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くっすん大黒
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くっすん大黒の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 1~20 1/4ページ
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冒頭はファンタジックで良かったけど途中から退屈になった。平凡 | ||||
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町田康の初期作品は名作揃いだと思う くっすん大黒、けものがれ、屈辱ポンチ、人間の屑、告白 何度読み直しても面白い しかし、売れてからつまらなくなったのが残念 ハングリー精神がなくなってしまったのだろうか? | ||||
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初めて、町田康の作品を読みました。 正直あまり期待して無かったですが・・・ 面白いです。 乱暴に評価すると、中島らもに、この作品は近いかと思う。 | ||||
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"もう三日も飲んでいないのであって、実になんというかやれんよ。ホント。酒を飲ましやがらぬのだもの。ホイスキーやら焼酎やらでいいのだが。あきまへんの?あきまへんの?ほんまに?一杯だけ。あきまへんの?ええわい。飲ましていらんわい"2002年発刊の本書はリズムカルに切ない著者デビュー作にして、野間文芸新人賞、ドゥマゴ文学賞受賞作。 個人的に著者の本は映画化もされた『パンク侍、斬られて候』谷崎潤一郎賞受賞の『告白』と読んできましたが。デビュー作は未読だったので、今回ようやく手にとりました。 さて、そんな本書は働くのがふと嫌になって酒浸り。そりゃあ嫁は出ていくし、金はなくなる。となった自称・元紅顔の美少年、現大黒似の自堕落な男が、イライラして目に入った五寸ばかりの大黒を捨ててしまおうとウロつくうちに珍道中が始まる『くっすん大黒』うどん屋で傍若無人に振る舞う女子バイト仲間を殴りつけてガス(設備)が使えない部屋に逃げ込んでいた男が知らない男の遺灰を届ける旅(バイト)にでる『河原のアバラ』の2作が収録されているのですが。 最初に引用した『くっすん大黒』の冒頭からの大阪弁テキストで【印象や感想がはっきりわかれる】気もしますが。著者と同じく大阪でもミナミ、南部に愛着があり、またテキストを声に出す。といっても耽美的な朗読会や、子ども向けの読み聞かせというより、パンク的な声出しシャウトも企画する私にとっては【一人称カメラのミュージック・ビデオ(ただしアングラ)を眺めているような気持ちよさ】が本書にあって、ひたすらに最高でした。 と、自分で先に書いといて何ですが。とはいえ【大阪弁テキストの魅力だけでもなく】あと書きで三浦雅士も『梶井基次郎の檸檬』と比較しているように"血湧き肉躍る(ハーレム)展開や、伏線が緻密に張り巡らされ回収される。あるいは読んでいると、そうだ!夢はいつか叶う!→サロンに入ろう!(以下略)といった本のジャンルとはまた違う"【純文学の流れを著者が下敷きに書いている】のは明らかであり『内容がない』との指摘に関しては流石に的外れではないだろうか?と思うと同時に、古典文学好きの一人としては"やはり受賞は納得"と、その後の著者の活躍も含めて、デビュー作の本書の凄さを実感したり。 思わず声に出したくなりそうな、魅力的なテキスト、大阪弁好きな誰かへ。また古典文学好きにもオススメ。 | ||||
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期待感一杯で読み始めたが、まるで期待外れだった。 私には全く合わない。前半で読むのをやめた。 こんな作品が賞を取ったり評価が高い理由が私には分からない。 | ||||
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一人称だけでよくここまで書けるなと重いますが、2作ともストーリーがあってないようなものなので、読んでいてつらかったです。 | ||||
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映画化されるとの噂の『パンク侍、斬られて候』の原作を読んでから町田康は2冊目、 好き嫌いはっきり分かれるクセのすごい文章を書く人ですから、2冊目に手をつけたという事は気に入っているわけで、読んでみたら案の定気に入ったわけです。 作品から無理くりメッセージを読み取るのは無粋かもだが、今作は『くっすん大黒』と『河原のアバラ』のいずれも残念な人が子分を連れてちょいと小旅行、最終的には何も解決していないし何の成長もしていないけど今が楽しいからそれでいいんじゃん?といったヒッピーな精神は自分の学生時代と重なる部分がある。 そして「こんなダメな人らがダメなりに楽しそうなんだからわしも楽しまにゃあ」と思わせられる。 良い読後感。 | ||||
