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(短編集)

ジヴェルニーの食卓



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【この小説が収録されている参考書籍】
ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

ジヴェルニーの食卓の評価: 4.35/5点 レビュー 119件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.35pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全101件 101~101 6/6ページ
No.1:
(4pt)

画家の個性を身近に感じる好著です

中身を見ずに表紙デザインだけで本を買うことはめったにありませんが、この本が正に「表紙買い」でした。藤色に霞がかかった色調は紛れもなくモネの「睡蓮」。タイトルの「ジヴェルニー」と著者「原田マハ」を確認して私は即レジへ直行したのでした。

4人の印象派、つまりマチス、ドガ、セザンヌ、モネを題材にした短編集です。画家に関係のあった人物がその画家について語る体裁をとっています。マチスは家政婦、ドガはライバルだった女流画家、セザンヌは画材商の娘、モネは義理の娘がそれぞれに画家の思い出を語ります。

各画家の人柄や生活ぶりが克明に描写されていることに驚きました。たとえばマチスのニースの屋敷の居間の様子や彼の日常の過ごし方や口ぶりまで、まるで見てきたように記されています。晩年のモネの少しずつ衰えていく様子もリアルでした。私は印象派が好きなので4人のおよその画業は把握していましたが、モネを除けば彼らがどんな家に住み、どんな暮らしをしていたのか知りませんでした。ですから本書によって彼らがぐんと身近に感じることができました。これは著者の美術館学芸員の経歴が活かされた、原田マハさんでしか書けない作品です。

このようにとても興味深くこの本を読むことができましたが、小説としての完成度にはやや不満が残りました。同様のことは著者の前作「楽園のカンヴァス」においても感じましたが、ストーリーの微妙な不自然さ、登場人物の人間味の不足等が私は気になったのです。
実在した画家を主題にした小説には、すでにサマセット・モーム「月と6ペンス」(ゴーギャン)、堀田善衛「ゴヤ」等の傑作があります。ノンフィクションではジョナサン・ハーの「消えたカラヴァッジョ」はミステリータッチの力作です。この分野で先達に肩を並べる原田マハさんの素晴らしい作品を読みたいと私は願っています。
ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)より
4087453278

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