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共喰い
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共喰いの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 21~40 2/3ページ
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本屋さんでは売り切れで、ここで購入しました。 何となく読みたかっただけなのですが、一気に読んでしまいました。 | ||||
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情熱大陸での田中さんを見て、非常に人間的に興味を持ったので、初めて読んだ現代純文学でしたが、純文学って読みにくいなと実感。 | ||||
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読んでいて、情景がうまく浮かんでこない(電波障害で時折映像が乱れるような感覚で、色も白黒しかも濃淡のない、線だけの世界) 野と、読点の位置に違和感を感じました。 でもあえて、デビュー作も読んでみようと思います。 この本にはもう一つ「第三紀層の魚」という作品が掲載されていますが、こちらは読点の違和感もなく、素直に面白かったです。 (第三紀層と地下鉄=過去と未来(現代)のつなぎ、面白いなぁ〜と) …でも、「第三紀層の魚」ような大衆受けするタイプというか、わかりやすいものだと芥川賞もらえないのかな…なんて思うのでした。 。 | ||||
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数年前の芥川賞作「土の中の子供」を髣髴とさせる父と息子の話である。 確かな現実感に基づいて書かれているはずなのに、どこか作り物のような印象が残ってあまり心に響かない。起承転結を確実にふまえているためか、布石がきっちりしすぎているからか。どうしても拵えた話にしか感じられない。 ラストもうまいと思うし書きなれているとは思うが、作者の才能やスケールが感じられ無いのはどういうわけであろうか。 | ||||
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率直な感想は、駄作じゃないけど新鮮味なし。 昭和三十年代でも違和感のない場面設定に、純文学の定石通りの古めかしい文体が彩を添える。 玄人も唸らせる(?)秀逸な描写と、郷愁をそそる方言の会話が上手くかみ合い絶妙の味を出している。 過剰な性描写が批判の的になっているが、この物語を進行させるには不可欠だし、多過ぎるきらいはあるが仕方ないと思う。 むしろストーリーもテーマも釈然としない小説よりは好感が持てた。 残念なのは、目新しさが何も無かったこと。 読書中にかつての有名作家の顔が幾つかチラつき、思わず薄笑いを浮かべてしまったことも度々。 上記の長所を含めすべてが過去の名作の焼き直しになっており、斬新な点や度肝を抜かれるような箇所が見出せなかった。 細かい情景描写はもう時代遅れで今時うけないし、過激な性描写も大半の読者には免疫が出来ており驚くには当たらない。 娯楽小説ではないので奇抜なストーリーは却って不相応かもしれないが、もう少し意外性があっても良かったと思う。 まぁ芥川賞は基本的に、純文学作品に与えられるのだから新鮮味や緊迫感が無くてもいいのかも知れないが・・・ | ||||
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本屋で何気なく本を開いた。 芥川賞と書かれていたからでもあるが、『共喰い』の名前に惹きつけられた。 どんな内容なのか・・立ち読みしながら、ページを捲るたび泥臭い陰鬱な性の世界。でもそれだけじゃない。好感とはよほど遠い感覚の中で、それでも本を放せず最後まで読んでしまった。本を置いたあと強烈な印象がいつまでも脳裏に焼き付いて離れない。 | ||||
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小説としての新しさは全く無いのだが、田中慎弥氏の文体は非常に書き込まれていて、たぶんこの点が読者を魅了する「唯一のこと」なのかなと思える。 最近の芥川賞受賞作品に共通する「性的描写」と「暴力描写」が中心なので、私自身としてはかなり「うんざり気味」で、審査員の石原慎太郎氏に共感してしまうのが正直な感想だ。 しかしこれは逆に言うと、そういう作品以外に目に止まる作品が無いという現実もあるのだと思う。 小説は作り手にとって自由なものだし、それを読者がどう読むのかも自由だ。 年代的に若い読者で、あまり昔の作家の作品を読んでいないような人にとっては、非常に新しい発見があるのかもしれないが、私のような色々と読んできている読者には非常にキツイし、模倣の連鎖の中で派生的に出てきた作品という評価しか出来ないことが哀しい。 田中慎弥氏には、もちろん今後も期待したいし、力はあると思えるので、今後の作品に期待したいと思います・・・。 | ||||
