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傲慢と善良
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傲慢と善良の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全486件 381~400 20/25ページ
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面白く感じられると思います。 私は婚活したことかありませんでしたが、結婚のときにかなり悩んだので、思い当たる部分がありました。 真実にはイライラさせられる反面、架の女友達にアレコレ言われるのを見て、養護する気持ちになったり。 真実のすべてに共感できなくても、一部でも共感できる部分はあるはず。 私自身は、傍から見たら泉みたいな立場なのかな、と思いつつ、誰かを無神経な発言で傷つけたことがあるかもしれない。と思ったり、でも内面的には真実に共感できる部分もあり。 架の女友達は大嫌い。それは真実と同じ。どの立場で、口出してるの?と。自分たちは自分たちで幸せになっているのに、他人が幸せになるのは許せないのかと。相対的剥奪感ってやつ?こういう人がスクールカースト上位でいじめしたりするよね。と思ったり。 真実がやらかしたことは地雷女的な行動だったかなと思うし、嘘吐いたのは怖いな、とも思う。 けど、架は真実が消えた期間に、真実の人生、価値観、それから自分の内面、喪失感、そういった色んなものに向き合って、ラストの行動を決めたんだと思う。 人間そんなに簡単に変わるか?という疑問もあるけど、私の友達でも30年以上親元にいて、親の言うことを聞いていた子が(兄にお前は実家から出られないと言われていたらしい)、単身ハワイに留学して、その後別天地でイキイキと暮らしている、というケースもある。 本人が本気で変わろうと思えば変われるということなのではないかと思う。真実の場合は、嘘がバレた衝撃で、変わろうと思ったんだと私は思った。 辻村さんの本は初めてでしたが、読みやすく、他の本にも興味を持ちました。 | ||||
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ベストセラーにある、また、本屋大賞を受賞したことがあるという理由でこの本を購入してみましたが、読了してみて、とても考えさせられました。主人公に共感する部分が多く、自己評価が低いのに自己愛が強いというワードにものすごく納得し、自分自身のことを言われてるみたいでした。ぜひ手に取って読んでみてください。 | ||||
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今まで何冊も本を読んできました。お金を払い、ページをめくり、沢山の物語を読んできました。 私なんてまだまだだったのだと思い知らされました。 こんな重みのある、感じていたモヤモヤが全て文章として書かれている小説は初めて読みました。 小説に出てくる登場人物が私や周囲の人に幾度となく当てはまり、見られているのか?と怖くなるくらいに思っていること感じていることがそこに記されているのです。 このような本を書いてくださった作者、編集者の方に本当に感謝です。 | ||||
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婚活というものを一度でも経験したことがある人なら、何かしら感じるところがある、というか、本当にグサグサ突き刺さるんじゃないかと思う。 人間関係(恋愛関係)における「傲慢」と「善良」は、恐らく誰しも心の中にある部分だし、その複雑かつ矛盾を孕み、そして痛みを伴う感情を、これでもかというくらいハッキリと言語化して白日の下に晒してくれる(もうさすがとしか言いようがない。)。 だから読むことで傷つく人もいる気がするけれど、そんな人にこそ最後まで読んでほしいとも思う。著者の小説は、ミステリ調のストーリーの面白さはもちろんだけど、文章が本当に読みやすく表現が的確で、それでいてハッとさせられる。そして何より優しさに溢れていると思った。 「相手にピンとこない」という感情の正体は、自分につけている点数だ、というのは名言だな。善良さと自己愛が同居している、というのも。自分の持つ傲慢さを思わずにはいられなかった。 | ||||
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合コンを繰り返す停滞したあの日々にこの本を読んだらとても心穏やかでいられなかったと思う。最後まで読めなかったかもしれない。えぐられすぎて。 それぞれが持つ傲慢さと善良さの皮をベリベリ剥がして抉り出していくような作品。 この物語が行き着く先はどこなんだろうと気になってページを捲る手が止まらなかった。 人間が持ついやらしさやどうしようもなさ、自己愛なんかをこれでもかと実感させられた。 | ||||
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選ぶ側の傲慢さとそれを肯定する善良さ。何かしら理由をつけ条件をつけ値踏みをする、そんな人間の内面的なものが自分にもあてはまる。 | ||||
