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六つの航跡
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六つの航跡の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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クローン人間やデジタル人格のガジェットを精密に描く作品が読みたければ、悪いが他をあたってくれ。 恒星間移民船の中で犯人も含めて乗員が死亡してしまって、生前の記憶がないまま全員がクローニング再生されてんだが、いったい誰がやったんだ?という密室、館物ミステリーなのです。 あと、藤井太洋『Gene Mapper (ジーン・マッパー)』が好きなら、主人公マリアのハッキング技術には心掴まれるかも。 | ||||
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クローン技術が発達した星間宇宙船で発生した殺人事件とその犯人探しをメインストーリーに、乗組員たちの過去パートを組み合わせた構成です。 過去パートで断片的に語られる出来事を繋げていくと、徐々に大きな絵が浮かび上がるという展開なので、それなりに面白く読めました。 残念なのが、最後のピースがはまったとき、裏側にある陰謀の動機とやっていることのギャップが大きいように思えた点でしょうか。 とはいえ、クローンそのほかの設定を活かして、未来世界を描くというSFらしい物語になっているので、SF好きなら読んでも損は無いと思います | ||||
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満足です | ||||
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満足です | ||||
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6人の乗員とAIのイアンの過去が明らかになっていく。自分たちの全世代のクローンを殺害した犯人捜しをするのだが、恒星間宇宙船の中の出来事なので、完全なクローズドサークルかと思う。ただそこはSFの自由度というか想像されたテクノロジーのおかげで厳密なクローズドサークルにはしてもらえない。事件の真相が徐々に明らかになっていくストーリーテリングの巧みさがあり、やはりミステリというよりはきっちりとしたSFというジャンルの中でエンタメを感じられる。一時はクローンを作成できない状況に陥ったが、解決方法が想像の斜め上で面白い。上下巻合わせてずっとドキドキしながら読み終えた。続編があっても面白そうだ。 | ||||
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恒星間移民船ドルミーレ号では乗組員が自分自身のクローンを作成しながら何世代にも渡って目的地を目指している。ある時、クローンが緊急に再生された。目覚めたクローンは、眼前の自分たちの死体に驚く。6名の乗組員で生き残ったのは船長のみ。ただし昏睡状態。AIはまともに動いていない危機的状況。宇宙船内の閉鎖空間で6人のうちの誰かが犯人であるのは明らか。そして乗組員は犯罪歴があり、罪を特赦してもらうのが目的なので、誰もが殺人を犯しそうな6人である。少しづつ乗組員の過去が明らかになる中、誰が何を目的に殺人などをしたのか。真相は下巻に続く。 登場人物が少なくて読みやすい。日本人のヒロの性格は少し軽くて、日本人らしくないのが少し気になった。これも伏線なのかもしれないが。 | ||||
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話も面白いし、キャラもとても魅力的。 お気に入り作品になった。 今後もたまに再読していきたい。 よくある海外SF小説みたく淡々と進んでいくのかと思いきや、 SFだけどミステリはいっちゃってるわ、とっつきやすいキャラや 心情描写で感情移入できた。 海外のSF作品で、ヒューゴー賞とかもとれそうだった作品らしい。 そんな作品でヒロインと親しいメインキャラが日本人の男子なの驚いた。 親しみ感じるし、なんか嬉しい。 ヒロは小柄で目が大きく前職もオシャレ、飄々として軽口をたたき、 ヒロインをよく構う、ムードメーカー。 だけど本心は見せず、裏では大きな秘密を抱え苦悩する。 とても切なく、彼自身の魅力ともども、とても萌えた。 アニメやマンガで男主人公でも違和感ナシ。 ちなみに脇役で主役より人気でそうな男子キャラ的な存在も 日本人男子だった。 