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みかづき
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みかづきの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全133件 61~80 4/7ページ
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本屋大賞の作品だけあって、クチコミ通りの素晴らしい小説です。 厚みがあり、果たしていつ読みきれるか心配しましたが、グイグイ引き込まれて一気に読みきりました。 教育への強い意欲、希望、葛藤、また家族の形にとらわれない、深く愛情深い親子の在り方や、家族の歴史が臨場感豊かに描かれ、深みのある一冊です。 | ||||
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読むのが早くないので、時間はかかりましたが、「読んでよかった!」と思える本でした。 塾を舞台にとなっており、その時代の教育改革についても書かれていますが、わかりやすく説明されていますので、難しく感じませんでした。 特に印象的なのは、子供たちが「できた!」「わかった!」ときの場面の描写でした。一度でも他者に勉強を教えた経験があれば、そのときの温かな喜びが共感できるのではないかと思います。 特に、直哉くんが先生に手紙を書くシーンは感動的でした。 | ||||
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淡々としたストーリーにグイグイと引き込まれてました。昭和30.40年代は、みな頑張って生き、成果を得たものです。他人の目を気にするのではなく、自分の世界を形成することに集中していました。 | ||||
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塾の揺籃期・昭和36年に塾を開いた一家の50年にわたる歴史を描きながら、日本の公教育や塾の変遷なども辿れるすばらしい内容の本でした。450ページの長編小説ながら、私も駆け出しの塾講師として、引き込まれるように読んでしまいました。たぶん、子供を教える仕事に携わていなければ、こんなにも夢中になれないでしょう。 一番感じ入ったのは、最後の部分で、創業者の孫の代にあたる青年一郎が、経済的不利益を被っている子供達にボランティアの学習支援を始めるあたり。 親の経済格差が子供の教育格差に拡がっている今という時代に視点を当てている。 直哉という小学生との関りから、一郎は気づく。 「教育は子供をコントロールするためにあるんじゃない。 不条理に抗う力、たやすくコントロールされない力を授けるためにあるんだー」 共感しました! 一つダメ出し。本文とは関係ない表紙の絵ですが、「みかづき」が逆になっている。右にふくらんでいるのが新月から3日めの「三日月」。表紙の絵だと、満月から新月にむかう26日月ぐらい。本来この絵の月は「みかづき」とは言わないのでは?文中にも、「満月までいく手前の月」という意味合いの言葉がでてきて、たぶん26日月ぐらいの月なんだろうから、内容とあっていて絵は間違いではないのでしょう。タイトルの「みかづき」がよくわからない。 | ||||
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戦後、理想の教育を目指し塾を立ち上げた女性とその家族の物語。時代と教育行政に翻弄されているかのようで、教育の本質が最後に語られるときにはタイトルに込められた作者の思いにうなった。確固たるディテールにも感服。ぜひ、大河ドラマの原作にしてほしい。 | ||||
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兎に角、いい本です。 感動と教育とは? みかづき その意味が重なりあったその時に終焉を迎える。 その感動は、晴れ晴れした 淀みのない 昼間に見える みかづきのような 実に素晴らしい | ||||
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大竹まことのラジオでダヴィンチ編集長の関口靖彦さんが本書を推薦していました。お勧めできる面白い小説でした。 昭和36年、用務員だった大島吾郎は塾の共同経営を赤坂千明から誘われます。本書は、夫婦となった吾郎と千明のおよそ半世紀の悪戦苦闘を描く家族三代の大河小説です。 この小説の第1の読みどころは、半世紀の中でめまぐるしく変わる文部省の教育政策に学習塾がどう対応してゆくかです。詰め込み教育への批判、ゆとり教育への転換、その方向修正の中で学習塾=家族は翻弄されてゆきます。 私事ですが、学生の頃、小さな学習塾でアルバイトをしていました。お父さんが塾長、お母さんが経理部長。朝は自分の子どもを学校に送り出し、昼は教室のメンテ、雑務、家事、夜は4時から9時近くまで授業、授業の後は父母からのクレーム処理、休日は補習授業や学力テストなどなど。一般の家庭とはかなり違う学習塾経営には、小説の題材になるようなネタはたくさんあるように思います。 本書も、夫婦間の葛藤、多忙ゆえの親子のすれ違いなど、学習塾を経営するために発生する問題を淡々と描写します。これが、第2の読みどころです。 個人的に気に入ったのは最終章。教育格差をめぐる青春小説といった印象です。最後の1ページは、ベタかもしれないけど、目頭が熱くなりました。吾郎と千明の人生が濃縮された秀逸なラストシーンと思います。 本書はハードカバーで472ページ。扱いにくい重さです。それでも読了後は登場人物と別れるのが辛くなりました。お勧めの★★★★。 | ||||