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ページの真ん中辺りでガツーンと来ます。 とにかく心理描写の一つ一つが非常に巧みで奥行きがあり深い。 捨て文字や文章がない稀有な作家です。強くおススメ。 | ||||
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非常に面白かった。何より作者の小説技法の巧さに恐れ入ってしまった。 婚活で出会った女性が結婚を目前に失踪し、残された男性がその過去を探る、という舞台設定。なぜ失踪したのか?というミステリー要素に惹きつけられながら、実は素性が知れなかった相手の過去を紐解いていく。自然な展開のまま、現代の「婚活」を主題に描くこともでき、よく練られた設定だと感じた。作中の男性が39才まで結婚せず、しかしそれでいて結婚相手としては魅力的に見えるような設定もなかなかよく案出されている。 婚活に限らず、誰しも他人を「品定め」してしまう瞬間というのはあり、その後ろ暗さを丁寧に、時に陰湿に描いた作品だと思った。それでいて最後は爽快感のある終わり方となっており、みごとに作者の作ったジェットコースターに乗せられた気分だった。 <以降はネタバレを含みます> ・第一部終了時点ではこの嫌味な小説、読むのをやめようかと迷ったが、第二部で十分すぎるほどに伏線が回収されて大団円となり、読み通してよかったと思った。 ・ハッピーエンディングにするため仕方がないとは思うが、架が真実に求婚するのはややご都合主義的か。そう、傍目からみたら「おもしれー恋愛してんな」(石母田のばあちゃんがいう「大恋愛」)って感じだが、幸せになりそうな匂いはまったくしない。何もこんな、嘘つきでプライドはいっちょ前に高く、そして毒親まで付いてくる人と結婚せんでも...。真実はこれからも、架の友人への嫉妬、タワマン生活への不順応、過干渉してくる親からのストレス等々にさいなまれてしまいそう。架も結局アユと比較してしまい、満たされない生活に不満をもってしまい... ・タイトルは『高慢と偏見』を大いに意識したもので(実際にそう言及されている)、「傲慢」は音合わせとしては良いが、そこまで正鵠を射ているとは思わなかった。何より、マッチングアプリの中では同年代、同属性の同性などと並べて比較されるわけで、そうした市場の一商品として並べられる自分をみたときに傲慢であり続けられるひとは数が限られるように思う。 ・表紙絵の女性は真実?だとすると、あまりにも幼く、美しく描かれていてミスリードでは。もっとも、この絵の魅力で一部売れている部分はあると思うので商業的にはプラスだろうが...。 ・現代の生きづらさや、生き方での迷いを、いくつかの対比構造で描いているのが面白かった。「東京vs地方」「恋愛結婚vsアプリ婚」「タワマンvs地方の生活」「自立した女性vs親の干渉を受け続ける女性」など。真実は地方に呪縛された人生だったが30を超えて一念発起し、東京での架との生活に手がかかったわけで、作中人物の表現通り「上手くやった」のだと思う。一方で、地方の生活での成功事例(金居さん)も描いていて、作者のバランス感覚の良さを感じた。 | ||||
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読んだ感想は、20代女性と30代男性にはとても刺さる物語ではないのかと思いました。私自身、20代女性ですが、自身の共感、もしくは自分に重ならなくても身の回りの人に重ねることができる心理描写や行動が多く、非常に面白かったです。読み止まりませんでした。 | ||||
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怖い。 この物語を読んで1番に感じた感情それだった。 主人公、架と真美そしてその親たち。取り巻く状況全て自分と似ていたからだ。 皆さんには今一度自分の恋愛観を振り返ってみて欲しい。 本当の意味で相手と向き合えているのだろうか。相手の何を見て、何を感じて、どうやって判断しているのか。 この本を読むとそんな自分の心の恐ろしい「傲慢」さに気づかされるのではないだろうか。間違えなく自分の恋愛観に影響が与えられるに違いない。 今、恋愛に悩んでいる全ての人に読んでもらいたい本だ。 | ||||
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現代的な結婚の問題と、心理描写が鋭く描かれている。出会いが多い現代社会だからこそ、条件でパートナーを値踏みするという意味で、傲慢に陥りやすい社会だと思う。 | ||||
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怖い。書けない。 あまりの既視感に、何事か書くことが憚れる。ここに書くことが彼女に見られてしまうかも・・と思うと、書けない。 書けないけれど、書きたい。 一つだけ、書かせてください。 入母田のおばちゃんの、あの一言。 宇都宮線のグリーン車の中で、還暦を2年過ぎた私は泣き崩れた。 『キャンセルして・・・』 その先の結末。 鼻水は涙なんだね。 還暦を2年過ぎてわかったよ。 映画化してください。 | ||||
