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あかんべえ
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あかんべえの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全85件 21~40 2/5ページ
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きれいな本で、まったく問題ありませんでした。宮部みゆきの大ファンですので、面白く読めました。まったく問題はありませんでしたよ。 | ||||
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七兵衛は孤児の身から幾人もの親とも兄とも呼べる人らに仕込まれて賄い屋の「高田屋」を興し、歳いってからおさきと所帯を持った。我が子の代わりに自分と同じような身寄りのない子やグレた子を一人前の包丁人に育て上げ、同時に店を大きくしていった。そんな中、わが子同様に育て上げた孤児だった太一郎と妻の多恵、一人娘のおりんに自分の夢だった「料理屋 ふね屋」を持たせることに。夫婦は七兵衛の助を得ながら初めてのお客を迎える。雑穀問屋筒屋の古稀のお祝いが太一郎の趣向を凝らした料理でもてなされ華やいでいたら!髪をおどろに乱したいかつい男が抜き身を手に斬りかかり暴れている!!お客はてんでに逃げ惑いまろびつしながらふね屋を後にした。しかし、おどろ髪の侍が見えたのはおりんだけ、皆には抜き身の刀だけ。しかも他にも玄之介・わらい坊・お梅・おみつとお化けさん達はいた!事の顛末は尾ひれがついて瞬く間に世間に知れ太一郎夫妻は頭を抱えた。すると物好きにも”お化けくらべ”のお客が付きこれを機に挽回をと太一郎は料理に一層の工夫を凝らしその日を迎える。が、今度は別の亡者が現れ・・・。はてさてふね屋の今後は?そして何故おりんにだけお化けさんが見えるのか?またお化けさん達は成仏できるのか? | ||||
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下巻の前半はかなりホラー要素が入ってどうなってしまうのかわからない展開です。 でも後半になって、そう持ってくるか〜というストーリー展開はなかなかおもしろく、楽しんで最後まで読み切りました。 宮部みゆきさんという作家さんの幅の広さを感じます。 いつのまにか主人公のおりんちゃんと一緒になって考えてしまう文体もさすがです。 | ||||
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最初はストーリーに追いついていくことに多少の違和感を感じますが、次第に引き込まれていきます。 怖いお話でもなく、だからといって日常的なお話でもない、不思議な雰囲気を持った小説。 主人公のおりんちゃん目線でかかれているところに、どこか怖く感じにくい要素があるのでしょう。 下巻が楽しみになる上巻。 | ||||
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いやぁ〜…… レビューみて 買うのやめたほうがええんかな と悩みながらも 注文ー… いや〜…超おもしろいやん!サイコウやがな〜…ちゃんと下巻もかっていがったす <(_ _)>あざーす | ||||
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江戸の小料理屋を舞台にした人情もの。幽霊は出るわ、呪いの話はあるわ、さぞやドロドロしたホラーものとのイメージがあるかもしれないが、中身はある純水な少女を主人公にしたとても温かい物語。 5人?のお化けさんはそれぞれが由来があり、何らかの未練があるが、それがだんだんと解けてくる。「あかんべえ」の謎が解けて全員がその真実を知ったときからも実にいい。登場人物に真の悪人がおらず、善人ばかりであったとても読後感の良い作品でした。舞台がちょっと古いけど(お化けがリアリティのある時代)、時代小説嫌いの私でも読めました。 | ||||
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本の裏のあらすじの言葉は、ほぼ百パーセント信じていいと思います。 登場人物の一人ひとりがしっかりと描かれていて、 感情移入をしやすい。 主人公のおりんがいかにも子供らしいことをするたびに、思わず笑みをこぼしてしまいました。 それにおりんに味方するお化けたちの個性も生き生きとしている。 ミステリ性においても抜群です。 やはり宮部みゆきの物語らしく、一見どうでもいいな…と思ったことが、 実は伏線だったりして、読んでいる間は結構驚かされました。 それに物語の締め方もいい。 ネタバレ防止のため具体的には書きませんが、 感傷に浸りつつも、どこか穏やかになれる、そんな読後感を得られました。 また、解説にもあるのですが、 この作品では、『人間性』がとても良く描かれていたように思われます。 ちょっとしたきっかけで、大きな悪事を犯してしまう人間の滑稽さ。 例えば、不倫だったり、自分の子を殺したり、挙句の果てには大虐殺。 物語の中だけでなく、現代に通じるところがたくさんあるのではないでしょうか。 それでも、きちんとした優しさがあり、罪を償う気持ちも、人間は兼ね備えている。 明日を穏やかに生きようとし、命を大切にしようとする。 そんな、大切な『人間性』を、この本は思い出させてくれたと思います。 さすがは宮部みゆきです。期待を裏切りません。 もっとも信頼できる作家の一人でしょう。 | ||||
