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ののはな通信
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ののはな通信の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.85pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21~33 2/2ページ
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久しぶりの三浦しをんさんの作品を読了。女子高生の 野々原茜(のの)と牧田はな(はな)が手紙でお互いの日常の出来事や感情や愛情を語り合っていく所からはじまる。この手の話は興味が持てないのですが、二人の関係が若干複雑で切なくなってきて、高校卒業しても続き、その後の40歳を過ぎたらメールに替わってやりとり。女子の会話であることに変わりないが、飽きずに読めました。 | ||||
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茜とはなの間で時空を超えて交わされる文章によるコミュニケーションの記録。子供の頃から大人になっていく間、近くで顔を毎日のように合わす時もあれば、数十年単位で音信不通となる時もある二人。時が経つにつれ、二人の心は一層強く繋がり、愛すること・愛されること、が純度を上げていきます。 二人は愛することの目的を最初から知っていた訳ではありません。強い衝動や好奇心がその愛の始まりだったかも知れません。でも二人は愛の目的に行き着いたのだと思います。とても爽やかな読了感です。 | ||||
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往復書簡形式で綴られる、野々宮茜と牧田はなのやりとりが続くお話です。 女子同士の友情から始まって、大人の愛を育み、その後いろいろあるのですが、ジェンダーという重い課題にふれながらも往復書簡は時代を超え、手紙からメールになっても続いていきます。女子同士の友情を超えたものについて、もしかすると嫌悪感を抱く方もいらっしゃるのかもしれません。でも、下世話な方向へ向かうのではなく、愛ってなんなのだろう、と少し考えたくなるお話になっています。 | ||||
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ちょうど自分と同じ世代の女の子の話です。私も高校時代は女子高でしたし手紙や交換日記などを女子同士でやっていたので自分がこの本の中にいたようでした。(話の内容と同じ生活ではありませんでしたが)ののもはなもどっちの言い分もわかりました。途中からメールになったのも時代の流れでしたね。私の人生もこれと同じ流れでした。すぐに手紙が届いたらいいのにな~と思っていたのがメールですぐに送れる、海外にいてもすぐに送れる。なんて便利な世界になったんだろうと思ったものでした。最後は意外な展開で終わるのですが読み終わると「ふう~」という感じの本でした。 | ||||
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単純にカテゴライズ出来ない小説ですね。明らかに恋愛小説である一方、LGBTのお話でもあり、戦争と平和のお話でもあり、友情物語、青春小説でもある。その意味ではこれだけで色んな世界が楽しめる、お得な1冊です。 めっちゃ楽しい、とか、めっちゃ面白い、とか、めっちゃ興奮する、とかいうお話ではないのですけれど、私は最後までほぼ一気に読み終えました。こういう友情は確かにあるのかもしれないなと。大人の余韻の残る1冊でした。 | ||||
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映画『シェイプ・オブ・ウォーター』や『エンジェル 見えない恋人』は相手が異形であったり、透明である設定で〝純愛〟を描いた。見方によっては心と体(SEX)が繋がれば言葉は要らない、と解釈することもできる内容(個人的には逆説的に言葉の重要性も示唆していると思っていますが)であり、映像表現だからこそなし得たと思う。 では、言葉を尽くして〝純愛〟を描いたらどうなるか。客観的な情景描写や心象をそれぞれの文体で語ってくれる作品はこれまでもたくさんあるが、過剰な自意識の塊りとなりかねない『手紙』だけという形態でそれに挑んだ本作は画期的な意欲作だと思う。 遠く離れた場所にいて、音信もままならない相手への想像力を働かせるためには〝意思と強さ〟の持続が必要で、特に終盤の展開においては、読み手自身の自意識にまで届くほどの臨場感と迫力に圧倒され、心からはなさんの無事を祈り、ののさんの痛切を分かち合いたいと思いました。 〝突き動かされるような誇り〟を自分は持っているのか? 最後に重い問いが残されます。 | ||||
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書簡集の形式の小説だから、時々場面の説明がはいっていてうっとうしかったけれども(あなたはあのとき○○していた、とか普通はいちいち書かないから)手紙にあふれる思いがまぶしい?本でした。 本の中で「はな」自身が書いているようにもう今は手紙ってほとんど書かないし、手紙を書くのには気力と体力がなければちょっと無理って感じだけど、しをんさんは手紙の時代に高校時代を送って、誰かと、それは恋人ってことじゃなくて、手紙をやりとりすることの素晴らしさを、大切に心の中にしまっていたからこそ書けた作品でもあると思った次第。 | ||||
