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(短編集)

あなたの人生の物語



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【この小説が収録されている参考書籍】
あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)

あなたの人生の物語の評価: 3.90/5点 レビュー 131件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.90pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全131件 121~131 7/7ページ
No.11:
(2pt)

数学苦手

数学が苦手だったからなのか?物語を楽しむ前に、頭で理解しなければならないという読み方がとても大変だった。表題の「あなたの・・」では途中で最後はこうなるのだろうな〜というのが解ってしまい、それ以上の終わりでもなかったので残念。むしろ最後の作者の物語に関する「作品覚え書き」のほうが読んでいて面白かった。正直な感想を書きました。
あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)より
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No.10:
(4pt)

読み進めていくうちに物語に魅かれていく感覚

SFは久しぶりに読んだので参考になるか不安ではありますが、

SF小説の中でもかなり秀逸なものと思います。

短編集なので、面白いものもそうでないものもあります。

しかし、共通していえるのは、ほとんどの作品が独自の世界観があり、

ほとんどの作品において、不思議とその世界観によどみなく

溶け込めるということでしょう。

惜しむらくは、一部の作品において、訳が概念に追いついていないことでしょう。

これは本作品だけの問題ではありませんが。

最後に、この作品を読んだきっかけは、某アニメのサブタイトルに因んでです。
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No.9:
(5pt)

おなかいっぱい

表題作は、ヴォネガットのあの作品を思い出させる作品。交互に語られる
物語が、中盤あたりからなるほどねえ、と感心させられます。
中国系だけあって、東洋的思想が根本にあって・・・などとついつい、
解釈していましそうですが、ちょっと安易。
「作品に必要なので勉強しただけ」という文献を巧みに物語へと紡ぎなおす
その語り部の手腕に、ただただ魅了されます。
チャンさんが寡作なのもわかります。
帯の「今世紀最大傑作」の謝辞は、2004年にはどうなの?
どっしりとしたものが読みたいなあ、と手にした本書。
まさにその欲求にぴったり。このどっしり感は、短編で十分。
どの皿も濃厚なソースを使った一品でした。
ごちそうさま。
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No.8:
(5pt)

ひたすらすごい

SF短編集。これはちょっとすごい。数々の賞を総ナメしたという触れこみなんだけど、確かにそれだけのことはある。
物理学はもちろん、言語学、認識論、哲学、知能論あたりのそれもエッジ近くの成果をすごく良く理解している。しかも、普通のSFだと科学の成果を応用して世の中をひねって見せるんだけど(J.P.ホーガンなんかがこのタイプだ)、チャンの場合は、学問的知識を上手く見せるために面白い話を書いている。知的にすごく高度な作業だし、読んでいて最高に楽しい。
久しぶりに、頭をフル回転させられる感じがした。感じとしては、絶頂期の小松左京に似ているかもしれない(ただ、ストーリテリングはチャンのほうが数倍上手い)。やっぱりSFはこうでなくっちゃ。
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No.7:
(3pt)

理系的な文章の作品

2004年の星雲賞、ヒューゴ賞、ネビュラ賞、ローカス賞をとった作品。いずれも短編部門。
8つの短編からなる本書だが、文章はやや硬い。最初は読んでいて違和感あるのだが、徐々になれて行き、どの作品も最後は面白くなる。SF的要素は数学的なものが多く、文学部出身の私にはやや異質と感じた。おそらく、理系の人が読めば捕らえ方が違うだろうし、よりこの作者の近くにいけるのかもしれない。
全ての話がジャンルも世界観も全く別でそこがチャンの凄いところと思う。
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No.6:
(4pt)

理解不能な装置としての「神」

宗教色の濃い話が多いので、読む人によっては身構えてしまうかも知れないが、この本に出てくる「神」は異星人と同じ、単なる装置である。その「装置」の役割は、人類にとって「理解不能な存在」だ。レムほどではないにせよ、人間のことを気にかけて、何かを与えてくれるような神や異星人は、チャンの小説には出てこない。
登場人物たちはそれらの存在に対して、何か意味を感じ取ろうとして懸命になり、勝手に誤解して喜んだり悲しんだりするのだが、相手はそんなことはおかまいなしに裏切り続ける。特に、「バビロンの塔」や「地獄とは神の不在なり」の結末の、脱力っぷりはどうよ。最高だね。
レムよりも「わかりやすく理解不能な存在を描く」(!)チャンはすごい。
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No.5:
(4pt)

