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警官の道



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【この小説が収録されている参考書籍】
警官の道
警官の道 (角川文庫)

警官の道の評価: 2.20/5点 レビュー 5件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.20pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

受賞経験者7人が書いた短編集

『警官の道』には、「このミステリーがすごい大賞」「江戸川乱歩賞」などの受賞経験がある40歳代、50歳代、60歳代の円熟期を迎えようとしている7人の作家が書いた短編が収録されている。
『警官の道』というこの本のタイトルからも想像がつくように、7つの作品に共通していることは、どの作品も何らかの形で「警官」に関わりがあるということである。
個人的には、7つの作品の中では、ちょっとしたどんでん返しがあり意外な結末が待っている葉真中顕氏の『上級国民』と柚月裕子氏の『聖』の二つが特に面白く読み応えがあった。
長浦京氏の『シスター・レイ』は、途中まではこの本のタイトルにある警官には全く関係がない作品に思われるが、主人公能條玲の正体と過去が明らかになってくると、タイトルから外れていないことがわかる。主人公玲のアクションシーンと彼女の格好良さが光る。
呉勝浩氏の『V字に捧げる行進』は、あくまで私個人の感想であるが、あまり面白みを感じず少し退屈な作品であった。
柚月裕子氏の『聖』は、7つの作品の中で最も人情味を感じさせる作品となっている。
短編集なので、一つの作品が長くなく飽きずに読みやすい。
警官の道 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:警官の道 (角川文庫)より
4041140854
No.1:
(4pt)

意欲作 でも、タイトルが大失敗

これ、企画・人選した編集者とタイトルをつけた編集者は、
まったくの別人じゃないかな?
編集経験のない私が勘ぐってしまうくらい内容と乖離している。
「警官の道」でカバーには警察の紋章、帯には「組織で生きる者の矜持」
だもの、王道警察小説のアンソロジーだと多くが思ってしまうし、
他のレビュアーさんのように厳しい評価になるのも無理ない、
というかむしろ当然だと思う。
実際は、王道を外れたオルタナ系警察モノ風小説のアンソロジー。
今野敏や佐々木譲のような作風を期待したら、確かに大外れ。
でも、書き手に惹かれて読んだ人には、期待を裏切らない内容。
私も王道警察小説だと思い込み、それで逆に完全にスルーしていたけれど、
今になり長浦京、深町秋生、それに葉真中顕まで書いてると知り、ようやく手を伸ばした。
まさに「2020年代の警察小説」で、
本庁と所轄の対立とか、上司の不正を疑う部下の苦悩とか、そういうのに飽きた人には
かえって魅力的な話が揃っている。
深町秋生の「クローゼット」は着眼点も含めて素晴らしかったし、
長浦京の「シスター・レイ」は往年の大藪春彦の作風を
今に合わせてブラッシュアップしたみたいで面白かった。
直木賞候補経験者(受賞はしていない)が複数書き手に名を連ねているのも、
何だか象徴的な感じがした。
ただやっぱりこの内容で、「警官の道」はないよな。
薄暗い裏道を歩いてゆくような話ばっかりだし。
せめて帯に「新しい警察小説のカタチ」とでも入れてくれたら、
随分印象も、手に取る読者の層も、評価も変わっただろうに。
編集者の腕やセンスって重要なんだなと学んだ一冊。
警官の道Amazon書評・レビュー:警官の道より
4041120764

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