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愉しくよみました。 手紙 メール それだけでこんなにも世界が広がって.... 素敵なお話でした。 | ||||
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「この人に恥じないように生きたい」と思う人はいますか。 恋した相手に限らず、家族や友人、出会うことのない憧れの人でも。 心当たりのある人にこそ、読んでほしい一冊です。 ミッション系の女子校を舞台に始まる点では『秘密の花園』、女性同士の恋を描いている点では「夜にあふれるもの」(『きみはポラリス』所収)を思い出しながら読みました。 書簡形式の小説は、現代でいえば他人同士のSNS上のやりとりを覗き見るのに近いかもしれません。 女性たちは「のの」と「はな」のように、漫画の話、恋愛の話、仕事の話…どこでもひそひそと言葉を交わしています。その心の交流は、ときに恋愛とも友情ともつかないものになる。 「のの」と「はな」は恋愛関係になりますが、その感覚は女性であれば共感する人も意外と多いのではないでしょうか(近年は、女性は男性よりもバイセクシャルの割合が多いというようなデータもあるとか)。 そして、少女時代の恋愛だけでは終わらない、二人の長いその後。 教訓話や道徳の授業などから飲み込んだだけのレベルではない、人が人として生きていくために必要な正しさや美しさを、二人の生き方を通して知った気がします。 長々適当なことを書いてみました。 私にとっては、大好きな作者の作品のなかでも、一番大切な一冊になりました。 これから手に取った誰かにとっても、心に残る読書体験でありますように。 | ||||
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書簡小説なので口語体で書かれているため、とても読みやすく1日で読み終えた。 読みやすいだけでなく、非常に奥行きのある作品である。 過去の記憶が生きるための原動力となるというのは。いままでにもよくあるテーマかもしれないが、 二人のキャラクターがとても生き生きとしており、重い話でもあったが楽しく読めた。 | ||||
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往復書簡体の恋愛小説といえば昭和に宮本輝の「錦繍」という名作があるが、平成には「ののはな通信」がある!と言いたい。 やはり三浦しをんは手練れだ。可憐な装幀と「女子」大河小説というコピーをはるかに飛び越えていく。 女子校時代の導入部から、その核となる事件の俗っぽさにも関わらず、ぐんぐん引き込まれて本から離れられなくなる。 少女たちの毒、狡猾さ、純粋さ、痛み、可愛らしさ…交わされる手紙の言葉一つ一つにそれぞれの個性、惹かれ合う様が見事に表現される。(もちろん深い漫画愛も)彼女たちが時代と共に歳を重ね、愛にもがく過程がまた…! レズビアン小説とか恋愛小説なんて括りは不要。これは”人が人を愛すること”を深く描き切った素晴らしい小説です。あと為五郎が可愛い。 アマゾンのシステムが許すなら星4.5。 | ||||
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主人公と同世代の私は、高校時代の二人の手紙に「日出処の天子」の最終回が 話題にのぼっていることに、デジャヴュを覚えるほどリアルを感じました。 山岸涼子さんの傑作「日出処の天子」は確か「Lala」に連載されていて、 私も女子高に通っていたのですが、最終回が載った号の発売日は 高校全体が重苦しい空気に包まれていたことをよく覚えています。 だから、はなとののが「あんな終わり方なんて!」と手紙で言い合うのは、 たぶん、あの頃の女子高生の半分くらいは「あー、言いあったよね、友達と」って 思うのではないでしょうか。 あの時代の空気感と、それからののとはなの今後の関係性の象徴を 鮮やかな手法で三浦しをんさんは初っ端にがっつりと伝えてくるのです。 それにしても、中学・高校時代はなぜあんなに手紙が書けたのでしょう。 学校でおしゃべりしているのに、授業中にも先生の目を盗んで手紙を書き、 生徒の間を通してお目当ての友達まで届け、 夜、家に帰ってきてから最初は電話で喋り、そのあと延々と手紙を書く。 話しても話しても、まだ話したいことがあった。 そうだったなぁ~~、と思い出します。 小説の方は二人が四十代になってからEメールでやり取りするようになって、 さらに話題が深まっていきます。 ふわふわと少女っぽくて軽やかに見えるはなが、どんどん変わっていく。 そんなはなに合わせて、ののも自分をもう一度見つめ直し始める。 そして、ラストは圧巻です。 私も、最近連絡を怠っていた高校時代の友人に、 長い手紙を書きたくなりました。 あの頃と、それからの私と、私達について。 まずは便箋と封筒を買いに行こうと思うのです。 | ||||
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確か初めての恋愛小説ではないかと思い読みました。 前半は純愛、中盤はからは友情?なのかな そして最後の方のはなへの手紙は作家から読者へのメッセージと私は受取りました。 全般に言えることは作家が真面目な方なんだろうなと言う事です。 | ||||
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