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山猫の夏
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山猫の夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 41~60 3/4ページ
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船戸与一の多くの作品において主人公が異郷の地を放浪するのは、船戸の描く主人公に狭い日本は似合わないからだ。 というのが、船戸作品の評価の1つであるらしいが、少なくとも「山猫の夏」は、日本人を主人公とした西部劇という感じ。すなわち、型破りな主人公には日本は似合わないというより、西部劇の主人公を日本人にするならば、型破りなキャラクターでなくては成立しないというのが、この作品の根源ではないか。 舞台を世界最大の日系人居住地であるブラジルにして主人公が日本人であることにリアリティを持たせてはいるが、荒野を馬で旅する賞金稼ぎというシチュエーションは典型的な西部劇だし、「ふらりと現れた主人公が、対立する2つの組織の双方を欺き、最後には全滅させて去っていく」という展開は、黒澤明の用心棒そのものだ。 冒険小説の嚆矢であるとの評価は否定しないし、日本人が主人公であることへの満足感も高い。しかしながら、日本人以外の読者がカタルシスを得られるかは心もとないし、ストーリー展開に突詰めてオリジナリティがあるかというと、甚だ疑問だ。 | ||||
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B級アクション活劇的な、懐かしいにおいがします。 手軽に熱くなれます。 | ||||
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B級アクション活劇的な、懐かしいにおいがします。 手軽に熱くなれます。 | ||||
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もちろん最初から全部読まなければ意味は無いが、20年前に初めて読んでから今に至るまで、このラストシーンを越えた小説を私は知らない。 読み返すまでも無い。 思い出すだけで目頭が熱くなる。 こんな小説を書いてしまったら、普通の小説家はもう一生使い物にならなくなるのではないか。 それでも精力的に作品を書き続ける船戸与一、凄い男である。 | ||||
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もちろん最初から全部読まなければ意味は無いが、20年前に初めて読んでから今に至るまで、このラストシーンを越えた小説を私は知らない。 読み返すまでも無い。 思い出すだけで目頭が熱くなる。 こんな小説を書いてしまったら、普通の小説家はもう一生使い物にならなくなるのではないか。 それでも精力的に作品を書き続ける船戸与一、凄い男である。 | ||||
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船戸与一を知り、衝撃を受けた作品です。 「伝えろ、お招きによってたったいま山猫(オセロット)がやってきたとな。」 シブイ!! | ||||
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船戸与一を知り、衝撃を受けた作品です。 「伝えろ、お招きによってたったいま山猫(オセロット)がやってきたとな。」 シブイ!! | ||||
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山猫の格好よさったら無いですね。 こんな男に憧れます。 山猫は内面も外面も強いです。 上巻は、語り手の"オレ"と、山猫の出会い。そしてビーステルフェルト家の娘の探索行の佳境までの話です。 | ||||
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下巻は、中盤からエクルウの町を舞台に戦いに次ぐ戦いです。 山猫の目的は何か? 最後まで物語りは息切れすることなくクライマックスまで一気に引っ張られていきました。 最後の銃撃戦はゾクゾクします。 ブラジルを思わせるような暑い環境でじっとり汗をかきながら読むといいです。(多分) | ||||
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何度読んでも凄い小説だ。 この著者の作品では主要登場人物が数多くいて、それらのエピソードをまとめきれなていない場合もままある。特に後期の作品ではそう感じることも多い。 しかし『山猫』では、そこがすっきりとまとまっていて、それでいながら重厚なボリューム。短編も上手い著者だが短編での切れが活きている。 今の船戸が同じ話を書いたらこの3倍くらいの量になってグダグダしてしまうかもしれない(笑)。 | ||||
