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山猫の夏
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山猫の夏の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全70件 21~40 2/4ページ
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| 初期の傑作というならこの山猫の夏、夜のオデッセイア、猛き方舟じゃないですかね。こいつはロミオとジュリエットに黒澤明の用心棒、というより出てくる男はサクサク死んで、出てくる女はバンバン脱ぐ。そういうマカロニウエスタンな荒野の用心棒のほうか。隠し味に作者のテーマである”叛史”、当時のブラジル情勢を加味してできた傑作。 | ||||
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| この作品を最初に読んだのはいつだったのかはっきりとは覚えていないが、奥付けをみると98年2月に発行された版であることから17,8年前に読んだのであろう。 船戸与一氏が亡くなられたことで、改めて追悼の意を込めて満州国演義と新雨月を丁寧に記録・分析しながら8か月ほどかけて読み直し、次に手にとったのが山猫の夏である。 山猫の夏は分厚いものの、詰め込まれた情報は多くないので1週間でストーリーをまとめながら読むことが出来た。 改めて読んでみるとまるで初読みではないか、というほどまったく覚えておらず愕然とした。こんなにも覚えていないものだろうか。 山猫の夏はさすがに船戸与一の初期作品であるだけに、物語の構造は単純でその分スピード感にあふれている。 ストーリーは「おれ」一人の視点から語られ、2つのパートに分けられる。 1.ビーステルフェルト家とアンドラーデ家の娘、息子の逃走を追跡するパート 2.山猫が焚きつけて町全体を巻き込んで血の惨劇になるパート 単純な分面白いのだが反面、「砂のクロニクル」のような別々に進んだ物語が合流して燃え上がるカタルシスは感じなかった。 また、今回は特に満州国演義を読んだあとなので、弓削勇人(山猫の父)が二・二六事件の皇道派将校だったという設定やラストの風を使ったシーンなどの共通点に、山猫の夏から満州国演義への繋がり感じられて面白かった。 船戸与一氏はよく小説中に知られざる歴史を入れるが、山猫の夏で描かれた知られざる歴史をここにまとめておく。 ・ 1630年頃オランダがポルトガルからペルナンブコ州を奪い、逃げ出した黒人奴隷達がキロンボという逃亡奴隷村を形成。 ・ ポルトガル植民者たちを徹底的に叩いたオランダはキロンボ撲滅に取り掛かる。恭順を迫り内部抗争後に叩くという手法をとった。 ・ 第二次世界大戦終戦後すぐにブラジルの日本人移民は勝ち組と負け組の2派に分かれて10年近く抗争を続けた。日本が戦争に勝ったと信じる戦勝派は政府から弾圧され秘密結社化し臣道連盟という団体を結成した。 ・ 日本は負けたと認める認識派は、敗戦を認めさせるべく認識運動と呼ばれる宣伝活動をした。ブラジル官憲、スウェーデン公使館、米国総領事館が協力した。 ・ 2年ほどで戦勝派内部が腐敗した。無価値な旧円の売りつけ、騙して南洋の土地を売りつける、来もしない帰国船の切符の売りつけで金を巻き上げる輩が横行。朝香宮を名乗る偽皇族も出現した。 | ||||
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| ストーリー的には大変読みやすいテンポでいかにも男性ウケしそうなハードタッチなものでよかったです。 ただし、私が本書(作者)の最も良いと思ったのは、時代や当時の政情、風土などの描写が、大変わかりやすく、適所に簡潔に書かれている ことです。 もちろん作者の思い込みも多々あるのでしょうが、主人公の人物形成などが当時の情勢や風土、人種などから妙に納得のいく設定 が用意されていて、興味深かったです。 本書以外はまだ本作者の作品をよんでいませんが、他にもよんでみたくなりました。 できれば、女性が 主人公のもの。 (あれば) | ||||
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| 確かに評判通り面白かった。 山猫の魅力が大きく、読後の喪失感も比例して大きくなる。 山猫と僕には、もう少し長く旅をして欲しかった。 | ||||
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| しかし私の中の山猫のイメージとかなり違ったのでいつか再度原作を読んだ時のことを思うと読まなければ良かったのかも…。 | ||||
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| すごく読みやすくて、どんどんページが進んでいきました。船戸さん、好きです。 | ||||
