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横浜1963
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横浜1963の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.47pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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主要人物の人物像などしっかり描けてあり読みやすかった | ||||
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先月読んだ琉球警察(2021)がとても良い作品だったので、数年前に初の社会派ミステリーとして上梓したこの作品を購入。琉球警察と同じく戦後の米軍基地と住民、警察との関係を描いている小説。まるですでに映画化されているかのように、当時の横浜の雰囲気が脳内で映像化され、様々な音楽が流れるてくる。 主人公は、娼婦と米兵との間に生まれたハーフの警察官と戦時下に日系人強制収容所で幼少期を過ごし、米国に忠誠を誓う日系3世の兵曹長。見た目と国籍が正反対の二人の生い立ちを知ることで、戦中戦後、我々がたどってきた苦悩の歴史の一端を知ることができる。 二人はある猟奇的殺人事件を追っていくのだが、伊東潤さんの作品の真骨頂は、やはり史実に基づく、こだわり抜いたディテールの積み上げではないだろうか。つまり細部に魂が宿っているのだ。 例えば、事件の鍵を握る米軍将校の車「ポンティアック・テンペスト」には、まだ日本にはなかったカーステレオが付いており、4トラックカートリッジでボブ・ディラン「風に吹かれて」を聞くことができる。思わず「カーステなんて当時、日本にあったのかよ」、「おいおい、ボブ・ディランって当時の日本人は知ってたのか」と読み終わった後、グーグル検索してしまう。 作品を仕上げるための歴史調査や時代考証にどれぐらいの時間をかけるのだろうと感心するとともに、意地悪なアラ探しさえ、したくなってしまうのだ。またそこが楽しいんだけど。 そして物語は、ベトナム戦争、ケネディ大統領暗殺などの史実を織り込みながら、思わぬ結末をむかえる。この作品も大満足でした。 | ||||
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前のオリンピックを控えた横浜での事件です。 とても、硬質で面白いミステリーです。50年程前の横浜と横須賀とが舞台になっています。風俗を読むのも楽しいです。 | ||||
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自分の近しい場所が散りばめられた この小説は よりイメージがデフォルメされてまるで映像で見ているようにワクワクしました。 | ||||
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自らが属する社会の周縁に押しやられざるを得ない者たちが人としての尊厳とプロの矜持をかけて巨大な敵に立ち向かう。ハードボイルドの王道をいく傑作です。 同じく作家の誉田龍一氏の解説が素晴らしい! この作品を鮮やかに読み解いた上で、「作家・伊東潤論」に達しています。伊東潤ファン必読の解説です。 | ||||
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1963年の横浜。私は中学生だった。関内、本牧あたりでよく遊んでいた。確かにフェンスの向こうはアメリカだった時代である。クリフサイドに入れるようになったのは、ずっと先のことだが、66~68年にかけて、ゴールデンカップには何度か出かけた。かなり怖い雰囲気だったのを覚えている。 1963年の横浜を中学生ながら眺めていた人間としては、いささか時代の空気間に違和感も持った。ミステリとしては、骨太で楽しめたが、何となく雰囲気が違うのだ。 ハーフはむしろ憧れの存在だったような気がする。英語が話せる人間はそれだけで、重宝がられ、米兵も身近だった。 ヨーハイ(アメリカンスクール)の子たちも、ふつうに日本人や台湾人と遊んでいたものだ。 主人公ソニー沢田よりも、はるかに年下なので、そう感じていたのかもしれない。 横浜の輝きを描いた小説が好きだ。 『横浜グラフィティ」は68年の頃の、『ヨコハマ関内署』は昭和の最後の数週間を、『黄金町クラッシュ』は2000年代の終わりを、『横浜アンダーサイド』は最近の、横浜の独特な雰囲気をキラキラと描いている。 この「横浜1963年」にも、横浜フェバリットが溢れているのは間違いない。 | ||||
