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翼がなくても



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【この小説が収録されている参考書籍】
翼がなくても
翼がなくても (双葉文庫)

翼がなくてもの評価: 3.59/5点 レビュー 32件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.59pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21~32 2/2ページ
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No.12:
(4pt)

予想より面白かった

決して障害者とか障害を持つアスリートを色眼鏡で見るつもりは無いけれど、割とありがちな感覚で言えば障害を持つ者が義手やら義足やらを手に入れて努力して報われるタイプのサクセスストーリーは往々にしてあるし、そもそもがスポーツを軸にした物語は妙に爽やかにしようとしていく感があるので好きになれない。
が、コレはサクセスストーリーや爽やかなスポーツ物の以前に中山七里さんのミステリ小説だから兎にも角にも読んでみた。

将来有望株のランナーである主人公が事故で脚を失い、1度は陸上界からリタイアするが、パラアスリートとして再起する過程を描く部分だけなら凡です。
ただソコに中山七里さんの作品での犬養隼人に御子柴礼司が絡んでくれば話は圧倒的に厚みを増します。
あくまでも本作品では主人公ではないので活躍しながらも控え目には描かれていますが、やはりこの2人の対決は良いですね。
また、主人公も普通に再起して夢を追うのではなく、(ちょっと上手く行き過ぎですが)失くした脚を義足という形で手に入れ、無理をする・圧倒的な努力をするそして足掻いて夢を現実にしようとする…並大抵ではないんですね。
単純にスポーツ頑張って夢を手に入れた!なんてスポ根で感動を呼ぶのはマンガか青春ドラマだけです。
1度、身に降り掛かった外因による大きな不幸に挫折し、もがいて見つけた光明に縋り付き、諦めずに喰らい付き、徐々に向上する。
この過程はありがちでも中山七里さんの豪腕に掛かると謎や疑問が絡み、時々脇役が活躍し、結果的に胸を空くような気持ち良さに繋がる……読んでみるとなんとなく清々しい。

犬養隼人シリーズ・御子柴礼司シリーズにも多少関わりのある今作はやはり市ノ瀬沙良という少女の物語。
他にもいわゆる代表作とは直接関係が無くても後々に別の物語で関与したりする作品が多いのでまた他の作品にも出て欲しいキャラクターでもある。
翼がなくても (双葉文庫)Amazon書評・レビュー:翼がなくても (双葉文庫)より
4575522945
No.11:
(5pt)

あいかわらずテンポのいいストリー!

期待半分くらいで読み始めたが、大当たり、面白い!
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4575522945
No.10:
(4pt)

障害者アスリートについての理解が深まりました

音楽系の作品を3冊読んで、面白かったので、この本も読みました。
御子柴弁護士と犬養刑事の二人の駆け引きや騙しあいを楽しむシリーズであるとは全く知りませんでした。
個人的には、障害者アスリートというのはなんとなく好きになれないのだったし、パラリンピックってもてはやすのも奇妙な感じがしていたのですが、この本を読んでいるうちに、スノーボーダー、ボブスレー、F1ドライバーだって、道具を巧みに使って常人にはとてもできないことをして多くの人の心をつかむのだから、義足を使ってのアスリート競技と考えたらいいのだと思うようなりました。
ミステリーとして読む場合は、先行して読んだ音楽系の3冊に比較すると、早期に犯行の動機や犯行方法の当てがついてしまってちょっと簡単過ぎる気がしましたが、それはそれでも構わないように思います。
中山七里で読んだ4冊は、どれも人生哲学てんこ盛りでしたが、4作品中ではこの作品が最も一般受けする心情を描いているように思います。
他にどんな作品が書かれているのか知りませんが、《せいぜい県大会で中位レベルの才能しかなく、努力はしていてもそれだけには絞りきれず、しかもあきらめ切れもしない、諸般の事情ですべてが中途半端にもなったり、怠惰で自ら退行するようなこともしてしまうが、それでもそこそこの妙な頑張りをしてはいる》という人物像で、どう人生哲学が描けるのかを知りたい、自分でも考えたいと思いました。
willさんが「最終で御子柴の台詞」というのは、「たとえ翼がなくても、きっと彼女は無理にでも飛び立とうとしただろう。時々そういう諦めの悪い人間を見かける」という部分かもしれません。この主人公の彼女のような人ではなくて、もっと怠惰と自棄、おかしなプライド、回避性の行動を繰り返しながらも、それに逃げ込んでしまうのではなくて、そこそこに再起を期して無理も重ね、飛び立つことをわずかに夢見て頑張ってもしまう多くの人間の一例を描く作品があったら、読んでみたいです。
翼がなくてもAmazon書評・レビュー:翼がなくてもより
4575240141
No.9:
(4pt)

