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クジラアタマの王様



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【この小説が収録されている参考書籍】
クジラアタマの王様
クジラアタマの王様 (新潮文庫)

クジラアタマの王様の評価: 3.93/5点 レビュー 112件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.93pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全112件 81~100 5/6ページ
No.32:
(5pt)

「正義の味方」になるのはそれほど無理なことではない。日々の生活をしっかりまじめに続けること。それが大切。

現在、日本の社会にはびこっていた倫理にもとる行為が、少しずつ糾弾されつつあるように感じるのは私だけだろうか。まるで時代劇のように小判をばらまいていた人が亡くなり、もらった人々が追求されている。「社会を円滑に運用するには必要な慣例」というのが多すぎたのではないか。「もういいよ」と考える人が増えている気がする。
 本書に登場するのは、製菓会社のクレーム処理係と区会議員と男性アイドル。まったく何のつながりもないはずなのに「夢」の中ではチームを組んで怪物と戦う。ただ、やっかいなのは、「夢」の中の勝敗の結果が、現実世界に反映されてしまうということだ。「夢」の中で怪物に負ければ、現実世界で彼らはピンチに陥る。「夢」の世界で彼らをサポートしてくれるのは、大きなハシビロコウという鳥。これが学名「クジラ頭の王様」と呼ばれる。しかし、このハシビロコウは味方ではなかった!
 現実世界では、主人公の三人はそれぞれに自分の使命を果たそうと必死になる。その賢明な努力がやがて意外な人間関係のネットワークを作り上げ、世界的な危機に立ち向かう原動力となる。
 『キャプテン・サンダーボルト』のようなヒーローが、『ゴールデンスランバー』のような意外な協力者を得て、陰でパンデミックをひき起こし私利私欲に走る奴らと対決する。ぼろぼろになりながら娘の命を救おうとする主人公は、まるで『ダイハード4.0』のジョン・マクレーンのように格好いい。
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No.31:
(4pt)

「夢の案内人」ハシビロコウに導かれて読む者の生き方を問うた佳作

ハシビロコウ(動かない事で有名で、それで最近、子供に人気らしい。ラテン名「クジラアタマの王様」)を軽いモチーフとした四章から成る作品。主人公はお菓子メーカーのお客様サポート(クレーム処理)係で、小学生の頃"いじめ"を受けた経験がある。

第一章は製品への異物混入が起きた時の旧弊・傲慢な部長の拙い謝罪会見への批判・世代間ギャップもあるが、ネット批判と"いじめ"との相違を問い掛けたとも言える。ラストは"いじめ"に対する救いか、動じないハシビロコウを見習って生きろという教訓か。第二章は不思議な話。社内の動きは予想通り進むが、第一章の関係者の都議会議員の池野内が8年前に金沢のホテルで火事に遭った自身と主人公とアイドルの小沢(第一章にも登場)とで一緒に「夢を見ないか」と誘うのである。如何にも胡散臭い。「ハシビロコウ」、「火事」、「夢」の三題噺の様だ。また、「雷」、「野宿」、「猛獣」の三題噺でもあり、寓意は不明だが、主人公、池野内、小沢の絆が強まった事は確か。第三章は掌編だが不思議な話が続く。池野内が「夢の中で襲って来る猛獣・珍獣に勝てれば、現実でも勝てる」と断言するのだ。第四章はそれから15年後。どうやら三人は夢の中で逢って闘っているらしい(主人公の記憶は曖昧だが)。池野内は厚労大臣になっているが、違法献金の疑いが掛かっている。ここからが作者の手腕で、それまでの伏線、特に、海外修学旅行で鳥インフルエンザに罹った高校生の校長が非難の矢面に立って自殺した、を巧みに回収している。

果たして「夢の世界」を本作で出す必要があったか否か疑問ではあるが、楽しい趣向ではある(パラレル・ワールドではないと思う)。主人公の上司の父親の言葉「短期的には非難されても、大局的には大勢の人を救う生き方をしたい」が本作のテーマであろう。物語に伴い、それに沿った漫画イラストが付いているのも楽しい。作者の手腕に騙された気もするが「夢の案内人」ハシビロコウに導かれて読む者の生き方を問うた佳作だと思った。
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No.30:
(3pt)

クジラアタマの王様とは誰だ

音楽とのコラボ(『実験4号』)、他作家との合作(『キャプテンサンダーボルト』)などをしてきた伊坂幸太郎、この作ではマンガを取り入れる試みをしています。『キャプテン…』は、まだら模様の阿部和重風味と伊坂テイストを味わう楽しみがあったのですが、どうも肝心の内容がもう一つでした。

