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山猫の夏
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山猫の夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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今からウン十年前の高校生の時に読んで興奮した。 しかしその後、大学はポルトガル語学科を選んで入学したら先輩からカイピリンガなんてものはなくカイピリーニャだと教わり、休学してブラジルに行ったらカローラは1台も走っておらずトヨタが当時現地生産してたのはバンデイランチだし、ブラジルの女性は小説よりもっと強かだった。随分取材が甘い。 社会人になって、荻窪の床屋で隣で髪を切ってもらっていたのが船戸さんだったことがあり驚いた。理髪の途中でタバコとコーヒーを出す不思議な店で、話しかけるか迷ったが結局話しかけなかった。 | ||||
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船戸与一の多くの作品において主人公が異郷の地を放浪するのは、船戸の描く主人公に狭い日本は似合わないからだ。 というのが、船戸作品の評価の1つであるらしいが、少なくとも「山猫の夏」は、日本人を主人公とした西部劇という感じ。すなわち、型破りな主人公には日本は似合わないというより、西部劇の主人公を日本人にするならば、型破りなキャラクターでなくては成立しないというのが、この作品の根源ではないか。 舞台を世界最大の日系人居住地であるブラジルにして主人公が日本人であることにリアリティを持たせてはいるが、荒野を馬で旅する賞金稼ぎというシチュエーションは典型的な西部劇だし、「ふらりと現れた主人公が、対立する2つの組織の双方を欺き、最後には全滅させて去っていく」という展開は、黒澤明の用心棒そのものだ。 冒険小説の嚆矢であるとの評価は否定しないし、日本人が主人公であることへの満足感も高い。しかしながら、日本人以外の読者がカタルシスを得られるかは心もとないし、ストーリー展開に突詰めてオリジナリティがあるかというと、甚だ疑問だ。 | ||||
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船戸与一の多くの作品において主人公が異郷の地を放浪するのは、船戸の描く主人公に狭い日本は似合わないからだ。 というのが、船戸作品の評価の1つであるらしいが、少なくとも「山猫の夏」は、日本人を主人公とした西部劇という感じ。すなわち、型破りな主人公には日本は似合わないというより、西部劇の主人公を日本人にするならば、型破りなキャラクターでなくては成立しないというのが、この作品の根源ではないか。 舞台を世界最大の日系人居住地であるブラジルにして主人公が日本人であることにリアリティを持たせてはいるが、荒野を馬で旅する賞金稼ぎというシチュエーションは典型的な西部劇だし、「ふらりと現れた主人公が、対立する2つの組織の双方を欺き、最後には全滅させて去っていく」という展開は、黒澤明の用心棒そのものだ。 冒険小説の嚆矢であるとの評価は否定しないし、日本人が主人公であることへの満足感も高い。しかしながら、日本人以外の読者がカタルシスを得られるかは心もとないし、ストーリー展開に突詰めてオリジナリティがあるかというと、甚だ疑問だ。 | ||||
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B級アクション活劇的な、懐かしいにおいがします。 手軽に熱くなれます。 | ||||
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B級アクション活劇的な、懐かしいにおいがします。 手軽に熱くなれます。 | ||||
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ブラジルの田舎町で将来の希望のないバーテンを務める「俺」の元に、一人の日本人が現れた。「山猫」と名乗るその男は、以後圧倒的なカリスマとパワーで田舎町を殺戮の場とさせる西部劇。「山猫」の圧倒的なパワーにあこがれると共に、彼の思考や行動が凡人の遙か上を行き、それはまるでスーパーマンを見るようで、非現実的。一方、「俺」の方は、しがないバーテンが「山猫」と行動することによって成長し、「山猫」のパワーと行動力の一部を手にし、吹っ切れていく。そこに共感し、自分とかぶせ合わせる。仕事に疲れた時、人生に疲れた時、「山猫」に憧れ、「俺」に自分を重ねることで、縛られた現実から自分を解放させることができるかも。すかっと爽やか。ただ、「山猫」が数々の危機をあまりにも見事にクリアするため、それはまるでロールプレイングゲームのよう。思考の選択の幅がない。だからこそいいのかな。高村薫の作品が高性能ライフルなら、これはバズーカ砲です。定年後にビーチでこんな作品を楽しめたら最高です。 | ||||
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ブラジルの田舎町で将来の希望のないバーテンを務める「俺」の元に、一人の日本人が現れた。「山猫」と名乗るその男は、以後圧倒的なカリスマとパワーで田舎町を殺戮の場とさせる西部劇。 「山猫」の圧倒的なパワーにあこがれると共に、彼の思考や行動が凡人の遙か上を行き、それはまるでスーパーマンを見るようで、非現実的。 一方、「俺」の方は、しがないバーテンが「山猫」と行動することによって成長し、「山猫」のパワーと行動力の一部を手にし、吹っ切れていく。そこに共感し、自分とかぶせ合わせる。 仕事に疲れた時、人生に疲れた時、「山猫」に憧れ、「俺」に自分を重ねることで、縛られた現実から自分を解放させることができるかも。すかっと爽やか。 ただ、「山猫」が数々の危機をあまりにも見事にクリアするため、それはまるでロールプレイングゲームのよう。思考の選択の幅がない。だからこそいいのかな。 高村薫の作品が高性能ライフルなら、これはバズーカ砲です。 定年後にビーチでこんな作品を楽しめたら最高です。 | ||||
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