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この人の作品を初めて読んだが、褒めるとすれば、なんといっても語り口に強烈な陰影があるのがよい、ということになるんだろう。何を書いても奇妙なエグさと野蛮さがそこはかとなくどぶの臭いのように立ち上っているぜ。 次に題名の「共喰い」だが、これはヤクザな父親と17歳のヤクザな主人公が同じ女と「共喰い」するとも、汚染された河口の淡水と海の水とが混淆して共喰いするとも、その濁水を川底に棲息する巨大ウナギとそれを釣る父親が「共喰い」ならぬ共呑みしている状況を指すのであろうよ。 17歳といえば女を見なくとも、花を見ても蝶を見てもペニスがおったつ季節であり、そこから派生する欲情や焦燥や攪乱を、作者はおのが自家生理中のものとして巧みに描き出しているな。 んでもって、その文章はかなり日本語の文法を無視した強引な省略と接合の離れ業で成り立っており、この作家は平成の井原西鶴を思わせる独特の文体で、このたびの芥川賞をかっさらったのである。パチパチ。 あと、セックス中の殴る蹴るとか締めるとか、義手の女が突然何の必然性もないのに、出刃包丁を持っていけない男を追っかける等のあざといプロットは、全部これ江崎グリコの取って付けたるおまけ也。この作者、小沢以上の剛腕の持ち主ではあるが、「共には喰えない」ごんたくれである。 性懲りもなくこいつの禍々しい三白眼を叩き売る本屋のどえらい商魂 蝶人 | ||||
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完全にネタバレなのでご了承ください。 芥川賞作品という色眼鏡でこの小説を読んでしまったのが間違いだった。前半はまさに中上健次ちっくと思い、生よりも死の臭いが強いのが違いだろう。志向としては三島由紀夫ちっくにも感じた。まったく間違った先入観で読み始めてしまった。 まず、難しいと思った。まず、分からないのが、主人公の母親達がその息子の目付と親父を照らし合せ、日常会話としてオヤジの異常性癖を話題にする。性癖も、SEXする時にぶん殴り続けるのが快感だという一風変わった癖だ。端的に言うと母親が、「お前も、お前の彼女殴りつけてヤッたのか?」と聞くお茶の間なのである。 前戯で鞭で打つとか、いたぶるというのは分かるのだが、真っ最中は平手打ち位が限度だと思うのだがどうだろう。最中にマウントポジションから目剥くまでボコボコにするというのは全く分からない性癖だ。多分、主人公は柔道とかやらせても勃起してしまうんじゃないかと心配してしまう。 人を殴ることが得意そうな西村賢太に聞いてみたい。人を殴りながら勃起ができるか。もしくはそういう病気があるのでしょうね。しかし、作者の才筆はすばらしく読者を不思議がらせないのだろうか。 やたらセミだとかうなぎだとか、何かを暗示させる物が次々にでてくるので、後で何かあるなと思うが何のオチもない。 結局、自分の女をボコボコに殴られながら親父にレイプされる。いわゆる、レイプ+寝取られ+しかも親父に、という、まさにAVで売れそうな内容のメガ盛りだ。しかし、ボコボコに殴られたら普通に口聞けないと思うんだけれど、彼女は普通に話すんだよね。作者は思い切り殴られたことのない人だと思う。まぁ、この辺がハイライトなのだが、ここで私は読み方を間違えたと悟った。 最後は、義手のママが父親を殺して、父の腹に自分の義手をぶち込むというB級ホラー並みの内容だった。この小説での思想的なものがないのであればそれでも良いのだが、単なる病的性癖を持っている家族の話で終わってしまう。 ただし、娯楽作品としては楽しく読ませていただきました。芥川賞作品なので人間の深い淵がどこでで出来て、どうリンクするのかと思っていたら、内容はドンドンキワモノAV化していった。別に嫌いではないので、最初からエロサスペンスを読んでいるつもりであれば満足だったのだろうに。 | ||||
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優れた表現力で描く鬼になった人間達。そう,人間はもともと動物。動物の中でももっとも残虐な野獣。 一見,平和そうにみえる海辺の町も,実は。。。 作者は,どうやって,このような怖い人々を想像したのだろう。まさか,実際に体験したわけではないだろう。 | ||||
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『文藝春秋』で読んだ。安易に「性と暴力」とまとめてしまうと、いかにも芥川賞にありがちなエログロか、となってしまうが、 淀み汚れた川が筋の要諦を押さえていて、川の描写を手掛かりに読むと、よりプロットに厚みが出るのではないか。 川とは此岸と彼岸とを分けるものであるが、主人公の少年は川といかに関わり、いかに川を渡り、そしていかに川から離れていくのか。 これだけでも十分読ませる。 | ||||
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内容自体はどこかで読んだことのあるようなありふれたものだったけど、琴子さんという登場人物がとても良かった。 | ||||
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淡々と読めた。 育った環境も近く、どこか共感する気持ち、人間の汚さが見えた、が読書後の感想。。 | ||||
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芥川賞受賞ということで本書を手にしたが、一回読んでよくわからなかったので、 2回読んでみました。 多少の抵抗感のある内容であるが、表現は作者が推敲に推敲を重ねた結果なのだな、 と感じる。 記者会見での発言や振る舞いは、そのような場に慣れていない作者自身の世間と の接し方なのだなと思うし、そもそも記者会見の内容と作品の内容そのもの評価 は別々に捉えても良いのではないかと思う。 もう一遍の「第三紀層の魚」の方が作品としては良かったように思う。 | ||||
