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キャプテン・フューチャー最初の事件
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キャプテン・フューチャー最初の事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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数カ月前にペーパーバックで読んで面白かったので、日本語版も購入しました。 ハミルトン原作の設定を一部踏襲しながらも、時代背景と人物設定が大幅に変更されてほぼ別作品になっていますが、”並行宇宙にいる別のキャプテン・フューチャー”だとでも思えば、楽しく読めました。 ハミルトン版のオリジナル作品を読んでいない人でも問題なく普通に読めますし、内面描写がハミルトン版よりも多くてキャラクターがよりに身近に感じられます。 若者時代のカート(原文ではほぼ”Curt"。ハミルトン版も同じくほぼ”Curt"。)は、孤児の境遇のせいでちょっとナイーブなところがある青年です。スぺオペのヒーローというよりは、冒険小説の主人公みたいな感じがしました。また、原文どおり忠実にカートという表記の方が、ハミルトン=野田訳版カーティスと違うということが、名前からもわかって良いと思います。 原作のサイモンは生身の体から解放されて科学的合理性を重んじカーティスの身の安全をいつも気にかけていますが、本書ではカートを危地に追い込むほどに感情的なところがあります。 オットーは兄貴分みたいな存在で、少しクールで思慮深いところや、シニカルなユーモアのセンスもあります。 オットーとグラッグの会話は掛け合い漫才的なものではありませんが、スティールはグラッグを生真面目なロボット風で、感情を表さない声質という設定なので、原文のイメージ通りだと思います。 グラッグとイイクの出会いはなかなか心温まるお話ですし、グラッグがイイクと遊んでいる様子もほのぼのとします。個人的にはこの生真面目ロボット風のグラッグも好きです。 ジョオンとエズラがカートと初めて出会ってから信頼するようになるプロセスもいいですね。カートと同じ年くらい(か数歳年上)のジョオンは、原作よりもずっと自立的で気が強いしっかり者でカートを導く役割になってますし、エズラの方はコミカルなシーンがいくつか出てきて結構笑えます。 原作で使われているカートの指輪と不可視化装置(ファントムジェネレーター)がかなりバージョンアップされて活躍します。 翻訳に関していえば、兄貴分のオットーがカートに話しかける時と、カートが父親がわりのサイモンに話しかける時(の一部)の口調が、どちらも「です・ます」調の丁寧語になってますが、家族同様に暮らしてきた間柄ですから、もっとフランクな口調でも良いのではないかと思いました。 個人的な好みの問題として、罵り言葉が「ばかたれども」とか「アホンダラ」とか汚いのが気になります。どうしてオットーが河内弁で罵らなければならないんでしょうか?もっとスマートな言葉を使って欲しい。 続編「Captain Future in Love」がペーパーバックで発売されてます。これも読みましたが、本作以上にハミルトン版とは全然違って、テロリストと戦うハードボイルドの主人公風です。ストーリー自体にちょっと残念なところがありますが(特に回想部分がトンデモ話だった...)、これは4連作の第1話なので、クォルンが登場すると思われる第2話以降で盛り返してくれるだろうと期待しています。第2話がなかなか出版されないので、4連作完結後に文庫化されるとしてもかなり先のことでしょう。 [追記]第2話「Captain Future: The Guns of Pluto」(ペーパーバック版)が4月29日に発売されていました。これもすぐに読みましたが、カートたちがクォルンに手玉に取られてやられっぱなしです。でも、仕組まれた陰謀の罠にはまっていくスリリングな展開が第1話よりもはるかに面白いです。ワープして到達する(はずの)デネブ星系が舞台になる第3話も期待したいです。 [追記]英文とはニュアンスや意味が違う訳文が多かったので、英文と照合しながら読むと、誤訳・意味が異なる意訳・変な日本語など、問題のある訳文が多数あります。 なかでもラストの重要な文章「だが、ひょっとしたら、自分がやりたかったのはこれかもしれない。」は非常に残念な誤訳です。 原文は”but perhaps this was what he was meant to do.”。文庫版の訳文は受動態を見落としているので(または故意に意訳した?)、”he meant to do”(~したいと思った)の訳文になってます。 英文の” was meant to do”は「~だと定められていた」という意味なので、直訳すれば、「だが、これが彼がする(なる)ように定められたことなのかもしれない」。つまり、「だが、これ(”キャプテン・フュチャー”として人々が求めているヒーローになること)が彼に定められた道(運命)なのかもしれない」という意味だと思います。 カートが自分の運命を悟ったラストの重要な言葉なのに、それを誤訳するとは本当に驚きです。内容自体は星5つですが、問題の多い翻訳のために星1つマイナスしました。 | ||||
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新シリーズということで、楽しみと期待半分の気持ちで読みましたが、自分が歳をとったせいもあるかと思いますが、昔のようなわくわくドキドキ感が感じられませんでした。 オリジナルの作品には、書かれた時代が古く現代の科学には合致していない部分も多かったと思いますが、それでもフューチャーの開発した秘密兵器?に胸踊らせたものです。 この後、昔の野田さん翻訳のオリジナル作品もパラパラ読みましたが、文体も読みやすいし各々のキャラも引き立っています。残念ながら本作は、続編と云うよりは別作品です。 とはいえ、次作に期待しつつ星3としました。 | ||||
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エドモンド・ハミルトンが1940年代に書いたスペース・オペラ・シリーズを、アレン・スティールがリブートした2017年の小説。 ハミルトンの作品だと、短編や『虚空の遺産』は好きなのですが、キャプテン・フューチャーは古さもあって合わずに、読みかけた全集を投げてしまっていました。 それでも『火星の皇帝』など印象に残る短編をいくつも書いているスティールが好きなので読んでみた本書は、見事に細部を現代的にした、「レトロな」宇宙活劇でした。 書かれた時代としては本書より前ですが、ニュー・スペース・オペラと紹介されたストロスやマクラウドなどと比べると、ストーリーや設定、登場人物のキャラクターはシンプルでわかりやすく、 善と悪、ヒーローとヴィランの戦いがメインとなる物語に、ロマンスをほんの少しという感じです。 SFとしての驚きなどはありませんが、肩の凝らないヒーローの誕生譚が読みたいときにはオススメです。 | ||||
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リブート作という名目なので、ナノマシンなどの現代SFガジェットを登場させるのは理解できますが、やっぱりキャプテンフューチャーといえば、レトロフューチャーな世界観とハッタリの利いたトリックが無ければいけないと思います。 あと訳者が野田昌宏宇宙大元帥じゃないのも痛い。 野田大元帥の手によるオットーとグラッグは実に生き生きとケンカをしているのに、この作品は淡々と悪口を言いあうだけで少し残念でした。 | ||||
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