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横浜ファンである。(ベイスターズではない)。60年代ファンでもある。音楽ファンである。 そういう自分にはたまらない作品だった。タフな男ふたりのハードボイルドテイストに、どんでん返しというミステリーとしての面白みもあった。 しかし、なによりも心を打たれたのは、この時代の「ハーフ」という人たちの宿命である。現在では考えられない境遇にあったということだ。 キーワードになるボブ・ディランの『風に吹かれて』。答えは風に吹かれてる。懐かしくなったすぐに聴いた。 傑作である。 欲を言えば、クリフサイドの中の様子を描いて欲しかった。ゴールデンカップのライブシーンも欲しかった。 そうすれば、元町と本牧という対比がもっと出たと思う。 | ||||
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気に入ったこと 焦土と化した横浜の中心街の風景を微に入り細に亘ってまるで絵画芸術に昇華されたように描かれている。 東京オリンピック前夜の貧しいながら何処か希望にあふれた懐かしい時代を思い出させるのである。 気に入らなかったこと ミステリー小説的、ハードボイルド調 | ||||
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翌年に東京オリンピック開催を控えた1963年の横浜が舞台。横浜港で若い女性の他殺体が浮かび、遺留品などからホシは外国人と推測されるものの、捜査には米軍の壁が立ちはだかると懸念された。神奈川県警外事課でハーフのソニー沢田は事件の専従捜査員となったが、犯人の目星をつけても検挙できないことに忸怩たる思いを抱きつつも、ソニーはまずは第一発見者への聞き込みを始めた。 第一章はソニー刑事、第二章は主に日系三世で米海軍基地の犯罪捜査部ショーン坂口兵曹長、それぞれの捜査目線で書かれています。細かい時代考証は別として、戦後の復興期の横浜の街の風景が良く分かります。本書は警察ミステリーであるのと同時に、この時代であるからこその二人の生い立ちにかかる苦悩や葛藤も読みどころで、文体は軽めながらも濃い人間ドラマでもあります。 | ||||
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人は多面的であり、置かれた環境やその場面ごとに、その表面的な人間性を変化させるのだとすれば、多面性が強い人ほど評価されやすく、いわゆる裏表のない人ほど評価されにくいのだと思いました。 また、置かれた環境に合わせた自分なりの人間性は、時間の経過が長いほど身に染みて、それが本当の自分の姿のように思えてくるのだと思いました。 鯨小説の印象が強い伊藤潤ですが、この小説は方向性が違って、また面白かったです。 ショーンと太地と絡めるあたりは面白く読めました。 | ||||
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優れたハードボイルドであり、ミステリーです。そして、日本とアメリカの「はざま」にあって、「どちら側でもない」立場の人間たちが繰り広げる濃密な人間ドラマです。 グローバル化が進み、私たちの誰でもが、異なる国家や文化の「はざま」で「どちら側でもない」存在になってもおかしくない現代にこそ、読まれるべき本です。 | ||||
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古き良き横浜、生まれ育った街が思い出しました。懐かしい限りです。 | ||||
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ハードボイルドな感じが渋くてかっこいいです。 すらすら読めました。続編に期待します! | ||||
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戦後1960年代前半の横浜を舞台に進駐軍と敗戦国民の雑然とした横浜の空気が再現されてます。 横浜で起こった殺人事件を通して、日米関係の暗部に焦点を当てつつ日米の壁を乗り越え、ハーフのソニー沢田が事件解決に奔走する本格ミステリー。 タイムスリップした横浜の過去が楽しめます。 著者のクジラがチラッと見える・・・(謎) | ||||
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時代小説作家の雄、伊東潤がミステリーを書いたと聞いて、「どんなミステリーになるのだろう」と興味津々でアマゾンで予約して買いました。読み終えた感想ですが「なるほど伊東潤がミステリーを書くと、ハードボイルドになるんだな」と納得しました。 伊東潤の武将ものに共通する「テンポの良さ」は、まさに共通しています。ただ場所と時代背景はまるで違います。私自身が横浜の生まれなので、山下や本牧などの地名を、とても懐かしく思い出しながら読む事ができました。話の筋書きはミステリーなので「読んでのお楽しみ」ということですね。 | ||||
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