 今作も同様です。
伏線の回収はわずかで意外性もないし、ウィットある会話も減っています。

 夢世界とのつながりは前例もありますが(一例、小林泰三『アリス殺し』)、RPG風の異世界はそれなりに面白く読めます。謝罪会見の場での、マスコミやネットの正義面のあさましさもよく描けています。しかし〈訪ねてきた男〉(帯の表現)の正体が最後まで釈然とせず、もどかしい思いが残りました。

 ネットの動画で見ると、横向きのハシビロコウの目はつぶらでかわいげです。でも正面を向いた時、大きな口とともに目はつり上がり、威嚇するようです。(291ページの絵が見事に表わしています)
タイトルは彼そのものを指しているのでは、と思えてきました。
 こんな風な解釈も出来るのが、伊坂作品の魅力の一つかもしれません。
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No.29:
(2pt)

伊坂さん史上初めて、最後まで読めませんでした…

伊坂さんの作品はどれも好きで、いつも読ませていただいていますが、今回のは正直かなり残念な内容でした。

まず、ストーリーが1軸で、複数の世界が最後に繋がる爽快感は一切ありません。夢の話も一辺倒で、特に捻りがないものを繰り返しています。火事の話も、同じ話の繰り返しで、同じなら毎回そんな説明しなくて良いのにと、シンプルにくどかったです。

次に、個人的に気になってしまった表現が2つ。
1つ目は「〜のように」という意味で「〜よろしく」という言い回しが必要以上に多用されていること。
今までそんな表現してたっけ?という気持ちと、使われ方も心地よくは無く、途中からストレスで読み進められないレベルで気になってしまいました。
また後半から出てくる「パスカ」という表現も使われ方が異常で、意味的からして「スマホ」で良いのに、何故読者に馴染みのない言葉に置き換えるかも謎で、かつバカの1つ覚えのように高頻度で出て来て非常に気になりました。

10年以上前から伊坂さんの作品を読ませていただいている身としては、お勧めできる作品ではなかったです。
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No.28:
(2pt)

面白いかなぁ

正直毎回同じテイストの作品ばっかりだし、話の展開がくど過ぎてうんざりしてくる。

冗長に感じることが多かった。そんなに面白いのかな、という印象でした。
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No.27:
(2pt)

現実と非現実のシンクロ

いつもの伊坂ワールド全開のストーリー展開です。今回は一気読みしなかったので、個人的には星2つ
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No.26:
(2pt)

途中までは楽しく読ませていただきました。

2/3くらいまでは楽しく読んでいたが、後半急速につまらなくなってしまい、すっ飛ばして最終部分を読みました。
前半は久しぶりに伊坂作品でワクワクさせられただけに、最後までそのまま乗り切れず、残念でした。
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No.25:
(1pt)

ビックリするくらい読みにくい

今までの伊坂幸太郎のテンポの良さも感じず、非常に読みにくい作品でした。
途中で面倒くさくなってしまいました。
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No.24:
(4pt)

《事実は小説よりも奇なり》の伊坂ワールドは何処へ⁈

面白くなかったか?と問われれば、面白かったし、挿絵の新境地を見せてくれたし。ただ、いつも伏線に富んだワクワク感のある構成、そしてどんな作品でも必ず伊坂ワールドの底辺に流れる《正義》もちゃんと描かれているにも関わらず、今迄ずっと感じさせてくれた《事実は小説よりも奇なり》からは遠くなってしまった様に思えたのは何故か?
「夢」をテーマにした時点でご都合主義のストーリーに走ってしまった感が残念。
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No.23:
(3pt)

タイトルに目がいく

製菓会社のサラリーマン、男性アイドル、県議会議員の3人を軸にした、少しファンタジックな物語。登場人物たちの会話や振る舞いが相変わらず楽しく、エンターテインメント小説として流石の安定感です。サラリーマンの妻や上司といった脇役も癒しキャラで和みます。

只、主に夢が関係している話ですが、設定としてはややオーソドックスと言え、伊坂幸太郎氏の作品故に、やや物足りなさを感じる読者もいるかと思います。一方、筆者が本書で試みている企画の意図には一理あると思え、読書を楽しむ気持ちにさせられます。
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No.22:
(3pt)

