■スポンサードリンク
狩られる者たち
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
狩られる者たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作「時計仕掛けの歪んだ罠」を受けての第二作になります。完全に続きのお話 なので本作から読むのはお薦めしません。といっても、序盤はわけがわからない ような書き方になっているので、あまり気にしなくても良いのかもしれません。 結論から言うと個人的にはあまり面白くない作品でした。前作同様に文章がくど くてだらだらしてるのも好みではなく、なんじゃそれ?と言いたくなるような展 開も目に付いて、中盤以降はさっさと読み終えたい感が出て来てしまいました。 プロットも二転三転しているようで実はそうでもなく、もうちょっと踏み込んで 書くと、大きなうねりがあるのは序盤の展開くらいで、そこから先は細かい部分 を色々いじくってるだけに見えてしまい、なんというか小手先感が強かったです。 一応、前作からの流れにはある程度片がつきますが、それも「まぁ、そうなんで しょうね」的な不完全燃焼さがあります。次作は長らく翻訳が出ていないようで すが、仮に出ていたとしても手に取りたいという気分にはならないと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
続きまだなの!?はよ!! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んでください! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後、犯人の動機に納得できず、満足感が低下した | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ぼくら読者が生きている現実と遠く離れたところ。政府、公安、警察そして個人が絡み合いつつ、個の犯罪と国家的策謀が絡み合う中、それらの複雑な力学に巻き込まれる個人=ストックホルム警察のサム・ペリエルと公安警察の元潜入捜査官モリー・ブロームを主人公にした四部作の二作目である。 こう書いただけでだいぶややこしいイメージが沸こうかと思われる。しかしその通り、ややこしいなどというものではなく、我々一般人が見させられている現実というものの本質はどれだけの仕掛けに満ちたものであるのか? そういう世界構造の精緻すぎる複雑さ、もう少しわかりやすく言えば陰謀により秘匿されている真実の多さに呆れ返りたくなる世界像といったものが、このシリーズを取り巻く複雑な多重構造世界となっているのである。 単なるミステリーというより、国家的、国家間の地勢図を展開したような大きな構造に、個人が巻き込まれてゆくアクロバティックなストーリー展開が、本シリーズの第二作目で、ますます明らかになってきた。ベテラン作家アルネ・ダールによる新シリーズ第二作は、より深く黒い迷宮を我々の脳に示してくる。 スウェーデンのベテラン作家であるにも関わらず、日本での翻訳機会が不遇であったアルネ・ダールは、母国では既に名を成す大家であるそうである。 サム・べリエル&モリー・ブロームのシリーズは、第一作『時計仕掛けの歪んだ罠』が日本でも話題になったのをきっかけに、第二作からもまた受け入れられるようになると良いと思う。しかし前作からの続編となると、前作から改めて一気に読みなおさないとついてゆけないくらいと感じさせられ、残念であった。 複雑で多層構造な人物関係図などは、北欧ミステリを初めとした最近のミステリ・シリーズの流行なのかもしれない。何より、主人公二人の個性が光る。異なる組織に属する男女、そして二人とも、組織に帰れず、命の危機を背負いながら、真相に迫る能力を持ち合わせている。これに似た配置も最近多くの北欧作品でよく見る気がしている。 個人のサイコ系犯罪に、組織絡みの陰謀を絡み合わせた多面的な展開。その中で組織を追われ孤立してゆく主人公たちは、追われると同時に追う者である。どんな機械にも衛星にも追えない地球の影のようなポイントという設定も現代的で興味深かった。 ディテールと大筋とを両方楽しみながらの一気読み作品。惜しむらくは一気に四作を読めないことだ。前作揃ったところでまとめ読みしたいという気持ちは贅沢に過ぎるだろうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作のラストから物語が始まる。 今回も意表をつく展開の連続。 冒頭からの、まるで断片のような逃亡シーンから煙に巻かれる。 描写は実に細かいのだが、何が起きてるのが理解できないように話が進められ、それが突然全景が見えたかと思うと、一瞬で真相が変わって行く。 実に見事に話が練られていて、事件を追う刑事と公安捜査官の二人組と共に、真相を求めて事件の迷宮を巡ることになり、ラストまで濃厚なサスペンスを堪能できる。 早くも次の作品が読みたくなる。 実に映像化向けの作品で、映画ではなく6話くらいのTVシリーズにしてほしい。 しかし、北欧物は登場人物の名前が憶えられない… (丁寧で工夫の跡がうかがわれる登場人物一覧には本当に感謝!) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ネタバレにならない程度にアルネ・ダールのこのシリーズの骨格を スウェーデン発の警察ミステリー「時計仕掛けの歪んだ罠」で始まった「ベリエル&ブローム シリーズ」。