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| すごく読みやすくて、どんどんページが進んでいきました。船戸さん、好きです。 | ||||
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| 山猫とカイピリーニャに乾杯 夏が待ち遠しくなる一冊です。オススメ! | ||||
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| ヨーロッパの植民地戦争の落とし子のような地方の町、そんな町の長くにわたる二つの名家の憎悪と闘争、そんななかでの両家の娘と息子がかけおちするという騒動が。主役は娘を連れ戻してほしいという依頼をうけた山猫という謎めいた魅力のある男。語り手は山猫に魅入られ、ひょんなことから山猫の下で働くようになる日本人男性。後半こういう展開になりますか!とうなります(少しシェークスピア喜劇的な感じもする)。そしてラストであ、山猫とはこういう男だったのか、、、と清涼感に包まれます。夏、という言葉のイメージがよく効いています。少し若書きな感じも逆に魅力的。自分は「猛き箱舟」や「砂のクロニクル」のほうが好きなので星4つですが、これはこれでいいです。古い感じもしない。日本人的な感性や語り手が日本人というのも感情移入しやすい。この作品でカイピリンガにあこがれる方も多いのでは(飲んだことがないですが)。 これだけおもしろい作品を書く船戸氏は素直にすごい。ただいま船戸マイブームです。 | ||||
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| もう30年前に私が就職したころ、故今東光和尚が褒めておられたの見て初版を読みました。 主人公「おれ」とシンクロして読み、山猫に鍛えられました。 プロはいかに想像力を働かせ、事前に準備しておくか、また情緒に流されず合理的に進めていくくかが、仕事の成否にかかわることを教えられました。 この「段取り八分、仕事二分」が今まで実業務で役立ってきました。その辺のビジネス書よりもよっぽど役立ちます。 1年前に読み返し、改めて感銘を受け、就職したばかりの甥にプレゼントしようと探しましたが古本しか見当たらず、今回の再販を知り、ありがたく買い求めました。 日本の若い方に読んでいただきたい珠玉の1冊です。 | ||||
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| 船戸与一の南米三部作第一弾。面白い。しかし船戸作品の多くはKindle化されていた!知らなかった。上巻買った後にKindle版買って、複雑な気分。 | ||||
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| 南米ブラジルを舞台にした、あるヒーローの物語。 登場人物それぞれに味があり、最初から最後まで読者を捕らえて離さない。 世に冒険小説は数あれど、その中でもひときわ輝く名作だと思います。 | ||||
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| 文庫の初版で買ってからもう20年とちょっと。長い付き合いになりました。 20年間、人生で行き詰まった時や本当に辛い時、かならず読みたくなる 一冊です。 むせ返るような日差しと硝煙の匂いでつまらない日常を忘れさせて くれます。この本を読まなくなる日が…来るのかなぁ? | ||||
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| ラテンの血が流れているがごとく、その匂いが鼻につく気がするぐらい艶めかしい血の匂いがするような文面。 絶対期待を裏切らないこの世界を、一度でも味わうと忘れられなくなる。 寝不足確実! | ||||
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| この作品は中学生頃に欲しかった商品を手に入れてうれしいです。 | ||||
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| 週刊文春1984年 国内4位 ビーステルフェルト家とアンドラーデ家が、百年のおよぶ抗争をつづけるブラジルの町エルクウ。ビーステルフェルト家は、山猫=弓削一徳に、アンドラード家の息子と駆け落ちした長女を連れ戻すよう依頼する。山猫は、捜索隊を編成し、二人の追跡を開始するが、一方で、アンドラード家も傭兵達を差し向けるのだった。 ・・・ 灼熱のブラジルの中で展開される流血の冒険小説。ブラジルのロミオとジュリエットの逃避行はほんのさわりで、中盤から町全体をぶっ壊すほどのスケールのでかい物語へ。 外国を舞台にしながら、日本人を主役としてるんだけど、全く違和感がない。もしろ、日本的な価値観が垣間見えるところが魅力なんだと思う。昔のウェスタン映画で見られるベタなシーンもあったりするが、そこはご愛敬ってことで。登場人物は、敵役、脇役を含めて個性的。まるで映像を見ているように思い描くことができる(どんどん、やられちゃうんだけど)。とくに山猫のキャラクターは秀逸。嫌味なほど”俺って強い!”的な発言と行動は、ここまで徹底されると、何か心地良ささえ感じてしまう。その分ラストの衝撃はでかい!。 初船戸与一で、すっかりとりこになってしまったかなぁ。 | ||||
