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(アンソロジー)
短編ミステリの二百年5
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短編ミステリの二百年5の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ある囚人の回想」傑出した愉快なパスティーシュ。解説にあるように個人短編集が編まれるのを強く期待する。 「隣人たち」スーパーナチュラルな要素は全く無いのに慄然とさせられる一種の不条理怪談。 「さよならフランシー」叙述のテクニックが素晴らしいウエルメイドと言う他ない完全犯罪物。 「臣民の自由」アメリカ人から見た没落する大英帝国への皮肉な諧謔に満ちたデイヴィッドスンらしい短編。 「破壊者」少年たちの破壊行為をリアルに淡々と描き、ファシズムや全体主義を暗喩する。グリーンの筆力の偉大さを改めて思い知る。 ありふれた三角関係の話かと思いきや、奇天烈な結末を迎える「いつまでも美しく」は本アンソロジーの白眉。日本では過小評価されているシーリア・フレムリンの他の作品もまつp俄然読みたくなる。 「フクシアのキャサリン、絶対絶命」スラップスティックな笑いの中に小コミュニティに潜む悪意を顕在化させる。 「不可視配給株式会社」周辺ジャンルとしてのSFを論じる上で選ばれた一編だがリアルな筆致で明快に描かれた一種の寓話。読後、訳も分からないまましみじみとする。 「9マイルは遠すぎる」久しぶりに読み返したがやはり所謂日常の謎テーマの元祖的名作でありパズラーのエッセンスのような作品。 「ママは願いごとをする」安楽椅子探偵ものとしての興趣と短い紙数で人生の断面を切り取るような筆致の魅力よ。 「ここ掘れドーヴァー」前述のケメルマン作品を裏返したような迷探偵譚。 「青い死体」所謂特殊設定ミステリの先駆けであり、1960年代を代表するパズラー・シリーズの傑作。 力の入った巻末の解説はいつもながら勉強になるが、本書に収録されている以外の短編、特に単行本化されていない作品の掲載誌が表記されていたら、ミステリマガジンなどのバックナンバーを探す際に助かるのだがと思う。 | ||||
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