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(短編集)
medium 霊媒探偵城塚翡翠
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medium 霊媒探偵城塚翡翠の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全57件 41~57 3/3ページ
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ミステリ要素とラノベ要素が混じったような作品です。 しかし、普段ミステリを読まない私でも途中から犯人が分かってしまいました。 分かったのはまだ良いのですが、最後のあれは… 解説が長い、無駄に挑発するような口調で翡翠がただの嫌な女にしかうつらない。 大どんでん返しよりもこれらが気になり後味が良くなかったですね。 ミステリよりもラノベとして読んだ方がいいかも。 どっちとしても中途半端だけど。 | ||||
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まず、装画が抜群にいい。 今村昌弘氏の話題作『屍人荘の殺人』『魔眼の匣の殺人』の装画も手がけている、遠田志帆氏の描く主人公「城塚翡翠」の魅力は最高だ。これだけで本書を手に取りたくなる。というか実際、私はこの表紙で手に取った。講談社の狙いに乗るのは癪だが、事実だから仕方がない。 本書は、三つの事件と、それらの陰で進行している大きな事件とで構成されている。 三つの事件に関しては『女子高生絞殺事件』が一番規模が大きく、それ以外は小規模の事件である。なので単体での魅力は乏しい。特に、シリアルキラーの内面には、もっと深く挑んでほしかった。 しかしそれはあくまで表の事件で、裏で進行する連続殺人事件こそが本作の肝である。 『vs.エリミネーター』と名付けられた章で、城塚翡翠は連続殺人鬼と対決する。ここで翡翠の口から吐き出される言葉は、それまでの彼女の振る舞いに騙されていた読者にとっては、かなりキツいものである。ここで心折れた方も多いと思う。 だがエピローグで、翡翠の友人・千和崎真は、そのときの翡翠は〇〇を〇〇っていての対決だったのではないかと推測する。そして、対決後の翡翠の行動を見れば、それはほぼ真実であろうということがわかる。 賛否が分かれる理由のひとつは、これを翡翠自身の視点で描かなかったからではなかろうか。ここを彼女の視点で書いていれば、賛否の率はもっと変動したかもしれない。 しかしそれは、翡翠が〇〇〇としての顔を持つがゆえ、あえて書かなかったのだと感じ取れる。私個人としては「でもエピローグは絶対に翡翠視点で書いてほしかった!」が本音だが。 救済者としての翡翠と、連続殺人鬼の心を完膚なきまでに叩き潰す翡翠。彼女の本質がどちら寄りなのかは、それこそ推測するしかないが、霊媒探偵としての活動を考えれば、おそらくは……だろう。 しかし本作では、他の推理作家陣からの評価の山がいただけない。これらが逆に、本作をミステリの枠内に限定し、娯楽小説としての価値を狭めてしまっている。「期待値を上げすぎ」とレビューしていらっしゃる方がいるが、まったくそのとおりだと思う。 ミステリ賞三冠作品と言うが、そこまでの作品かと問えば疑問が残る。少なくとも、綾辻行人や京極夏彦の破壊力に匹敵するものではない。乙一の『GOTH』のようなシリアルキラーの凄みもない。だからこそ、もっとエンタメ小説と位置づけて売ってもよかったのではないか。 私はミステリ小説を、頭を使う本格推理ものではなく、単純に娯楽作品として読むので、ミステリファンから言えば外道者であるが、だからこそ本作を本格推理の枠で縛ってほしくなかった。 ただ、他の方々が指摘するラノベ感は気にならなかった。というより、そうは感じなかった。いまのラノベの多くは、もっとずっと質が低い。文章や雰囲気は、あくまで作者の個性であろう。 『vs.エリミネーター』以外の三事件の面白さには、犯人像が類型的でばらつきを感じるし、全体としての後味も良くない。だが、ラストの千和崎真が推測する城塚翡翠の人物像は印象的だ。これをエンターテインメント作品、連続ドラマとして考えれば、なかなかの秀作だと思う。 | ||||
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タイトルにも書きましたが『全てが伏線』この宣伝文句が実に酷い。 この言葉のせいで読者はまず伏線ありきで見てしまう。 そしてある地点で一つの可能性が思い浮かんでしまうと 『作者がきちんと考えて作った伏線も全て答え合わせにしかならない』 この作品はこの可能性に気付いた時点ですべて面白くなくなってしまう。そしてその可能性が提示され過ぎている… 読んだ方の大半が物語半ばくらいで解ったのではないでしょうか。 こういった文句は我孫子武丸氏の「殺戮に至る病」みたいな作品に付けられるべきであって一本抜きとられたらジェンガの様に崩れてしまうこの作品には荷が重いです。 最後の章は大体予想どうりでしたがあんな口調にする必要があったのかな?まぁでも相手は外道だしお似合いかな… 付け加えるならば最後の「いい子ちゃんアピール」も蛇足かなあ。 ああ言う余韻は3行くらいで済ませるのが妥当かと。 見たこともないコインの片側を見せてこれが表だよと言われてしばらくした後、裏を見せられて「こっちが表だよバーカ!」と言われた後 泣きながら「こっちも表です…」と言われても混乱しかしませんよ。 しかもコイン自体に魅力がないのが致命的です。 というか観察力をいかした霊媒イズムで探偵ってまんまメンタリストのパトリック・ジェーンじゃ? あと最後の口調ってやっぱBBちゃんだよねコレ。 | ||||