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結構人や物に対する洞察の深さみたいなものを宮部みゆきさんには感じますが、それはへんな理屈っぽさにもつながります。 とくにそれが幽霊やファンタジーのようなものを扱うジャンルで、しかも主人公が子供だったりした場合にとても悪く出てしまうように思います。 「あかんべえ」も世評が高かったので期待していたんですが、私はその点が気になって読んでいて興ざめしてしまいました。 | ||||
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お化けさんが一体づつ井戸の中に消えていくところでは 不覚にも泣いてしまいました。 どれも魅力あふれるお化けさんでしたが、玄ノ介のさわやかさに なぜか志ん朝師匠とその落語を思い浮かべたり・・・ ふね屋はこの先どうなるんだろうとか おりんは本当にお化けさんを見ることができなくなるのだろうかとか さわやかな情味と哀切さ・・余韻嫋々の終り方が 心地よく想像力を刺激してあれこれ思い巡らせるのも この作品の良さでは・・と思いました。 気持ちよい涙が星五つです。 | ||||
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おりんと亡者の交流になんだかほっとします。 亡者の存在が違和感なく受け入れられるのが不思議です。 小さい頃、幽霊の存在について考えたことのある人は、 はまるのではないでしょうか。 | ||||
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著者の新刊の『おそろし』を読み、しんみり感動して、つい、こっちも再読。 もうたぶん4回目くらい。単行本が出版されたときに購入してるけど、せっかくなので上下巻の文庫 で購入し直し。こんなことばっかしてっから金が貯まらないのね、と思いつつ。 出版されて久しいので、内容の概略は割愛中。 「おまえは俺を斬った。しかし、それは正しいことだった」 何度読んでも、この一言に圧倒されます。 正しいことを根拠付けるにあたって目下非常に有力なものが2つあると考えています。 ひとつは進化史的に適応の過程で人間が獲得してきた感受性や情緒性における傾向性から社 会的振る舞いの正しさを演繹しようとする進化生物学的研究。もうひとつは、経済学に代表され る、個々人の振る舞いの大規模な集積を、個々人とは別水準で数理的な検証の俎上に上って くるような傾向性として把握し、そこから社会状態の適正化を演繹しようとする、一部の制度設計 的な経験的社会科学的研究(大雑把ですいません)。 ひとつめの進化生物学的研究の蓄積からは、どうしたって“生存に有利”という結論を超える「正し さ」は導けないと思うので、自分が殺されることを正しいと思える理路は、そこにはないように思えま す。ふたつめの社会科学的な研究からは、もはや個人的な納得感とか情緒的満足感とは別の話 になってしまうので、理性的に「正しい」とは言えても、実存的に納得して「正しい」とは、もう言えな いように思います。 そうしてみれば、この「おまえは俺を斬った。しかし、それは正しいことだった」という一言が、いかに重 大な領野を切り開くか、って話しですよ。進化生物学的研究や経験的社会科学的研究に押さ れて、いまいち肩身の狭い日々が続く、規範的倫理学の出る幕だって、まだまだありそうな今日こ の頃でございます。 | ||||
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「ふね屋」という料理屋の一人娘のおりん。 病床に臥した彼女が夢うつつの中で目にしたのは あかんべえをする女の子。 その女の子を見えるのはどうやらおりんだけ。 そう、その子は亡者、幽霊なのだから。 ふね屋に住み着いた5体の亡者が、成仏できない その理由は何なのか。他の人には見えない亡者が おりんに見える理由は何なのか。 宮部みゆきお得意の歴史小説サスペンス。 そうだった、新潮文庫の「発表!今、読みたい新潮文庫」 フェアで好きな作家アンケート1位の帯がついて、 平積みになっていたから買ってきたんだった。 そのアンケートの結果にも納得の出来るものでした。 北京旅行で最後まで読み終えることが出来なかったんですが、 平日もかばんの中に入れて、空き時間に読んだりしたくらい、 続きが気になりましたね。 亡者が出てきてありえない設定ではあるものの、 読み進めて謎を解いていくうちに、 胸を打つような気持ちにさせられました。 江戸時代という設定ではあるものの、 亡者になるような人間の暗部というのは今もまた同じ。 歴史小説という体裁を使いながらも、現代社会に メッセージを送り込む、宮部みゆきワールドここに ありといった感じの一作でした。 | ||||
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読んでいて、すべての登場人物の出で立ちや表情、しぐさが頭の中で鮮明に浮かび上がりました。時代ものの小説は知識不足の私としては分かりづらいものが多いのですが、宮部さんの時代ものは文章がすんなり頭に入ってきますし、楽しんで読めますのでおすすめです。 | ||||
