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蒼き山嶺
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蒼き山嶺の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全18件 1~18 1/1ページ
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「孤高の人」読了後、山岳小説を読み漁りたくて、たまたま見つけた。 ハードボイルド裏社会系か犬のイメージしかなかったので、馳星周が山の本書いてるって知らなかったし、2冊連続同じ作家(新田次郎)を読む前に、1冊別な人のを挟んでもいいかなと思って。 小説としては、常に展開があるので、読み進めるのに問題はなかったけど、いきなりするっと登場人物の一人が北朝鮮のスパイであることが明かされ、それに対してさして逡巡するでもなくその事実が受け入れられて話が進んで行くことに、創作感を感じてしまった。小説だから別にそれでいいのだけど。 あと、学生時代の仲間でお互い助け合って山登りをしたり、今も背負って目的地まで連れていってあげようとする相手がスパイだってなったら、頭ん中訳わかんなくてたじろがない?そこの葛藤がほぼ書かれてなかった。スパイ云々よりも友情や山屋の絆を描きたかったということかな。 若林の妹の存在や人となりなんかも出来過ぎてたり、他2人も含めて台詞が青臭いというか、綺麗事すぎるように感じてしまった。決して面白くないわけではないんだけど、読みながら、んなわけあるかよ、と冷めた自分がいたのは事実。映画化したら合いそうな気がする。 | ||||
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友情第一に、取り組む主人公に心打たれた山岳小説、 分水嶺依頼の面白さでした。 | ||||
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良い | ||||
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山屋の友情。迫力の山岳小説。 山岳部の仲間でライバルであった3人。主人公は元山岳救助隊のエースで山岳ガイドの得丸。公安の池谷。K2で遭難死した若林。山に魅入られた男たちの、ままならぬ現実。美しくも過酷な残雪期白馬連峰が舞台。過去をカットバックしつつ、ハラハラドキドキが緩急をつけて展開。 ラッセル、ビバーク、雪崩に山荘。白馬鑓温泉~白馬山荘~北アルプス~栂海新道。水作り、行動食に山屋の食事。気力と体力の限界まで振り絞り友との約束を果たそうとする主人公。切なくも希望のあるラストシーン。最後まで楽しめました。 | ||||
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山岳小説と山男の友情が立てへん良かったです | ||||
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10年くらい前にマンゴーレインに出会った。その後不夜城シリーズ等々を貪った。 今蒼き山嶺を読んでみた。派手なバイオレンスや目まぐるしい場面展開はなく、ひたすら静かな雪の深山にしんしんと物語が展開していく。 年を経て円熟した感じの作品だと思う。 | ||||
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作者が好き 主人公が馴染める 、とにかく、馳星周、ワールドに浸っていたくなる | ||||
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場所は白馬鑓(はくばやり)温泉付近。得丸は北アルプス北部地区の遭難対策協議会に勤めていた。この日、偶然にも大学の山岳部で一緒だった池谷と再会する。そして白馬岳までのガイド役を頼まれる。 得丸は長野県警の元警察官、池谷は警視庁で公安部にいる。実は、池谷は何者か(得丸は公安だと考えていた)に追われ、山を越えて日本海を目指していたのだ。白馬岳を目指すというのは嘘だった。それを知った得丸に銃を突きつけて言うことを聞かせる池谷。 しかし、池谷は途中で脚を捻挫してしまう。それでも予定通りに山を越えようとする池谷だった。だが怪我に加え、体力が衰えていて思うように進めない。 大学時代の登山情景と現在の2人の様子が交互に描かれる。 自分から山を取ったら何も残らないと自分に言う得丸。しかし、大学の山岳部には登山の才能を持った天才、若林がいて、得丸も池谷も最初からどれだけ努力しても彼には追いつけないと分かっていた。それでも負けを認められず、努力すればなんとかなると思い込む大学時代の2人だった。 現在に戻ると、まだ2人は思うように進めていない。そうこうしているうちに追っ手がやって来て……。 一筋縄ではいかない山岳冒険小説である。真相を知ると、とても感情移入できるような内容ではない。さすがにノワールの名手、馳星周というべきか。それでも、感動的な場面もあった。山を一緒に登った者にしか分からない行動が、想いが、この作品を貫いている。アクションシーンもあり、なかなかリアルで読み応えのある小説に仕上がっている。 | ||||
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普段から山に登っている人にとっては、やや説明がくどいようにも思うが、その分、情景が思い浮かび易く、人を選ばない作品 周りくどい伏線や複雑すぎる背後関係もなく、一気に読めました。 | ||||
