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運命の証人
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運命の証人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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四部構成で、連続殺人犯の容疑を掛けられている事務弁護士のジョンの運命を綴ったミステリ。まず、冒頭の1968年の法廷シーンでジョンの有罪を全員が"知っている"絶望的な状況が描かれる。尚、各部毎に"驚き"があるという触れ込み。 第一部では、第一の被害者が殺害された1962年4月の少し前の同年2月に遡って若き日のジョンの交友が青春小説の如く描かれる。その中心は内気なジョンが一目惚れした女性がノラで、そのノラがジョンの親友の会計士ピーターの婚約者だったという点である。また、ピーターの妹のエリオット(この時15歳)はジョンに気があるらしい。その他、ピーターが浮気性の父親のアーサーと揉めていた事、ジョンの友人の弁護士のティムもノラに目を付けていた事、飲酒運転していて事故を起こした友人で医師のフランクの身代わりを同乗していたジョンが"断った"事、ノラがアーサーの秘書である事などが語られる。そして最後に、ピーターが首吊り自殺(?)し、ジョンとノラが結婚した事が語られる。第二部では、1967年4月が舞台でノラは生きている。「第一の被害者=ノラ」と思い込んでいた。夫婦仲の険悪さ、ノラとティムとの不倫(ジョンは離婚を申し出るがノラは拒否する)、ジョンとエリオットとの親密な関係などが描かれるが、エリオットは「ピーターは殺された」という趣旨のアーサー宛ての告発状を持っていた。警察はジョンを疑うが、そんな告発状を出すメリットはジョンには無い。そして、今は亡きピーターの検死医がピーターの首にロープではない傷があった事を認識していた事が判明する。更に、ジョンには金を要求する恐喝状が届いた上に、ジョンは新しい秘書のサンドラの血塗れの殺害現場に出くわして凶器のナイフを引き抜いてしまい、ハリエットにその姿を見られてしまう。 第三部は第一部の法廷シーンの続き。ジョンに不利な状況証拠を整理しただけ、と思いきや、ハリエットが「ジョンは清廉潔白」と証言した事でジョンの"やる気"が出て、アーサー宛ての恐喝状とジョン宛ての恐喝状との相違が陪審員に影響を与え「無実」判決に。しかし、ハリエットは姿を消す。第四部は解決編だが、犯人に意外性が無い上に、ここだけロジックを短兵急に詰め込んだという印象が強く不満が残る出来(これなら短編ミステリで充分)。人間ドラマとしては良く描けているがミステリとしては今一つという残念な作品だと思った。 | ||||
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