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今年は本をあまり読まなかったですわ。特に小説はなかなか機会が無くてねぇ。評論やら随筆やらが多くて味気ない生活でもありましたけれど。そんなとき妻が読んでいたので、ひょいと手にとって読み出したら止まらないの。「上」「下」二日間で読み終わりました。宮部みゆきは初めて読みましたが、皆さんのレビューを読むと時代物のほうが評判が宜しいようなので、少し読み続けようと思ってます。 この作品、誰かも書いていましたが「ふね屋」の商売については言及されていないのが「不満」というか「不安」です。あんなお化け騒ぎが起きているのに、よく生活していけてるなぁという疑問と、これからどうやって繁盛させていくんだぃ?って思いがね。へぇ、あっしにはてんで考えつきやせんもので・・・。 | ||||
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ほぼ、2日間で読破でき、非常に読みやすく、長さは感じませんでした。この物語では、普通の人間でもお化けとのあいだに似たようなものがある場合、おばけが見える設定です。多くの人は、同じ痛みを経験して、はじめて他人の痛みがわかる人間になっていくのかと思います。この本を読んでいると、利己的で他人の痛みのわからない人間は亡者と同じで、かわいそうな存在であると思えてきます。主人公のおりんのように他人の痛みのわかる人間になりたいと思うものです。 また、幽霊の玄之助の次の台詞が印象的でした。“おまえ(おりん)の父親は、きっちりと真面目な男のようだが、どうも縫い代が浅いようだ。布の質も仕立ても悪いが縫い代だけはたっぷりある俺のような男の見立てだから、これは確かだ。あんなふうに始終キリキリとしていては、すぐにほつれてしまうだろうな。”こころに余裕のない現代人が学ばなければならない姿勢と思いました。 | ||||
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宮部みゆきにしか書けない幽霊モノ、人情モノ、推理モノ。よくできていて面白い作品です。 幽霊たちと孤独な主人公おりんの交流を軸に、 30年前の事件の謎やおりんの一家に隠された人間模様を描いていきます。 玄之助をはじめとする幽霊が魅力的に描かれており、 少女おりんが彼らから生きる意味を学ぶ。 全体を通じて「人が人を救う」というメッセージが貫かれていて、 宮部みゆきらしいヒューマンタッチの作品だと思います。 後半は謎解きが進んでいきます。 愛すべき幽霊たちは、 「自分はなぜ(成仏せずに)ここにいるのか」を知りたがっており、 おりんの取り組む謎解きはまさにその謎を解き明かすこと。 謎を解くと幽霊との別れは避けられない。 おりんはその葛藤の中で成長していきます。 クライマックスの和尚の描写は、(詳しく書かないけど)スティーブン・キングの影響があるようです。 そこに工夫があると思いました。 宮部みゆきの幽霊ものの中では、一番の長編で読み応え十分です。お勧めです | ||||
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上下纏めて扱う.主人公おりんとお化けさんたちとの交流はユニークだが,何故お化けたちが続々出現するような場所(こともあろうに曰く付きの寺の墓場跡)に料理屋をつくる必要があったのかの説明が(この著者にしては不思議な程)不満足である.そうしてお化けたちが去ったあと,店がおりんが成人するまで何とかやって行けたのかが不明である.つまり,メインの怪異譚の前と後との説明が欠けているので,長編(実はフォントが大きくてページ数ほどの読みでがない)と言うより長めの短編と言う感じを受ける.この著者の言葉が美しい江戸東京下町言葉なのですらすら読めるのはいつものことだが,これほど構成上の不満を覚えた作品はこれが始めてで,いささかがっくり来た.さらに,おりんだけがこの屋敷に出るお化けたち全部を見ることが出来るのはなぜかは謎ではなく,始めのあたりでヒントが与えられているのも,構成上の問題と言えよう.残念. | ||||
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「ふね屋」という料理屋の一人娘、おりん。 次々と起こる謎の出来事を解明するために、 おりんにしか見えないお化けさんたちと事件の真相を探っていく。 そして様々な事実が解明されていき・・・。 おりんのひたむきで真っ直ぐな性格に心うたれました。 純粋な気持ちをどこかに置いてきてしまった人はぜひ読んでほしい作品です。 少しばかり、とりもどせるかもしれないですよ?笑 | ||||
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宮部みゆき作品の入口となった思い出の作品です。少女のけなげさに最初はただのお化けだった幽霊たちが感化されていく様子が温かく描かれています。平易でなおかつ深みのある文章表現は素晴らしく、いつまでも本棚に飾っておきたい本です。 | ||||
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宮部さんの作品はその多さの割りにはそれほど読んでいない部類だとは思うが、これはかなり満足できた作品でした。巧みな人物造形で描き分けながら、その底流にある人間肯定の姿勢が終盤でより濃く出ていたと思います。 「お化け」なんてスーパーナチュラルな存在ですが、この世に未練を残して死んでいった者だからこそ、より深い人間性を描くことが出来たのだと思いました。 擬古文調の語り口も現代文と差が無いほど理解しやすいうえに、江戸情緒を満喫させてくれました。 ぜひ、人の業の哀しさと、それを包む人情の温かさをこの作品で味わってください。 | ||||
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