見事な再生に感動出来たので、名作だとは思いました(^-^*)/

陸上200m走でオリンピックを狙える素晴らしい女性アスリートを悲劇が襲った。
幼馴染の暴走運転による交通事故に巻きこまれ、左足を切断する事に……。

アスリート生命を絶たれたヒロインが絶望一色に染まり恨みを募らせる中、加害者の幼馴染が殺害された。
犯人は誰なのか? また、絶望の底から再起を図るヒロインの運命は?
どんでん返しの先に感涙のラストが待つ傑作長編ミステリー!

以上、そんな内容の『さよならドビュッシー』シリーズが神作な中山さんの作品。
個人的に『さよならドビュッシー』シリーズは、音楽を巧みな感性にて文章で表した点と、主人公の感動的な行動が好きなので、
今作品も『左足を失う絶望の痛みからのヒロインの再生』に期待して読みました。
故にそういう観点で見れば、同じように被害で絶望を経験した者として、
(種類は違えど)被害によって人生の翼を失い絶望一色に染まっても新たな翼を掴んで前に進んだヒロインの姿は感動的に感じ、特に最後の真相は物凄く良かったです!

ただ、今作品の売りは作者の刑事ミステリーシリーズの主人公と弁護士ミステリーシリーズの主人公がコラボレーションするミステリーというのも売りだったらしく、そういう観点ではイマイチかと思います(&#62;_&#60;)
弁護士シリーズを知らない僕には、驚き且つ感動的な真相でしたが、弁護士シリーズを知る他の方のレビューでは弁護士の性格から真相は事前に読めたと書かれてましたし、
刑事シリーズの主人公は印象にあまり残らず、読後に調べてシリーズの主人公と知り、主人公にしては魅力薄いなと思いました(&#62;_&#60;)

個人的に僕は、25歳まではずっとミステリー好きでしたが、犯罪被害の後遺症で婚約者を亡くしてから、トリックや犯人当てを売りにするミステリーへの興味が一切なくなり、
痛みや哀しみの表現・またはそこからの再生を重要視して読書するようになったので、今作品に関しても(再生への道筋へ辿り着く期間が早すぎるようには感じましたが) 見事な再生に感動出来たので、名作だとは思いました(^-^*)/

また、ダークさを漂わせる弁護士にも興味を抱いたので、来月にでも弁護士シリーズの1作目を読んでみようと思います(^^)
翼がなくてもAmazon書評・レビュー:翼がなくてもより
4575240141
No.8:
(3pt)

役者はそろっていたのに

オリンピックを狙う200メートル走アスリート。それが、突然の交通事故で片足切断。ところが、一念発起、パラリンピックを目指すことに。交通事故の加害者は、隣に住む幼馴染。その突然の死(誰が殺した?)御子柴登場。犬養警部登場。冒頭から引き込まれるストーリィに、中山七里さんの超有名キャラクターが勢ぞろい。これは、すごい傑作になるぞ!と心躍らせたが、その割には、後半しぼんで、オチもなんだかな。。。期待が膨らんだだけに、ちょっと残念に思ってしまいました。
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No.7:
(3pt)