夢か現実か

これが夢だったらいいのにとか、さっき見た夢が現実だったらいいのにとか、夢でよかったとか、あらためて意識してみると、夢と現実を対比して考えることはよくあることだと思う。嫌な夢を見たときには、体が反射的に動き、目が覚めて、まだ夢にいるような感覚になるときもある。夢ってなんなんだろうか。
本書では、夢の中で勝てれば、現実でも勝てるという不思議な世界観が描かれているか、最後に主人公が現実から目をそらさずに、今目の前にある物事から逃げず、真っ直ぐに対峙した上で勝ち取った勝利は感動的だ。自分の人生は自分で選択してきた結果、決して他人が決めたものではないのだ。
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No.21:
(1pt)

時間の無駄

どう頑張ってもこの本の世界に入っていけなかった。
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No.20:
(5pt)

新たな試み

新たな試みがありながらも、その試みに頼りすぎること無く描かれていて面白かった。
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No.19:
(5pt)

うむ!さすが伊坂さん!!

とても読みやすくまた、世界観に引き込まれる内容でした!
伊坂さんの描く奥さんはいつも魅力的ですね!!
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No.18:
(4pt)

読み応えあり!

夢の世界と現実の世界の絡み合いが読み応えありました。
今までの伊坂幸太郎の世界観もありつつ、新たなステージに到達した1冊かと思います。
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No.17:
(4pt)

著者のほかの作品と同じように楽しく読めた。
広報部関連の話は爽快感があった。
挿絵の新しい試みもよかったと思う。絵自体も好きです。

気になったのは、伏線をはる序盤のところに違和感というか、著者のほかの作品を読んだ人の中にはここが後で絡んでくるのだろうと簡単に気づいてしまう人もいるのでは、という少し自然さに欠ける感じがあった。
あと、著者の、迫ってくる脅威を描写する文章が好きなのだが、後半それが少なかったように思われた。この作品ではそれがあまり重要ではなかったのだろうとは思う。霧の中の動物のシーンは緊張感があってよかった。
次の作品を楽しみに待ちます。
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No.16:
(5pt)

毎回杞憂に終わる嬉しさ

私は、「伊坂幸太郎」さんの全ての作品を愛しているので、毎回新刊が出る度に緊張している。
今回こそ、もしかしたら、「私には合わない」作品だったらどうしよう、と。
そして、そのたびその心配が杞憂に終わる。そんなことはなかった。むしろ一作毎に大切な作品が増える。
伊坂さんは、そんな作家。
今回はファンタジーでありながら現代社会の闇を切る…まで行かなくても「痛いでしょ?」と後に残る傷跡を残すような作品だった。
そして、最後まで読まないと分からないが楽天イーグルスファンは読んでみて欲しい。
イーグルスファンの私は、最後の最後でひっくり返りました。嬉しくて。
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No.15:
(5pt)

必読

新しい伊坂さんに出会った気がしました。いつも奥さんがキャラがあって好きです。
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No.14:
(4pt)

とりあえず もどかしさは消えた

マリアビートルを境にここ数作の伊坂作品に期待と落胆を繰り返していた身としては作者がなんかやる!という感触だけは掴めたのでほっとしています。
物語自体はまぁ平易で従来の伏線と回収あるいは洒脱で思わずくすっと笑えるようなウィットからすれば小粒で程遠いのですが、なかなか味のある挿し絵?のチカラを借りて微笑ましく読める小品となっています。
ともあれ伊坂帰った〜の期待を抱かせるものであることに違いはありません。
次の一手が楽しみです。
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No.13:
(4pt)

良いんですけど

夢の中の出来事が現実世界に影響を及ぼしているのか?
苦境におちいった時、夢の中で怪物と戦い勝利すれば・・・
主人公を含む三人は夢の中で共闘し現実世界でも同じピンチを乗り越えてきていた
それは果たして偶然か否か、答えはクジラアタマの王様が知っている・・・のか?

伊坂さんは普通の小説を書くことに飽きてしまったんでしょうか?
今回は幕間に絵本の挿絵のような無声漫画?を差し込む形での出版です
思えば私が伊坂作品に初めて触れたモダンタイムスも漫画家とのコラボでしたね
まぁそのままでも素敵な作品を作り出すことのできる作家さんなのであまり変化球ばかり
投げられてもちょっとなぁと思ってしまいました
あと主人公がちょっとウィットに富みすぎてる気がして少しマイナスでしたかね
新作が出る度に期待値が上がってしまいますが次作も期待しております
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