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父親の性癖が強烈に印象に残りました。鰻を釣ってさばいて食べる描写は、グロテスクで気持ちが悪くなった。だから父子とも性欲が旺盛なのか・・・。 文体にはなんとなく癖があり、読みづらさがあった。詩的描写は優れていると思うが、しつこい気もする。 暴力的で暗くて陰湿で、でもこういう世界は嫌いではなく、読後の充実感はあった。独特な物語だと思う。 | ||||
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受賞後のインタビューで「もらって当然」と豪語した田中氏の作品。どれほどのものかと期待と不安が入り混じりながら掲載紙の文藝春秋を手に取った。結論から言うと、芥川賞受賞作は毎回読んでいるがさほど大した作品ではない。父が主人公の恋人を犯してしまった後あたりはスリリングな描写が光るが、作品全体としてはコアになるモチーフが象徴的に立ち上がっておらず、ディデールのここかしこに広げようとして広がり切らない描写が眼につく。それは本作の長さ--(文藝紙の制約と言ってもいい)--では表現しきれないためだろう。著者はもっと長い作品を書くべき資質なのだ。選評で宮本輝氏が「何物かの鬱屈した怒りのマグマの依って来る根をもっと具体的にしなければ、肝心なところから腰が引けていることになるのではないか」と受賞に最後まで反対したとある。石原慎太郎氏だが、--(石原氏の政治的姿勢やその傲慢さには辟易するが)--作品の批評眼は客観的かつ正確だ。氏はこのような選評をのこしている。「田中氏の資質は長編にまとめた方が重みがますと思われる。」かつ受賞後のテレビコメントでも「芥川賞レベルまでは達していない」とあった。僕もお二人の意見に賛同する。しかし、20歳前後から書き始めかなり研鑚を積んできたらしいが、20年近く経てこのレベルでは才能の程度はおのずと見えている気がする。だが、せっかく受賞したのだからぜひ長編にトライしてみてほしい。 | ||||
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なんとなく最近読んだ水上勉を思い出す作品でした。モチーフや文体は全く違いますが、土地への土着性と生育環境の類似性といったきわめて個人的なところから文学世界を成立させて作家自らを切り売りしている、これをまさに純文学とでも言えばよいのでしょう。その意味では、記者会見でのシニカルな物言いのスタンスとは真逆の、筆者自身に正面から向き合ったのであろう非常に真面目な作品でしてた。 個人的には幼少時から親しみのある広島弁と文中のことばが近いこともあり、いろいろ少年時代や祖父祖母を思い返させてくれました。万人受けする作品ではないと思いますが、誰かにとっては必要な作品です。他の作品も読みたいと思います。 | ||||
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読解力がない自分に唖然としながらレビューさせていただきます。 細やかな描写や、生臭さを感じさせる文章は、読者にとって、好き嫌いがハッキリわかれそうです。 が、私はそのどちらにも行けません。 生々しい表現や思春期に芽生える葛藤など、えげつないほどのエグさを感じました。 そして、このラストが母性からくるものであるのなら、短絡的だと思います。(私の頭が短絡的なのでしょうが…) もう、ただただ、おぼえたてのオナニーを思いきり見せ付けられた…そんな感じです。 もう一度、読み返せば、感じかたが違ってくるのでしょうが、作中で頻繁に出てくる気色の悪い鰻は、暫く見たくないです。 多少のグロさや、やるせない気持ちにも、持ちこたえられ、それらを昇華できるかたにしかお薦めできません。 | ||||
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嗚呼、俺も年とったんだな〜というのが第一印象。 俺もあの頃だったら、この本を読みふけったかも知れないな、と。 だから今言えることは、でもあまりにもグロかったら、引くかも知れないということ。 でもあの頃の俺だったら物足りなさを感じてしまうでしょう、きっと。 親子関係の感情の満ち引き。芽生えてくる青春期の男の欲望と女の羞恥。 そして青年の成長。 家族や知人、友人関係で思い悩む者たちが丁寧に刻み込まれているのと思います。 ただやはり年とって欲望が萎んでいく自分を感じてしまい、 何ともやるせなさを感じさせて頂いた一冊でした。 | ||||
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滑らかで、流れるような文章で、冒頭からぐっとひきこまれました。 だけど、一昔前の文学作品のような文体でとっつきにくく、 自分の読書能力では、つっかえつっかえやっと読み終わった感じ。 だからこそ、また読み返したくなる。 この方の書かれる文章は、衝動的で暴力的な雰囲気の内容とは対照的に、 とてもやさしく、繊細だなぁと思います。 | ||||
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