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初めて読んだときチャーミーが可笑しすぎて、腹が、よじれるほど笑いました。 また読みたくなりました。 | ||||
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とても綺麗な状態でした。満足です。これから読破いたします!! | ||||
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みんな結構、激賞してるけど、読んでみてとても不安になってしまった。と、いうのもこの小説の根底に流れている、生活の怖さ…生きていくことの恐怖にあせりながらも、わけがわからない生き方をしているのは主人公でもあり、読んでいる自分でもあるから。そのことに気が付くとなんか怖くなった。僕も若かりし頃、プータローだったし、オジサンと言われる年になっても、結局のところ、オジサンというしたり顔をして実は、何も若い頃と変わらない、プータローなのだから。 | ||||
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良い作品です。 読みやすい。 すぐれものです。 お買い得な、本です。 | ||||
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冒頭の書出し、まずはその一文を紹介。 もう三日も飲んでいないのであって、実になんというかやれんよ。ホント。酒を飲ましやがらぬのだもの。ホイスキーやら焼酎やらでいいのだが。あきまへんの?あきまへんの?ほんまに?一杯だけ。あきまへんの?ええわい。飲ましていらんわい。飲ますなよ。飲ますなよ。そのかわり、ええか、おれは一生、Wヤングのギャグを言い続けてやる。…略、どないしても飲まさん、ちゅうねんな。ほなしゃあないわ。寝たるさかい、布団しきさらせ、あんけらそ。 なぜか大阪弁。いきなりどういう性格のご人なのか意味不明の“独り言”からはじまるところがたまらなくいい。ふーむ、クソおもしろいというこの感じ、いいね。 こういう文体なんと云えばいいのだろう。ホント、創作落語にしてもいいしお笑い芸人のネタとしてもそのまま使えそうなくらい笑えるところが素晴らしいのであ〜る。 とにかく疾走するこのパラドクシカルな展開が気持ちいいし、おもわず身体をゆり動かされるほどのリズムがある。まちがいなく、この著者の武器でもあり稀有な才能と云っていい。 だが、この文体の背後には人間存在にかかわる抜き差しならない徹底した思想ともいうべきニヒリズムがある。それをある人はパンクというかもしれないが…、などと野暮なことをいうとしらけてしまうし怒られそうな気もするがとにかくおもしろい。 物語はそういう自堕落な生活をつづける楠木正行なる人物が、くだんの大黒をゴミ箱代わりにされてしまったプランターのなかに置き去りにする他愛のない話からはじまる。傍らには菊池元吉という親から仕送りをもらっている大学生がいる。大学生であるが、そのくせ、ちっとも大学に行かず、かといって遊んでいるわけでもなく、なんとなくぶらぶらしているという、まったくもって言語道断の人間の道理も道徳もわきまえぬふざけた野郎で、その生活ぶりは自分のそれと酷似している、とは楠木正行なるご人の冷静な私見であるが、二人は絶妙のコンビなのであ〜る。 「自分は、大黒をくるんだ新聞を剥いで、いま一度置きなおしてみた。ところがどうもしっくりこない。他のゴミが大黒の個性を殺いでしまっているのである。そこで自分は、他のゴミを全部いったんプランターから取り出し、細心の美学的注意を払いつつ、ひとつひとつプランターに戻していった。何回かのやり直しを経て、なんとか満足できるものになったので…」 こんな調子で話は右往左往、奇想天外の運命をたどり、思わぬ方向へ展開されていき、最後には豆屋になることを決意し唐突にもおしまいとなるのであ〜る。「豆屋でござい。わたしは豆屋ですよ」という具合に…。 もう一作、「河原のアパラ」も劣らぬ名作であるが、次は『パンク侍…』を読むことにしている。 | ||||
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畢竟、繊細無垢な詩人の魂は濁世の非情に打ちのめされあわれ短命に終わるよう運命づけられている。 それを避ける処方箋はランボーみたく現実に妥協して生活のため泥をすするより他ないと長らくされてきたわけだ。 それではあまりにもやる瀬がないとかねがね思っていたが、ここにそれ以外のやり方で超然を目指すべく果敢に挑む者が現れた。 現代の烈士・町田康の一篇の孤憤の書、襟を正して読むべし。 | ||||
