言を選んだのはマーティン・アッシャー。編集者である彼が村上春樹の友人で、本書の邦訳企画は村上春樹の発案であることが、「訳者のあとがき」から分かる。 日本で良く知られている割に、日本以外ではあまり知られていないとされる、「プレイバック」からの、「優しくなれないようなら、生きるに値しない」という「名言」は訳者によって追加で選ばれている。やはりこれがハードボイルドなフィリップ・マーロウの名言No.1ではないかと思う。 | ||||
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本を購入して失敗と思ったことはあるにはありましたが、これは大失敗でした。 引用された句の殆どに「ふ~ん」としかならなかったし、村上氏のあとがきを読んで、「これで終わり」と目が点になった。 引用句の原文があるとかなら、まだ許せるが、それもない。 本屋で手に取って、パラパラと見ることが出来たら、絶対に買わなかったと思う。 | ||||
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帯には「珠玉の名言集」とありますが、「名言」というよりチャンドラーならではの気の利いたセリフや描写が「酒」「女」「犯罪」といったふうにカテゴリーごとに分類されて収められています。 原書では『高い窓』『プレイバック』からの引用がなく、この2作については訳者の村上氏によって補足するかたちで追加されています。マーロウの小説のなかでは最も有名であろう例のセリフもこちらに収められています。 フィリップ・マーロウが登場する小説からの引用集ですので、新しい情報としては編者のまえがきと訳者のあとがきのみであり、マーロウものを読んだことがない読者が本書を手に取ることも考えにくく、基本的には小説群を読破した読者のためのコレクターズアイテムのようなものでしょう。 扱いとしては棚に飾っておいて、たまに気が向いたときに適当にめくってみるといった感じです。 本書の性格上、購入されるなら電子ではなく単行本をお勧めします。 | ||||
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個人的に、チャンドラーに関しては村上春樹訳より清水俊二訳の方が好きなのだが、この本は当然ながら村上春樹訳の文章が載っている。 原書では、なぜか『高い窓』と『プレイバック』からの引用がない。その代わり翻訳版には村上春樹氏がこの2作品からセレクトしているのだが、おそらくフィリップ・マーロウのセリフで一番有名であろう『プレイバック』での”あのセリフ”も掲載されていた。 HARD(硬い心)の項目に掲載されている”あのセリフ”は、単独で引用されることが多い。しかし、このセリフ、マーロウと一夜を共にした女性の「問いかけ」があって初めて成立するものである。その点、さすが村上氏、女性の問いかけとセットで掲載されていた。 唯一残念だったのは、COPS(警官)の項目で当然出てくるだろうと思っていた『長いお別れ(ロング・グッドバイ)』の結びの言葉が無かったこと。あの大傑作の結びとして、チャンドラーが推敲を重ねた名文を載せないなんてあり得ない(苦笑) とは言いながら、この本を手に取ったことがきっかけで、30年ぶりにチャンドラーを再読しています。 | ||||
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"この小冊子は(中略)マーロウのメッセージとスタイルの概略をーそういうものをこれまで以上に必要としている世代のためにー再現することを目指したものである"2018年国内紹介の本書は、チャンドラーが生み出した探偵マーロウの至言をテーマ毎にチョイス、村上春樹訳で贈る【想像させてくれる】名言集。 個人的にはミーハー上等、同じ村上春樹訳の『ロンググッバイ』にてチャンドラーによる探偵マーロウのクールな台詞まわし、そして男なら一度は憧れてしまう?ハードボイルドな世界観に昔はまった身として【いつでも気軽に触れる機会をもっておきたい】と手にとりました。 さて、本書は友人であり、元担当編集者であったマーティン・アッシャー氏が2005年に発刊したチャンドラーの名言集を村上春樹が翻訳すると共に、収録されていない長篇二篇から村上春樹が選び出した名言を加えて発刊されているわけですが。 "放蕩は男を老けさせるが、女を若く保たせると人は言う。人はいろんなつまらないことを言う。" "孤独な人間はいつもしゃべりすぎる。