ヒロインにかなり苛々した

単純に好みの話ですが、ヒロインの厚かましさに苛々したw
「食い扶持の心配」が必要ない人物にはどんなに気の毒でも移入できないから
もう初っ端に、部の枠から障害者枠になれば万々歳だろうよ部持ってる様な大きな企業ならちゃんと仕事すれば「その人の為の新規設備」を入れなくて済む「障害者枠を埋める」人材は結構歓迎されるのに。…でも仕事出来ないんじゃだめかあ。みたいな
こんなエキセントリックなプロモーションで気に入る人の気持ちも分からないし、こんな自負ばっか肥大な売り込みを「ビジネスセンスがある」と判断する人の気持ちも分からなかった
パラに関しては「結局『道具』の善し悪しなのねえ」の方に行ってしまった
このヒロインのサポートをしようとする酔狂人のすべてが???だった

ちなみに「おふくろが受取人になってる」生保の保険料はおふくろが払ってたんじゃ?それをどうこうする権利があるの保険料払ってただろう「おふくろ」だろう。が一番の引っ掛かりドコロだった。被保険者が自分だと、「自分の物」だと勘違いする人って、いるよね~的な
個人的にはこれはパスで良かった
翼がなくてもAmazon書評・レビュー:翼がなくてもより
4575240141
No.6:
(4pt)

キャスティングは豪華だが・・

御子柴・犬養のダブルキャスト、当然丁々発止のやりとりが期待されるのですが、驚いたことに二人とも脇役扱いです。それほど主人公のひたむきさが浮かび上がる仕組みですね。交通事故、障害者スポーツ、など取り巻く社会的な問題も取り上げられてはいますがそれらも問題提起にすらならないほどさらっと触れているだけですね。殺人についても凶器が発見された時点で、ミステリになじんだ読者にはトリックの見当がつきます。

多少、御都合主義なところも散見されるのは「総理にされた男」でも同様ですがこの作品ではそれについても瑕疵ではありません。
「翼がなくても」・・・物語の最終で御子柴の台詞ですべてが納得できます。読後感は非常にいいです・
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No.5:
(4pt)

今回はミステリの要素が少なかったのが残念だった

オリンピックを狙う20歳の女性アスリート沙良が、交通事故で片足を切断し選手生命を奪われてしまい、絶望の底からパラリンピック出場を目指して再起を図る。そんなありきたりな話かと思ったら、事故の加害者は被害者の幼馴染で、しかも、事故の直後に殺害されてしまうという、目が離せない展開となっていく。

中山七里さんのファンとしては、御子柴弁護士と犬養刑事との共演が嬉しくて、二人の駆け引きや騙しあいを期待していたのだが、今回はミステリの要素が少なかったのが残念だった。

ただ、沙良の再起をかけたデビッド・カーター氏を巻き込んだ無謀な挑戦は読み応えがあったし、ライバルとの対決も手に汗握った。

今度は、御子柴礼司と渡瀬警部、または岬検事との共演も読んでみたい。
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No.4:
(3pt)

話としては面白いが・・・

ドロンを使ったという点はあたらしいのですが、
2014年5月20日に施行された新法「自動車運転死傷行為処罰法」関連で、無免許運転による加重があるため、軽くなるのではなく、むしろ罪が重くなるのです。そこは、重大な間違いであるので、注意が必要だと思います。
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No.3:
(3pt)

進化中

中山作品が進化し続けていることを実感できる本。安心して読める。次回作にも期待したい。
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No.2:
(4pt)

御子柴先生が効いている

最後は救われました。ただせっかく御子柴先生が登場したのでもう少しミステリーがあってもよかったと思います。
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No.1:
(3pt)

御子柴モノというにはスリルに欠ける

作者お得意の手持ちのキャラクター陣登場の展開。
御子柴礼司モノというだけで個人的には無条件で購入しました。本作では犬養刑事との共演ですが、各々登場の度に人格、イメージ共に熟成されていく感があります。
犯人(?)もカネの出どころも読めばすぐわかるのですが、カネの動かし方が本作での御子柴の立ち位置でした。
主人公が自身の生きがいに対し打ち込む姿の描写は既作群同様精密で精緻です。
かくなる上は岬洋介と御子柴礼司の共演がファンの待ち望むマッチメークでしょうか。
更におなじみの刑事、医師等総出演の作品を期待せずにはいられません。
翼がなくてもAmazon書評・レビュー:翼がなくてもより
4575240141

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