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いつも不運に巻き込まれる主人公 空回りばかりするこの感じ 笑える | ||||
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熊さん、八ツあんの落語のような駆け引きで物語がすすむ。 面白い。 笑っている! なぜ? まぁ、考えるのはよそう。 とにかく、笑う。 読後感? 祭りの後の〝さびしさ・寂寥感〟、かな。 いえいえむしろ、 どうしようもない〝無力感〟みたいなものを感じます。 | ||||
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文章に癖があって少し読みづらいですけど、めちゃくちゃ笑えてはまる作品だと思います。 | ||||
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『自分』と連れにこれでもかと災難がふりかかり、よく考えると怖ろしい体験ですが、あたふたしたり憤ったりしながらも「とにかく何か食べて飲んで」笑って受け入れるところが悲しくもありおかしくもあり…。 訳が分からない部分もおもしろいし、むちゃくちゃな中に垣間見える美学や謙虚さも好きです | ||||
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冒頭から、落語を思い起こさせる語り口に目を他へ移せなくなった。 いい加減なようで、ちからのあるリズミカルな文章に、ぐいぐい引っ張られていく。 文体が「たんなる思いつき」にとどまるようなレベルにおらずとてもこなれていて、妙に心地いいような、作者の計算もあるのだろうけれど、 この言語感覚は信用できるように思えました くっすん大黒、毎日酒を飲んでぶらぶらしている楠木が醒めた目で映す乾いた日常、非日常、そのひとつひとつが印象的な作品である。 | ||||
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町田康さんの本、初めて読みました。 ぎうぎうにつまった対話文、カギカッコが改行無しでどんどん続く のでだれがしゃべっているんだか見失ってしまったり、 辞書で引いても出てきそうにないワードにとまどった。 が、おもしろ過ぎる。 「オー!ブレネリ」が頭でなり続けてしまった。やほほ。 読んでいてふと、ある人を思い出した。 その方はこういった生活を地でなさっていたのだろうと思う。 何しろこういった感じの出来事をリアルなエッセイとして 書いていらしたから。 中島らもさんの「たまらん人々」を引っ張りだして読みたくなった。 | ||||
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80年代前半までの日本のパンク/NWシーンというのは、なぜか文学・演劇的なテイストの強いアーティストが多かった点が他国にはない特徴だった。(その文学部的な傾向が一掃されるのが、団塊ジュニアを狙い打ったバンド・ブームである。)で、そのようなアーティスト達の中でも「町蔵」時代の作者の言語感覚は特異なものを誇っていた。 文壇や詩壇の系譜とは全く違ったところで培われた彼の言語感覚は基本的にワン&オンリーなもので、彼が文学を主戦場とした時に評論家筋から諸手を挙げて絶賛された訳だが、それはこのようなストレンジな言語感覚に評論家(と読者)がウブだったからである。 文体や構成云々が狭義の「ブンガク」と異なるのはこの作家の場合当たり前なのだとすると、評価の基準はそこに描かれたストーリーや文章にどれだけパワーがあるかどうかであるが、このデビュー作の後にも力作がある点で相対評価で星は一つ削った。だが、彼がこだわり続けるパンクとは楽器が弾けなくても人に音楽で衝撃を与えられる、ということを体現してみせたところに音楽史上の意義が残っている訳で、そういう意味では彼の文壇での存在意義も、「ブンガク」の型を知らなくても小説は書けるということを体現してみせたところにあるだろう。でも、本来これは結局、美術や音楽の世界で散々繰り返されてきた、反抗であると同時に業界との共犯関係でもあるような商法なのだが、「ブンガク」の固定概念が送り手にも受けてにも強固な出版業界の場合は、この反抗がスタイルとして持続可能であるようだ。ここがこの作家の活動が続く原動力であり、また「ブンガク」がいつまで経っても駄目な理由だったりする。 突っ込まれると一番作家と業界が痛いところを指摘せずに、一生懸命「50歳の私と感性は一緒だ」と主張しつつ、梶井基次郎「檸檬」と表題作の比較論を展開してみせた本書解説者・三浦雅士のトンチンカン振りが際立ってしまうのが、上述の文壇関係者のウブさの象徴のように思えてしまえて悲しい。偉い人なんだけどね。 | ||||
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