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世の中にモノと情報が溢れ、多くを望まなければそれなりの生活ができる現代社会 そんなある意味満ち足りた社会に居ながら、どこか感じる”満ちたりない”という気持ち そんな思いは贅沢な悩みとある意味割り切ってしまえるのが現代のスマートな生き方なのだろう そんな中、本作は教育という決して完成することのないテーマに真正面から向かい合い続ける一家を通して 心に燻り続ける”満たりない”という気持ちを少しずつ解きほぐしてくれたように思う そして物語の終盤、大島五郎・千明夫妻の孫である一郎が踏み出した一歩に胸が一杯になった 千明がかつて暗がりを照らす存在になると信じ塾という月を立ち上げたように、きっと彼も決して満ち足りることはなくとも 多くの子供たちを照らすみかづきとなってくれることだろう | ||||
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昭和36年。東京オリンピックの3年前から物語は始まる。学習塾が「ジュク?」と尋ね返され、友達に内緒で通っていた時代。用務員室で補習をする五郎と塾を開業しようとしている千秋とその娘蕗子とが出会う。その後、受験戦争時代、ゆとり教育の時代を経て、少子化・子供の貧困の時代へ。約半世紀の塾と家族の物語。 教育や学校をテーマにしたドラマや小説は、取材不足が見受けられるのが常であるが、この作品は違う。作者は、多くの資料を読み込み、多くの人と現場を取材して執筆している。それぞれの時代を見事に描いている。久々の信頼できる力作である。教育関係者にとっても、専門書以上に学びの多い書物である。 | ||||
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塾業界を舞台にした物語。日本の戦後から現在までの教育政策と絡ませながら塾や学校、そして人の育て方について理想を追い求める。様々な人の視点から教育が語られるので、多面的な見方ができる。私は中学生の子供を持つ父親だ。その立場にいると、どうしても受験などいろいろ思うところもある。しかし、思ったことを言っても、伝わったかどうか分からないし、そもそも子供をコントロールしていいものかどうかも悩むところだ。本作品は自分の想像をはるかに越えるものだ。教育分野の大河ドラマである。子供を持つ親に読んでほしいし、中学生くらいの子供にも読んで欲しい。きっと心に響くエピソードがある。共感できるエピソードもある。自分の生きざまを振り返るとともに、自分の子供に対する教育の提供について考え直すきっかけとなった。教育は経済活動より尊いと思う。 | ||||
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本好きの私が、本の長さで選んだ一冊でしたが、自分の生まれる前から私の子供の世代まで、長い時代を渡る本でした。確かに「あったあった」と思う箇所も多く、内容を身近に感じました。 途中途中の、家族愛にも涙できる、とても優しい内容でした。 | ||||
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学習塾のお話というのに食指が動かず置きっぱなしになっていた本ですが、読み始めると徹夜してしまいました。 長編ですが、ときには大胆に年月をすっ飛ばし、基本時系列に進行しながらたまに遡って短いエピソードを挿入して空白を埋め、軽快に半世紀が進んでいきます。 ラストのつけ方も見事としか言いようがなく、プロ作家の技術を堪能できた作品でした。 作中の登場人物にあまり惹かれなかったのは相性の問題で仕方ありません。 | ||||
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塾を通しての教育界の変遷がよくわかりました。戦後の子どもたちの教育を巡って試行錯誤、切磋琢磨してきた人々の熱意を感じました。国を建て直すのに教育なくしては成り立たないことと思います。 もう一つ、話の大きな流れとして夫婦、家族、3世代に渡る家系の変遷が描かれていて、こちらが興味深かったです。後半は家族の展開が気になり、一気に読みました。 吾郎の血の繋がらない孫、一郎にかける言葉や小説の終わりにつながっていく家族という糸を感じて、読後がすごく爽やかでした。 | ||||
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塾業界にいるひとは必読です さすが森さんという 表現もさることながら きちんと調査された教育の歴史は 大変勉強になります | ||||
