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どもりの主教



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どもりの主教の評価: 4.14/5点 レビュー 7件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.14pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

「アメリカの正義は、勝つことです。勝った者が正しく、善玉になるのです。」

弁護士ペリイ・メイスン!82冊もの長編は全て邦訳され、レイモンド・バー主演のTVシリーズも昭和三、四十年代に人気を博したそうです。残念ながら、私はTVシリーズを見たことはないし彼の活躍を読むのも本作が初めてです。これほど人気があるのなら、さぞ面白いだろうなとドキドキしながらページを開いたのですが・・
ペリイ・メイスンという人を私は勝手に「人情家の熱血弁護士」だと思い込んでたんですね。強きを挫いて弱きを助け、情に厚くてときにはただ同然の報酬で弁護を引き受ける・・そんな人だろうと。でも、少なくとも本作に出てくる「彼」はドライで小狡く口から出まかせのやりたい放題、おまけに勝ち組でワルという妙にいけすかないヤツだと私は感じました。彼がいい奴に見えるとしたら、彼が関る連中がもっといけすかない奴らだから・・いや、これはちょっと言いすぎでしょうか。
何というかメイスンってキラキラしすぎてあまりに可愛げがないんですよね。どうもこの人、心の底から泣いたりとかは絶対しなさそう・・。もし彼が年中金欠でピイピイしてたり、自分ではカッコよくキメてるつもりでも実際はイケてないとか、ベタでもそんな人間臭さを見せてくれたらもっと好きになれたかもしれないな。
本作のキーワードは「愚かしくも哀しい母の愛(!?)」。
22年前にある大銀行家のドラ息子と貧乏な女が駆け落ち婚をしてオーストラリアに逃げたが、アホ息子は身重の妻を捨て父親の元に戻ってしまう。一人残された妻は産まれたわが娘をある聖職者の助言に従い、生涯母とは名乗らぬと誓って里親に預けた。月日が流れ・・馬鹿息子は既にこの世に亡く、大銀行家は孫娘を探し出して引き取った。ところが、件の聖職者によればその孫娘は偽者だという。それが真実ならば本物はどうなったのか?早速調査をはじめたメイスン。しかし事態は予測もつかぬ方向に転がって行き、気がつけば彼は殺人の従犯で逮捕されるか弁護士資格を剥奪されるかという瀬戸際まで追いつめられていた。まんまとはめられたペリイ・メイスンはどうなるのか!?
勿論、最後はもつれにもつれた謎もわかりやすく解明され、ムカツク連中――もっとも、メイスンの依頼人側もそれほど好印象な人たちではありませんが――もやっつけられます。しかし、私の好みから言えば第16章の「告白」シーンはもっと浪花節でやってほしかったかも・・(笑)
それにしても、メイスンや仲間たちのやり方ってのはいつもこう――まあ犯罪捜査なんてのは荒っぽく強引なものだけど――ヴァイオレンスなんでしょうか(笑)法律をかなり破っているような・・しかもそれが裏目にでてのっぴきならぬ羽目になっちゃうし(笑)
ううん、これは何だろう?確かに面白いし、テンポがよいので最後まであっという間に読めるし・・。でも、何というかどこが面白いかと聞かれて返事に困るんですよね。後に何も残らない、本当に。
シリーズのベストとして名の挙がる「義眼殺人事件」や「怒りっぽい女」もこんな感じなのでしょうか?一応、読んでみたいという気はあるけれど・・。
どもりの主教 (ハヤカワ・ミステリ文庫 3-1)Amazon書評・レビュー:どもりの主教 (ハヤカワ・ミステリ文庫 3-1)より
4150702012
No.1:
(3pt)

「アメリカの正義は、勝つことです。勝った者が正しく、善玉になるのです。」

弁護士ペリイ・メイスン!82冊もの長編は全て邦訳され、レイモンド・バー主演のTVシリーズも昭和三、四十年代に人気を博したそうです。残念ながら、私はTVシリーズを見たことはないし彼の活躍を読むのも本作が初めてです。これほど人気があるのなら、さぞ面白いだろうなとドキドキしながらページを開いたのですが・・

ペリイ・メイスンという人を私は勝手に「人情家の熱血弁護士」だと思い込んでたんですね。強きを挫いて弱きを助け、情に厚くてときにはただ同然の報酬で弁護を引き受ける・・そんな人だろうと。でも、少なくとも本作に出てくる「彼」はドライで小狡く口から出まかせのやりたい放題、おまけに勝ち組でワルという妙にいけすかないヤツだと私は感じました。彼がいい奴に見えるとしたら、彼が関る連中がもっといけすかない奴らだから・・いや、これはちょっと言いすぎでしょうか。
何というかメイスンってキラキラしすぎてあまりに可愛げがないんですよね。どうもこの人、心の底から泣いたりとかは絶対しなさそう・・。もし彼が年中金欠でピイピイしてたり、自分ではカッコよくキメてるつもりでも実際はイケてないとか、ベタでもそんな人間臭さを見せてくれたらもっと好きになれたかもしれないな。

本作のキーワードは「愚かしくも哀しい母の愛(!?)」。
22年前にある大銀行家のドラ息子と貧乏な女が駆け落ち婚をしてオーストラリアに逃げたが、アホ息子は身重の妻を捨て父親の元に戻ってしまう。一人残された妻は産まれたわが娘をある聖職者の助言に従い、生涯母とは名乗らぬと誓って里親に預けた。月日が流れ・・馬鹿息子は既にこの世に亡く、大銀行家は孫娘を探し出して引き取った。ところが、件の聖職者によればその孫娘は偽者だという。それが真実ならば本物はどうなったのか?
早速調査をはじめたメイスン。しかし事態は予測もつかぬ方向に転がって行き、気がつけば彼は殺人の従犯で逮捕されるか弁護士資格を剥奪されるかという瀬戸際まで追いつめられていた。まんまとはめられたペリイ・メイスンはどうなるのか!?

勿論、最後はもつれにもつれた謎もわかりやすく解明され、ムカツク連中――もっとも、メイスンの依頼人側もそれほど好印象な人たちではありませんが――もやっつけられます。しかし、私の好みから言えば第16章の「告白」シーンはもっと浪花節でやってほしかったかも・・(笑)
それにしても、メイスンや仲間たちのやり方ってのはいつもこう――まあ犯罪捜査なんてのは荒っぽく強引なものだけど――ヴァイオレンスなんでしょうか(笑)法律をかなり破っているような・・しかもそれが裏目にでてのっぴきならぬ羽目になっちゃうし(笑)

ううん、これは何だろう?確かに面白いし、テンポがよいので最後まであっという間に読めるし・・。でも、何というかどこが面白いかと聞かれて返事に困るんですよね。後に何も残らない、本当に。
シリーズのベストとして名の挙がる「義眼殺人事件」や「怒りっぽい女」もこんな感じなのでしょうか?一応、読んでみたいという気はあるけれど・・。
どもりの主教 (1956年) (世界探偵小説全集)Amazon書評・レビュー:どもりの主教 (1956年) (世界探偵小説全集)より
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