しゃべりすぎるか全然しゃべらないか、どちらかだ" など、いつかはさらっとショットバーの暗がりの中に浸り、ギムレット片手に呟いてみたくも【いつまでもその機会は訪れないだろう】珠玉の言葉たちのコラージュを眺めながら、1人ニヤニヤとしてしまいました。 また、手軽に持ち運べるハンディサイズなので、自分自身が手元で気が向いた時に好きなセリフを読み直すのにはもちろん。友達へのプレゼントとかにも相応しいかな?と思ったり、でもやっぱり。どこかで自分で声に出して音読してみたいな。とか様々な事をあっちこっちで想像させてくれたり。 チャンドラー"マーロウ"好きな方はもちろん、ミステリー、ハードボイルド好きな誰かへ。また友達へのプレゼントを探す誰かにもオススメ。 | ||||
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この本がきっかけで、いまロング・グッドバイを音読しながら読み直しています。 | ||||
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前後の文章か補足がないとよく分からないものが多いのと、 翻訳が肌に合わない。 | ||||
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フィリップ・マーローのシリーズの中には良いフレーズがもっと色々とあった気がするのに、そう言うのが無くつまらない。読むだけ無駄。 | ||||
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ある作品に他の作家が内容を加えるというのは、珍しいですね。 日本語版は、マーティン・アッシャー+村上春樹、が作者という面白い形式になっています。 (アッシャー氏は、村上氏の友人であり、元担当編集者だったとのこと) なぜか原書にはまったく載せられてない「高い窓」「プレイバック」からの引用を、村上春樹氏が 追記していますが、無理に探したものではなく、機知に富んだ良いフレーズだと思います。 原書にはない項目「GUN」「DANCEFLOOR」の選は、笑いが漏れました。 芥川賞作家で文芸評論家・丸谷才一氏が発見し、日本でのみ人気の例の「タフでなければ~、優しくなければ~」 のセリフも選ばれています。 ハンディなサイズも、手元に置いて、気が向いたら好きな詩句を読み直すのに、具合がいいです。 | ||||
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そんなに悪くは無いけど、もう一度読む気にはならないですね、薄くて簡単だけど、、なんというのかな、ねちっこさが足りないんです 日本版として原文をつけてくれたら良いのにと思いました アマゾンでも洋書は数が少ないのかバカらしく高いです | ||||
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装丁の事で文句を言ってる人がいたけど良い装丁だと思います。この本に出会えて本当に良かったです。面白かったです。思わぬ出会いでした。爆笑した名言もありました。 ps 今となっては文庫本で出せという人の気持ちも分かります。でも、これはこれで特別感があって良いと思います。 | ||||
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村上春樹氏のチャンドラーものの翻訳では、村上氏の「あとがき」こそ山場だと思っているひとも多いのではないかと密かに推察します。それにしても編者のアッシャーと村上氏が個人的に親交があり、この日本語訳版が出版されるについては村上氏が一役も二役も買っていたというのは面白いですね。 ハードボイルド小説とは何か、というのはそのスタイルから定義されることが多いようです。まず主人公の第一人称で語られること、その独特の捻りと皮肉がきいた文体、基本的に事実の積み重ねだけで語り手である主人公の感想は語られないことなどがまず挙げられるでしょうか。 さて、本書はチャンドラーの名調子のいくつかをピックアップしたもので、こうしたスパイスのきいた乾いた文体がフィリップ・マーローものをフィリップ・マーローものたらしめている重要な構成要素であることを示して余すところがありません。ただ、異論があるのは、これは重要な構成要素、スパイスではあるけれどもチャンドラーの人生観や世界観を語ったものではないということです。