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この作品は、評価が難しいです。本格派を気取ったライトノベルズ。技巧を凝らして最後のどんでん返しは良いのですが、登場人物たちに血が通っていないので、共感できないのです。原点とも言うべき、ホームズ、ワトソンコンビは、あたかも実在の人物のよう。だから、物語として面白いのです。 | ||||
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知り合いに勧められて読んだ作品だ。この作品は短編集で最初の数話は軽いミステリー、そして最後は鮮やかな伏線回収、と。ミステリーにありがちな設定ではあるが、しかし面白い。特に自分は「頭の悪い読者」であるから、最後の「読者」を煽り立てるような展開はスミマセンデシタと思いながら読んでいた。特に細かな伏線の配置には気が付いてなかった。それに、さっさと読んで謎を「消費」したいと考えていた私に刺さった。 だが、トリックのほとんどを理解できなかった私も、この作品の大まかな構造はすぐにわかった。これは、作者の文章力が問題ではないか。そもそも翡翠というキャラクターが、「童貞を殺す女」なのだ。こういう言い方は好ましくないが、このミスをとるような作家がこんな女性像を書くこと自体が不自然に思える。この「童貞を殺す女」は概ね女性ウケの悪い存在だ。だからこそ、この女性を書くことに違和感を覚えるだろう。さらに、主人公の男性も殺人現場を見て驚いていなかったりすることなど、細かな違和感が流れ込んでくる。これは書き方の問題もあるのではないか。もう少し落ち着いた文体で書けば、小説の技術力というくだらないことから、メタ的に推理されることはなかっただろうにと考えてしまう。ある程度は計算した文章の下手さなのだろうが、それでも少しひどい ただ、内容と試みは面白かった。 | ||||
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面白く読めましたが、この作品が「このミス」と「本格ミステリベスト10」で1位というのは、ちょっと疑問を感じます。、読む側の世代交代なんでしょうか。私は47歳で、35年程本格ミステリを読んできましたが、それほど話題になるような作品とは思えませんでした。決して悪くはないのですが。お金出して読むなら今村昌弘さんの『魔眼の匣の殺人』のほうをお勧めします。個人的にはこちらがベストです。 | ||||
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本の帯を見て購入しましたが、3話までは退屈な事件ばかりで何回も寝落ちしました。 4話は話のテンポが良くなって面白かった。ミステリーを読み慣れてる人にはかなり物足りない作品だと思います。 | ||||
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各話ごとの謎解きは動機もトリックもつまらなくて「はー」という感じ、その上ヒロインのキャラが気持ち悪すぎて読み進めるのが苦痛だった。最終章で何かが起こるとわかってなかったら途中で読むのやめてたレベル。そこまで計算してるのはわかるけど最後まで読んでもらわなかったら意味ない気もする。作者を知ってる人なら「この人なら何かやってくれる」と期待して読むでしょうけど。すべてが伏線でちゃんとしてある(らしい)のはいいけど、最後の説明が続きすぎて一方的に種明かしの台詞が続くのでそこも疲れて斜め読みしました。 | ||||
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書店の店員さんが凄くお薦めしていたので信用して読んでみました。 「どんでん返しがある」「予想もつかないラストが待っている」と煽られてワクワクして読み始めたのですが… 私には浅くて軽いミステリーに感じました。 ミステリー好きなら途中で気付いてしまうと思います。あの連続殺人犯が誰かって。 むしろ最初から犯人を明かしてから展開した方がずっと面白くなったんじゃないかなーと思いました。 それから最後の種明かしみたいな部分はしゃべりすぎです。そりゃあ喉も渇くはず。読んでる方も一気に語られて何がなんだか…あの部分がなければ良かったのになと思いました。 翡翠が主役なのか狂言回しなのか、どういう人物なのかがいまいちわかりませんでした。 あの書店の店員さんにはもっとたくさん本を読んでほしいです。 | ||||
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物語の構成や立場がどんどん変わる話の持っていき方は流石。 でも、全体を通して翡翠に感情移入する要素があまりないので…。 この作りなら、翡翠が死なないと物語として着地していないんだと思う。 そうすれば、期待を裏切らない作品になっていたかな? でもレビューを書きたくなっただけで大成功な作品だと思います。 | ||||
