義眼殺人事件
- 弁護士ペリー・メイスンシリーズ (82)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
義眼殺人事件の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
若い頃読んだ時は傑作と思ったが再読してみるとそうでもなかった。軽快な会話を中心にテンポよく進んでいくが内容が安っぽくやや不自然で興味が持続できなかった。登場人物もゲームの駒のようで生きた人間が感じられない。主役のメイスンにしても深みがなく感情移入できなかった。中盤の活劇も結果として大した成果もなく物語としての必然性が感じられない。 終盤の裁判場面から緊迫感が出て来るが事件の周辺の証言が多く冗長である。最後は一気に真相へと向かうが急すぎてやや興ざめであった。メイスンは「演繹的推理」と自慢しているがこじつけの感が強い。犯人の問題の行動は犯人の条件を強く限定するため犯人にとって危険であり現実性がない。むしろ逆方向の推理も十分可能と思われる。また、動機の説明がほとんどなく犯人の心理面でも納得がいかなかった。 後半からメイスンが仕掛ける大がかりなトリックはユニークではあるがこれも不自然であり読者受けを狙っただけといった強引さがあり興ざめであった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ペリー メイスン第6話。義眼講座から始まる物語。小生意気な悪い弟を庇う姉。冷酷な金融業者の薄幸い妻。ホルコム刑事との追いかけっこ。ハミルトン バーガー検事が初登場。同時に3丁の銃が現れる豪華な事件です。一つは38口径コルト ポリスポジティブ(翻訳では「警察用の38口径のコルト」「コルト警察拳銃」)、二つ目は38口径S&W リボルバー(翻訳では「スミス・アンド・ウェッスン型拳銃」)、三つ目はショルダーホルスターに入った型式不明の拳銃。今までピストルと言えばコルトだったこのシリーズですが、やっとS&Wが出てきました… 幕切れにもオマケの45口径リボルバーが登場。コルトかS&WのM1917でしょうか。SAAだったら西部劇になっちゃいますね。次の事件の予告は「奇妙な花嫁」(第5話)になっていてちょっと変です。 能島武文訳角川文庫1963年では、予告は「門番の飼い猫」(第7話)で正しい順序になっています。この部分は元の版でも都合で差し替えがあるのでしょう… なお能島訳でPolice Positiveのところは「警察用の38口径のコルト」「コルト警察型回転同胴式ピストル」小学館ランダムハウス英和でPolice Positiveを調べると「police positive: 警察用拳銃[コルト] (またはpolice special)」と堂々と普通名詞で出ていました。誤訳(ポリスポジティブは法執行機関に結構使われた拳銃の一つなので全くの誤訳ではないかなぁ)は辞書が原因のようです… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品はミステリーにありがちな暴力云々の表現が苦手な人には本当にお勧めできる作品です。せいぜい殺人ぐらいにしか暴力描写はありませんし、それもあまり明確な描写はありませんので。この事件でもシリーズの定番の構成、依頼人、もしくはその周辺人物が必ず何かをこしらえてくれています。そう、今回は依頼人のもう一人の人の弟が横領をやらかしてくれています。それも思わずひっぱたきたくなってくるような相当な性格の悪さと来ています。どうしてまともな人物と出くわさないんでしょうねぇ…この事件はおそらく、推測しようにしても一連の事件を起こした真の犯人はなかなか出てはこないはずです。ただし、ヒントは一応出ているのです。だけれども見逃してしまいますね。終盤でメイスンが行ったブラックな行為が報われる瞬間…非常に爽快感を覚えることでしょう。地味だけれども法廷シーンもありなかなか楽しめる作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品はミステリーにありがちな暴力 云々の表現が苦手な人には 本当にお勧めできる作品です。 せいぜい殺人ぐらいにしか暴力描写は ありませんし、それもあまり明確な描写は ありませんので。 この事件でもシリーズの 定番の構成、 依頼人、もしくはその周辺人物が 必ず何かをこしらえてくれています。 そう、今回は依頼人のもう一人の人の弟が 横領をやらかしてくれています。 それも思わずひっぱたきたくなってくるような 相当な性格の悪さと来ています。 どうしてまともな人物と 出くわさないんでしょうねぇ… この事件はおそらく、 推測しようにしても 一連の事件を起こした 真の犯人はなかなか 出てはこないはずです。 ただし、ヒントは一応出ているのです。 だけれども見逃してしまいますね。 終盤で メイスンが行ったブラックな 行為が報われる瞬間… 非常に爽快感を覚えることでしょう。 地味だけれども 法廷シーンもあり なかなか楽しめる作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「どもりの主教」と並ぶガードナーの代表作。ガードナーと言えばメイスンの法廷場面が売り物だが、本作は登場人物の設定、物語の構成が巧みに出来ており、むしろ本格ミステリとしての出来が良い。 メイスンの依頼人ブルノイトは義眼の持ち主。義眼の一つを紛失した事で、悪用を恐れ相談に来る。続いての依頼人はマクレーン姉弟。弟の横領に係る相談に来る。マクレーンの雇い主ハートリーの妻シルヴィアがブルノイトの元恋人だったと言う設定は偶然過ぎるが、ミステリ的には巧み。そしてハートリーが殺されるが、ブルノイトの不安が当たって、死んだハートリーの手にはブルノイトの義眼が。シルヴィアの息子の嫁で犯人の目撃者ヘーゼルだけがブルノイトの無実を証言できる可能性があるが、実はヘーゼルは"女青ひげ"で係りを恐れ事件後失踪する。そして、マクレーンも殺される。当然、ブルノイトを容疑者として法廷での審議に入るが、メイスンが用意した秘策とは...。 弁護士と言うよりはハードボイルドの探偵に近いメイスンの芝居掛かった言動は煩いのだが、ファンにはこれが堪らないのだろう。デラ、ドレイクのレギュラー陣の活かし方も巧み。事件解決の決め手も義眼であり、作者の構想力の確かさを感じる。従来の法廷ものに本格ミステリの味が加わった充実した作品。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 8件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|