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何度読んでも凄い小説だ。 この著者の作品では主要登場人物が数多くいて、それらのエピソードをまとめきれなていない場合もままある。特に後期の作品ではそう感じることも多い。 しかし『山猫』では、そこがすっきりとまとまっていて、それでいながら重厚なボリューム。短編も上手い著者だが短編での切れが活きている。 今の船戸が同じ話を書いたらこの3倍くらいの量になってグダグダしてしまうかもしれない(笑)。 | ||||
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「〜だと思われる」「〜かもしれない」「〜と考える事ができる」・・・世の中はこのような末尾で終わる文体がなんと多いことか・・・。「一般論として」っていうのもあるなぁ。 そんな文章を読んで、そして書いてきた自分にとって、この小説の主人公・「山猫」が発する、全て断定した物言いに先ず唖然となる。 狂言回しの役割を担う「おれ」も、引きまくりで笑える。それが読み手である、気弱な自分を含む男性諸氏の心臓を鷲づかみにするのだ。 誰でも自論を、我を通したいと思う事はある。それを通す為に、その自論の正当性や論理性を強調し周囲に説明、協調を即すワケだが、我らが山猫はそんなメンド臭い事はしない。 「俺が決めたのだからお前は俺に従っていればいい」 これは言う方も言われる方も気持ちがいいか強い反発を覚えるかどちらかになる。この小説を読んで前者だった人は船戸ファン、それも強烈な読者になること請け合い。ではレビューワーの自分も山猫風に一言。 「頭が悪いくせにすぐ格好をつけたがるタイプなんだよ!このレビュー読んでるお前らは!考えるな。お前らは、この小説をただ読みさえすればそれでいい。」 ・・・あぁっ!そこのブルーザ系のセニョール&メニーナ!顎なんてさすらないでェェ! | ||||
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「〜だと思われる」「〜かもしれない」「〜と考える事ができる」・・・世の中はこのような末尾で終わる文体がなんと多いことか・・・。「一般論として」っていうのもあるなぁ。 そんな文章を読んで、そして書いてきた自分にとって、この小説の主人公・「山猫」が発する、全て断定した物言いに先ず唖然となる。 狂言回しの役割を担う「おれ」も、引きまくりで笑える。それが読み手である、気弱な自分を含む男性諸氏の心臓を鷲づかみにするのだ。 誰でも自論を、我を通したいと思う事はある。それを通す為に、その自論の正当性や論理性を強調し周囲に説明、協調を即すワケだが、我らが山猫はそんなメンド臭い事はしない。 「俺が決めたのだからお前は俺に従っていればいい」 これは言う方も言われる方も気持ちがいいか強い反発を覚えるかどちらかになる。この小説を読んで前者だった人は船戸ファン、それも強烈な読者になること請け合い。ではレビューワーの自分も山猫風に一言。 「頭が悪いくせにすぐ格好をつけたがるタイプなんだよ!このレビュー読んでるお前らは!考えるな。お前らは、この小説をただ読みさえすればそれでいい。」 ・・・あぁっ!そこのブルーザ系のセニョール&メニーナ!顎なんてさすらないでェェ! | ||||
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読後感の爽やかさも考えると間違いなくこれが船戸与一の最高傑作だろう。 体力はあるものの基本的にだらしなくその場任せの主人公は感情移入しやすく、 圧倒的なモチベーションと経験を持つ無頼漢に引きずり回されて連れ出され、 とんでもない状況に放り出されるという展開は自ら冒険に踏み出すよりも リアリティを持っている。 主人公とその相棒が巻き起こした騒動は地方都市一個を壊滅させてしまうが、 それでも自分達の行動が少なからず見ず知らずの誰かの役にたった事を予感させる 美しいエンディング。完全なハッピーエンドではないが、こういうのは船戸作品ではむしろ珍しいかもしれない。 | ||||
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読後感の爽やかさも考えると間違いなくこれが船戸与一の最高傑作だろう。 体力はあるものの基本的にだらしなくその場任せの主人公は感情移入しやすく、 圧倒的なモチベーションと経験を持つ無頼漢に引きずり回されて連れ出され、 とんでもない状況に放り出されるという展開は自ら冒険に踏み出すよりも リアリティを持っている。 主人公とその相棒が巻き起こした騒動は地方都市一個を壊滅させてしまうが、 それでも自分達の行動が少なからず見ず知らずの誰かの役にたった事を予感させる 美しいエンディング。完全なハッピーエンドではないが、こういうのは船戸作品ではむしろ珍しいかもしれない。 | ||||
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中盤以降の展開は原作とはかけ離れたオリジナル。 山猫の超人ぶりも原作に比べると半減。つまり、本作の魅力も半減。 原作の行間からにじみ出るような暑さ、血と硝煙の香りはここにはない。 中途半端なヒューマニズムなんて要らない。そんな「山猫の夏」はすぐに忘れてしまう。山猫の本当の敵はどこにいる? 原作のラストで明かされたメッセージは失われてしまった。 漫画化を期待すると大きく外す。主人公の成長ぶりも原作には及ばない。 | ||||