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カバーの神秘的な雰囲気と、ミステリNo.1の触れ込みから表紙買いしました。 感想を言えば、どんでん返しはたしかにすごいな、という感じです。 ただ、推理やミステリ要素、キャラクターに魅力があったかというとそうでもなく、主人公は基本的に率先して行動を起こすタイプでもなく、相方である少女 翡翠が関わることでしか動き出さない慎重派です。 主人公はミステリ作家という設定ですが、特にその設定が深く活用されるわけではなく、最終章のどんでん返しのために用意されたような設定な気がします。 読んでいてかなり違和感のあるシーンが多く、最終話を待たずに真犯人に察しがついてしまいました。 都合よく作られたかのようなヒロイン像に疑問が浮かんだりと、全体的にそこはかとなくフィクション臭があるのが否めません。 読んでる最中にずっと感じていたフィクション臭については、最終話でなるほどと思わせる展開があり、後から納得できました。 ただ、そこでのネタ明かしもややくどく、どちらかというとガッカリ感のあるもので、「たしかにうまく隠されてたな」と賞賛する気持ちと、「その視点だけでは推理のしようもない」という不満点があったのも事実です。 女の子キャラが不自然で大体ちょっと「ん?」ってなることが多いのも引っかかります。 ホームズ物が好きで最終話でその引用があったり、最後の推理がホームズオマージュだったのがサプライズでした。 犯人が探偵に推理を話させるラストシーンがやや冗長で、テンポが悪く、二人登場するシリアルキラーが双方とも殺人を犯すだけのバックボーンがなく、味の薄い異常者だなという感想が否めませんでした | ||||
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色んな本格ミステリ読んでた人からか、驚きはあまりなかった。昨年のこのミス1位の衝撃が凄すぎたから期待しすぎてしまった。 | ||||
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このミス、本ミスW受賞おめでとうございます。サインに釣られて初めて著者の本を買いました。 細かい所はどれだけ緻密に作ってあってもどうでも良く、唯々インパクト重視の私にとっては物足りない作品でした。 全体的な流れがこうなっていくんだろうなと思った方向から、更に驚きをもらわなかった事で満足感が足りない。 内容が荒削りでも強烈なインパクトの作品か、目の前に堂々とぶら下がってる物に気づかされた時にウッとなる物が読みたいわあ。 | ||||
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※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります 霊能力であれこれと視えながらも,言語化して論理立てて警察に伝える必要があり, オカルト要素がアンフェアにならないのは,『魔法使いシリーズ/東川篤哉』に近く, 仕事では凜々しくも素顔はポンコツ,そんなヒロインとイチャつく語り部の作家など, カバー絵も含め,キャッチーな部分は『屍人荘の殺人シリーズ/今村昌弘』の印象です. ただ,彼女との出会いをと,第一話で回想に入り,以降も時系列が戻らない展開には, その後,そして大仕掛けまでが見えてしまい,『最驚』と謳った終盤にも驚きはなく…. スッキリとしなかったそれまでの事件の再整理も,多重推理とでも呼べばいいのか, 一つの真相に二つの論理で辿り着くなど,その発想自体には目新しさを感じた一方で, 三話分の論理が語られ続ける様子は,説明説明になりがちでややダレ気味にも映ります. また,全体的にも文章で説明をし過ぎで,いくつかで図解がほしくなる箇所がありました. 見方によっては読者やミステリへの挑発もあり,意欲的な作品だったとは思いますし, 好き嫌いが分かれるとはいえ,ライトな雰囲気は読みやすさに一役買ってはいましたが, 聞こえてくる評判や,それらを差し引いても,そこまでは?というのが率直なところです. | ||||
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まず帯が煽りすぎです。 1/3くらい読んだところで犯人の想像はつくのですが、序盤の雰囲気がすごく好きだったのでどんでん返しがすごいというよりは残念感が強い。 全体の雰囲気は虚構推理に似てるなと思いました。(よく考えたら真逆ですが) | ||||
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感情移入の方向によっては後味が悪く、「すべてが伏線」ではあっても、「すべての伏線を拾っても、理詰めでは真相(各事件のことではありません)に辿り着けない。ただし直感で何が怪しいかはすぐわかる」のが残念ではあるが、各話での事件の処理と最終話での再処理については、本当に頭が下がる。 期待した通りの展開で嬉しかった、というのもあるが、作者はシリーズ化も視野に入れているようなので、2作目はまた違った手法で、凝ったミステリーを創って欲しい。 | ||||
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作り込まれた作品で、宣伝文句にあるように終盤に意外な展開があるのですが、前例がないわけでは全くなく、むしろ最近の若手が書くミステリに類似の例があるパターンではあります(少なくとも二つ、類例が思いつきます)。細部まで作り込まれた論理とキャラクターの良さこそがこの作品の美点で、私は「すべてが伏線」だの「どんでん返しがすごい」だの過剰な文句のせいでハードルが上がりきってしまい、終盤の展開に「ああ、結局これか」と落胆してしまいました。 | ||||
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