天才でずる賢くスマートな政府の高官だけど、本当は友情に厚く ラーメンと人間観察が大好きなヤツで憎めない。 アレ、これアニメとかマンガだっけ笑、、 元兵士で政府の要人、男言葉で勇ましいのに、メイド付きで お嬢サマ?っぽい一面もある女子とか。 とにかく、憎めない上に魅力的なキャラばかりだった。 続きが読みたすぎる、、 あの後、皆はどうするの、どうなるの。 ヒロインとヒロはその後どうなりますか。 とりあえず、読んでる間ずっとある違和感が根底にあって、 思い切り没頭できない部分があったから、☆-1かな。 死んで別の個体に脳移植するんなら同一人物だと思えるけど、 データのみ前の個体から引き継ぐってどうなんだろ。 死んだ人間のデータを持つ別個体って、ソレもう別人じゃん? そんな考えが頭から離れなかった。 魂の在処の問題になっちゃうかもだけど。 | ||||
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クローン技術により永遠に生き続けられるようになった未来。くじら座のアルテミスという新天地を目指す宇宙船で乗組員のクローン達が目覚めると自分たちの先代クローン全員が惨殺(1名は意識不明の重体)されていたのでした。そして、遺体の年齢からどうやら自分たちは地球を出発して既に20数年が経っているにも関わらず、その記憶が全くないことに気付きます。閉鎖空間における殺人事件の犯人探しのスタイルで始まるこの物語は、6名の乗組員たちのおそろしい過去が明かされるに従い、アガサ•クリスティのミステリーよろしく、「全員が怪しい」? 第一に、特殊な「3Dプリンター」でDNAデータから複製した身体に、「マインドマップ」と呼ぶデジタル化された人格・記憶をインストールするというシステムがユニークです。これまでにも、ブリンの「キルンピープル」やスコルジーの「ロックイン」、ゴールデンの「遠隔機動歩兵」などでも同様に、記憶や人の意識を「別の容れ物」に移すSF小説は結構ありましたが、本作が他のそうした作品と一線を画するのは、アシモフの有名な「ロボット三原則」に匹敵する「クローンの作製と管理に関する国際法附則」を登場させている事でしょう。この「クローン法」に対する違法ハッキング(肉体だけでなく精神まで書き換えてしまう技術)と「クローン対人間」の数百年に及ぶ歴史が絡み合い、異様なディストピアが描かれてゆきます。そして、映画「ブレードランナー」にも共通する、「では、人間とは何だ?」という哲学的な命題が浮かび上がります。 何の予備知識もなくたまたま見かけて読んだのですが、2018年の個人的ベストSF、掘り出し物でした(ラストがやや物足りないので、☆は4つですけど)。 | ||||
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ちょっとしゃべりが多くて、どういう世界感(SF的前提)になっているのか理解するのに時間がかかります。 が、わかり始めると、読みやすくって、一気に読めます。 それなりに人気があるのがわかります。 | ||||
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舞台は2493年の恒星間移民船。 冒頭にクローンに関する法律の重要部分が、まず掲示されます。 そして自分たちの死体と共に一斉にクローンとして復活する乗員たちという開幕。 それまでの宇宙での25年の記憶はなく、AIのデータも消去されている上に、みな犯罪歴を抹消する条件で長期の宇宙航海に出た元犯罪者であるために、お互いに疑心暗鬼に。 そんなぎくしゃくした中での犯人捜しと、彼らの過去が交互に語られていき、クローン法の成立やクローンという存在に、彼らがどう関わってきたのかが明かされていきます。 設定が魅力的で、展開もみなが思わせぶりな行動をしていくサスペンスフルで一気読みのSFミステリでした。 「○○さん有能過ぎじゃないか」という、ちょっとバランスブレイカーにもなりかねない能力を示すキャラクターがいることや、 伏線がきちんとあって遠未来のこととはいえ、技術的ななんらかの説明もなしにぽんと出されるとデウス・エクス・マキナにしか思えないようなSF手法が出てくること――ミステリ上重要な前者より、そことは直接関わらないこっちの方が私はむしろ気になってしまいました(笑)――など、ちょっと引っかかるところもないではないですが、 そこを差し引いても、特殊設定の閉鎖環境もの好きにはたまらない作品だと思います。 | ||||