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初期馳星周作品ではほとんどの登場人物が死んでしまうのだけど、 元山岳遭難救助隊員の本作の主人公は山では誰も死なせないという信念というか意地を持っている。 友人どころか自分を殺そうとする刺客まで助けようとする。 最初はその行動にイライラするが、次第に主人公の山屋としての意地に引き込まれる。 終盤、極限状態で日本海を目指す主人公は圧巻で面白かった。 | ||||
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馳星周のファンです。このころは山岳小説に凝っているようですが、サッカーもの、ノワールものなんでも面白いです。硬軟使い分けが、素晴らしく、犬の物語の文章の柔らかさに涙するときもありますが、この小説は、過去と現在を人間の「情」でつなぐ山岳小説です。 | ||||
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馳さんの長年のファンです。山岳小説が大好きで著名な方の小説を読み漁っていますが どの作家さんよりもリアルかつ強いアクセントがあり ひき込まれました。 ご本人が登られている事での説得力も 多分にあるかと思います。 ぜひ次回は犬と山を題材に! | ||||
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山好きの人は特に面白いと思います。 作者のも山好きなんでしょうね。 | ||||
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そもそも何で山以外に逃げる道はなかったの?とか、起承転結の「起」に強引さを感じないわけではない。 でも、山と山屋の描写は引き込まれる。相方の素性が明らかになる「転」もイイ。その後の友情の蒼っぽさも不思議としらじらしさを感じない。本格的な登山を経験していなくても臨場感を感じられるところも不思議だ。 | ||||
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二人が出会う偶然性とか、三人目が合流するさらなる偶然性とか、難癖をつけようと思えばいくつかあります。 しかし、今の日本で、けがや病気に耐えながら、通信による救助要請をせずに、黙々と日本海目指して山岳を縦走し続けるという舞台設定に成功したのは、さすがの力業でした。 あとは視点を動かさず、山岳シーンにいかにリアリティを持たせられるかの勝負になりますが、この部分がすごいのひと言です。 久しぶりに、読み始めたらやめられない本に当たりました。 | ||||
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県警を退職して山岳ガイドになった得丸は、大学時代の仲間池谷に出会った。 池谷は公安警察に就職したはずだが、なぜかその公安に追われている。池谷は白馬岳を越えて日本海までのガイドを依頼する。 極寒の道中で、二人は共通の縁を持つ女性に出会った。更に背後からは謎の刺客が迫る。 冬山の描写は痛みを感じるほどだ。南国で読んでも脳内に寒さが立ち上がってくる。 過酷な自然は、それ自体が悪意を持って命を奪いに来るかに見える。 札幌雪祭りで震えあがった私などは、数時間で死ぬだろうな。冬山登山だけはやりたくない。 経験者に言わせれば、それを乗り越えてでも登りたくなる魅力があるのだろうが。 刺客の正体や池谷の目的は、かなりショッキングだ。陰惨な真相だが、現実にありそうなところが怖い。 得丸の救助隊員としての義務感は甘すぎるようにも見えるが、山男とはこういうものなのかもしれない。 極寒の極限状況で息詰まるサスペンスと山屋(専門的登山家)の誇りを描いた力作である。 | ||||
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馳星周のバイオレンスな作風を期待している人には物足りないかもしれないが、全体の構成や練り込まれた登場人物の背景等、流石は馳星周といったところ。 素晴らしい作品でした。 | ||||
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4月残雪の残る北アルプス。元長野県警山岳救助隊で遭難対策協議会の得丸志郎は覚束ない足取りで歩く登山者の男に注意喚起するため声をかける。 その男は現在警視庁公安部の刑事で大学時代登山部の友人だった池谷博史で卒業後20年ぶりの再会であった。 池谷は白馬岳を目指すがと言ったがすっかり登山技術と体力が衰えており、得丸にガイドとして一緒に登ってくれないか?と頼み得丸はそれを了承する。 登るにつれへばっていく池谷。予定よりも遅れるという旨を遭難対策協議会に電話連絡した所、下界では公安がらみの検問が敷かれているという情報が入る。 その会話を聞いた池谷は電話を切れと友人である得丸に拳銃を向ける。 池谷の目的は山頂を目指す登山ではなく、公安警察に見つからず北アルプスを越え日本海に抜けることだった。 登山中に怪我をする池谷。同じルートを登っていた為に巻き込まれるプロっぽい女性登山者。技術はないが化け物じみた体力だけで追跡してくる謎の男たち。そして変わっていく天候。 なぜ公安の刑事が同じ公安に追われるのか?なぜ日本海を目指すのか?山で追ってくる謎の男たちは何者なのか?この小説は山岳小説と銘打ってはいるがミステリー要素も強い。 登山の部分に関しては主人公の得丸だけなら簡単に登れるが、体力がなく、しかも怪我をした池谷を連れて歩くことによって進むのが困難になるよう設定してある。 話はこの他に大学時代の山岳部の思い出にもおよぶ。得丸と池谷が目標とした友人で、大学卒業後プロの登山家になりK2で遭難した若林の昔話に結構ページを割いている。私はこの話がメインストーリー同じくらい面白く感じた。 ミステリー要素のおかげで先が気になる作り、純粋な山岳小説だと途中で飽きてくる方に特におススメ。 | ||||
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