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| 週刊文春1984年 国内4位 ビーステルフェルト家とアンドラーデ家が、百年のおよぶ抗争をつづけるブラジルの町エルクウ。ビーステルフェルト家は、山猫=弓削一徳に、アンドラード家の息子と駆け落ちした長女を連れ戻すよう依頼する。山猫は、捜索隊を編成し、二人の追跡を開始するが、一方で、アンドラード家も傭兵達を差し向けるのだった。 ・・・ 灼熱のブラジルの中で展開される流血の冒険小説。ブラジルのロミオとジュリエットの逃避行はほんのさわりで、中盤から町全体をぶっ壊すほどのスケールのでかい物語へ。 外国を舞台にしながら、日本人を主役としてるんだけど、全く違和感がない。もしろ、日本的な価値観が垣間見えるところが魅力なんだと思う。昔のウェスタン映画で見られるベタなシーンもあったりするが、そこはご愛敬ってことで。登場人物は、敵役、脇役を含めて個性的。まるで映像を見ているように思い描くことができる(どんどん、やられちゃうんだけど)。とくに山猫のキャラクターは秀逸。嫌味なほど”俺って強い!”的な発言と行動は、ここまで徹底されると、何か心地良ささえ感じてしまう。その分ラストの衝撃はでかい!。 初船戸与一で、すっかりとりこになってしまったかなぁ。 | ||||
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| 冒険小説の漫画化としてよくまとまっていると思います。 ただ残念なのはミゲル・オルチス絡みのエピソードが丸々カットされていることでしょうか。後半の主人公の成長(山猫化?)を現す重要なシーンだけに惜しいところですね。 しかしストーリーの面白さは星5つです。 | ||||
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| 冒険小説の漫画化としてよくまとまっていると思います。 ただ残念なのはミゲル・オルチス絡みのエピソードが丸々カットされていることでしょうか。後半の主人公の成長(山猫化?)を現す重要なシーンだけに惜しいところですね。 しかしストーリーの面白さは星5つです。 | ||||
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| 私はこのヤングジャンプ兄弟誌(ベアーズクラブ)連載作品をきっかけに船戸与一にはまったので、評価は高めになっているかも知れません。連載が1990年ですから、もう20年以上前ですか。「船戸の新作あるかな?」とアマゾンに検索しに来たら何か見覚えのある絵柄を関連商品欄に見つけて即購入してしまいました。いや懐かしい。とっくに廃刊した漫画雑誌に掲載されたマイナー作品だったので、まさか復刻されるとは思いもしませんでした。「たとえ…何十年か後に老いさらばえて…」ではないですが、忘れられない作品です。 他の方が指摘されているように、漫画版ではタカムラ(=「俺」)とカロリーナ(美少女キャラ化)が恋仲になったりと原作に比べ少々温(ぬる)めの話になっています。そうは言っても、私が若い頃、初めてこの作品を読んだ時には衝撃を受けました。青年誌とはいえ一般的な漫画のストーリー・設定からしたらかなり地味です。舞台はブラジルの片田舎。戦闘は銃でドンパチ打ち合うだけで、必殺技も秘密兵器も無い。それでも抜群にストーリーが面白かった。「何なんだこれは?」と思いました。今思えば、漫画を卒業(?)して小説を娯楽として読むようになるきっかけになった作品だったのかも知れません。日本冒険小説が生んだ代表的傑作である原作とこの漫画版のできを直接比べるのは酷だと思いますが、カロリーナをヒロイン化した設定などは、漫画化するのにおいては、悪いことではなかったと思います。漫画版もしっかり話がまとまっていて素晴らしい出来です。活劇描写もダイナミックで漫画家氏の画力の高さが伺えます。 一つ難点をあげると、この復刻版の表紙の絵があまりいただけません…主人公タカムラが山猫化したような絵です。「その後のタカムラ」ということで描いたのでしょうか…本作品のヒーロー山猫自身は、ほお骨が張っていてもっとゴツい顔しています。集英社からのオリジナル単行本とは異なります。 | ||||
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