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クジラアタマの王様
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クジラアタマの王様の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.93pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全110件 61~80 4/6ページ
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あまりにタイムリーで(タイムリー過ぎて)、いつ書かれたのか確認しました。 今の新型コロナ感染者に対する世間の反応がそのままに近い。また、突然に悪化する症状も同じで、予言の書のようでした。 でも、リアルには3人の勇者はいない。 去年読んだのなら読後感はよかったでしょうが、今読むと、軽く絶望感に包まれます。 それにしても面白かった。一気に読んでしまいました。 | ||||
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良品でした。 読みたかった本がこの価格で手に入るとは…ありがたかったです。 | ||||
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すごい!予言書とまでは言わないけど、かなり今のコロナのような状況の世の中を言い当てている。だから近未来を描くストーリーの説得力も増す。伊坂さんの、小説家の想像力に脱帽しました。 | ||||
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主人公はあるお菓子メーカーの広報部所属のお客様相談室の担当者。クレーム係。あと全国に愛人を持ちヘリで飛び回っている(県会・国会)議員さんとアイドルグループのリーダー的存在の男の3人が繰り広げる、奇想天外のドタバタ。 ただこれが、現在のコロナにつながっている部分があるので、蓮舫も読んだのであろう。伊坂幸太郎は、私は何冊も読んだがそれほど大好き〜という感じではない。 最初は,お客様の「異物混入」のクレームの電話から始まる。その対応のドタバタがとても参考になる。良く調べたものだ。食品メーカーにとって「異物混入」は最大のリスク。万全の態勢で臨むべき記者会見で大失敗,大炎上…。その後の客相の対応は本当につらいのだが読んでる分には面白い。しかし結果的にそのクレームが狂言…という事がわかり,その旦那がお詫びに。その旦那というのが県会議員なわけだ。色々話すうちに,昔金沢であったホテル火災の現場に偶然止まっていた二人であることがわかり変な形での意気投合。 異物混入のような悪い事だけではなく,ある有名アイドルグループの一人が「私はここのお菓子が大好きだ」的な発言をしたことで今度は爆発的に売れそうな雰囲気。さらにそのリーダーにCMに出てもらおう…と画策する時に,何とこのリーダーも金沢のホテル火災に居合わせていたことが判明…。 それから世の中に今でいうコロナウィルスのような感染病が流行りだし,その対策と利権でゴタゴタが起きるのだが,面白い事にこの3人は同じ夢を見る事がわかり,常に夢の中でハシビロコウと戦っていて,勝ったら実生活でも物事がうまく進み負けるとピンチが訪れる…という事もわかってくる。日本国民をウィルス感染から救うために,悪の組織?と戦う三人。最後に勝のは…。 こう書くと,何か全く変な話と思われるが,実際に変な話で(笑),作者は何を狙ってこんな小説書いたのだろう…と不思議でならない。 | ||||
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終わり方が予想と違っていたので、(勝手に)ガッカリしました。 「あっちの世界」が何かしらちゃんと謎解きされるんだと思ってたんです。 結局のところ「そういうものだ」的な終わり方(に思えた)。 そういう意味でイマイチでした。 | ||||
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最高に面白かった | ||||
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鯨頭っってなんだと思いながら読んだが楽しく読めた。夢は覚えていたい。 | ||||
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読み出して出てくる「ハシビロコウ」は、上野動物園で見ても確かに動きません。それでもその場でジ~と眺めてしまうんだけど…けど、とおもいつつ読んでいくと、1章が終わることにはワクワク感が出てきます。そして、ふと気になりだす「挿絵?」。あちこちのページに散らばっている「挿絵?」をまとめて見ても、何のことかは分かりません。 2章、3章は盛り上がります。夢のアクションシーンも淡々と書かれていますが、一気に読めました。そして、「挿絵?」の意味もだんだん分かります。 4章は、いきなり15年後。相当なページ数を残して、もう一度仕切り直すのか?って、感じでした。 そして、最後に読んだあとがきで、「小説でアクションシーンは難しい」「夢の部分はコミックで…」で、この本の構成が理解出来ました。 | ||||