ですから "Philip Marlow's Guide to Life" という題名はあまり適当ではないと思います。ちなみにわたしはハードボイルドをスタイルのみから定義することには反対で、その構成にこそ注目すべきだと考えるものです。そこでは作者の人生観や世界観は、読み終わったとき言外に語られている、という性格のものなのではないかと思うのです。 村上氏は「あとがき」の中で、一連の引用が『高い窓』と『プレイバック』からは全くなされていないことを指摘し、それではと自分が両作品からいくつかのフレーズをピックアップしているのですが、このあたり、いつもの村上氏らしくないという印象を持ちました。なぜアッシャーが両作品から引用しなかったのかを考えてみることが重要で、実は村上氏にはある程度の回答が出ているのですが、敢えて旧友に調子を合わせているような感じがして、違和感があったのです。この辺、みなさんはどう思われるでしょうか。とにかくいつもながら村上氏の翻訳文の見事さには感心させられるのですが、何となく割り切れない感じが残った一冊でした。 | ||||
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本の内容は他の方々にお任せするとして、早川書房に一言。どうせならポケット版か文庫本で出版出来なかったんでしょうか?あまりにも造本がなっていませんね。どうしてこんな形になったのか、早川書房たるミステリ出版の老舗出版社が何とも残念です。編集者のセンスのなさ、に残念です。内容は4です。 | ||||
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レイモンド・チャンドラーの長篇小説全七篇の個人訳(国内初)を、このほど十年かけて完成させた村上春樹氏の日本語訳による、テーマ別「チャンドラー名言集」。 結論から言えば、含蓄に富んだファン感涙の名言集に仕上がっています。 チャンドラーが初めての方も、是非お試しを。 (彼の文章には、一瞬にして読み手を惹きつける独特なグルーヴ感が備わっているので、予備知識なしでも楽しめます。 ファンの方には、本書をきっかけにして、ご自身の「チャンドラー名言集」を想像するという無上の愉しみが待っています。 「ファンの数だけ名言集あり」というタイプの得難い作家だと思いますので。) もともと名にし負う名文家にして寸言の天才、さらには気骨あふれるアイリッシュアメリカンでもあったチャンドラーのことですから、名言集が魅力的なのも「むべなるかな」。 ちなみに原著(英語版、2005年) は、クノップフ社の腕利き編集者だったマーティン・アッシャー氏がテーマ別に選んだチャンドラーの名言集。 さらに翻訳に際して、英語版には収録されていない長篇二篇から村上春樹氏が選び出した名言が少なからず加えられ、原著を上回る充実度となっています。 (特に、『高い窓』のフィナーレからの一節は、泣かせます!) 最後に、本書をきっかけにしてチャンドラー・ファンがさらに増え、ミステリーあるいはハードボイルドの枠を越えた偉大な作家としてのチャンドラー受容が浸透すれば、素晴らしいと思います。 追記: (もちろん、ミステリー作家もしくはハードボイルド作家としてのチャンドラーの凄さは、折り紙付きです。ただ、ことチャンドラーに限っては、その領域のみに止めて作品を享受するだけでは、あまりにも勿体ないと考える次第です。 本書の「編者のまえがき」と「訳者のあとがき」自体に、チャンドラー作品解釈のすこぶる興味深いヒントが満載されていることを申し添えます。) | ||||
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訳者あとがきによると、この邦訳は村上春樹から早川書房に出版を持ちかけたそうです。 あとがきが訳者のエッセイ書き下ろしみたいになっていて、2倍楽しめました。 さらに村上春樹がある二作品のなかから選んだ名文句も13句あり、訳者がこれまで自作品のなかで引用してきた句と訳を変えて掲載しているのも良かったです。 思わず一気読みできる文字数ですが、野暮な言葉で感想を語れないくらいのかっこよさがあります。 じわじわと再読したいじわじわと読み継がれて欲しい名言集です。 チャンドラーは深淵の闇を覗きこみつつ、さらりと優しくハードボイルドに生き様を提示してくれるのです。 ぜひ、ご一読を。 | ||||
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