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ベルリンで追われる男
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ベルリンで追われる男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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「ベルリンで追われる男 "Illegal"」(マックス・アンナス 創元推理文庫)を読む。 舞台は、ベルリン。ガーナ出身の不法残留者("Illegal")、コージョはねぐらの窓から金髪の娼婦が殺される瞬間を目撃してしまいます。強制送還を恐れるが故に通報できず、逆に姿を目撃されたことにより自分が容疑者となって警察から追われることになります。よって、嫌々ながらも自らその殺人者を見つけ出さざるを得ない羽目に陥ります。 EUに纏わりつく「難民」問題については、ディーヴァーの「ブラック・スクリーム」、最近読んだ「厳寒の町」などいくつかのスリラーでも取り上げられています。それほどまでに政治的、社会的な混乱を生み出しているのだと思います。 そして、ドイツ。物語はネオナチ、反ファシスト、国家権力に追われる不法滞在者という構図を思い描きながら、「アフリカ系黒人」にとっては生きにくい現在のベルリンの実態を描いているのかもしれません。 「第二部」はスラプスティック劇と言っていいと思います。殺人者、その「組織」、国家警察、鉄道検札係(笑)に執拗に追いかけられ、果たして<アフリカ人ネットワーク>の力を借りたコージョは逃げ切ることができるのだろうか? ベルリンの街、通り、交通システム(都市高速鉄道・Sバーン、地下鉄、深夜バス)を理解していない私にとって、そのサスペンスは弱く、コージョの身体能力を駆使した「速さ」に翻弄される追跡者たちが無能に感じられました。エンディングもとても「ヨーロッパ的」ですが、感心できません。私の<ベルリン>という街の理解度に起因しているのかもしれません。「横浜で追われる男」ならば、あるいは? | ||||
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