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一気に読了しました。 まるで映画を見ているような時間軸、スケールの中で話が展開してきます。 夢に対して、仕事に対して、新型コロナウィルスなど外的状況に対して、 少しセンシティブになっているときにぜひ読んでいただきたい1冊です。 表現も美しく、伊坂幸太郎さんの世界観を堪能できます。 | ||||
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このレビューを書いているのは20年3月9日。 新型コロナウイルスのニュース真っただ中だ。 新型インフルエンザを題材にしたこの小説は、今出版するには とてもタイミングが悪い、と思う。 きっと今後に出版するにも、今の新型コロナウイルスの騒動が大きすぎて、 作者としては、この題材はありきたり過ぎてためらうかもしれない。 そう考えるとなんと絶妙なタイミング。作者の予言ともとれて、恐ろしさすら感じる。 ところで、 カギになる登場人物は夢の中の出来事を翌朝にしっかり覚えていることと 主人公は何にも思い出さない、思い出せないって言う悲しい体質がこの本を 面白くしています。 挿絵は夢の中の胆になるシーンが描かれているので、作者思うイメージと近い 感覚で読むことが出来たのではないかと思う。 ある意味主人公は夢を思い出せない為、この挿絵の外にいる事になる。 | ||||
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胡蝶の夢×現代 | ||||
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イラストがお話にぴったりでした。 | ||||
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全くの偶然なのか、本レビュー記載時点では小説の中の後半部分が半ば以上現実になっています。エンターテインメントとしての伊坂の手腕はいつもながら素晴らしいですが、それよりも現実が先を行ってしまっているので、いつものように面白がるだけでは済まされなくなっています。 いずれにしても読んで損はありません。それも、今、このタイミングだからこそです。 | ||||
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たまに伊坂幸太郎がやる、実験的な小説。 あるキングであったり、首折り男のための協奏曲、であったり。 どれも実験的であるが故、未完成な部分もあったが斬新な発想のアイデアには毎回感心させられ、そしてストーリー自体のそれほどつまらなくはないので、粗方満足することが多かった。 今回の小説での試みは、2つの世界を描くにあたり、それぞれを、片方は文章のみ、もう片方は絵のみで表現する、といったもの。 よくできていると思うが、説明される描写と描かれている絵にズレがあったりして混乱した。 さらに、最後に明かされる真相というか、要は「気持ち次第」と言いたいのだろうが、メッセージに拍子抜けした。 伏線回収を期待していたのだが、結果的にはかなり薄いテイストに仕上がった印象。 しかしこれをもとに、今後同じ手法でさらなる面白い小説を書いてくれると信じている。 | ||||
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死神などとはまた違った、ファンタジー要素も加わった伊坂作品。最後の方は展開についていくのにやや大変でしたが、面白く読めました。 | ||||
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主人公の「僕(名字は岸)」は菓子メーカーの宣伝広報局で働いている。最近そのメーカーで開発したマシュマロのお菓子を、人気ダンスグループの小沢ヒジリという男がテレビで気に入っていると言ってくれて、その翌日から注文や問い合わせがどんどん来るようになった。「僕」はもちろん喜んだのだが、それだけでは終わらなかった。 そのお菓子に画鋲が入っていた、というクレームの電話があったのだ。そのときの社員の対応がまずく、クレームをつけた女性はSNSで画鋲が入っていたことを広めた。「僕」が勤めているメーカーはその対応として記者会見を開くことにし、「僕」はそのときに言うべきでないこと、すべきでないことといった注意文書のようなものを作る。しかし、会見をした部長がその「べからず集」を持って行くのを忘れ、会見は完全な失敗に終わる。翌日には、抗議の電話の嵐。 しかし真相は、お菓子に画鋲は入っておらず、クレームをつけた主婦の子どもが落ちていた画鋲を飲んで、それを「僕」の会社のせいにしたのだ。 そして、話は次の章へ。池野内征爾(せいじ)という都議会議員が出てくる。この議員は「僕」に一風変わった話をしてくる。夢の中で、「僕」そっくりの絵が描かれたビラのようなものを見たというのだ。しかも、そのビラに書かれていた8ケタの数字が「僕」の生年月日と一致した。 さらに、以前出てきたエピソードが後の話へと次々につながってくるという、伊坂幸太郎得意の展開になる。そして話は、「ハシビロコウ」、「火事」、「夢」といったキーワードにより、「僕」と池野内議員、小沢ヒジリが結びつき、複雑になって、面白い展開になっていく。冒険小説でもある。 伊坂作品はいつもそうだが、ちょっと先を想像できない小説である。 作品の節目節目にこの物語を表現したマンガ(セリフはない)が出てくる。最初はどういう意味か分からなかったが、この物語の内容を表しているのだということが分かってくる。なかなか効果的な演出である。そんなマンガも含めて、伊坂ワールドに浸っているうちに、気がつくとラストまで読んでしまう、そんな魅力を持った小説だ。 | ||||
