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美しき愚かものたちのタブロー
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美しき愚かものたちのタブローの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.48pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 41~45 3/3ページ
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非常に面白かったです。 松方コレクション展を見に行く前に読むと、より楽しめるかもしれません。 | ||||
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私は、パリに詳しいですが、よく勉強しています。この作者は、以前のエッセイの中で。フランス語はできないと書いてあったのですが、その後フランス語もかなり勉強された形跡が見られます。何かの賞をとるのにふさわしい作品だと思います。 | ||||
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大きなことを成し遂げようとする男にはなぜか同じ志を持った男たちが集まって来ます。松方幸次郎や吉田茂 田代雄一、日置釭三郎たち。彼らそれぞれが主人公となり、過去にさかのぼって叙述され、生き様や人間像が 浮き彫りにされています。多くのものを犠牲にして仕事を遂行する溢れんばかりのエネルギーに圧倒されそう。 タイトルにある「愚かものたち」には“愛すべき”とか“凄い”など敬愛の念が込められているのは明らかで、 そんな愚か者たちを本気にさせるタブローの持つ力は計り知れなく、人類の宝であるといえます。 光まぶしい永遠の都パリの描写も素晴らしいが、それ以上にタブローの表現が秀逸。実物を見ずして「睡蓮」 や「アルルの寝室」に恋してしまいそう。美術音痴の私は著者の言葉で理解するしかないのですが、それが悔 しくまた淋しい。いや・・・理解ではありません、感じることですよと言われそうですネ。 | ||||
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絵画鑑賞が好きで、海外旅行が好きで、原田マハさんの小説は大分読んでいます。ちょうど5月にパリに行き、 美術館巡りをしたばかりだったので、立体的に読書ができたが、本書から得られた情報を知ると、もう一度、 パリに行かなければならなくなった気がします。本書を読むと、本当に今の時代に生きている私たちは幸せだと 感動しますが、それは有名、無名の数多くの尊敬に値する方々の努力の上に拝受できている幸せだとつくづく 感じました。 読後感、良かった。 今の時代に生きて、このような小説が読めて、良かった。 ちょっと足を延ばせば、松方コレクションを集めた国立西洋美術館に行けるところに住んでいて、良かった。 絶妙のタイミングで松方コレクションの特別展が開催されるので、良かった。 本書にも出てくるモネの”Water Lilies, Reflection of Weeping Willows"が3年前に大きく破損してルーブル美術館で発見され、日本に送られ、大修復が行われ、今回公開されていることを日本経済新聞で知り、感動できて、良かった。 登場人物の方々も、草葉の陰から、多くの観衆が上野の国立西洋美術館に集って、松方コレクションを見て、感動してくれていることを知り、喜んでくれているであろうと思った。 | ||||
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2009年のルーブル美術館展で『大工ヨセフ』に魂を釘付けにされたのを覚えている。あれこそ、芸術に触れる悦びではなかったか。その会場であった、選りすぐりの作品が揃えられた国立西洋美術館の常設展こそ、鑑賞する価値が高いと感じたことを今も思えている。そうか、あれらこそ、松方コレクションであったか……。 本書は、「日本にほんものの西洋美術を。しかも傑作を展示して見せてやるんだ」(p351)との情熱に、そして壮絶な使命感に生涯を費やした4人の男たちの物語である。 ・凱旋門を見上げ、シャンゼリゼを眺め、パリの街を呼吸する。不羈の人、ナポレオン・ボナパルトを思えば、そこに松方幸次郎がいる。いま、この瞬間を松方とともに生きている自分が、歴史の一部になるであろうとの予感を抱く田代雄一の気持ちが、痛いほどよく伝わってくる(p196~198)。 ・「風の行方を追いかけるようにして……」(p299)クロード・モネの"庭"で、老画家と松方、田代の邂逅するシーンは秀逸だ。 ・パリジャン、パリジェンヌが行き交う宵のカフェテラスで、田代が松方に打ち明ける"タブローへの情熱"。「とても幸運な、幸福な愚かもの」(p205)。と言うが、家族の軛と経済的苦境を打開し、政府の援助まで授けられることになったのは、まさにその情熱によるもの。これほどの熱意があって、なるほど、事が成し遂げられるんだとわかる。「タブローへの熱狂」(p206)。そして松方の身の上話がはじまる展開はすばらしい。 ・第9章からの日置釭三郎の物語は一気に読ませてくれる。そして宵のカフェテラスで、静かに対面する日置と田代の姿が浮かび上がる。日置にとって松方からかけてもらいたかった言葉(p428)。それを口にする田代こそ素晴らしい! 情熱と使命感。それらはすべてを突き崩し、歴史を造りなすもの。最高の男たちの生き方(スタイル)に魅せられてしまった! もういちど、「国立西洋美術館・フランス美術松方コレクション」に足を運ぼう! | ||||
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