解説によれば現時点で5部作のうち、本書が第2部。(おそらく)全体を流れるスウェーデンの社会不安(移民の増加やイスラム国の浸透)をベースにした大きな事件がある(という予測)。 読者は、各々の巻におこる一見単独の事件をベリエルとブロームが解決していき、解決したと思った終盤で次につながるなぞと事件が発生し、次回作に引っ張っていかれる。とまあ、この構造は理解しておいてもいいのではないかとおもいます。ただし2巻まで読んでも、「ベリエル&ブローム シリーズ」と銘打っていいのかもはっきりしません。いつちゃぶ台返しがあるかわからないので。 話の展開の前提が次の展開の中でひっくり返されることが多く、それがこのシリーズを読む楽しみでもある。未読の方は・・・お楽しみに。 前作「時計仕掛けの歪んだ罠」のレビューにも追記しましたが、読み終わっても次回作の時にざっと読み返す必要が生じるので手放さないこと。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作「時計仕掛けの歪んだ罠」から待つこと10か月。ついに続編が刊行されました。少女が連続して失踪する事件を単独で捜査していた偏屈な刑事は濡れ衣を着せられ、逆に警察組織から追われることになるが、相棒を得てさらなる事件の深みに突っ込んでいく、というのがギリギリのネタバレしないあらすじになります。 サイコパスの猟奇的殺人犯、主犯と従犯の心理的繋がり、衛星で監視する公安警察との騙しあい、北欧の陰湿な冬と独特な地理などなど盛りだくさんなのですがさらにラストでは警察組織の闇と国際テロ組織との関係まで示唆されてなんと現地では第五作までの刊行予定とのこと。スウェーデン版ではなく英語版からの翻訳なのでさらに時間が必要かとは思いますがぜひぜひ「可及的速やかに」日本語版の出版をお願いします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は2回読んだ。 1回目は波瀾万丈(?)のストーリー展開についていくので精一杯の状態であったが、2回目は、作者の使っている技巧が一応理解できた。 何を書いてもネタバレになってしまいそうなミステリーだが、何か書かないとレビューにならないので、時間について書いてみよう。 本書は第2節が2015年11月12日に始まり、第43節が2015年11月27日に終わっている。(むろん、過去の探索、回想はある)。 例外が二つある。まず1節は手紙であって、日時の記載はない。もう一つは25節で、2007年10月という日時である。 四部の日時は 〇第一部 手紙 第1節 11月12日 第2節~第3節 11月13日 第4節 11月18日 第5節~第9節 〇第二部 11月19日 第10節~第13節 11月20日 第14節~第15節 11月21日 第16節~第20節 〇第三部 11月22日 第21節~第24節 2007年10月 第25節 11月23日 第26節~第29節 11月24日 第30節~第32節 〇第四部 11月25日 第33節~第35節 11月26日 第36節~第41節 11月27日 第42節~第43節 私的感想 〇「時計仕掛けの歪んだ罠」ほどの意外性はなかったが、よくできたミステリーと思う。 〇最後まで引っ張っていく牽引力は並大抵ではない。サムとモリー、サムとディアによる連続XX殺人事件謎解きも巧みである。 〇リアルタイムは第5節の11月18日に始まり、事件は11月18日に起き、捜査は19日~27日までの9日間である。第1節から第4節まではテクニック&伏線。 〇本書の社会性にはちょっと疑問があるが、犯人の肖像の物語的リアリティーは強烈である。動機も・・。 〇サムとモリーのラブナイトがあいまいにされている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「時計仕掛けの歪んだ罠」に続く<サム・ベリエル/モリー・ブルーム>シリーズの2作目、「狩られる者たち」(アルネ・ダール 小学館文庫)を読み終えました。 前作の影響下、二人の主人公たち、元・警察官・サムと元・潜入捜査官・モリーが登場しますが、彼らはかつての相棒・ディアから非公式な調査を依頼されることになります。その調査の発端は、ディアがイェシカ・ヨンソンという女性から不可解な手紙を受け取り、その中でディアとサムが組んだはじめての事件に関連して犠牲者の尻に「四つ葉のクローバー」が描かれていることが言及されており、そのことがサムとモリーを危機に陥れ、尚且つ連続殺人事件の真っ只中に彼らを巻き込んでいくことになります。ストーリーについて詳述することはできません。 錯綜する過去の事件が蘇る中、見方を変え、真相が繰り返し、精査されながら、調査は或る事実へと収斂していきます。とは言え、今回はそのストーリー・テリングに特筆すべきものはなかったと言えるような気がします。 逆に、到達不能極の果てしない青さの中で展開される相も変わらないサムとモリーの強烈な個性のぶつかり合いと自己破壊的な罪悪感に満ちた情念の発露が読みどころなのかもしれません。 「精神の奥深く、この国(スウエーデン)の内陸部の奥深く」へとズーム・アップしていく不気味な感覚に酩酊しながらの読書体験になったと思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!