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本書は婚活・結婚をテーマにしていますが、傲慢・善良という相反する人間の態度・感情は、仕事をする上でも共通していると思いながら一気読みしました。また、仙台、石巻という馴染みのある地名が出てきたのも一気読みに拍車を掛けました。特に陸前大塚駅は、20年以上前に仕事で何度か立ち寄ったこともあり、本書の描写と当時の違う風景を思い浮かべながら拝読しました。著者の他の作品も拝読したいと思います。 | ||||
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今、この時代をそのまま表現した傑作。結婚に興味のあるすべての人が読むべし! | ||||
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30代の婚活について、心理描写が絶妙。 自己愛は強いけど自己概念が低いことからくる相手に対するジャッジは自覚していないとこわい。 夢中になって読んだ。 | ||||
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一人の女性がある日突然姿を消したところから物語は始まるのでミステリーかと思いきや、結婚をめぐる当事者世代の複雑な心境がリアルに描かれていて、共感、納得、驚き、いろいろな思いが駆け巡りとても面白く読み終えました。 | ||||
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マルシィ「幸せの花束」 朝井リョウさんの解説にもあった通り、架と真実の”傲慢”と”善良”の二項対立が逆転する様は見物 真実(まみ)という名前もその名前からくる善良、真面目から読むうちに遠ざかっていくことに、憤りさえ感じました。 途中の”ピンとくる”が多様されているシーン ”像を結ぶ”に始まり”自己評価”、”自分の値段”、”釣り合う”という表記まで連想的に言い換えをし、心のレンズで見る描写に繋げていて素晴らしかったです。 | ||||
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これは、結婚を前にして、2人がそれぞれ成長する物語です。男性側と女性側の、それぞれの視点から、丁寧に描かれています。私は、婚活をしたことがなかったのですが、この本を読んで、いかに過酷な作業かを認識しました。結婚とは、何かわからないまま突き進んでしまいがちですが、正直に、わからないから立ち止まって考える2人の姿がとても潔くて、せつなくて、眩しくて、よかったです。自分の気持ちがわからなくなったら、逃げて考えてみてもよいのだと思いました。 | ||||
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一組の男女が結婚に至るまでの物語だったが、著者の狙いは、「それぞれが自分を確立する物語である」と受け取った。ストーカーの話から始まって、そのストーカーを突き止めようとする主人公の架、まるで推理小説のようだった。しかし、話は意外な方向へと展開し、結局はもう一人の主人公真実の「再生の物語」へと展開していった。最後に、一つだけ著者への要望が残った。辻村深月氏が女性だからか、真実やその他の女性(真実の母親など)の心理描写は素晴らしいと感じたが、架がなぜ結婚をしようと決意したのか、その過程も、真実と同様の長さで書いてほしかったと思う。結婚したい気持ち70%の架が、なぜ100%になったのか。なお、筆者は、辻村氏の作品を読むのは初めてである。ちくま新書『聞く技術 聞いてもらう技術』(東畑開人 ちくま新書)のなかで、東畑氏が「微細な傷つきを書かせると天才的なのが、小説家の辻村深月さんです」と書いていたので、辻村氏の作品に興味を覚えたのであるが、期待通り小説の面白さを味わうことができたと思う(長編なので、読み終えるのがちょっとしんどかったが)。ここで筆者はブックレビューにざっと目を通した。すると辛口の批評もあったので、筆者は特に個人的に感動した理由を書いておきたくなった。筆者の身内に、筆者に対して上から目線で接する人(仮にSとしておく)がいる。数日前Sに向かってその点を指摘すると、Sは当然のように言い返してきた。それは筆者を納得させたいというのではなく、言葉で押さえつけたいという言い方であった(「この愚か者めが!」――Sへ向けた筆者の心のセリフです)。では、この『傲慢と善良』の第二部冒頭を見ていただきたい。真実は架に向かって「私に対して必死になってほしい」と訴えている。Sも、自分の事では必死になるが、筆者に対してはこの五十年間、必死になってくれたことがない。筆者がSに訴えたかったのは、「私に対して必死になってほしい」ということだ。辻村氏は、筆者の気持ちを代弁してくれたのだ。 | ||||
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重ね合わせて読んでしまう。お互い配偶者を思いながら架と真美を評価、分析してしまう。79点とストーカーの嘘が2人を大きく引き離し、その空白期間でお互いが大きく成長し結ばれる。最後式場のキャンセル発言はびっくりしたが、読み進めてそういうオチで良かったとつい安心してしまった。文字通り大恋愛の映画を見たような気持ちよさが読み終えたあとに残る。さすがランキング上位本と思いました。 | ||||
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