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著者の作品の中では初めてコミックパートの部分があり、単なる挿絵ではなく、本編のストーリーを示唆するような意味合いのもので、文章だけでなく絵でも想像力を働かせてどんな展開になるのだろうとワクワクしながら読めた。 物語は夢の中に別の世界があるパラレルワールドみたいな感じで、夢の中の敵との戦いの勝敗が現実世界にも影響を与えていくという話である。 自分にとって都合が悪い真実をいかに排除するか、そして排除したあとどんな本性が出てくるのか、そんな陰謀めいた展開は相変わらずおもしろかった。 主人公の岸さんの善人さと小沢イジリさんの能天気でほがらかな感じが好きだった。 | ||||
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挿し漫画がかわいい、ストーリーを盛り立てる。 鳥がモチーフなのはオーデュボンを思い出させるが、なぜハシビロコウなの?動かない、良くわからない雰囲気はシンボリックだけど。 | ||||
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現在、日本の社会にはびこっていた倫理にもとる行為が、少しずつ糾弾されつつあるように感じるのは私だけだろうか。まるで時代劇のように小判をばらまいていた人が亡くなり、もらった人々が追求されている。「社会を円滑に運用するには必要な慣例」というのが多すぎたのではないか。「もういいよ」と考える人が増えている気がする。 本書に登場するのは、製菓会社のクレーム処理係と区会議員と男性アイドル。まったく何のつながりもないはずなのに「夢」の中ではチームを組んで怪物と戦う。ただ、やっかいなのは、「夢」の中の勝敗の結果が、現実世界に反映されてしまうということだ。「夢」の中で怪物に負ければ、現実世界で彼らはピンチに陥る。「夢」の世界で彼らをサポートしてくれるのは、大きなハシビロコウという鳥。これが学名「クジラ頭の王様」と呼ばれる。しかし、このハシビロコウは味方ではなかった! 現実世界では、主人公の三人はそれぞれに自分の使命を果たそうと必死になる。その賢明な努力がやがて意外な人間関係のネットワークを作り上げ、世界的な危機に立ち向かう原動力となる。 『キャプテン・サンダーボルト』のようなヒーローが、『ゴールデンスランバー』のような意外な協力者を得て、陰でパンデミックをひき起こし私利私欲に走る奴らと対決する。ぼろぼろになりながら娘の命を救おうとする主人公は、まるで『ダイハード4.0』のジョン・マクレーンのように格好いい。 | ||||
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ハシビロコウ(動かない事で有名で、それで最近、子供に人気らしい。ラテン名「クジラアタマの王様」)を軽いモチーフとした四章から成る作品。主人公はお菓子メーカーのお客様サポート(クレーム処理)係で、小学生の頃"いじめ"を受けた経験がある。 第一章は製品への異物混入が起きた時の旧弊・傲慢な部長の拙い謝罪会見への批判・世代間ギャップもあるが、ネット批判と"いじめ"との相違を問い掛けたとも言える。ラストは"いじめ"に対する救いか、動じないハシビロコウを見習って生きろという教訓か。第二章は不思議な話。社内の動きは予想通り進むが、第一章の関係者の都議会議員の池野内が8年前に金沢のホテルで火事に遭った自身と主人公とアイドルの小沢(第一章にも登場)とで一緒に「夢を見ないか」と誘うのである。如何にも胡散臭い。「ハシビロコウ」、「火事」、「夢」の三題噺の様だ。また、「雷」、「野宿」、「猛獣」の三題噺でもあり、寓意は不明だが、主人公、池野内、小沢の絆が強まった事は確か。第三章は掌編だが不思議な話が続く。池野内が「夢の中で襲って来る猛獣・珍獣に勝てれば、現実でも勝てる」と断言するのだ。第四章はそれから15年後。どうやら三人は夢の中で逢って闘っているらしい(主人公の記憶は曖昧だが)。池野内は厚労大臣になっているが、違法献金の疑いが掛かっている。ここからが作者の手腕で、それまでの伏線、特に、海外修学旅行で鳥インフルエンザに罹った高校生の校長が非難の矢面に立って自殺した、を巧みに回収している。 果たして「夢の世界」を本作で出す必要があったか否か疑問ではあるが、楽しい趣向ではある(パラレル・ワールドではないと思う)。主人公の上司の父親の言葉「短期的には非難されても、大局的には大勢の人を救う生き方をしたい」が本作のテーマであろう。物語に伴い、それに沿った漫画イラストが付いているのも楽しい。作者の手腕に騙された気もするが「夢の案内人」ハシビロコウに導かれて読む者の生き方を問うた佳作だと思った。 | ||||
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