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読み応えがあり、家族と教育について考えさせるものが残りました。 物語の進行とともに時代変遷を感じる、というのも楽しい要素でしたが、教育史を知る、ような内容にもなっており、個人的には後者が非常にタメになりました。 その上で、上質な物語を乗せていることが素晴らしい。 作者は殊教育に関して、物申したいパッションが強くあったのだろうと想像します。学校の先生すべてに読んでほしい話だし、学校教育に口出ししたがる親にも最低限の素養として、知っておくべき内容と思いました。 | ||||
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親子孫と三代にわたり塾教育に身を投じた大島一族の波乱万丈のクロニクル。人に好かれる夫・吾郎塾長。 その吾郎を塾長の座から追い出し、娘たち全員に離れられた千明。個性豊かな子供たち。作者森絵都氏は 千明に最も多くページを割き、タイトルである「みかづき」の意味するところを語らせる。 ところが、作者は主人公千明の一生を終わらせ、しかも死に至るシーンをサラッとカットしている。こ こはまだクライマックスではないと言っている様。物語のテーマは千明の一生ではなく、あくまでも親子孫 三代大島一族を魅了し、呪縛してきた『塾教育』なのだと。 | ||||
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千葉の地名が出てくるので、知ってる家人は より一層、内容に入り込めていたようです。 また私の場合、最初の主人公の孫の世代になって 登場人物の中に「誰この人?」という人がでてきましたが 飛ばし読みしなければ、そうならずに読めるようです。 なお、国語の練習に「綴り方」(自由作文)を やることは、我が家では確かに効果がありました。 (塾の国語の先生が、補講的にやってくれたものであり まだ、点には結びついていません。) 「みかづき」は、読んで感じる情景にビビッドカラーが あまりないので、その点が、「蜜蜂」より不利ですが、 面白くないから評価に差がある訳では、決してないと 思います。 この点、皮肉なことに「蜜蜂」の1位と2位がどうして あの順番なのかを考えれば、不服でも納得できることと 思います。 「蜜蜂」は、漫画(その内の一つには私も入り込みました)と 比べている人が多いのに少しびっくりしましたが、「みかづき」 には漫画と比べてる人が見当たらないことにほっとしました。 「蜜蜂と遠雷」は、本来、メロディーを 頭の中で奏でられるくらい、聴き込んでから 読むべき作品であって、それができなかった 私は、曲を聴きながら読みました。 | ||||
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綺麗なストーリー。ひと文字ひと文字大事に読める作品に出逢えた事に感謝します。何度感動の痺れを経験したことか、本当に森絵都さんに脱帽です。尚、この本は一生大事に取っておきたいと思います。 | ||||
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戦後から現代を見るのに、教育というテーマはなんでぴったりなテーマだろうと思いながら読みました。別途著者のインタビューを読むと世代をつなぐ家族の物語を描きたかったということだったので、教育、塾という視点はかくも時代を表すものかと感じました。規制官庁の右往左往に庶民が振り回されていることも子供や親の直面する時代ごとの問題によく表れていました。教育支援のNPOなんてまさに現代的です。希望がある。 | ||||
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森絵都さんの本に初めて触れました。 コミカルで人情味があって歯切れのいい文章です。 シーンが変わるときは歯切れがいい。 そのスパッとしたキレ味が最高です。 結論が先にというユニークなスタイルで、画面が切り変わるその瞬間が気持ちいい。 教育と塾業界をベースに、昭和から平成にかけて、三世代に亘る奮闘の姿を描いています。 登場する人物はいずれも個性豊かで、軽やかなコミカルさと歯切れ良くあらわしています。 教育に関して国の方針が変遷していく姿と共に、それにより国民が受ける影響を課題として一石を投じています。 塾のあり方も、国の方針によって左右されていきます。 荒波の中を小船が突き進んでいくがごとく、常に動きがあり、困難を乗り越えていく姿が見えます。 そして、自転車操業のなかで、ふと家族の本心に触れた時、つい涙腺が弱くなってしまいます。 その人情味は昭和のノスタルジーを強く感じます。 自転車で個人塾に通っていたころの思い出がなつかしくよみがえってきます。 本書で語る太陽と月の関係がよくわかります。 そして、タイトルの「みかづき」は韻を踏み、様々なエッセンスを含んでいるように感じます。 成長し幾多の困難にも前に突き進んでゆく勇気をたたえる本です。おススメします。 | ||||
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