この世の奥深さ不可解さを提示

全部で九つの中短編。それぞれが異なる形式でアイデアも様々。フィクションよりも現実世界のほうが不可思議なんだ、というのがSFの主要テーマなのだとあらためて気づかせてくれる佳作ぞろい。グレッグイーガンに負けていない。文章のうまさは今ひとつと感じたが、これは翻訳の問題かも知れず、判断は保留にしておく。とにかく読んで損はしない。知的好奇心もくすぐられる。SFの醍醐味にあふれている。
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No.4:
(4pt)

理論派のパラレルワールド

「地獄とは神の不在なり」では、ああ、つまり地獄って現世のことかあ、と思った。降臨する天使に怪物っぽい実在感があって面白かった。
「あなたの人生の物語」は、あれ、カート・ヴォネガットJr?と思ったら作者による覚え書きにも触れてあったので、ちょっと得意な気分になった(バカ)。でも設定ははるかに論理的で、光の屈曲による説明は「へぇ」ボタン連発だった。
 「バビロンの塔」は、一読してナンジャコレ、と思った。しかし、他の作品も読み進むうちに、これって超空間航法じゃん、と気が付いた。そうしたら作品のエレガントさが好きになった。
「顔の美醜について」も良かった。例えば、テストの点が良くて優越感を持つのも差別かな。ジェンダー差別だって最初は全く理解されなかったし、まだ大揺れしてる。読みながら現実の個性と差別とにグルグル思いを馳せた。思索的SFとか哲学的SFとか呼びたい感じ。
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No.3:
(3pt)

粒不ぞろいの中短編集

「バビロンの塔」、「理解」、「ゼロで割る」、「あなたの人生の物語」、「七十二文字」、「人類科学の進化」、「地獄とは神の不在なり」、「顔の美醜について-ドキュメンタリー」の全8篇からなる中短編集だが、まあまあ面白かったのが、「理解」、「あなたの人生の物語」、「顔の美醜について-ドキュメンタリー」の3つで、後は今ひとつ。
最初の「バビロンの塔」を読んでいる時、かなりつまらなくて途中で投げ出したくなったが、我慢して最後まで読んだ。しかし、結果は報われず。
「バビロンの塔」は、最初の展開がスローなうえに、途中から荒唐無稽な展開となり、最後は??という結末。
「ゼロで割る」は、SFではなく、普通の小説。
「人類科学の進化」は、何これ?という内容。
粒ぞろいではなく、粒不ぞろいの中短編集で、妙な宗教色もある。期待が大きかったせいか、期待はずれで、残念。
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No.2:
(4pt)

頭の普段使わない部分が、活性化

8つの作品を収めた中・短編集。宇宙、数学、世界認識、人間等、いろいろなテーマで書かれた物語でした。ちょっと数学的、哲学的にハードな内容の作品が多いです。技術的なハードさ(こだわり?)は、なかったです。
といっても、数学的、哲学的素養はなかったですが、楽しめました。独自の数学観、哲学観が語られています。
しかし、どんな頭脳があれば、こんな作品を思いつくのだろうか?とおもわせるものばかりでした。普段使ってない頭の部分が活性化させられるような本でした。このモチーフ、世界の見方と、この文体は、ちょっと、他では読めないかな、と思わせる本でした。
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No.1:
(4pt)

粒ぞろいのSF短編集

SFに限らず、短編小説(短編映画も同様)には、アイディアの独創性とそれを簡潔かつ表現力豊かに作品化するための洗練された技術とが、同時に要求される。
 テッド・チャンがその両方を兼ね備えた作家であることは確かだ。山岸真氏の「解説」によると、2世の中国系アメリカ人で中国語はもう話せないらしいが、どうも漢字文化へのこだわりがあるように思われた。漢字を象形文字としてではなく、一瞬にして複雑な意味を伝えてしまう一種の図像、「ゲシュタルト」として見なしているのではないかと思う。表題作に出てくるエイリアンは、たった一つの文字で未来の出来事まで全て表してしまう特殊な意識と文化を持っているし、「理解」の設定は薬物実験によって人間の意識が拡大し、世界が「ゲシュタルト」として一瞬で捉えられるようになる話だ。
 現存の人類とは異質な世界観の提示はSFの得意とするところだが、チャンの場合は、「世界」全体を意味ある図形、或いは図像として意識するというところから出発しているようだ。それが人間の容貌に対して適応されると「顔の美醜について」のようにかなり日常的なテーマとなり、宗教的世界像に対して適用されると「バビロンの塔」のように別世界の宇宙像になる。そのヴァリエーションを楽しむだけでもこの短編集は十分堪能できる。
 表題作ではファーストコンタクトによる世界観の変容が主人公の人生に思わぬ悲哀をもたらすことになるのだが、その意識の変遷を語りのスタイルに巧みに反映させている辺り、傑作というにふさわしい出来である。
あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)より
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