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今回の評価4というのは、絶対評価と言うよりも好きか嫌いかという主観的な評価で、客観的には5点を付けても良いと思います。もってまわった言い方をするのは上巻の評価で触れたあるコミックの評価と全く同じ理由です。不思議なことに最終的な評価まで同じになろうとは思ってもみませんでしたが。 ストーリーは良く考えられていて面白く、読み易く、サスペンス満点で、どんでん返しの連続です。キャラクターも良く書けており、まさか、あのキャラクターがそう言う人だったとはという意外性の連続。 ただ一点、ネタバレになるので詳しくは書きませんが、“WHY”が自分の好みと合わないため、それが嫌で満点を付けませんでした。ただし、その私の感覚は、そのコミックの評価でも一般的ではなかったようなので、本書についてもほとんどの方は気にならないのではないかと思います。 下巻の最後で明かされる、その“WHY”以外は、良くできていると思います。 上巻の最後の一文でストーリーは大きく急転しますが、下巻に入ると上巻後半のまったりした雰囲気は急変し、ページが進むごとに衝撃の秘密が明かされます。まさかここまで奥の深い話だったとは。 そこで語られるのは、法律がテクノロジーの進歩にまったく追いつけないという絶望的な事実です。 冒頭で犯罪者と言われていた6人(7人)の過去の話は、未来のハイテク犯罪のカタログみたいです。テリブル、テリブル。上巻冒頭のイメージどおり、結構ダークな話でした。 確かにこういう経緯であれば上巻の冒頭のような事態になることもあり得るでしょう。最初に条件が設定され、その枠の中でロジックが展開し、伏線が置かれ、後に回収され、キャラクターは変化し、それなりに納得できるクライマックスを迎える。ある意味、プロフェッショナルな作家の作品です。 こういう話を読むと、70年代、80年代のSFは、結構平和な話が多かったなあと思います。 | ||||
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書店で見かけて何の情報もないまま購入。 冒頭に、2282年に制定されたという「クローンの作製と管理に関する国際法附則 全7条」が掲載されています。確かに、クローンが登場するSFを読んでいると、何らかの規則がないと何でもありになってしまって収拾がつかなくなるという予感はしていたのでグッドタイミングかも。しかし、今まで誰も提示しなかったのが不思議。(単に私が知らないだけか?) ストーリーを簡単に言うと、元犯罪者6人とAIが操船する恒星間移民船で乗員全員が惨殺されますが、クローン再生で同時に蘇ったその6人とAIが欠落した記憶に悩みながら謎を探る話です。 あらすじを聞くとややこしそうな話ですが、もしかしたらアシモフに対抗してクローン7原則を使ったミステリーなのかなと読み始めます。 上巻は2つの章に別れていますが、冒頭からしばらくはかなりホラー風味。なにせ、清潔なはずのクローン再生室内に、人工重力が切れたために4体の惨殺死体が血の帯を引きながら漂っているのですから。 さらに、全員が重犯罪者という設定の中で船長がやたら厳しかったり、退行現象を起して自閉する者がいたりします。また、再起動したAIも私は会話ができませんと繰り返すばかり。お先真っ暗です。 主人公は、6人の中では一番下っ端の保守係兼機関長補佐(実質は雑用係)の若い女性。と言っても全員が20代前半の姿でクローン再生されたばかりなのですが、実際には何度も再生を繰り返している数百歳?の人ばかりなのです。 この時代、クローンと人間は対立しながらも共存しており、彼らは最初の恒星間移民船として、2500人の人工冬眠者等を乗せてクジラ座タウの惑星アルテミスを目指しています。航海は数百年かかるらしく、乗組員はクローン再生を繰り返しながら操船するのですが、そんな厳しい任務を希望する者は少なく、重犯罪者が任務完了後の免罪を条件に乗り組んでいるという設定です。 で、それを支えるアイデアが、自由自在なまでに改良されたクローン技術と再生された肉体に書き込まれるマインドマップ(人格データ)です。肉体の再生は何度でもできますが、同時に生存できるのは1体だけ、それに最新のマインドマップをインストールすることで個体の生命の延長とオリジナリティを保証します。 このアイデアが去年読んだあるコミックの隠しネタと同じだったので、なんとなく比較してしまったところ、予想以上にキャラクターがかぶってしまって、印象が引きずられてしまいました。特に主人公が、料理好きでほんわかしているところなど、とてもクローン三世代分の終身刑を喰らっている重犯罪者とは思えません。 第二章に入ったあたりからキャラクターが妙に砕けてきて、酒盛りはするはデザートに舌鼓は打つは。おまけにAIまですねたりするし。一方で、各キャラクターの秘密も次々に明かされます。これからどのように展開するのでしょう? 設定やロジックにちょっと甘いところもあったりするのですが、下巻の展開に期待がふくらみます。 | ||||
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