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ブラジルの田舎町で将来の希望のないバーテンを務める「俺」の元に、一人の日本人が現れた。「山猫」と名乗るその男は、以後圧倒的なカリスマとパワーで田舎町を殺戮の場とさせる西部劇。「山猫」の圧倒的なパワーにあこがれると共に、彼の思考や行動が凡人の遙か上を行き、それはまるでスーパーマンを見るようで、非現実的。一方、「俺」の方は、しがないバーテンが「山猫」と行動することによって成長し、「山猫」のパワーと行動力の一部を手にし、吹っ切れていく。そこに共感し、自分とかぶせ合わせる。仕事に疲れた時、人生に疲れた時、「山猫」に憧れ、「俺」に自分を重ねることで、縛られた現実から自分を解放させることができるかも。すかっと爽やか。ただ、「山猫」が数々の危機をあまりにも見事にクリアするため、それはまるでロールプレイングゲームのよう。思考の選択の幅がない。だからこそいいのかな。高村薫の作品が高性能ライフルなら、これはバズーカ砲です。定年後にビーチでこんな作品を楽しめたら最高です。 | ||||
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ブラジルの田舎町で将来の希望のないバーテンを務める「俺」の元に、一人の日本人が現れた。「山猫」と名乗るその男は、以後圧倒的なカリスマとパワーで田舎町を殺戮の場とさせる西部劇。 「山猫」の圧倒的なパワーにあこがれると共に、彼の思考や行動が凡人の遙か上を行き、それはまるでスーパーマンを見るようで、非現実的。 一方、「俺」の方は、しがないバーテンが「山猫」と行動することによって成長し、「山猫」のパワーと行動力の一部を手にし、吹っ切れていく。そこに共感し、自分とかぶせ合わせる。 仕事に疲れた時、人生に疲れた時、「山猫」に憧れ、「俺」に自分を重ねることで、縛られた現実から自分を解放させることができるかも。すかっと爽やか。 ただ、「山猫」が数々の危機をあまりにも見事にクリアするため、それはまるでロールプレイングゲームのよう。思考の選択の幅がない。だからこそいいのかな。 高村薫の作品が高性能ライフルなら、これはバズーカ砲です。 定年後にビーチでこんな作品を楽しめたら最高です。 | ||||
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80年代前半のブラジル、反目しあい100年にわたる抗争を続ける二つの旧家が支配する東北部の小さな町が舞台。 この旧家から出奔した娘の捜索のため、裏社会で名を馳せた謎の日本人“山猫”こと弓削一徳が呼ばれる。だが彼は単なる請負仕事で終わるつもりはなかった・・・。 内部に対立をはらみながら、急遽編成された探索隊を率いて“山猫”は出発する。イバラの原野とサボテンが密生する砂漠、灼熱の気候、野盗強盗団、元秘密警察出身の”山猫“のライバルの登場。 逃げた娘を連れ、町にもどった“山猫”は反目しあう2つの旧家と漁夫の利を狙う警察・軍隊を煽る。やがて争いが連鎖的に発生する。全てを見通した“山猫”の哄笑、封鎖された町の中で起こる凄惨な闘い・・・。 前半の過酷な自然の中での追跡行から、後半は小さな町を舞台とした闘争へとストーリーはぐいぐいドライブされていく。予想がつかない展開、主要人物も容赦なくばたばたと殺されていく。灼熱の南米を舞台にした船戸与一得意の冒険小説。執筆が80年代と船戸作品の中でも初期作品にあたるが、扱われているモチーフは以降の作品群と相通じるところがある。本作はなによりも冒頭から強烈な個性をもってストーリーを引っ張っていく“山猫”のキャラクターがたっている。船戸冒険小説の文句なしの傑作。 | ||||
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80年代前半のブラジル、反目しあい100年にわたる抗争を続ける二つの旧家が支配する東北部の小さな町が舞台。この旧家から出奔した娘の捜索のため、裏社会で名を馳せた謎の日本人“山猫”こと弓削一徳が呼ばれる。だが彼は単なる請負仕事で終わるつもりはなかった・・・。内部に対立をはらみながら、急遽編成された探索隊を率いて“山猫”は出発する。イバラの原野とサボテンが密生する砂漠、灼熱の気候、野盗強盗団、元秘密警察出身の”山猫“のライバルの登場。逃げた娘を連れ、町にもどった“山猫”は反目しあう2つの旧家と漁夫の利を狙う警察・軍隊を煽る。やがて争いが連鎖的に発生する。全てを見通した“山猫”の哄笑、封鎖された町の中で起こる凄惨な闘い・・・。前半の過酷な自然の中での追跡行から、後半は小さな町を舞台とした闘争へとストーリーはぐいぐいドライブされていく。予想がつかない展開、主要人物も容赦なくばたばたと殺されていく。灼熱の南米を舞台にした船戸与一得意の冒険小説。執筆が80年代と船戸作品の中でも初期作品にあたるが、扱われているモチーフは以降の作品群と相通じるところがある。本作はなによりも冒頭から強烈な個性をもってストーリーを引っ張っていく“山猫”のキャラクターがたっている。船戸冒険小説の文句なしの傑作。 | ||||
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